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第三話
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「あれ?調も来てくれたの?」
「……ああ」
郊外の小さな墓地に調は足を伸ばしていた。
墓石には宇野家之墓と刻まれ、すでに仏花が供えられていた。
「菜月は?」
「今日はバイトがあるから、終わり次第来るって」
依月は桶と柄杓を持って佇んでいた。墓石には缶ジュースに桃やりんごが供えられていた。
「おばさんは一人にしていて大丈夫か?」
「今日は店を休みにして父さんが見てるよ。最近は夜もよく眠れるようになったみたいで顔色もいいんだよ。だから、大丈夫」
静かに言い聞かせるように依月は言葉を紡ぐ。調はそれ以上は何も訊かないようにした。
今から11年前、調も依月も同じ保育園に通っていた。
依月の家は美容室を営んでいた。父と母と祖母の三人でやりくりをし、依月たち三つ子たちは保育園の休みの土日は邪魔にならないようにお店の前を掃いたりタオルの準備をしたりとお手伝いをしていた。
そう、依月は三つ子だった。
依月と隣のクラスにいる菜月、そして今は6歳のまま時間が止まってしまった美月の三人で。
「……もうあれから11年も経っちゃったよ」
依月は墓石に触れながら呟いた。
あれは確か朝から日差しの強い8月の朝だった。
美容室は基本的に火曜しか定休日がなかったため、依月たち三つ子と調は朝から近くの川に遊びに来ていた。普段から川の浅瀬で遊ぶように双方の両親から言われていたため、申し訳程度に足を水に漬けるなどして涼を感じていた。
依月や菜月は積極的に川に入りお互いに水を掛けたりして楽しんでいたが、美月は唾の広い帽子の端を押さえながら静かに2人を見つめていた。
美月は依月や菜月とは違い外よりも室内で遊ぶことが多く、肌が白く、色素の薄い細い髪をいつも二本のおさげに結ってもらっていた。お人形のように可愛らしい女の子だった。
依月と菜月は動で、美月は静だった。
正確は違えど、美月は二人と遊びたいのか必死で後を追いかけていた。依月や菜月も美月が後をついてきているかいつも気にして後ろを振り返っていた。
保育園で調は一人で遊ぶことを好んでいたが、何を気に入ったのか依月に腕を引っ張られて園庭で遊び始めてから菜月も美月も交じって四人で一緒に遊ぶことが多くなっていた。
一つ下のクラスに律人もいたが、母の指示もあったのかずっとマネージャーの男性が律人にくっついていて一緒に遊ぶことはなかった。律人は夕方には早々と英才教育の教室に車で送られていて、調は六時近くに江本さんが迎えが来るまで保育園で過ごしていた。
あまりにも暑かったため、川へ遊びに行こうと三つ子に誘われた調は江本さんに昼前には帰ることを告げて遊びに出かけた。
調は美月の傍に立って一緒に黙って二人を見つめていた。服を濡らして帰ると江本さんにも迷惑を掛けるし、何よりも母に眉をひそめられることが嫌だったからだ。
律人はまた朝からバイオリンや声楽の教室に通っている。保育園のない日は朝から夕方近くまで不在なことが多い。
「……しーくんは、川に入らないの?」
依月や菜月はしらべ、と呼んでいたが言いにくいのか美月はしーくんと呼んでいた。
「僕はいいかな。川辺で風を受けているだけで十分に涼しいし」
「そうだね、気持ちいいよね」
ふふっと笑みを浮かべながら美月は呟いた。
美月は白いワンピースの裾を濡らさないように片手でたくし上げ、片手でそっと川の水に手の平を差し込んだ。そのままゆっくりと掬い上げて上部からとろとろと流し込んだ。
「しーくん、手の平だけでも冷たくて気持ちいいよ」
美月の誘いに調は川辺まで近づいた。指の先だけを水に漬けてみたがひんやりと冷たかった。
美月は自分の傍にいることで川に近づけない調を気にしたのかもしれないと思うと何だか申し訳ない気持ちになった。
調はしばらく美月と水を掬って遊んでいたが、ふと前を見ると依月と菜月は盛大に川の水を浴びて上下の服ともびしょびしょになっていた。
横の美月を見ると、帽子を目深に被っていたせいか表情がよく読み取れない。だけど、先ほどから川の一点を見据えて微動だにしていなかった。
「美月ちゃん?具合悪いんじゃない?」
「……うん、ごめん。ちょっと暑さにくらくらしちゃったみたい」
調は急いで岩の陰に置いておいた美月の赤い水筒を取りに行って渡した。美月はゆっくりと麦茶を飲んだ。
