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来年もきっと(R18
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何度も息を吸って吐く。心臓が口から飛びでそうだ。
外を歩き回ったからシャワーを浴びてくると言う秋尋様に、そのままでいいですからと懇願し、いざって時のための物が入った紙袋だけ部屋から持ち出して彼の部屋へ駆けつけた。
「引くほど早く来たな。そ……そんなに、したいのか?」
秋尋様はベッドに座って両膝を立て、困惑したような瞳で俺を見つめた。お願いしたから、浴衣のままでいてくれてる。感動する。あと、見えそう。
「当然でしょう。俺は貴方のことが好きなのですから。それに、いつ秋尋様の気が変わらないかと不安で……」
近づくだけで身体に緊張が走ったのがわかるし、怯えてる気もする。
俺がベッドに乗り上げたら心臓止まっちゃったりしないかな。大丈夫かな。いや、俺の心臓のほうが先に止まりそうかな。
「な、なあ。汗が……汗を、かいているんだが……。やはりシャワーを」
首筋をペロッと舐めあげると、秋尋様が身を竦めて俺を押し返してきた。
「秋尋様の味がしますね」
「朝香!」
「全部舐めとりたいくらいなので、気になさらないでください」
「そんなのよけいに気にな……っ、わ、ははは。くすぐったい」
それはもう、犬のようにペロペロと舐めた。
最初は笑っていた秋尋様の声に、だんだんと甘いものが混ざっていく。
「舐め方がやらしい」
「やらしいこと、してますし……」
肌に舌をねっとりと這わせる。味を確認するように、その下に流れる血液を確かめるように。
「ま、待て」
ダメ? まだダメ? ずっとイイコでマテしてて、今日ようやくお許しが出たのにまた待つの?
まあそれでも待つんですけど。俺は貴方の従順な使用人ですので。
ジッと秋尋様を見上げながら待っていると、手のひらで視線を遮られた。
「お前がやってどうする。今度は僕が仕返しをしてやるんだからな」
つまり、秋尋様が俺の上に乗って受け入れてくださると。
想像しただけで出てしまいそうだ。
「それは凄く嬉しいのですが、うっかり秋尋様が怪我をされてはいけませんので……」
「怪我?」
「はい」
充分ほぐれていないと尻が切れてしまう。大事な大事な秋尋様のお尻が傷つこうものなら、俺は土下座どころか首でも吊りかねない。ゆっくり入れたとしても、足がすべってスブッといってしまうことだってありえるんだ。危険だ。
「ですのでどうか、準備は俺にさせてはくれませんか? この前よりもずっとずーっと気持ちよくしますから」
「……そ、そうだな。お前、凄い……血が出ていたし、ああなるのは嫌だしな……」
俺の場合はわざとだったんだけど、こんなところで説得力が出るなんて。愛はすべてを救う……。
「ええ。数日は痛かったですから。俺はそれも嬉しかったですけど」
「わかった。でもあとは、あとは僕がやるからな?」
「もちろんです」
その時、貴方ができる状態にあるのなら、ですけど。
それからそう経たないうちに、秋尋様は俺の下でトロトロになった。
元々、いつか受け入れてもらえることを期待して、後ろでも感じられように開発を進めてきた身体だ。まず前提が俺とは違う。
何より俺も、秋尋様に施すことならば熱も入るというか、これから更に入れるというか。
「い、いつまで……。するんだ、これは」
「まだですよ。俺の、そんなに大きくないですけど、さすがにもう少し柔らかくしないと」
舌を入れるのは、それをやったら今日はさせないからなと怒られたので、指だけでじっくりと拡げていく。
「ん……。んん、でも……。はぁ……っ。これが準備なのか? 本当に……?」
「俺に挿れた時と、どっちが気持ちいいです?」
耳元で囁きながら舐めると、中がキュウッと締まった。
「……そもそも、お前……。してる時も、指、入れてきた……」
そうでした。そのほうが気持ちよくなるかなって。
それにしても濡れた声でたどたどしく言うの、可愛すぎる。
