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【あとがき&番外編】
結婚式
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お洒落なホテルの結婚式場。
今其処に俺と時雨と壮嗣は居る。
2ヶ月前、凛茉から届いた手紙。
それは結婚式の招待状だった。
専門学校卒業後時雨のお母さんの会社に就職した凛茉は其処で同期の女の子と親友になり、そのまま結婚するに至った。
で、今日は遂に結婚式当日なのだが
「うん、流石だな」
「だね」
「まさかそう来るとは」
俺達は小声で零した。
ウエディングドレスにタキシード。
間違ってはいないんだが、明らかコレはおかしい。
「綺麗」
「可愛い」
「素敵」
いやね、間違ってはないよ。
実際物凄く可愛いし綺麗だし、格好良い。
だが、着る人が違う。
そう、逆なのだ。
新婦がタキシードで新郎がウエディングドレス。
背が高くて綺麗で格好良い顔立ちの新婦と最強美少女顔の凛茉。
違和感全くゼロだが、神聖な結婚式でこう来るとは思いもしなかった。
ていうか、滅茶苦茶可愛いなぁ凛茉。
純白のドレスとヴェールが有り得ない位似合い過ぎてて可憐な天使にしか見えない。
背中に羽が生えててもおかしくない。
そして、誓いのキスは絵画にしか見えなかった。
因みにその後の披露宴も自由だった。
てっきり二人共式と同様の姿で現れるかと思いきや、なんと二人仲良くウエディングドレス姿で登場。
先程のイケメン新郎にしか見えなかった新婦が麗しい美女になったのだからビックリ。
って、まぁ元々女性なのだが。
その後のお色直しはなんと、凛茉がタキシードで登場。
赤のカラードレスの新婦と仲良く再入場してきたのを見た瞬間
(いやいやいや、今着るなら式の時着ようよ)
激しく心の中でツッコミを入れたのは多分俺だけではないと思う。
式&披露宴後の二次会では二人仲良く色違いの可愛らしいドレス。
凛茉がピンクで新婦が爽やかな水色。
沢山のリボン・レース・花が装飾された可愛らしいデザインのドレスを違和感なく着こなす凛茉。
可愛いは正義。
流石過ぎる。
勿論写真&動画撮りまくりました。
永久保存決定です。
デレデレ幸せそうに天使な凛茉を見ていたら
「千紗顔」
「あ~あぁ、折角の綺麗な顔が台無し」
時雨と荘嗣は何度も眉間に皺を寄せていた。
二人こそ格好良い顔が台無しになってるぞ。良いのか?
まぁ、それでも格好良さは半減しないのだが。
イケメン爆ぜろ。
って、実際爆ぜたら俺が寂しいか。
でも羨ましいなぁ結婚式。
俺が女だったら出来たのになぁ。
そう思ってたのが顔に出てしまったのか
「千紗。俺達もするか?結婚式」
荘嗣に耳元で囁かれ
「良いの?」
思わず見てしまったのは時雨。
「あ~もう。二人して仲良く見ないで下さい。狡いですよ、俺が千紗に甘い事知ってて。ハイハイ、分かりましたよ。来月1週間お休みあげますから、式と新婚旅行してきて下さい」
「ぅわぁ~い。やったぁ。ありがとう時雨。大好き」
「悪いな青葉。ありがとう。式は身内だけで上げるけれど、勿論お前も呼ぶからな」
「当たり前です。呼ばれなくても行きますからね?」
結婚式は新婚旅行も兼ねてカナダでする事にした。
ウエディングドレスを見たいと言い張った荘嗣と両親達の必死な訴えで泣く泣くドレスを着た俺。
式場のプロのメイクで完全に美女になった。
誰ですか?この人レベルで別人だ。
ある意味詐欺に近い。
家族と時雨・凛茉に祝福されながら歩くウエディングロード。
その先に待つは大好きな荘嗣。
