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本編
蕎麦に王子様
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ある日ボロアパートに帰ると、玄関の前に王子様みたいな人が倒れていた。
貧乏な僕の元へ白馬に乗った王子様がついに迎えにきてくれた……なんて夢見がちに考える年齢は、残念ながらとうに過ぎている。そもそも僕は男だ。
面倒事は好きじゃない。他人に施せるような余裕もないし、ここは関わらないようにするのが正解。……だと、わかってはいるんだけど。僕はこういう時に間違った答えばかりを出してしまう。
「あの、大丈夫ですか?」
声をかけ、上等な毛皮のコートに包まれた肩を掴んで軽く揺する。
コートの下は高そうなシャツ一枚。冬だってのに、これじゃあ風邪を引く。脈を確かめるために触れてみた手首は酷く細く、そして冷たかった。
まさか死んでないよなと思ったところで、王子様は体温に反応するようにうっすらと目を開けた。吸い込まれそうな、綺麗な青色だ。金の髪も染めているわけじゃなく、地毛なのかもしれない。
「あ……。天使? お迎えがきたのかな」
天使ってまさか僕のこと?
流暢な日本語だけど、内容がやばい。
自分が天使みたいな顔しておいて……。鏡でも見せたら天国だと勘違いして昇天しそうだな。
「違います。僕はここに住んでるんです。そこの、5号室」
「貴方が……!?」
何をそんなに驚いているんだ。まさか僕を訪ねてきたとか?
いやいや、さすがにこんな男、一度見たら忘れないぞ。
僕よりちょっと年上くらいか。おんぼろアパートに似つかわしくない相貌で、何故か今、僕の手をひしっと握りしめている。
「私は貴方に渡したいものがあって、ここへ」
「渡したい物……?」
そっと手渡されたそれは……引っ越し蕎麦。
「え。越してきたんですか? 隣?」
確かに隣は空き部屋だったけど、まさかこんな王子様みたいな男が? この場にいるだけで似合わないとか思うのに、隣に住むっていうのか? すきま風だらけの木造建築、三日に一度はどこかしらに穴が開く、取り壊しも秒読みなボロアパートに。
「ええ。引っ越しの時はこれを持って挨拶に行くのが礼儀だと」
「具合が悪い時に無理して渡しにこられても、逆に困りますから」
「これはその。具合が悪いわけではなくて、お腹が……空いて」
……蕎麦、食べればよかったんじゃないか?
どうするかな。この、重さからして10人前くらいの蕎麦を突っ返してしまうべきか否か。
「……うち、来ます?」
彼は弱々しい笑みを浮かべ、こくりと頷いた。
こうして僕は、蕎麦を持ってやってきた王子様を、部屋に迎え入れてしまったのだ。
エプロンつけて蕎麦を茹でて、めんつゆを適当に割ったつゆへ入れて出来上がり。
部屋の中央に鎮座した折り畳み式のテーブルにトンと丼を置いた。
「どうぞ」
「わあ、ありがとう。美味しそうだ」
王子は目を輝かせて、蕎麦をすする。どうやら箸は使えるらしい。
「凄い美味しい。こんな美味しい蕎麦を食べるのは産まれて初めてだ」
「はは、大袈裟ですよ」
……って、マジウマッ! 一口食べて驚きのあまり口から噴き出すかと思った。そんな勿体ないことできるはずないから死ぬ気でこらえたけど。
僕の茹で方が天才的って訳でもなく、つゆも安物。明らかにこの蕎麦自体が上等なんだろう。
「きっと、貴方のような美しい人が作ってくれたからだね」
噴き出してしまった。こ、このヤロウ……せっかくの高級蕎麦を。
これって、もしかして口説かれてるのか? 相手に不自由してなさそうな王子様が、僕を口説くとか考えにくいけど。
「だ、大丈夫かい?」
「……はい。それより、そういう台詞は女性に言ってあげてください」
「えっ? 男?」
「ええっ!?」
確かに僕は貧乏暮らしでひょろっこい。身長も170で凄く高いってわけでもない。
女の子に間違われたこともあるにはあるけど、そんなの小学生の頃の遠い記憶だ。どこをどう見ても女になんて見えないと思う。女装でも頑張らない限りは。
大丈夫か、この王子様。男女の区別がついてないんじゃないか……?