「僕……僕も、入れてやる……」
俺を気持ちよくさせたいって理由なら嬉しいですけど、明らかに復讐心的な感じですよね、それ。
「っあ……!」
「今のとこ、気持ちよかったですか?」
「全部……、んんっ……。ぜんぶ、気持ちいいから、わからない……」
俺もわけわかんなくなりそ。もうなってるかも。こんな可愛い秋尋様に、今日は指だけでなく、ちんちん挿れちゃっていいなんて。
「ッ……、あ、あ、あっ。そこばかり、擦るな、馬鹿……」
「イケそうならイッてもいいですよ」
というか、イッてほしい。でも射精して気が済んだとか言われたら、さすがに泣いてしまうな。ここまできてそれは。挿入できらできたで、絶対に感動で泣くけれども。
「っあ、あ……もう」
両膝で俺の手を挟み込んで身体が震える。可愛い声と表情を堪能しながら、手の中に吐き出された熱を受けとめた。
秋尋様をイカせることができるたび、生きてて良かったなって思う。
呼吸に合わせて中が収縮してる。指が気持ちいい。もうちょっと落ち着いたら続きをしよう。
「……朝香。もう挿れる」
「え、でもまだ」
さすがに早い。まだ2本だ。せめてもう1本指を足して平気になってから。
「もう痛くてもいい……」
「それはダメです!」
傷つけるとわかっていて挿れられるわけがない。秋尋様だって痛いのが嫌で俺に準備をさせてくれているはずなのに、どうして気が変わったんだ。それに痛そうにされたら萎えちゃいそうで、入るものも入らない気がする。
秋尋様は肩で息をしながら、用意しておいたコンドームを開けて、俺のそれに被せようとしてきた。
まさか秋尋様がこんなことをしてくださるとは……! 何という素晴らしい光景なんだ。
着けたからって即挿入しなきゃいけないわけでもないし、せっかくだからつけてもらおうかな。
「……なんだ?」
あまりにもジッと見すぎたからか、秋尋様は髪をかきあげながら俺を見上げてきた。……出ちゃうかと思った。
「この前、お前だってしただろう」
「はい。そう……。そうでしたね」
俺のしたことをなぞってるっていう事実も最高。
「ん……? あれ」
なのに上手くいかなくて焦ってるのが可愛い。必死な感じがなんとも言えない。あと、触られてるから普通に気持ちいい。ぐいぐいと先端を押されて妙な刺激が……。
「あっ、ち、ちょっと……。待ってください。本当に出ちゃいそうです」
「お前……」
「申し訳ありません……」
これは情けなさすぎる。秋尋様の呆れた表情が心に刺さる。
気分が沈んだおかげで、そこが少しおとなしくなってくれたのは幸いだった。
「なので、自分でしますね」
「そうか。それならしかたないな」
僕ができないわけではないからなという雰囲気を出している。
でも上手くつけられなかったの、指が震えてるせいもありますよね。本当はやっぱり、ちんちん挿れるなんて嫌なんじゃないのかな。俺は秋尋様のことを好きだから全然構わないというか、むしろ歓迎だったけど、性癖がノーマルな男がお尻の穴にちんちん挿れられるなんて、きっととんでもないことだ。
まさか……。秋尋様から言い出してくれて、それが叶う日がくるなんて思わなかった。ただでさえ長いオアズケも喰らっていたし。
「よし。それじゃあ」
「いやだから、まだですって」
でも本人はやたらとやる気なんだけど。乗り上げてこようとしてるし。
「秋尋様に怪我をさせたら、俺、死んじゃいますから!」
「……そうか。なら……。まあ、わかった……」
さっきと似たようなやりとりを経て、再び秋尋様のそこに指を挿れた。
「ッ……あ、待っ……」
ビクビクと秋尋様の身体が跳ねる。さっきの余韻がまだ収まってないのかもしれない。
「……お尻はやめて、少し身体のほう触ってましょうか」
「あ、んん……ッ」
腰のあたりを撫でただけで、凄い反応をされた。全身性感帯みたいになってる。こういうものなのか。秋尋様が特別感じやすいのか。とにかく、とってもえっちだ。浴衣ももう、申し訳程度にかかってるだけなんだけど、それもまたいやらしくて。
こんな状態で俺のを挿れたら、秋尋様どうなっちゃうんだ?