向けられる優しくも温かな眼差しに
(嗚呼、幸せだ)
俺は蕩ける様な笑みを向けた。
今其処に俺と時雨と壮嗣は居る。
2ヶ月前、凛茉から届いた手紙。
それは結婚式の招待状だった。
専門学校卒業後時雨のお母さんの会社に就職した凛茉は其処で同期の女の子と親友になり、そのまま結婚するに至った。
で、今日は遂に結婚式当日なのだが
「うん、流石だな」
「だね」
「まさかそう来るとは」
俺達は小声で零した。
ウエディングドレスにタキシード。
間違ってはいないんだが、明らかコレはおかしい。
「綺麗」
「可愛い」
「素敵」
いやね、間違ってはないよ。
実際物凄く可愛いし綺麗だし、格好良い。
だが、着る人が違う。
そう、逆なのだ。
新婦がタキシードで新郎がウエディングドレス。
背が高くて綺麗で格好良い顔立ちの新婦と最強美少女顔の凛茉。
違和感全くゼロだが、神聖な結婚式でこう来るとは思いもしなかった。
ていうか、滅茶苦茶可愛いなぁ凛茉。
純白のドレスとヴェールが有り得ない位似合い過ぎてて可憐な天使にしか見えない。
背中に羽が生えててもおかしくない。
そして、誓いのキスは絵画にしか見えなかった。
因みにその後の披露宴も自由だった。
てっきり二人共式と同様の姿で現れるかと思いきや、なんと二人仲良くウエディングドレス姿で登場。
先程のイケメン新郎にしか見えなかった新婦が麗しい美女になったのだからビックリ。
って、まぁ元々女性なのだが。
その後のお色直しはなんと、凛茉がタキシードで登場。
赤のカラードレスの新婦と仲良く再入場してきたのを見た瞬間
(いやいやいや、今着るなら式の時着ようよ)
激しく心の中でツッコミを入れたのは多分俺だけではないと思う。
式&披露宴後の二次会では二人仲良く色違いの可愛らしいドレス。
凛茉がピンクで新婦が爽やかな水色。
沢山のリボン・レース・花が装飾された可愛らしいデザインのドレスを違和感なく着こなす凛茉。
可愛いは正義。
流石過ぎる。
勿論写真&動画撮りまくりました。
永久保存決定です。
デレデレ幸せそうに天使な凛茉を見ていたら
「千紗顔」
「あ~あぁ、折角の綺麗な顔が台無し」
時雨と荘嗣は何度も眉間に皺を寄せていた。
二人こそ格好良い顔が台無しになってるぞ。良いのか?
まぁ、それでも格好良さは半減しないのだが。
イケメン爆ぜろ。
って、実際爆ぜたら俺が寂しいか。
でも羨ましいなぁ結婚式。
俺が女だったら出来たのになぁ。
そう思ってたのが顔に出てしまったのか
「千紗。俺達もするか?結婚式」
荘嗣に耳元で囁かれ
「良いの?」
思わず見てしまったのは時雨。
「あ~もう。二人して仲良く見ないで下さい。狡いですよ、俺が千紗に甘い事知ってて。ハイハイ、分かりましたよ。来月1週間お休みあげますから、式と新婚旅行してきて下さい」
「ぅわぁ~い。やったぁ。ありがとう時雨。大好き」
「悪いな青葉。ありがとう。式は身内だけで上げるけれど、勿論お前も呼ぶからな」
「当たり前です。呼ばれなくても行きますからね?」
結婚式は新婚旅行も兼ねてカナダでする事にした。
ウエディングドレスを見たいと言い張った荘嗣と両親達の必死な訴えで泣く泣くドレスを着た俺。
式場のプロのメイクで完全に美女になった。
誰ですか?この人レベルで別人だ。
ある意味詐欺に近い。
家族と時雨・凛茉に祝福されながら歩くウエディングロード。
その先に待つは大好きな荘嗣。
向けられる優しくも温かな眼差しに
(嗚呼、幸せだ)
俺は蕩ける様な笑みを向けた。
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