「ごめん。あまりに可愛らしかったものだから」
「か、かわっ!? でも、女性だと思ってたんなら、いきなり口説くのはどうかと思いますけどね」
そもそも、女の部屋に上がり込むのも、紳士としてはどうなんだ。腹が空きすぎてやむをえずなのか。
「口説く? 女性を褒めるのは当たり前のことだろう。礼儀だ」
いやみのない、きょとんとした顔で本当にわかってなさそうに王子様がのたまう。
「は……」
ダメだ。世界が違いすぎる。実際に王子様なんてことはないだろうけど、かなりいいところのお坊ちゃんだってことは間違いなさそうだ。
でも、そんな人がどうしてこんなボロアパートに。
面倒ごとには関わりたくないけど、普通に気になってしまう。好奇心は猫をも殺す。わかっているさ、そんなことは。
「ぶしつけな質問ですけど、どうしてこんなアパートに?」
「それは……じ、事情があって少し言えない。貴方まで危険に晒すことになる……!」
まさかのバイオレンス。命でも狙われているのか……?
って、普通に考えて、家出してきて家族から身を隠しているくらいの展開しか想像できない。見た感じ平和すぎる……。もし危険が迫ってるとしたら寒空の中、蕎麦持ってぶっ倒れてるとかまずないと思うし。
「あまり関わり合いにならないように、やっていけばいいですね」
「そ、そうか。そうだよね。結構ご近所づきあい、楽しみにしてたんだけど」
ご近所づきあい。……僕の身を危険に晒したくなかったのでは。
王子様は目に見えてしょんぼりしている。毛並みのいい犬が耳を垂らして落ち込んでるみたいだ。
この人なんとなく放っておけない雰囲気があるんだよなあ。
「なら、巻き込んでもいいですよ。だから、話せるところまで話してみてください」
「伊尾さん……。ありがとう。やはり綺麗な人は心まで綺麗なんだね」
さっきは可愛らしいとか言ってたのに。というか、男だってわかっても結局口説くのか。
「……私は、家にとってもう要らない存在で、追い出されてここへ来たんだ」
「はあ……」
世継ぎ問題とか遺産争いとかそんな感じか?
「もしかしたら命くらい、狙われているかもしれない」
「それは考えすぎだと思います」
「慰めてくれるなんて、優しいんだね」
いや……。もし本当に命を狙われてるならとっくに死んでそうだからな、この王子様は。
「それで、貴方は一人で生活できるんですか?」
「も、もちろんだとも」
「仕事は?」
「しばらくは、貯金を切り崩して、生活に慣れようかと……」
つまり現在は無職か。でも金は普通に持ってそうだし、ほっといたら野垂れ死にそうだからギブアンドテイクで面倒見てやるかな。隣になったよしみってヤツで。
「食費を出してくれるなら、飯の世話くらいはしてもいいですよ。初めから全部一人でやるのは、大変でしょう」
「えっ、本当かい? 確かに何もかも初めてのことばかりで不安だったんだ。でも……悪いな」
「ご近所付き合い、したかったんじゃないんですか?」
「ありがとう!」
王子様がパアッと顔を輝かせる。
いくら隣人とはいえ、今日会ったばかりの相手にこんなアッサリ籠絡させられるとか、心配すぎる。僕が悪い奴だったらどうするんだ。
「食費っていくらくらい必要なのかな?」
「そうですね……。3万もあれば充分です」
「なら、5万渡すから余ったら残りは自分を磨くために使ってほしい」
自分を磨くって。まだ半分くらい僕を女扱いしてそうだな。まあ、いいけど。
「あ……。そういえば、名前を訊いてませんでしたね」
「ああ。私は表札を見ていたから知っていたのに、こちらは名乗りもせずにごめん」
恭しく頭を下げられた。
「金城東吾。以後、お見知りおきを」
「日本人名か……」
「あ、うん。地毛なんだけど、やっぱり目立つよね。黒く染めたほうがいいかな」
「そのままで、いいんじゃないですか?」
「そうかい?」
「ええ」
だってその髪の色はとても貴方に似合っている。なんて、僕まで口説くような台詞を吐きそうになってしまった。この人のキザっぽさがうつったかもしれない。
おんぼろアパートに越してきた身分を偽る王子様とご近所付き合いなんて、漫画やドラマの中だけかと思ってたけど……。現実に、あるもんだなあ。
ただ、僕がヒロインではないので残念ながらラブロマンスは始まらなさそうだ。
貧乏な僕の元へ白馬に乗った王子様がついに迎えにきてくれた……なんて夢見がちに考える年齢は、残念ながらとうに過ぎている。そもそも僕は男だ。
面倒事は好きじゃない。他人に施せるような余裕もないし、ここは関わらないようにするのが正解。……だと、わかってはいるんだけど。僕はこういう時に間違った答えばかりを出してしまう。
「あの、大丈夫ですか?」
声をかけ、上等な毛皮のコートに包まれた肩を掴んで軽く揺する。
コートの下は高そうなシャツ一枚。冬だってのに、これじゃあ風邪を引く。脈を確かめるために触れてみた手首は酷く細く、そして冷たかった。
まさか死んでないよなと思ったところで、王子様は体温に反応するようにうっすらと目を開けた。吸い込まれそうな、綺麗な青色だ。金の髪も染めているわけじゃなく、地毛なのかもしれない。
「あ……。天使? お迎えがきたのかな」
天使ってまさか僕のこと?