……見たいけど、我慢。我慢だ。
「なあ。本当にまだなのか? こ、このままだと、お前を気持ちよくできなくなる……」
「秋尋様……」
ダメだ。胸がギュウッときた。死んでしまう。死ぬ前にこの人を抱かなくては。もう結構慣らしたし、平気では? いや、ダメだ。ほんの少しも傷つけたくない。頭の中がグルグルする。
「俺は、こうしてるだけで、充分……気持ちいい、です」
「ダメだ。ほら、ちゃんと触ってみろ。もう大丈夫そうじゃないか? 結構、柔らかくなって……」
秋尋様が俺の手をとって、ぬかるんだ中へ沈ませる。
「んっ……」
小さく上がる声を聞いて、理性が弾け飛ぶってこういうことかと理解した。
「朝香……! 待て、僕がす……っ」
秋尋様の声が耳に届く前に、身体を推し進める。抱え上げた膝裏の体温だけがやたらと鮮明だった。
中、凄い。挿れた途端、きゅうっと吸いつく。あったかい。俺のこと、歓迎してくれてるみたいだ。
「あ、や、やだ、抜け……、抜いてくれ」
「えっ……。でも、秋尋様がギュギュッてして、俺のちんちん離してくれないんですよ。ほら」
抜こうとすると、嫌がるように締めつけてくる。俺は理性が飛んでいても、秋尋様が本気で嫌がったら絶対にやめられると思う。もはや本能で。
でもこんな。こんなに気持ち良さそうにしてるの見ちゃったらさあ。もっともっと、ヨくさせたいなってなるよ。
「はぁ、あ、あっ……。朝香……」
「なるべく、ゆっくりしますから」
「はぅ……」
ゆるりと腰を揺すると、秋尋様が俺の腕を掴んで爪を立てた。
痛みが嬉しい。もっと痛くていい。抱いたって証がきちんと欲しい。夢のようだから、現実だってわかりたい。
「ん、んっ……。あ、あ、あっ……、や、そこ……」
「ここですか?」
「あ、やだって……、はぁ、んんッ……」
熱をはらんだ秋尋様の声。
気持ちいいんだ。俺ので、気持ちよくなってくれてるんだ。あの秋尋様が……。
可愛くて、嬉しくて、欲望に追いたてられるままゆっくりと腰を前後させる。
下半身から出る水音も甘い声も凄くいやらしくて、脳髄が焼けるみたいだった。
どうしよう。俺も気持ちいい。秋尋様を感じさせたいのに、俺のほうがもたない。
「朝香……あさ、か」
啜り泣くように何度も何度も俺の名前を呼ばれて、吐息ごと全部飲み込んでしまいたくなる。身体を折り曲げたら秋尋様はつらいかもしれないけど、キスがしたい。
は、は、と熱い息を吐きながら、その欲求を抑えるように、頬へ手のひらを伸ばした。
「んう、あ、は……あ、あっ」
喘いでいた秋尋様が俺の手に頬を擦り寄せてくるのを見て、胸がきゅっとなる。
たまんない。可愛すぎる、本当。
「秋尋……様っ」
ぐっと身体を押し上げてキスをねだると、高い声が上がって唇が触れる前に中が俺を締め付けた。痙攣するみたいに絡みついてきて、溶けて食べられてしまうんじゃないかと思った。
搾り取られるように熱を吐き出して、身体が自然、ぶるりと震えた。
「うわ……、すご……何これ」
あ……もしかして、秋尋様もイッたのか。
見ればお腹の辺りに、精液が飛び散っている。俺が身体を前に倒したから、腹と腹の間でちょうど擦れたんだ。
秋尋様は浅い呼吸を何度も繰り返しながら、俺を甘く睨んだ。
「お前、けっ、けっきょ、く。また、僕、がっ……」
「まずは息を整えてください。舌を噛んでしまいます」
「ん……む……」
指先で唇をなぞって、追うようにまたキスをする。下手したら噛まれるかなと思ったけど、秋尋様はおとなしく応えてくれた。嬉しくて泣きそう。
「とりあえず、ぬ……抜いてくれ」
「はい」
まだ緩い硬度を保っているそれをゆっくり引き抜くと、秋尋様がぶるりと身を震わせた。
「傷つけたくないとか、嘘つきめ」
「えっ! もしかして切れちゃいましたか!?」
足を思いきり開かせて確認すると、頭を殴られた。
「やめろ、馬鹿!!」
「よかった。大丈夫そうですね」
「よくない。傷ついたのは心だ。お前もう、死っ……、いや、なんでもない。下手なことを言うと、本当に自害しそうだ……」
俺が開いた足をピッタリと閉じながら、秋尋様が大きく溜息をつく。
「あの……。本当に、そんな……お嫌でしたか?」
秋尋様が気持ち良さそうとか、嫌がってなさそうとか、そう思いたいだけの俺の願望だったというオチがありそうな気がしてきた。責任をとって、ちんちんを切り取ってくるくらいはしたほうがいいかもしれない。
「……いや。き、気持ち……良すぎて、びっくりした。お前のがそんなに大きくないから、痛くはなかったし……」
感動とともに、さりげなくダメージを与えてくる秋尋様。
「俺も。俺も、凄く気持ち良かったです。とけちゃうかと思いました」
拝むように両手をあわせてハーッと息を吐く。
もう本当に……。凄かった。最高。秋尋様の童貞も処女もいただいてしまった。出だしこそ酷かった俺の人生だけど、今は世界で一番幸せな自信ある。
「でも結局また、僕ばかりいいようにされてしまった」
ムスーッとした顔で言うの可愛すぎ。少し尖らせた唇にキスしたい。欲を言うならもう一回、えっちなことがしたい。
「そんなことはありません。いつだって俺のほうが、秋尋様に振り回されてばかりですから」
「お前の場合は、空回ってるというんだ」
手厳しい。
「では、あの……。も、もう一回、しますか? 今なら充分ほぐれていますし、上に乗っていただいても……」
「もういい。もう充分だ。こんなの、何回も……できるか」
ガツンと頭を殴られたような感じがした。幸せだっただけに、反動が凄い。
そう、これは愛し合う行為ではなくて、練習でしかなかった。それはいい。練習だとしても、この人の身体が欲しかったから。
ただ……。もう、二度と触れさせてもらえないとしたら?
