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第二章
千紗SIDE 1
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「よっ」
は?
「え、三浦ぁ!?」
無事志望大学に合格し、上機嫌で向かった入学式。
校門に足を踏み入れた瞬間
「なっ、なんで?」
三浦が目の前に現れた。
志望大学を決めてから俺は猛勉強を始めた。
時雨は大学卒業課程迄家庭教師から教えられている為、俺よりも頭が良い。
年下に教わるのも変だが、背に腹は代えられない。
自分で勉強して分からない時は色々教えて貰った。
ほぼ同時に三浦も塾や図書館に通いだしたが、何処に行くかは教えてくれなかった。
聞いたら絶対、落ちた時恥ずかしいから言えないって言われたし。
受験の日も頑張れってLINEで応援されたけれど、自分の大学名は口にしなかった。
だから取り敢えず三浦も頑張れって送ったけれどモヤッとした。
親友なんだから教えてくれても良いじゃん。
少し苛ついたが、本人が誰にも言いたくないのだ。無理矢理聞くのは悪い気がした。
それから受かったも落ちたも連絡来ないから落ちたのかな?自信ないって言ってたし。
心配してたのだが、何故此処に居るのだろうか。
見学か?
「俺も此処」
ん?
「鳴海と一緒の大学行きたくて黙って受験した」
「…………………………んんん?え!?は?嘘。だって、俺試験の時お前見てない」
三浦が居たら絶対気付いた筈だ。
試験で緊張してたとはいえ、親友を探せれない程薄情な人間ではない。
つか、ほんっと三浦何処にも居なかったぞ?
「落ちるの前提だったしさ、バレたら恥ずかしいから変装して試験に行ったんだ。で、運良く受かったんだけど折角だから驚かそうって思ってさ。秘密にしてた。悪い鳴海、驚いた?」
そういう事か。
「もう、バカ。ほんっとスッゴイ驚いた」
だけどスッゴク嬉しい。
「良かった、一緒で。めちゃくちゃ嬉しい。これからも宜しくな?三浦」
素直に口にすると
「当然」
笑った三浦。
嬉しくてチュッ、三浦に抱き付いてキスをすると周りがザワザワした。
あっ、しまった。
高校の時のノリが出た。
此処は男子校じゃなく共学だ。
これからは気を付けねば。
誤魔化す様に笑いあった。
大学卒業後時雨は父親の会社に、三浦もその会社の営業に就職が決まっている。
時雨の会社には秘書課があり、特に優秀な1人は社長専属の秘書になれるらしい。
将来時雨は社長になる。
その時その隣に居る為には優秀な秘書にならなければならない。
そう考えた俺は、大学の授業と並行して秘書になる為の勉強と語学の勉強も始めた。
今迄住んでいた所とT大はかなり離れている。
その為三浦は前のアパートを引き払って大学近くに新たなアパートを借りた。
最初俺は沢山時間掛けて登下校してたのだが、毎日の往復はしんどい。
三浦の家に居候させて貰う事にした。
お金を入れようとしたら断られたので、代わりに家事を引き受けた。
毎日一緒に起きて、ご飯食べて、夕飯の買い物して、お風呂入って、エッチして。
なんか新婚みたいだなって照れながら三浦に言われたが、はぁあ?ドコが?聞き返したらガッカリされた。
何を期待したのか分からんが、俺達は親友だ。
それ以上でもそれ以下でもない。
「あっ、凛茉からだ」
凛茉は大学ではなく服飾の専門学校に行った。
将来就職したいアパレル会社があるらしい。
違う県の学校に行ったから余り逢えなくなったが毎日LINEでやり取りをしている。
「おおっ、今日は派手だな」
「うん。ちょっと奇抜かもね」
毎日制作した作品やデザインを写真に撮って送ってくれる。
まだしたい事が定まらず色々模索しているらしい。
毎日デザインが変わる。
派手だったり地味だったり奇抜だったり。
見てる分には飽きないが、多分自分を探すのに必死なんだろう。
『頑張れ』
凛茉の好きそうな可愛らしいスタンプで返事した。
大学で三浦はモテる。
入学した初日から告白されまくりで、既に3人と付き合ったのだが皆1週間と持たず破局した。
理由を聞くと、本当に好きな人としかキスしたくないしS〇X出来ないかららしい。
つまり、付き合ったけどキスもそれ以上もしてくれないって振られたのか。
聞くと、ハグさえしてないらしい。
って、どんだけ清らかな恋愛してんだよ。
俺とはハグもキスもエッチもするのになぁ。
やっぱ親友と恋人は違うのか?