流暢な日本語だけど、内容がやばい。
自分が天使みたいな顔しておいて……。鏡でも見せたら天国だと勘違いして昇天しそうだな。
「違います。僕はここに住んでるんです。そこの、5号室」
「貴方が……!?」
何をそんなに驚いているんだ。まさか僕を訪ねてきたとか?
いやいや、さすがにこんな男、一度見たら忘れないぞ。
僕よりちょっと年上くらいか。おんぼろアパートに似つかわしくない相貌で、何故か今、僕の手をひしっと握りしめている。
「私は貴方に渡したいものがあって、ここへ」
「渡したい物……?」
そっと手渡されたそれは……引っ越し蕎麦。
「え。越してきたんですか? 隣?」
確かに隣は空き部屋だったけど、まさかこんな王子様みたいな男が? この場にいるだけで似合わないとか思うのに、隣に住むっていうのか? すきま風だらけの木造建築、三日に一度はどこかしらに穴が開く、取り壊しも秒読みなボロアパートに。
「ええ。引っ越しの時はこれを持って挨拶に行くのが礼儀だと」
「具合が悪い時に無理して渡しにこられても、逆に困りますから」
「これはその。具合が悪いわけではなくて、お腹が……空いて」
……蕎麦、食べればよかったんじゃないか?
どうするかな。この、重さからして10人前くらいの蕎麦を突っ返してしまうべきか否か。
「……うち、来ます?」
彼は弱々しい笑みを浮かべ、こくりと頷いた。
こうして僕は、蕎麦を持ってやってきた王子様を、部屋に迎え入れてしまったのだ。
エプロンつけて蕎麦を茹でて、めんつゆを適当に割ったつゆへ入れて出来上がり。
部屋の中央に鎮座した折り畳み式のテーブルにトンと丼を置いた。
「どうぞ」
「わあ、ありがとう。美味しそうだ」
王子は目を輝かせて、蕎麦をすする。どうやら箸は使えるらしい。
「凄い美味しい。こんな美味しい蕎麦を食べるのは産まれて初めてだ」
「はは、大袈裟ですよ」
……って、マジウマッ! 一口食べて驚きのあまり口から噴き出すかと思った。そんな勿体ないことできるはずないから死ぬ気でこらえたけど。
僕の茹で方が天才的って訳でもなく、つゆも安物。明らかにこの蕎麦自体が上等なんだろう。
「きっと、貴方のような美しい人が作ってくれたからだね」
噴き出してしまった。こ、このヤロウ……せっかくの高級蕎麦を。
これって、もしかして口説かれてるのか? 相手に不自由してなさそうな王子様が、僕を口説くとか考えにくいけど。
「だ、大丈夫かい?」
「……はい。それより、そういう台詞は女性に言ってあげてください」
「えっ? 男?」
「ええっ!?」
確かに僕は貧乏暮らしでひょろっこい。身長も170で凄く高いってわけでもない。
女の子に間違われたこともあるにはあるけど、そんなの小学生の頃の遠い記憶だ。どこをどう見ても女になんて見えないと思う。女装でも頑張らない限りは。
大丈夫か、この王子様。男女の区別がついてないんじゃないか……?