この人の熱を知ってしまった今では、きっととてもつらい。
せめて奉仕だけでも続けさせてくれたらいいんだけど……。
「練習は……おしまい、ですか?」
「そうだな。なんだかんだ言ったが、その……。本当に、き、気持ち良かったし。お前が……したいなら……次も僕が、抱かれるほうでいいぞ」
俺の頭が正常なら、また秋尋様を抱いていいって意味に聞こえる。
「したくないわけ、ないでしょう……」
「また泣くのか。僕を抱いてる時も泣いていたものな」
秋尋様が優しげな顔で俺の目元を拭う。
「お前は本当に、僕のことが好きだな」
「す、好きです。大好きですッ……。ずっと、ずっと、大好きです」
「なら、僕を練習にはしてくれるなよ」
「そんなの……っ! 貴方だけです。貴方だけ……好きです」
呆れるくらい、好きを繰り返した。たまらなくなって、押し倒した。
「おい。今日はもうダメだぞ。充分だと言っただろ」
「でも俺……。俺っ……」
「……ど、どうしても、したいのか?」
「はい」
「そんなに僕が、欲しいのか?」
「はい」
つけっぱなしだったコンドームを、秋尋様が俺のモノからパチンと外した。綺麗に外れたけれど、ちんちんが上を向いていたから精液が中からトロリとこぼれてしまった。
「するならこれを……替えてからと、思ったんだが……」
「秋尋様のお手を汚してしまい、申し訳ありません! でも、すっごくえっちです!!」
「ば、馬鹿……」
「あのっ、一度、重ねて擦らせてください。もう我慢ができなくて……ッ」
秋尋様が汚れた手をそのままに、俺のそれをぬるりと擦った。
「このまま……。挿れて、みるか?」
死んだ。もう心臓を撃ち抜かれた。それほどの衝撃。
でもどんなに暴走しても、俺の本能は秋尋様のお身体を第一に考えた。
秋尋様のちんちんに俺のを擦りつけて一回、疲れてクタッとしている秋尋様に、コンドームをつけ直してからのしっかり2戦目。
無理無理と言いながらも、秋尋様は最後まで付き合ってくれた。
「……もう、何も……出ないぞ」
「俺はまだまだ、何度でもできます!」
「本当に無理だからな。お前の体力と一緒にするな。はあー……」
秋尋様がコロンと寝返りを打って、俺に背を向けた。浴衣はいつの間にか全部脱げていたから、裸だ。濡れたお尻がいやらしくて、俺のソコはしっかりと起き上がった。愛しい人をようやく抱けた興奮もあわせて、性欲に際限がない。
でも今はこの元気、後始末するのに使わなきゃ。
これ以上はお身体に差し障りそうだから、本当にオシマイだ。
「浴衣、見るも無惨なことになっちゃいましたね」
秋尋様が無言で、俺のほうに向き直る。視線はぐちゃぐちゃになった浴衣にある。
もしかして、凄く大切な浴衣だったりした……? 確かにこの人のために産まれたのかってくらい、よくお似合いだったけれども。
「女物の浴衣は、華やかだったな……。ほら、あの……。金井の恋人が、着ていた……ような」
今、せっかくのハジメテを終えたばかりなのに、もう女性の話題とか。
「なあ、朝香も……」
「俺が着ます!!」
言葉の続きを聞きたくなくて、被せるように叫んでいた。
「来年は俺が、女物の浴衣を着て秋尋様の隣に立ちますから!」
秋尋様は驚いたように目を見開き、それから小さく笑い出した。
「ふふっ。そうか……。なら、楽しみにしていようかな」
一瞬、確かに淀んだ空気だったのに、一気に明るく……。
なんだったんだ。俺に女物の浴衣を着せたかったとかそんな理由だったのか。そうか。良かった。
……いや。も、もしかして……!
