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二年目
転寝月17日
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「ーーすべて滞りなく」
そこで言葉を切った。
「そうか。少々、出来過ぎに聞こえてくるな」
主上が笑う。
ドキリとした。
人払いされた、広い謁見の間。珍しくも大人しく玉座に収まった主上と向き合っていた。
「本当に。実は皆了解していて、知らんふりを決め込んでいたのではないかと、思えてきますね」
いけしゃあしゃあと返しておく。だけどそれは、まるっきりの嘘ではない。いや、そもそも嘘など言っていない。
ただ、ほんの少しーー当初の目的以外の箇所、つまるところ大半だったりするーー報告の内容を端折っただけだ。
「まさか。そんなはずはない。まったく。大した奴だよ、お前は。城内を誰にも見咎められぬまま、あんな大きなケースを抱えてうろついたとはな」
「もう、運ですね」
よく言うよ。我ながら。
それ以前にあった一連の出来事だけでなく、爺様に手を貸してもらったことも黙っていた。
本当は、ケースを抱えての城内移動など、ただの一歩もしていない。
そのことに関しては、言ってもよかった。でも言わなかった。あの夜のことはーー爺様とのことは、胸の内に秘めておきたい。
「謙遜する必要はない」
主上が目を細め、それからすぐに真顔に戻った。
「……」
「…だが、八年前のあの時期、城内が浮足立っていたのは確かだ」
予想していても、ギクリとした。
「…なにかあったんですか?」
白々しく聞こえなかっただろうか。
「ああ。二の郭の商家で、惨殺事件があってな。それがーー」
「それが?」
「ドウの仕業だった」
やはり、か。
じっ様がドウに関する噂話を聞いた時、師匠が咎めるほどにピリピリした態度となったわけである。
これでハッキリした。八年前の惨殺がドウによるものだと、公に判明しているということはーーやはり主上たちは、フルルクスが事件に関与していたことを知らないのだ。
知っていたなら、ああも易々、死神の名を彼の耳に入れるような真似はしないだろう。尤も、実際に入れたのは私なのだけれど。
思いっきりすぐ側で話してしまった。
……聞かせたくなかった。その時は私も知らなかったのだから、無理な話とはいえ。
後の祭りだ。
だけど、八年前に起こったことの報告を、大半省いたのは正解だった。フルルクスがあえて黙っていることを、私の口から漏らすわけにはいかない。
正直なところ、あの白薬の副作用について、できれば誰にも知られたくないというのが、口を噤んだ主な理由ではあるのだけれど。
「はあ…」
盛大にため息をついた。
✢
「ありえねえっ!」
「なにが?」
「五分とかかってないなんて!」
「……いつもは?」
「最低でも、一時間近く待たされる」
「そうだよねえ」
腑に落ちないという表情で隣に立つ、カクカを見て笑った。
周囲には整然と箱の並べられた、棚の列。その箱の大きさは、大体A4サイズの紙束が収まる程度。
薄暗い、片隅に在る蔵書部屋然としたここは、そうーー理事部の管理する『書類管理室』である。主上への報告を終え、すぐにここへ来ていた。
「なにが言いたい?」
棚の裏側から箱を避け、ギィがひょいと顔を覗かせた。前後、筒抜けの棚なのだ。
「なにがって?決まってんだろ!なんで一切手続きなしで、ここに入れるんだ!?」
カクカが喚く。普通に話しても大きなその声は、部屋中大反響。大変にうるさい。
「人徳だ」
ギィは笑って返した。
…そうだな。ある種の人徳ではあるな、それは。事務官の女の人をたらしこんだだけ、とも言えるけれど。
この書類管理室は、白銀城で綴られた書類の一切が集まる処である。
場所柄、入室は厳しく制限されている。たとえ王様でも、入室希望理由を用紙記入、提出し、それに目を通した理事官のサインが得られるまで入室できない。
まったく見事なまでに、お役所仕事ぶりを披露してくれるのだ。
それが近衛師団、特務班班長ギィ・レヴンにかかると、素通りとなってしまう。ニッコリ笑って、女性事務官さんに耳打ち。たったそれだけで。
「お陰で助かります」
苦笑しつつ、礼を言った。
書類管理室への入室は、私が希望してギィに頼み込んだ。もちろん、彼に頼めば入室易しを知っていたから。関心はしないが、ありがたい。
八年前の、事の顛末が知りたい。
あのまま私は帰ってきた。私には私のすべきことがあった。それを放り出すわけにはいかなかった。今だって進行形だ。
それでも気になる。あの事件は、あれからどうなったのだろう?それを調べなければ。
ドウが関わった事件である。今抱えている問題とは無関係ではない。それを口実に、ギィとカクカにも手を貸してもらうことにした。