「ごめん。あまりに可愛らしかったものだから」
「か、かわっ!? でも、女性だと思ってたんなら、いきなり口説くのはどうかと思いますけどね」
そもそも、女の部屋に上がり込むのも、紳士としてはどうなんだ。腹が空きすぎてやむをえずなのか。
「口説く? 女性を褒めるのは当たり前のことだろう。礼儀だ」
いやみのない、きょとんとした顔で本当にわかってなさそうに王子様がのたまう。
「は……」
ダメだ。世界が違いすぎる。実際に王子様なんてことはないだろうけど、かなりいいところのお坊ちゃんだってことは間違いなさそうだ。
でも、そんな人がどうしてこんなボロアパートに。
面倒ごとには関わりたくないけど、普通に気になってしまう。好奇心は猫をも殺す。わかっているさ、そんなことは。
「ぶしつけな質問ですけど、どうしてこんなアパートに?」
「それは……じ、事情があって少し言えない。貴方まで危険に晒すことになる……!」
まさかのバイオレンス。命でも狙われているのか……?
って、普通に考えて、家出してきて家族から身を隠しているくらいの展開しか想像できない。見た感じ平和すぎる……。もし危険が迫ってるとしたら寒空の中、蕎麦持ってぶっ倒れてるとかまずないと思うし。
「あまり関わり合いにならないように、やっていけばいいですね」
「そ、そうか。そうだよね。結構ご近所づきあい、楽しみにしてたんだけど」
ご近所づきあい。……僕の身を危険に晒したくなかったのでは。
王子様は目に見えてしょんぼりしている。毛並みのいい犬が耳を垂らして落ち込んでるみたいだ。
この人なんとなく放っておけない雰囲気があるんだよなあ。
「なら、巻き込んでもいいですよ。だから、話せるところまで話してみてください」
「伊尾さん……。ありがとう。やはり綺麗な人は心まで綺麗なんだね」
さっきは可愛らしいとか言ってたのに。というか、男だってわかっても結局口説くのか。
「……私は、家にとってもう要らない存在で、追い出されてここへ来たんだ」
「はあ……」
世継ぎ問題とか遺産争いとかそんな感じか?
「もしかしたら命くらい、狙われているかもしれない」
「それは考えすぎだと思います」
「慰めてくれるなんて、優しいんだね」
いや……。もし本当に命を狙われてるならとっくに死んでそうだからな、この王子様は。
「それで、貴方は一人で生活できるんですか?」
「も、もちろんだとも」
「仕事は?」
「しばらくは、貯金を切り崩して、生活に慣れようかと……」
つまり現在は無職か。でも金は普通に持ってそうだし、ほっといたら野垂れ死にそうだからギブアンドテイクで面倒見てやるかな。隣になったよしみってヤツで。
「食費を出してくれるなら、飯の世話くらいはしてもいいですよ。初めから全部一人でやるのは、大変でしょう」
「えっ、本当かい? 確かに何もかも初めてのことばかりで不安だったんだ。でも……悪いな」
「ご近所付き合い、したかったんじゃないんですか?」
「ありがとう!」
王子様がパアッと顔を輝かせる。
いくら隣人とはいえ、今日会ったばかりの相手にこんなアッサリ籠絡させられるとか、心配すぎる。僕が悪い奴だったらどうするんだ。
「食費っていくらくらい必要なのかな?」
「そうですね……。3万もあれば充分です」
「なら、5万渡すから余ったら残りは自分を磨くために使ってほしい」
自分を磨くって。まだ半分くらい僕を女扱いしてそうだな。まあ、いいけど。
「あ……。そういえば、名前を訊いてませんでしたね」
「ああ。私は表札を見ていたから知っていたのに、こちらは名乗りもせずにごめん」
恭しく頭を下げられた。
「金城東吾。以後、お見知りおきを」
「日本人名か……」
「あ、うん。地毛なんだけど、やっぱり目立つよね。黒く染めたほうがいいかな」
「そのままで、いいんじゃないですか?」
「そうかい?」
「ええ」
だってその髪の色はとても貴方に似合っている。なんて、僕まで口説くような台詞を吐きそうになってしまった。この人のキザっぽさがうつったかもしれない。
おんぼろアパートに越してきた身分を偽る王子様とご近所付き合いなんて、漫画やドラマの中だけかと思ってたけど……。現実に、あるもんだなあ。
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