「あっ。でも、秋尋様もお似合いだと思います!」
「僕は着ないぞ」
違った。せっかくどこか楽しそうにしてたのに、呆れた顔をされてしまった。
秋尋様はそのまま気怠げにベッドの端へ移動し、俺にひらりと手を振った。
「疲れたし、もう寝るから後始末は全部お前に任せた。使用人の我儘をきいてやったんだ。あとは楽しても問題ないだろう?」
「もちろんです!」
貴方が望むなら、指一本動かさなくていいほど、甘やかして甘やかし倒す。それが使用人としての矜持……というよりは、俺の重い愛。身体を拭くのすら任せてくれることに、この上ない喜びを感じる。
はあ……。本当に幸せ。ついに俺のを秋尋様に挿れることができたし、いっぱい気持ち良くなってくれたし、何よりこれからも抱いていいなんて。あとは俺のことを好きになってくれたらいいけど、もうそこまで望んだらバチがあたるレベルだ。
結局今年も花火はろくに見られなかったけれど、また来年があるし。
でも来年もきっと、俺は花火よりも秋尋様。
外を歩き回ったからシャワーを浴びてくると言う秋尋様に、そのままでいいですからと懇願し、いざって時のための物が入った紙袋だけ部屋から持ち出して彼の部屋へ駆けつけた。
「引くほど早く来たな。そ……そんなに、したいのか?」
秋尋様はベッドに座って両膝を立て、困惑したような瞳で俺を見つめた。お願いしたから、浴衣のままでいてくれてる。感動する。あと、見えそう。
「当然でしょう。俺は貴方のことが好きなのですから。それに、いつ秋尋様の気が変わらないかと不安で……」
近づくだけで身体に緊張が走ったのがわかるし、怯えてる気もする。
俺がベッドに乗り上げたら心臓止まっちゃったりしないかな。大丈夫かな。いや、俺の心臓のほうが先に止まりそうかな。
「な、なあ。汗が……汗を、かいているんだが……。やはりシャワーを」
首筋をペロッと舐めあげると、秋尋様が身を竦めて俺を押し返してきた。
「秋尋様の味がしますね」
「朝香!」
「全部舐めとりたいくらいなので、気になさらないでください」
「そんなのよけいに気にな……っ、わ、ははは。くすぐったい」
それはもう、犬のようにペロペロと舐めた。
最初は笑っていた秋尋様の声に、だんだんと甘いものが混ざっていく。
「舐め方がやらしい」
「やらしいこと、してますし……」
肌に舌をねっとりと這わせる。味を確認するように、その下に流れる血液を確かめるように。
「ま、待て」
ダメ? まだダメ? ずっとイイコでマテしてて、今日ようやくお許しが出たのにまた待つの?
まあそれでも待つんですけど。俺は貴方の従順な使用人ですので。
ジッと秋尋様を見上げながら待っていると、手のひらで視線を遮られた。
「お前がやってどうする。今度は僕が仕返しをしてやるんだからな」
つまり、秋尋様が俺の上に乗って受け入れてくださると。
想像しただけで出てしまいそうだ。
「それは凄く嬉しいのですが、うっかり秋尋様が怪我をされてはいけませんので……」
「怪我?」
「はい」
充分ほぐれていないと尻が切れてしまう。大事な大事な秋尋様のお尻が傷つこうものなら、俺は土下座どころか首でも吊りかねない。ゆっくり入れたとしても、足がすべってスブッといってしまうことだってありえるんだ。危険だ。
「ですのでどうか、準備は俺にさせてはくれませんか? この前よりもずっとずーっと気持ちよくしますから」
「……そ、そうだな。お前、凄い……血が出ていたし、ああなるのは嫌だしな……」
俺の場合はわざとだったんだけど、こんなところで説得力が出るなんて。愛はすべてを救う……。
「ええ。数日は痛かったですから。俺はそれも嬉しかったですけど」
「わかった。でもあとは、あとは僕がやるからな?」
「もちろんです」
その時、貴方ができる状態にあるのなら、ですけど。
それからそう経たないうちに、秋尋様は俺の下でトロトロになった。
元々、いつか受け入れてもらえることを期待して、後ろでも感じられように開発を進めてきた身体だ。まず前提が俺とは違う。
何より俺も、秋尋様に施すことならば熱も入るというか、これから更に入れるというか。
「い、いつまで……。するんだ、これは」
「まだですよ。俺の、そんなに大きくないですけど、さすがにもう少し柔らかくしないと」
舌を入れるのは、それをやったら今日はさせないからなと怒られたので、指だけでじっくりと拡げていく。
「ん……。んん、でも……。はぁ……っ。これが準備なのか? 本当に……?」
「俺に挿れた時と、どっちが気持ちいいです?」
耳元で囁きながら舐めると、中がキュウッと締まった。
「……そもそも、お前……。してる時も、指、入れてきた……」
そうでした。そのほうが気持ちよくなるかなって。
それにしても濡れた声でたどたどしく言うの、可愛すぎる。
「僕……僕も、入れてやる……」