「お、あった、あった!これだろ?八年前の美術商殺し」
カクカが声を上げた。
管理室の窓側に置かれた机に、綴じ込みになった記録を広げ、三人で覗き込む。
そこにはーー
驚いた。なんとあの夜の内に通報され、事件は発覚していたという事実が記されていた。
使用人が偶々なんの用だったのか、夜更けに屋敷へと訪れたため。私とじっ様が逃げた、そのすぐ後のことだ。
次の日の朝までは、発覚していないだろうと思っていた。それがあの夜の内にーー私たちが丘で蹲っている間に、騒ぎになっていたなんて。まさかである。
どうりで次の日、街で噂を耳にしなかったわけだ。気が散らないよう意識して、耳を塞いでいたせいだけではなかったのだ。夜中の内に処理をして、早々に箝口令を敷いたらしい。
しかも。
逃走中のドウに運悪く出くわしてしまい、犠牲となった者までいた。その内の一人が、罷免直前の資源管理官だったのは、偶然ではなく必然。元よりターゲットだったのだろう。
おそらくこれは、依頼者の希望。ゲード邸内で殺すのではなく、偶然を装っているあたりが狡猾だ。
これですべての、闇取引の足掛かりが消された。
「これ…左軍の一班が全滅って…この時のことだったのか?」
隣のカクカが息を呑む。
その話は、私も師匠から聞いた。睨みつけるように、当時の記述を追ってゆく。
「そうだ。この件は、二十人近く死んでいる。すべてーードウの手によって」
答えるギィの声は、心なしか震えていた。
通報を受け、当時司法番だった左軍の警邏班は、すぐに事に当たった。ゲード邸を封鎖し、街道及びその先の関所で検問を手配し、街を巡回した。あれだけの惨劇の跡、返り血を浴びていないはずがない。不審者の痕跡を求めて多くの班が、その夜は駆り出されていた。
そして、不運な一班がドウと接触してしまった。
頁を捲る。検死の結果、残った傷跡からそれらすべてがドウの仕業であると判明したこと、そのまま奴を逃がしてしまい、事件に関する手掛かりはなにも得られなかった経緯が、淡々と綴られていた。
そしてーーなんの感情もなく、そこにはただ一覧の表として、犠牲者の名が書き連ねられていた。
瞠目した。
「近衛がこの事件を知ったのは、明け方だった。もう、その時にはすべてが遅かった…」
当時を思い出しているのだろう。目を閉じて、ギィが呟く。さすがのカクカも黙り込んでいた。
そして私は、記録の中の一つの名前を…ただ見つめていた。
ルイネル・ケルマン。
殺された左軍の、不運な一班の一人。ログ・ケルマン大将のーー今は亡き長男。
そこで言葉を切った。
「そうか。少々、出来過ぎに聞こえてくるな」
主上が笑う。
ドキリとした。
人払いされた、広い謁見の間。珍しくも大人しく玉座に収まった主上と向き合っていた。
「本当に。実は皆了解していて、知らんふりを決め込んでいたのではないかと、思えてきますね」
いけしゃあしゃあと返しておく。だけどそれは、まるっきりの嘘ではない。いや、そもそも嘘など言っていない。
ただ、ほんの少しーー当初の目的以外の箇所、つまるところ大半だったりするーー報告の内容を端折っただけだ。
「まさか。そんなはずはない。まったく。大した奴だよ、お前は。城内を誰にも見咎められぬまま、あんな大きなケースを抱えてうろついたとはな」
「もう、運ですね」
よく言うよ。我ながら。
それ以前にあった一連の出来事だけでなく、爺様に手を貸してもらったことも黙っていた。
本当は、ケースを抱えての城内移動など、ただの一歩もしていない。
そのことに関しては、言ってもよかった。でも言わなかった。あの夜のことはーー爺様とのことは、胸の内に秘めておきたい。
「謙遜する必要はない」
主上が目を細め、それからすぐに真顔に戻った。
「……」
「…だが、八年前のあの時期、城内が浮足立っていたのは確かだ」
予想していても、ギクリとした。
「…なにかあったんですか?」
白々しく聞こえなかっただろうか。
「ああ。二の郭の商家で、惨殺事件があってな。それがーー」
「それが?」
「ドウの仕業だった」
やはり、か。
じっ様がドウに関する噂話を聞いた時、師匠が咎めるほどにピリピリした態度となったわけである。
これでハッキリした。八年前の惨殺がドウによるものだと、公に判明しているということはーーやはり主上たちは、フルルクスが事件に関与していたことを知らないのだ。
知っていたなら、ああも易々、死神の名を彼の耳に入れるような真似はしないだろう。尤も、実際に入れたのは私なのだけれど。
思いっきりすぐ側で話してしまった。
……聞かせたくなかった。その時は私も知らなかったのだから、無理な話とはいえ。
後の祭りだ。
だけど、八年前に起こったことの報告を、大半省いたのは正解だった。フルルクスがあえて黙っていることを、私の口から漏らすわけにはいかない。
