甘え嬢ずな海部江さん。

あさまる

文字の大きさ
上 下
93 / 154
13

13ー9

しおりを挟む
少し強引にいく必要があるようだ。
翔子の背後に立つ真優。
そして、そのまま彼女の脇の下に腕を入れた。
自身の元へ抱え込むように引っ張るような形となった。
そして、更に正確に言えば、引っ張ろうとした。

決して翔子の体重が重いわけではない。
翔子の背が高く、真優が小さい。
そして、彼女が非力であったせいだ。

「……えっ!?なに!?えっ!?どういうこと!?」
脇や、胸部への圧力。
そして、重力へ逆らうように、彼女を立ち上がらせようとする微量な力。

それらの刺激で我に帰った翔子。
バタバタ。
両手足を動かして慌てふためいた。

「よ、ようやく気がつきましたか。ほら、早く自分で立って下さい。」
息が上がっている真優。
そんな彼女の頑張りとは裏腹に、翔子の身体は未だに上がる気配がない。

「……え?あっ、うん。ごめんね。」
すっ。
難なく立ち上がる翔子。

「うわっ、おっとっと……。」
体勢を崩しそうになる真優。


こうして、二人は卯佐子の待つ場所へ向かうのであった。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

〈社会人百合〉アキとハル

みなはらつかさ
恋愛
 女の子拾いました――。  ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?  主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。  しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……? 絵:Novel AI

鐘ヶ岡学園女子バレー部の秘密

フロイライン
青春
名門復活を目指し厳しい練習を続ける鐘ヶ岡学園の女子バレー部 キャプテンを務める新田まどかは、身体能力を飛躍的に伸ばすため、ある行動に出るが…

保健室の秘密...

とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。 吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。 吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。 僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。 そんな吉田さんには、ある噂があった。 「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」 それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

あなたにかざすてのひらを

あさまる
ファンタジー
※最終話2023年4月29日投稿済。 ※この作品には女性同士の恋愛描写(GL、百合描写)が含まれます。 苦手な方はご遠慮下さい。 紅花かすみ。 ごく普通な女子高生。 そんな彼女には、幼馴染が二人いた。 いつから一緒にいるのか。 どのようなきっかけで仲良くなったのか。 そんなものは覚えていない。 それでも、かすみは彼女らの幼馴染であった。 雲一つない青空。 真っ黒な日傘と真っ赤な日傘。 今日もかすみは彼女らと登校するのであった。 ※この話はフィクションであり、実在する団体や人物等とは一切関係ありません。 誤字脱字等ありましたら、お手数かと存じますが、近況ボードの『誤字脱字等について』のページに記載して頂けると幸いです。

ヤクザの若頭は、年の離れた婚約者が可愛くて仕方がない

絹乃
恋愛
ヤクザの若頭の花隈(はなくま)には、婚約者がいる。十七歳下の少女で組長の一人娘である月葉(つきは)だ。保護者代わりの花隈は月葉のことをとても可愛がっているが、もちろん恋ではない。強面ヤクザと年の離れたお嬢さまの、恋に発展する前の、もどかしくドキドキするお話。

伊緒さんの食べものがたり

三條すずしろ
ライト文芸
いっしょだと、なんだっておいしいーー。 伊緒さんだって、たまにはインスタントで済ませたり、旅先の名物に舌鼓を打ったりもするのです……。 そんな「手作らず」な料理の数々も、今度のご飯の大事なヒント。 いっしょに食べると、なんだっておいしい! 『伊緒さんのお嫁ご飯』からほんの少し未来の、異なる時間軸のお話です。 「エブリスタ」「カクヨム」「すずしろブログ」にても公開中です。 『伊緒さんのお嫁ご飯〜番外・手作らず編〜』改題。

「今日でやめます」

悠里
ライト文芸
ウエブデザイン会社勤務。二十七才。 ある日突然届いた、祖母からのメッセージは。 「もうすぐ死ぬみたい」 ――――幼い頃に過ごした田舎に、戻ることを決めた。

処理中です...