俺を気持ちよくさせたいって理由なら嬉しいですけど、明らかに復讐心的な感じですよね、それ。
「っあ……!」
「今のとこ、気持ちよかったですか?」
「全部……、んんっ……。ぜんぶ、気持ちいいから、わからない……」
俺もわけわかんなくなりそ。もうなってるかも。こんな可愛い秋尋様に、今日は指だけでなく、ちんちん挿れちゃっていいなんて。
「ッ……、あ、あ、あっ。そこばかり、擦るな、馬鹿……」
「イケそうならイッてもいいですよ」
というか、イッてほしい。でも射精して気が済んだとか言われたら、さすがに泣いてしまうな。ここまできてそれは。挿入できらできたで、絶対に感動で泣くけれども。
「っあ、あ……もう」
両膝で俺の手を挟み込んで身体が震える。可愛い声と表情を堪能しながら、手の中に吐き出された熱を受けとめた。
秋尋様をイカせることができるたび、生きてて良かったなって思う。
呼吸に合わせて中が収縮してる。指が気持ちいい。もうちょっと落ち着いたら続きをしよう。
「……朝香。もう挿れる」
「え、でもまだ」
さすがに早い。まだ2本だ。せめてもう1本指を足して平気になってから。
「もう痛くてもいい……」
「それはダメです!」
傷つけるとわかっていて挿れられるわけがない。秋尋様だって痛いのが嫌で俺に準備をさせてくれているはずなのに、どうして気が変わったんだ。それに痛そうにされたら萎えちゃいそうで、入るものも入らない気がする。
秋尋様は肩で息をしながら、用意しておいたコンドームを開けて、俺のそれに被せようとしてきた。
まさか秋尋様がこんなことをしてくださるとは……! 何という素晴らしい光景なんだ。
着けたからって即挿入しなきゃいけないわけでもないし、せっかくだからつけてもらおうかな。
「……なんだ?」
あまりにもジッと見すぎたからか、秋尋様は髪をかきあげながら俺を見上げてきた。……出ちゃうかと思った。
「この前、お前だってしただろう」
「はい。そう……。そうでしたね」
俺のしたことをなぞってるっていう事実も最高。
「ん……? あれ」
なのに上手くいかなくて焦ってるのが可愛い。必死な感じがなんとも言えない。あと、触られてるから普通に気持ちいい。ぐいぐいと先端を押されて妙な刺激が……。
「あっ、ち、ちょっと……。待ってください。本当に出ちゃいそうです」
「お前……」
「申し訳ありません……」
これは情けなさすぎる。秋尋様の呆れた表情が心に刺さる。
気分が沈んだおかげで、そこが少しおとなしくなってくれたのは幸いだった。
「なので、自分でしますね」
「そうか。それならしかたないな」
僕ができないわけではないからなという雰囲気を出している。
でも上手くつけられなかったの、指が震えてるせいもありますよね。本当はやっぱり、ちんちん挿れるなんて嫌なんじゃないのかな。俺は秋尋様のことを好きだから全然構わないというか、むしろ歓迎だったけど、性癖がノーマルな男がお尻の穴にちんちん挿れられるなんて、きっととんでもないことだ。
まさか……。秋尋様から言い出してくれて、それが叶う日がくるなんて思わなかった。ただでさえ長いオアズケも喰らっていたし。
「よし。それじゃあ」
「いやだから、まだですって」
でも本人はやたらとやる気なんだけど。乗り上げてこようとしてるし。
「秋尋様に怪我をさせたら、俺、死んじゃいますから!」
「……そうか。なら……。まあ、わかった……」
さっきと似たようなやりとりを経て、再び秋尋様のそこに指を挿れた。
「ッ……あ、待っ……」
ビクビクと秋尋様の身体が跳ねる。さっきの余韻がまだ収まってないのかもしれない。
「……お尻はやめて、少し身体のほう触ってましょうか」
「あ、んん……ッ」
腰のあたりを撫でただけで、凄い反応をされた。全身性感帯みたいになってる。こういうものなのか。秋尋様が特別感じやすいのか。とにかく、とってもえっちだ。浴衣ももう、申し訳程度にかかってるだけなんだけど、それもまたいやらしくて。
こんな状態で俺のを挿れたら、秋尋様どうなっちゃうんだ?
……見たいけど、我慢。我慢だ。
「なあ。本当にまだなのか? こ、このままだと、お前を気持ちよくできなくなる……」
「秋尋様……」
ダメだ。胸がギュウッときた。死んでしまう。死ぬ前にこの人を抱かなくては。もう結構慣らしたし、平気では? いや、ダメだ。ほんの少しも傷つけたくない。頭の中がグルグルする。
「俺は、こうしてるだけで、充分……気持ちいい、です」
「ダメだ。ほら、ちゃんと触ってみろ。もう大丈夫そうじゃないか? 結構、柔らかくなって……」
秋尋様が俺の手をとって、ぬかるんだ中へ沈ませる。
「んっ……」
小さく上がる声を聞いて、理性が弾け飛ぶってこういうことかと理解した。
「朝香……! 待て、僕がす……っ」
秋尋様の声が耳に届く前に、身体を推し進める。抱え上げた膝裏の体温だけがやたらと鮮明だった。