「また振られたの?」
「無理矢理迫られて嫌だったから逃げたら、逆ギレして捨てられた」
未遂とはいえ、逆レ〇プは流石に不憫だ。
「…………女の子怖い……」
同感。
よしよし頭を撫でると
「慰めて?」
甘えられたから沢山甘やかしてやった。
週末
「かずちゃん、みうちゃん。逢いたかったぁ」
凛茉と三浦と俺で買い物に出掛けた。
久々に逢えた凛茉はなんか色々残念な事になっていた。
自分の方向性が分からず迷っている事は毎日LINEで聞かされてるし作品見てるから分かる。
だけど何故ファッションにも影響出てるんだよ。
ビビッドレッドの帽子にゴーグル。
カーテンの様にド派手な大柄のデザインのシャツにギラギラ光り輝くパンツ。
青蛙みたいな色のブーツ。
一体何処で買ったんだよ。
違和感半端ない。
全く似合っていないし。
なんて言うか、服に着せられている感じだ。
今迄可愛らしい服装だったのに、何故こうなった。
でも一番気になるのはゴーグル。
それ絶対水泳で使うヤツだよな?
以前学校のプールの時凛茉が使用してた。
何故それを着けてるんだ?
スチームパンクとかゴシックなのとかシルバーフレームとか色々お洒落なヤツあるだろ。
普通に格好良いの沢山売ってるぞ?
「…………鳴海。俺、白水の隣歩きたくない…」
同感だよ。
「取り敢えず最初は凛茉の服を選ぼう。着替えさせる為に」
「だな」
最初の行き先が決まり
「行こ?凛茉」
凛茉に手を伸ばした。
一番最初に凛茉の服を買い、強制的に着替えさせた。
その後は互いに欲しいのや気になるのを見ては買ったりした。
で、歩き疲れたのでスタバに入った。
ソファー席に座りフラぺを飲んでいたら凛茉が口を開いた。
「ねぇ、スッゴイ気になったんだけどさ2人距離近くなってない?いつもLINEしたらほぼ同時に返事くるし」
ねぇ、なんで?聞かれて
「ぇ、言ってなかったっけ?」
首を傾げた。
「白水俺等今部屋シェアしてんだよ」
「えっ、何それ聞いてないし。ていうか、狡いみうちゃん!!あ~こうなるなら僕も行けば良かったT大」
不満タラタラに言うが、T大は凛茉の学力じゃ100%無理。
行けてても違う大学だったと思うから、シェアしても凛茉だけ不便だろう。
T大は俺でも必死に頑張ったもんなぁ。
「ねぇ、今からでも一緒に住んで良い?」
いや、ね。悪くはない。
一緒に居られるのは嬉しいし。
3人で住めたら最高に楽しいと思う。
だけど凛茉の学校とT大は遠過ぎる。
毎日の往復時間考えたら、お金も掛かるし不便だし良い事なんて全くない。
「ねぇ。凛茉はアパレル会社に就職する為頑張ってるんだよね?皆忙しくて前みたいには逢えないけどさ、今日みたいに時間が合った時は出来るだけ遊びに誘うよ。だからさ、機嫌直して?」
こういう時学校が離れてしまうと寂しさを感じる。
今迄殆ど毎日一緒に居たから余計に寂しい。
だけど高校はもう卒業してしまったんだ。
それに、互いにしたい事が見付かった。
凛茉はアパレル会社に就職する目標を胸に専門学校に行った。
三浦は就活しなくても就職先決定しているから楽だが、基本真面目だから自分なりに勉強するに違いない。
俺は秘書になる目標と、なるだけ多くの語学を習得して時雨に近付きたいという野望の為毎日頑張っている。
皆大学生になった途端、一気に大人に向かって歩き出した気がする。
「俺も三浦も頑張るからさ、凛茉も負けないで?忙しいから何時でも良いよとは言えないけど毎日LINEするし凛茉から電話あったら絶対出るから。もし出れなかったら俺から電話する」
「白水。お前が寂しい時は絶対鳴海連れて行ってやるからさ、拗ねんなって」
俺と三浦が部屋のシェアをしている事を聞いて完全に不機嫌になってしまった凛茉。
折角逢えたのにこんな重くてツライのは嫌だ。
今日を逃したら次3人揃って逢えるのはいつなのか分からない。
ねぇ、凛茉。
寂しいけど、今俺達一緒に居るんだよ。
まだまだ互いに話したい事沢山あるし、行きたい所もあるだろ?
