上 下
13 / 77
2nd stage

やっぱりリアルで鬼畜になれない

しおりを挟む
滑らかでつやつやとした栞里ちゃんの太ももに、ぼくは手をかざした。
触れるか触れないかギリギリの所で手を止めると、 てのひらにほんのりとぬくもりが伝わってくる。
それは、冷たいプラスティックなんかじゃない、リアルな少女の発する温度。
頭がぼ~っとしてきて、理性が麻痺してくる。

このまま、栞里ちゃんの 華奢きゃしゃなからだの上に覆いかぶさって、彼女の肌触りと体温を、全身で感じたい。
すっかり昂まって充血したモノを、綺麗なからだにこすりつけ、あわよくば秘部に埋め込み、思いっきりリビドーを放出したい!
昨夜はエッチしたのなら、今夜だっていいんじゃないか?

『いいよ。犯されてあげても』

なんてことさえ、言ってたし、、、
コンドームさんも買ってるし、、、
第一、男ひとりの部屋に泊めてもらうのなら、栞里ちゃんだってそのくらいの覚悟はあるだろう。

股間の奥からの情動に突き動かされるまま、太ももにかざした手を、ゆっくりと近づけていく。
触れるか触れないかまでの距離で、ギュッと こぶしを握りしめ、ぼくはその手を引っ込めた。

、、、栞里ちゃんはぼくとのエッチを、心から望んでるわけじゃない。
それなのに、ぼくのこの低レベルな衝動を、彼女の気持ちも考えずにぶつけるのは、自分勝手すぎるだろ。
エッチは、お互いの愛情を確かめあう、神聖な儀式なのだ。
なにより、こんなに清らかで綺麗な14歳の少女を汚すのは、エロマンガの中じゃ鬼畜になれても、リアルじゃ無理だ。心が痛む。

でも彼女…
ヴァージンじゃないんだよな、、、

ぼくとのエッチが初めてかどうかはわからないけど、家出少女なら、もう体験済みかもしれない。
こんな美少女の肌をむさぼった男が、他にいるかもしれないと思うと、胸がぎゅうっと締めつけられて、なんとも切ない気持ちになってくる。

これは、、、
恋…
なのか?

そんなバカな!

彼女とは今日(正確には昨日だけど)、はじめて会ったばかりじゃないか!
しかも14歳。
中学生相手に、恋とかできるわけがない!


 結局、、、
ぼくは『いい人』になった。

タオルケットを栞里ちゃんにかけてやったあと、クロゼットの中から秘蔵の、美少女イラスト付抱き枕を引っ張り出し、それを抱きしめ脚に挟みながら、ぼくはフロアに転がった。
ベッドが占領されてる以上、いっしょに寝るのは気が引けるし、なにをしでかすか自分自身わかったもんじゃないから、これがいちばんベターな選択だろう。

だけど、、、

栞里ちゃんの生々しい肢体が、くっきり鮮やかに目に焼きついて…
眠れない。

こんなに近くから女の子のからだを見たのは、生まれて初めての経験だった。
うぶ毛の一本一本まで、今でも脳裏にこびりついててドーパミンが溢れ出し、性欲中枢を刺激してくる。
石鹸やシャンプーの匂いの混じった、なんとも言えない少女の酸っぱい香りが鼻腔をくすぐり、欲望を掻き立てる。

放出したい。
この昂《たか》まった白いマグマを、少女に向けて思いっきり解き放ちたい!

フローリングの固い床に横たわりながらも、無意識のうちに下半身に手が伸び、大きく昂まったモノを握りしめる。
だけど、なんか調子が出ない。
最中に栞里ちゃんが目を醒すんじゃないかと気になって、放出もできゃしない。

「くそっ」

しばらく悶々と床の上をのたうち回った挙げ句、ぼくは起き上がって椅子に座り、テーブルライトを点けて鉛筆をとり、スケッチブックを開いた。

欲望のまま、白い紙を犯すかの様に、美少女の痴態を描きなぐる。
お尻をむき出しにして丸くなった図。
はち切れんばかりのおっぱいをプルプル揺らしながら、両脚を思いっきり開き、スジからは汁が滴り落ちる図。
四つん這いになって可愛い小さなお尻を高く上げ、繁殖行為を誘ってる図。
眠ってる栞里ちゃんを時折盗み見しながら、飽きる事なくペンを動かす。

欲望のリビドーが昂まってる今こそ、チャンスなのだ。

溜まりまくったリビドーを安直に即物的に放出せず、そのパワーを紙に蒸着させて昇華できれば、きっと素晴らしいイラストができる筈だ!