中、凄い。挿れた途端、きゅうっと吸いつく。あったかい。俺のこと、歓迎してくれてるみたいだ。
「あ、や、やだ、抜け……、抜いてくれ」
「えっ……。でも、秋尋様がギュギュッてして、俺のちんちん離してくれないんですよ。ほら」
抜こうとすると、嫌がるように締めつけてくる。俺は理性が飛んでいても、秋尋様が本気で嫌がったら絶対にやめられると思う。もはや本能で。
でもこんな。こんなに気持ち良さそうにしてるの見ちゃったらさあ。もっともっと、ヨくさせたいなってなるよ。
「はぁ、あ、あっ……。朝香……」
「なるべく、ゆっくりしますから」
「はぅ……」
ゆるりと腰を揺すると、秋尋様が俺の腕を掴んで爪を立てた。
痛みが嬉しい。もっと痛くていい。抱いたって証がきちんと欲しい。夢のようだから、現実だってわかりたい。
「ん、んっ……。あ、あ、あっ……、や、そこ……」
「ここですか?」
「あ、やだって……、はぁ、んんッ……」
熱をはらんだ秋尋様の声。
気持ちいいんだ。俺ので、気持ちよくなってくれてるんだ。あの秋尋様が……。
可愛くて、嬉しくて、欲望に追いたてられるままゆっくりと腰を前後させる。
下半身から出る水音も甘い声も凄くいやらしくて、脳髄が焼けるみたいだった。
どうしよう。俺も気持ちいい。秋尋様を感じさせたいのに、俺のほうがもたない。
「朝香……あさ、か」
啜り泣くように何度も何度も俺の名前を呼ばれて、吐息ごと全部飲み込んでしまいたくなる。身体を折り曲げたら秋尋様はつらいかもしれないけど、キスがしたい。
は、は、と熱い息を吐きながら、その欲求を抑えるように、頬へ手のひらを伸ばした。
「んう、あ、は……あ、あっ」
喘いでいた秋尋様が俺の手に頬を擦り寄せてくるのを見て、胸がきゅっとなる。
たまんない。可愛すぎる、本当。
「秋尋……様っ」
ぐっと身体を押し上げてキスをねだると、高い声が上がって唇が触れる前に中が俺を締め付けた。痙攣するみたいに絡みついてきて、溶けて食べられてしまうんじゃないかと思った。
搾り取られるように熱を吐き出して、身体が自然、ぶるりと震えた。
「うわ……、すご……何これ」
あ……もしかして、秋尋様もイッたのか。
見ればお腹の辺りに、精液が飛び散っている。俺が身体を前に倒したから、腹と腹の間でちょうど擦れたんだ。
秋尋様は浅い呼吸を何度も繰り返しながら、俺を甘く睨んだ。
「お前、けっ、けっきょ、く。また、僕、がっ……」
「まずは息を整えてください。舌を噛んでしまいます」
「ん……む……」
指先で唇をなぞって、追うようにまたキスをする。下手したら噛まれるかなと思ったけど、秋尋様はおとなしく応えてくれた。嬉しくて泣きそう。
「とりあえず、ぬ……抜いてくれ」
「はい」
まだ緩い硬度を保っているそれをゆっくり引き抜くと、秋尋様がぶるりと身を震わせた。
「傷つけたくないとか、嘘つきめ」
「えっ! もしかして切れちゃいましたか!?」
足を思いきり開かせて確認すると、頭を殴られた。
「やめろ、馬鹿!!」
「よかった。大丈夫そうですね」
「よくない。傷ついたのは心だ。お前もう、死っ……、いや、なんでもない。下手なことを言うと、本当に自害しそうだ……」
俺が開いた足をピッタリと閉じながら、秋尋様が大きく溜息をつく。
「あの……。本当に、そんな……お嫌でしたか?」
秋尋様が気持ち良さそうとか、嫌がってなさそうとか、そう思いたいだけの俺の願望だったというオチがありそうな気がしてきた。責任をとって、ちんちんを切り取ってくるくらいはしたほうがいいかもしれない。
「……いや。き、気持ち……良すぎて、びっくりした。お前のがそんなに大きくないから、痛くはなかったし……」
感動とともに、さりげなくダメージを与えてくる秋尋様。
「俺も。俺も、凄く気持ち良かったです。とけちゃうかと思いました」
拝むように両手をあわせてハーッと息を吐く。
もう本当に……。凄かった。最高。秋尋様の童貞も処女もいただいてしまった。出だしこそ酷かった俺の人生だけど、今は世界で一番幸せな自信ある。
「でも結局また、僕ばかりいいようにされてしまった」
ムスーッとした顔で言うの可愛すぎ。少し尖らせた唇にキスしたい。欲を言うならもう一回、えっちなことがしたい。
「そんなことはありません。いつだって俺のほうが、秋尋様に振り回されてばかりですから」
「お前の場合は、空回ってるというんだ」
手厳しい。
「では、あの……。も、もう一回、しますか? 今なら充分ほぐれていますし、上に乗っていただいても……」
「もういい。もう充分だ。こんなの、何回も……できるか」
ガツンと頭を殴られたような感じがした。幸せだっただけに、反動が凄い。
そう、これは愛し合う行為ではなくて、練習でしかなかった。それはいい。練習だとしても、この人の身体が欲しかったから。
ただ……。もう、二度と触れさせてもらえないとしたら?