「熱中症になりかけているのかもしれないよ。お店まで送る」
「一人で大丈夫。歩いてすぐだから。しーくんはいっくんとなっちゃんといて」
美月は裾の部分を軽くはたくと、調に会釈して歩いて行った。
「美月ちゃん。また遊ぼうね」
美月は後ろを振り返り、小さく手を振った。
それが人形のような少女との最後の邂逅になるとは思わずに。
それから小一時間も経たぬ間に、びしょびしょの服のままの二人とあきれ顔の調が店に戻るとまだ美月は店に戻っていなかった。
店の駐車場の裏で美月は草花を見ていることが多いので裏も回ったがそこに白いワンピースの少女はいなかった。
調は探し回りながら後悔した。何故、ちゃんとお店まで送って行ってあげなかったのだろうと。
川から店まで五分も掛からないので三人はまた川までの道を辿って辺りを探した。
川の北側に小さな雑木林がある。暑さで具合を悪くしていたので、雑木林の中で涼んでいるのかもしれない。三人はそう思った。
雑木林の奥にはくらくらの沼公園という小さな公園がある。正式名称は分からないが、昼間でも日が陰って暗くなるので近辺の住民からはそう呼ばれていた。大きな木に囲まれて小さな沼がある。水深は浅いが、周りの道路は舗装されておらず前日には大量の雨が降ったため滑りやすくなっていた。
今でも覚えている。
菜月の金切り声に、依月が走り出した足音、沼の端に規則正しく並べられた二本の三つ編み―――
警察は涼みに沼の近くまで来たが、前日の雨で地面がぬかるんでおり足を滑らせたのだろうとの見解だった。
美月は草花が好きで家でも育てていたし、公園には色とりどりの植物が植えられている。でも、暑さで具合が悪くなっていたのに雑木林の奥の公園まで一人で来るだろうか。
調は沼の近くに美月のサンダルの跡とは違うもう一つの小さな靴跡にも気づいていた。
美月は、誰かと一緒に沼まで来たのではないだろうか。
でも、調は確証が持てず警察にはそのことについては話さなかった。
美月の葬儀は親族内で小さくあげられた。調は江本さんと一緒に参列させてもらった。祭壇の近くには依月、菜月、三つ子の父、そして憔悴しきって立っていられず車いすのままの母が並んでいた。
遺影の美月は満面の笑みを浮かべていた。
七月の下旬、調も交えてお店の前で手花火をした時の写真だという。依月がカメラのシャッターを押したと話していた。
調は江本さんと一緒に家へ戻ると、見たことのない新品の靴が三和土に置かれていた。
「……これ、律人の?」
「はい。何でも今まで履いていた靴が酷く泥で汚れていて、洗わなくていいから捨てておいてほしいと律人さんから言われたので新しいのを用意したんです」
江本さんはすらすらと口にすると急いで玄関を上がり、リビングへ向かった。
「調さん、お洋服、クリーニングに出しますから着替えてくれますか?」
「うん、わかった」
調は自分の部屋に向かいながらもやもやとした思いが払拭できずにいた。
普段から両親が用意された英才教室にずっと通い、兄の調すらあまり律人と顔を合わせることはなかった。
母が昔から服や靴を汚すことに関して嫌がっていたので、もちろん律人も調以上に保育園での遊びを制限されていたように思える。
どこで、靴がそんな汚れるくらい泥遊びをしたのか。
雑木林を一緒に歩いていたのは、自分の弟だったのではないだろうか。
そんな疑念がよぎりながらも、もう、お下げの少女とは遊びことが出来ない現実が襲ってきて胸が掻き乱れるような大きな悲しみがこみ上げてきた。
もっと一緒に草花観察をして遊びたかった。
調はこの疑念を依月や菜月に話したことはない。これからも話すことはないと思う。
当時五歳だった少年が美月を誘い出して沼へ突き落す、そんな恐ろしいことが出来るはずがないと心の底では思っていた。
思うようにしていた。
だけど、律人と普通の生活を共にするようになり常に違和感を感じるようになってきている。
兄の高校へ通えるようになって嬉しいという感情が視線がすべて狂気のように感じてしまい、血のつながった弟であるはずなのにその視線から逃れたいと思う自分がいる。
血が濃い故の違和感なのか。
それを明らかにしていくことで、11年前のことが明らかにできるのかもしれない。
明らかにした上で、あらためて依月や菜月にきちんと一ノ瀬調という幼馴染として向かい合えるのかもしれない。
時が止められてしまった少女への贖罪になり得るのかもしれない。