そんな根拠のない理屈で、ぼくは何体もの美少女をスケッチし、その中から気に入ったものを、デッサンの狂いを直したり、ディテールをさらに描き込んだりした後、それを下絵にして別の紙にペンで輪郭線をトレース。スキャナで描いたばかりの線画を取り込み、Photoshopで着色して、『作品』として仕上げていった。
おっぱいや股間の具は、特に念入りに描き込む。
こうやってエロエロの美少女イラストを描いていると、自分の欲望がすべて遂げられていく様な錯覚に陥る。
無数の美少女を従えた 桃源郷ハーレムの王にでもなった様な気がして、気持ちが大きくなってくる。
ぼくの描く美少女はみな、ぼくに忠実で、淫らで、美しい存在だ。

『こいつらみんな、ぼくの嫁だ。ハーレムだ!』

『キモい』と言われても、二次元はやめられない。
時間を忘れて美少女描きに夢中になり、タブレットペンを握りしめたまま机の上に突っ伏して眠ってしまったのは、もう夏の短い夜が終わろうとしている頃だった。

つづく
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

妻がヌードモデルになる日

矢木羽研
大衆娯楽
男性画家のヌードモデルになりたい。妻にそう切り出された夫の動揺と受容を書いてみました。

お兄ちゃんは今日からいもうと!

沼米 さくら
ライト文芸
 大倉京介、十八歳、高卒。女子小学生始めました。  親の再婚で新しくできた妹。けれど、彼女のせいで僕は、体はそのまま、他者から「女子小学生」と認識されるようになってしまった。  トイレに行けないからおもらししちゃったり、おむつをさせられたり、友達を作ったり。  身の回りで少しずつ不可思議な出来事が巻き起こっていくなか、僕は少女に染まっていく。  果たして男に戻る日はやってくるのだろうか。  強制女児女装万歳。  毎週木曜と日曜更新です。

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

【完結】俺のセフレが幼なじみなんですが?

おもち
恋愛
アプリで知り合った女の子。初対面の彼女は予想より断然可愛かった。事前に取り決めていたとおり、2人は恋愛NGの都合の良い関係(セフレ)になる。何回か関係を続け、ある日、彼女の家まで送ると……、その家は、見覚えのある家だった。 『え、ここ、幼馴染の家なんだけど……?』 ※他サイトでも投稿しています。2サイト計60万PV作品です。

幼なじみとセックスごっこを始めて、10年がたった。

スタジオ.T
青春
 幼なじみの鞠川春姫(まりかわはるひめ)は、学校内でも屈指の美少女だ。  そんな春姫と俺は、毎週水曜日にセックスごっこをする約束をしている。    ゆるいイチャラブ、そしてエッチなラブストーリー。

ずっと女の子になりたかった 男の娘の私

ムーワ
BL
幼少期からどことなく男の服装をして学校に通っているのに違和感を感じていた主人公のヒデキ。 ヒデキは同級生の女の子が履いているスカートが自分でも履きたくて仕方がなかったが、母親はいつもズボンばかりでスカートは買ってくれなかった。 そんなヒデキの幼少期から大人になるまでの成長を描いたLGBT(ジェンダーレス作品)です。

勝負に勝ったので委員長におっぱいを見せてもらった

矢木羽研
青春
優等生の委員長と「勝ったほうが言うことを聞く」という賭けをしたので、「おっぱい見せて」と頼んでみたら……青春寸止めストーリー。

♡蜜壺に指を滑り込ませて蜜をクチュクチュ♡

x頭金x
大衆娯楽
♡ちょっとHなショートショート♡年末まで毎日5本投稿中!!

処理中です...