この人の熱を知ってしまった今では、きっととてもつらい。
せめて奉仕だけでも続けさせてくれたらいいんだけど……。
「練習は……おしまい、ですか?」
「そうだな。なんだかんだ言ったが、その……。本当に、き、気持ち良かったし。お前が……したいなら……次も僕が、抱かれるほうでいいぞ」
俺の頭が正常なら、また秋尋様を抱いていいって意味に聞こえる。
「したくないわけ、ないでしょう……」
「また泣くのか。僕を抱いてる時も泣いていたものな」
秋尋様が優しげな顔で俺の目元を拭う。
「お前は本当に、僕のことが好きだな」
「す、好きです。大好きですッ……。ずっと、ずっと、大好きです」
「なら、僕を練習にはしてくれるなよ」
「そんなの……っ! 貴方だけです。貴方だけ……好きです」
呆れるくらい、好きを繰り返した。たまらなくなって、押し倒した。
「おい。今日はもうダメだぞ。充分だと言っただろ」
「でも俺……。俺っ……」
「……ど、どうしても、したいのか?」
「はい」
「そんなに僕が、欲しいのか?」
「はい」
つけっぱなしだったコンドームを、秋尋様が俺のモノからパチンと外した。綺麗に外れたけれど、ちんちんが上を向いていたから精液が中からトロリとこぼれてしまった。
「するならこれを……替えてからと、思ったんだが……」
「秋尋様のお手を汚してしまい、申し訳ありません! でも、すっごくえっちです!!」
「ば、馬鹿……」
「あのっ、一度、重ねて擦らせてください。もう我慢ができなくて……ッ」
秋尋様が汚れた手をそのままに、俺のそれをぬるりと擦った。
「このまま……。挿れて、みるか?」
死んだ。もう心臓を撃ち抜かれた。それほどの衝撃。
でもどんなに暴走しても、俺の本能は秋尋様のお身体を第一に考えた。
秋尋様のちんちんに俺のを擦りつけて一回、疲れてクタッとしている秋尋様に、コンドームをつけ直してからのしっかり2戦目。
無理無理と言いながらも、秋尋様は最後まで付き合ってくれた。
「……もう、何も……出ないぞ」
「俺はまだまだ、何度でもできます!」
「本当に無理だからな。お前の体力と一緒にするな。はあー……」
秋尋様がコロンと寝返りを打って、俺に背を向けた。浴衣はいつの間にか全部脱げていたから、裸だ。濡れたお尻がいやらしくて、俺のソコはしっかりと起き上がった。愛しい人をようやく抱けた興奮もあわせて、性欲に際限がない。
でも今はこの元気、後始末するのに使わなきゃ。
これ以上はお身体に差し障りそうだから、本当にオシマイだ。
「浴衣、見るも無惨なことになっちゃいましたね」
秋尋様が無言で、俺のほうに向き直る。視線はぐちゃぐちゃになった浴衣にある。
もしかして、凄く大切な浴衣だったりした……? 確かにこの人のために産まれたのかってくらい、よくお似合いだったけれども。
「女物の浴衣は、華やかだったな……。ほら、あの……。金井の恋人が、着ていた……ような」
今、せっかくのハジメテを終えたばかりなのに、もう女性の話題とか。
「なあ、朝香も……」
「俺が着ます!!」
言葉の続きを聞きたくなくて、被せるように叫んでいた。
「来年は俺が、女物の浴衣を着て秋尋様の隣に立ちますから!」
秋尋様は驚いたように目を見開き、それから小さく笑い出した。
「ふふっ。そうか……。なら、楽しみにしていようかな」
一瞬、確かに淀んだ空気だったのに、一気に明るく……。
なんだったんだ。俺に女物の浴衣を着せたかったとかそんな理由だったのか。そうか。良かった。
……いや。も、もしかして……!
「あっ。でも、秋尋様もお似合いだと思います!」
「僕は着ないぞ」
違った。せっかくどこか楽しそうにしてたのに、呆れた顔をされてしまった。
秋尋様はそのまま気怠げにベッドの端へ移動し、俺にひらりと手を振った。
「疲れたし、もう寝るから後始末は全部お前に任せた。使用人の我儘をきいてやったんだ。あとは楽しても問題ないだろう?」
「もちろんです!」
貴方が望むなら、指一本動かさなくていいほど、甘やかして甘やかし倒す。それが使用人としての矜持……というよりは、俺の重い愛。身体を拭くのすら任せてくれることに、この上ない喜びを感じる。
はあ……。本当に幸せ。ついに俺のを秋尋様に挿れることができたし、いっぱい気持ち良くなってくれたし、何よりこれからも抱いていいなんて。あとは俺のことを好きになってくれたらいいけど、もうそこまで望んだらバチがあたるレベルだ。
結局今年も花火はろくに見られなかったけれど、また来年があるし。
でも来年もきっと、俺は花火よりも秋尋様。
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