調は目の前の墓を見つめながらそう決意を新たにしていた。
「……ああ」
郊外の小さな墓地に調は足を伸ばしていた。
墓石には宇野家之墓と刻まれ、すでに仏花が供えられていた。
「菜月は?」
「今日はバイトがあるから、終わり次第来るって」
依月は桶と柄杓を持って佇んでいた。墓石には缶ジュースに桃やりんごが供えられていた。
「おばさんは一人にしていて大丈夫か?」
「今日は店を休みにして父さんが見てるよ。最近は夜もよく眠れるようになったみたいで顔色もいいんだよ。だから、大丈夫」
静かに言い聞かせるように依月は言葉を紡ぐ。調はそれ以上は何も訊かないようにした。
今から11年前、調も依月も同じ保育園に通っていた。
依月の家は美容室を営んでいた。父と母と祖母の三人でやりくりをし、依月たち三つ子たちは保育園の休みの土日は邪魔にならないようにお店の前を掃いたりタオルの準備をしたりとお手伝いをしていた。
そう、依月は三つ子だった。
依月と隣のクラスにいる菜月、そして今は6歳のまま時間が止まってしまった美月の三人で。
「……もうあれから11年も経っちゃったよ」
依月は墓石に触れながら呟いた。
あれは確か朝から日差しの強い8月の朝だった。
美容室は基本的に火曜しか定休日がなかったため、依月たち三つ子と調は朝から近くの川に遊びに来ていた。普段から川の浅瀬で遊ぶように双方の両親から言われていたため、申し訳程度に足を水に漬けるなどして涼を感じていた。
依月や菜月は積極的に川に入りお互いに水を掛けたりして楽しんでいたが、美月は唾の広い帽子の端を押さえながら静かに2人を見つめていた。
美月は依月や菜月とは違い外よりも室内で遊ぶことが多く、肌が白く、色素の薄い細い髪をいつも二本のおさげに結ってもらっていた。お人形のように可愛らしい女の子だった。
依月と菜月は動で、美月は静だった。
正確は違えど、美月は二人と遊びたいのか必死で後を追いかけていた。依月や菜月も美月が後をついてきているかいつも気にして後ろを振り返っていた。
保育園で調は一人で遊ぶことを好んでいたが、何を気に入ったのか依月に腕を引っ張られて園庭で遊び始めてから菜月も美月も交じって四人で一緒に遊ぶことが多くなっていた。
一つ下のクラスに律人もいたが、母の指示もあったのかずっとマネージャーの男性が律人にくっついていて一緒に遊ぶことはなかった。律人は夕方には早々と英才教育の教室に車で送られていて、調は六時近くに江本さんが迎えが来るまで保育園で過ごしていた。
あまりにも暑かったため、川へ遊びに行こうと三つ子に誘われた調は江本さんに昼前には帰ることを告げて遊びに出かけた。
調は美月の傍に立って一緒に黙って二人を見つめていた。服を濡らして帰ると江本さんにも迷惑を掛けるし、何よりも母に眉をひそめられることが嫌だったからだ。
律人はまた朝からバイオリンや声楽の教室に通っている。保育園のない日は朝から夕方近くまで不在なことが多い。
「……しーくんは、川に入らないの?」
依月や菜月はしらべ、と呼んでいたが言いにくいのか美月はしーくんと呼んでいた。
「僕はいいかな。川辺で風を受けているだけで十分に涼しいし」
「そうだね、気持ちいいよね」
ふふっと笑みを浮かべながら美月は呟いた。
美月は白いワンピースの裾を濡らさないように片手でたくし上げ、片手でそっと川の水に手の平を差し込んだ。そのままゆっくりと掬い上げて上部からとろとろと流し込んだ。
「しーくん、手の平だけでも冷たくて気持ちいいよ」
美月の誘いに調は川辺まで近づいた。指の先だけを水に漬けてみたがひんやりと冷たかった。
美月は自分の傍にいることで川に近づけない調を気にしたのかもしれないと思うと何だか申し訳ない気持ちになった。
調はしばらく美月と水を掬って遊んでいたが、ふと前を見ると依月と菜月は盛大に川の水を浴びて上下の服ともびしょびしょになっていた。
横の美月を見ると、帽子を目深に被っていたせいか表情がよく読み取れない。だけど、先ほどから川の一点を見据えて微動だにしていなかった。
「美月ちゃん?具合悪いんじゃない?」
「……うん、ごめん。ちょっと暑さにくらくらしちゃったみたい」
調は急いで岩の陰に置いておいた美月の赤い水筒を取りに行って渡した。美月はゆっくりと麦茶を飲んだ。
「熱中症になりかけているのかもしれないよ。お店まで送る」
「一人で大丈夫。歩いてすぐだから。しーくんはいっくんとなっちゃんといて」