正直なところ、あの白薬の副作用について、できれば誰にも知られたくないというのが、口を噤んだ主な理由ではあるのだけれど。
「はあ…」
盛大にため息をついた。
✢
「ありえねえっ!」
「なにが?」
「五分とかかってないなんて!」
「……いつもは?」
「最低でも、一時間近く待たされる」
「そうだよねえ」
腑に落ちないという表情で隣に立つ、カクカを見て笑った。
周囲には整然と箱の並べられた、棚の列。その箱の大きさは、大体A4サイズの紙束が収まる程度。
薄暗い、片隅に在る蔵書部屋然としたここは、そうーー理事部の管理する『書類管理室』である。主上への報告を終え、すぐにここへ来ていた。
「なにが言いたい?」
棚の裏側から箱を避け、ギィがひょいと顔を覗かせた。前後、筒抜けの棚なのだ。
「なにがって?決まってんだろ!なんで一切手続きなしで、ここに入れるんだ!?」
カクカが喚く。普通に話しても大きなその声は、部屋中大反響。大変にうるさい。
「人徳だ」
ギィは笑って返した。
…そうだな。ある種の人徳ではあるな、それは。事務官の女の人をたらしこんだだけ、とも言えるけれど。
この書類管理室は、白銀城で綴られた書類の一切が集まる処である。
場所柄、入室は厳しく制限されている。たとえ王様でも、入室希望理由を用紙記入、提出し、それに目を通した理事官のサインが得られるまで入室できない。
まったく見事なまでに、お役所仕事ぶりを披露してくれるのだ。
それが近衛師団、特務班班長ギィ・レヴンにかかると、素通りとなってしまう。ニッコリ笑って、女性事務官さんに耳打ち。たったそれだけで。
「お陰で助かります」
苦笑しつつ、礼を言った。
書類管理室への入室は、私が希望してギィに頼み込んだ。もちろん、彼に頼めば入室易しを知っていたから。関心はしないが、ありがたい。
八年前の、事の顛末が知りたい。
あのまま私は帰ってきた。私には私のすべきことがあった。それを放り出すわけにはいかなかった。今だって進行形だ。
それでも気になる。あの事件は、あれからどうなったのだろう?それを調べなければ。
ドウが関わった事件である。今抱えている問題とは無関係ではない。それを口実に、ギィとカクカにも手を貸してもらうことにした。
「お、あった、あった!これだろ?八年前の美術商殺し」
カクカが声を上げた。
管理室の窓側に置かれた机に、綴じ込みになった記録を広げ、三人で覗き込む。
そこにはーー
驚いた。なんとあの夜の内に通報され、事件は発覚していたという事実が記されていた。
使用人が偶々なんの用だったのか、夜更けに屋敷へと訪れたため。私とじっ様が逃げた、そのすぐ後のことだ。
次の日の朝までは、発覚していないだろうと思っていた。それがあの夜の内にーー私たちが丘で蹲っている間に、騒ぎになっていたなんて。まさかである。
どうりで次の日、街で噂を耳にしなかったわけだ。気が散らないよう意識して、耳を塞いでいたせいだけではなかったのだ。夜中の内に処理をして、早々に箝口令を敷いたらしい。
しかも。
逃走中のドウに運悪く出くわしてしまい、犠牲となった者までいた。その内の一人が、罷免直前の資源管理官だったのは、偶然ではなく必然。元よりターゲットだったのだろう。
おそらくこれは、依頼者の希望。ゲード邸内で殺すのではなく、偶然を装っているあたりが狡猾だ。
これですべての、闇取引の足掛かりが消された。
「これ…左軍の一班が全滅って…この時のことだったのか?」
隣のカクカが息を呑む。
その話は、私も師匠から聞いた。睨みつけるように、当時の記述を追ってゆく。
「そうだ。この件は、二十人近く死んでいる。すべてーードウの手によって」
答えるギィの声は、心なしか震えていた。
通報を受け、当時司法番だった左軍の警邏班は、すぐに事に当たった。ゲード邸を封鎖し、街道及びその先の関所で検問を手配し、街を巡回した。あれだけの惨劇の跡、返り血を浴びていないはずがない。不審者の痕跡を求めて多くの班が、その夜は駆り出されていた。
そして、不運な一班がドウと接触してしまった。
頁を捲る。検死の結果、残った傷跡からそれらすべてがドウの仕業であると判明したこと、そのまま奴を逃がしてしまい、事件に関する手掛かりはなにも得られなかった経緯が、淡々と綴られていた。
そしてーーなんの感情もなく、そこにはただ一覧の表として、犠牲者の名が書き連ねられていた。
瞠目した。
「近衛がこの事件を知ったのは、明け方だった。もう、その時にはすべてが遅かった…」
当時を思い出しているのだろう。目を閉じて、ギィが呟く。さすがのカクカも黙り込んでいた。
そして私は、記録の中の一つの名前を…ただ見つめていた。
ルイネル・ケルマン。
殺された左軍の、不運な一班の一人。ログ・ケルマン大将のーー今は亡き長男。
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