美月は裾の部分を軽くはたくと、調に会釈して歩いて行った。
「美月ちゃん。また遊ぼうね」
美月は後ろを振り返り、小さく手を振った。
それが人形のような少女との最後の邂逅になるとは思わずに。
それから小一時間も経たぬ間に、びしょびしょの服のままの二人とあきれ顔の調が店に戻るとまだ美月は店に戻っていなかった。
店の駐車場の裏で美月は草花を見ていることが多いので裏も回ったがそこに白いワンピースの少女はいなかった。
調は探し回りながら後悔した。何故、ちゃんとお店まで送って行ってあげなかったのだろうと。
川から店まで五分も掛からないので三人はまた川までの道を辿って辺りを探した。
川の北側に小さな雑木林がある。暑さで具合を悪くしていたので、雑木林の中で涼んでいるのかもしれない。三人はそう思った。
雑木林の奥にはくらくらの沼公園という小さな公園がある。正式名称は分からないが、昼間でも日が陰って暗くなるので近辺の住民からはそう呼ばれていた。大きな木に囲まれて小さな沼がある。水深は浅いが、周りの道路は舗装されておらず前日には大量の雨が降ったため滑りやすくなっていた。
今でも覚えている。
菜月の金切り声に、依月が走り出した足音、沼の端に規則正しく並べられた二本の三つ編み―――
警察は涼みに沼の近くまで来たが、前日の雨で地面がぬかるんでおり足を滑らせたのだろうとの見解だった。
美月は草花が好きで家でも育てていたし、公園には色とりどりの植物が植えられている。でも、暑さで具合が悪くなっていたのに雑木林の奥の公園まで一人で来るだろうか。
調は沼の近くに美月のサンダルの跡とは違うもう一つの小さな靴跡にも気づいていた。
美月は、誰かと一緒に沼まで来たのではないだろうか。
でも、調は確証が持てず警察にはそのことについては話さなかった。
美月の葬儀は親族内で小さくあげられた。調は江本さんと一緒に参列させてもらった。祭壇の近くには依月、菜月、三つ子の父、そして憔悴しきって立っていられず車いすのままの母が並んでいた。
遺影の美月は満面の笑みを浮かべていた。
七月の下旬、調も交えてお店の前で手花火をした時の写真だという。依月がカメラのシャッターを押したと話していた。
調は江本さんと一緒に家へ戻ると、見たことのない新品の靴が三和土に置かれていた。
「……これ、律人の?」
「はい。何でも今まで履いていた靴が酷く泥で汚れていて、洗わなくていいから捨てておいてほしいと律人さんから言われたので新しいのを用意したんです」
江本さんはすらすらと口にすると急いで玄関を上がり、リビングへ向かった。
「調さん、お洋服、クリーニングに出しますから着替えてくれますか?」
「うん、わかった」
調は自分の部屋に向かいながらもやもやとした思いが払拭できずにいた。
普段から両親が用意された英才教室にずっと通い、兄の調すらあまり律人と顔を合わせることはなかった。
母が昔から服や靴を汚すことに関して嫌がっていたので、もちろん律人も調以上に保育園での遊びを制限されていたように思える。
どこで、靴がそんな汚れるくらい泥遊びをしたのか。
雑木林を一緒に歩いていたのは、自分の弟だったのではないだろうか。
そんな疑念がよぎりながらも、もう、お下げの少女とは遊びことが出来ない現実が襲ってきて胸が掻き乱れるような大きな悲しみがこみ上げてきた。
もっと一緒に草花観察をして遊びたかった。
調はこの疑念を依月や菜月に話したことはない。これからも話すことはないと思う。
当時五歳だった少年が美月を誘い出して沼へ突き落す、そんな恐ろしいことが出来るはずがないと心の底では思っていた。
思うようにしていた。
だけど、律人と普通の生活を共にするようになり常に違和感を感じるようになってきている。
兄の高校へ通えるようになって嬉しいという感情が視線がすべて狂気のように感じてしまい、血のつながった弟であるはずなのにその視線から逃れたいと思う自分がいる。
血が濃い故の違和感なのか。
それを明らかにしていくことで、11年前のことが明らかにできるのかもしれない。
明らかにした上で、あらためて依月や菜月にきちんと一ノ瀬調という幼馴染として向かい合えるのかもしれない。
時が止められてしまった少女への贖罪になり得るのかもしれない。
調は目の前の墓を見つめながらそう決意を新たにしていた。
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