「逢いたくなったら何時でもおいで?」
「そうだな。白水はデカくないから泊めても部屋狭く感じないし、布団一組位増えても大丈夫な余裕はあるから何時でも良いかもな」
あっ、でもその時は誰が布団に行くんだろう。
「そんな事言ったら毎日行くよ?」
「いや、それは流石に白水が無理っしょ」
だな。それだったら一緒に住んでるのと変わらない。
「う~。そうだけど、毎日行きたい」
いや、それしたら毎日大変だぞ?
「なら来れそうな時は教えて?凛茉の好きなの作るから」
無理矢理ご飯の話しに切り替えた。
唐突過ぎたか?心配になったが
「かずちゃんの料理?やったぁ。スッゴイ楽しみ」
漸く笑顔になった凛茉。
単純で良かった。
心底実感した瞬間だった。
その後は凛茉のご機嫌を取る為凛茉の行きたい所中心に回って夜ご飯を奢った。
別れ際
「ありがとぉ。今日スッゴイ楽しかった。また絶対遊ぼうね」
上機嫌に次回の約束をするとまったね~手を振りながら去っていった凛茉。
「なんかスッゴイ疲れたけど楽しかったな」
「うん。また遊びたいね」
2人で笑い合うと、手を繋ぎ家路を目指した。
は?
「え、三浦ぁ!?」
無事志望大学に合格し、上機嫌で向かった入学式。
校門に足を踏み入れた瞬間
「なっ、なんで?」
三浦が目の前に現れた。
志望大学を決めてから俺は猛勉強を始めた。
時雨は大学卒業課程迄家庭教師から教えられている為、俺よりも頭が良い。
年下に教わるのも変だが、背に腹は代えられない。
自分で勉強して分からない時は色々教えて貰った。
ほぼ同時に三浦も塾や図書館に通いだしたが、何処に行くかは教えてくれなかった。
聞いたら絶対、落ちた時恥ずかしいから言えないって言われたし。
受験の日も頑張れってLINEで応援されたけれど、自分の大学名は口にしなかった。
だから取り敢えず三浦も頑張れって送ったけれどモヤッとした。
親友なんだから教えてくれても良いじゃん。
少し苛ついたが、本人が誰にも言いたくないのだ。無理矢理聞くのは悪い気がした。
それから受かったも落ちたも連絡来ないから落ちたのかな?自信ないって言ってたし。
心配してたのだが、何故此処に居るのだろうか。
見学か?
「俺も此処」
ん?
「鳴海と一緒の大学行きたくて黙って受験した」
「…………………………んんん?え!?は?嘘。だって、俺試験の時お前見てない」
三浦が居たら絶対気付いた筈だ。
試験で緊張してたとはいえ、親友を探せれない程薄情な人間ではない。
つか、ほんっと三浦何処にも居なかったぞ?
「落ちるの前提だったしさ、バレたら恥ずかしいから変装して試験に行ったんだ。で、運良く受かったんだけど折角だから驚かそうって思ってさ。秘密にしてた。悪い鳴海、驚いた?」
そういう事か。
「もう、バカ。ほんっとスッゴイ驚いた」
だけどスッゴク嬉しい。
「良かった、一緒で。めちゃくちゃ嬉しい。これからも宜しくな?三浦」
素直に口にすると
「当然」
笑った三浦。
嬉しくてチュッ、三浦に抱き付いてキスをすると周りがザワザワした。
あっ、しまった。
高校の時のノリが出た。
此処は男子校じゃなく共学だ。
これからは気を付けねば。
誤魔化す様に笑いあった。
大学卒業後時雨は父親の会社に、三浦もその会社の営業に就職が決まっている。
時雨の会社には秘書課があり、特に優秀な1人は社長専属の秘書になれるらしい。
将来時雨は社長になる。
その時その隣に居る為には優秀な秘書にならなければならない。
そう考えた俺は、大学の授業と並行して秘書になる為の勉強と語学の勉強も始めた。
今迄住んでいた所とT大はかなり離れている。
その為三浦は前のアパートを引き払って大学近くに新たなアパートを借りた。
最初俺は沢山時間掛けて登下校してたのだが、毎日の往復はしんどい。
三浦の家に居候させて貰う事にした。
お金を入れようとしたら断られたので、代わりに家事を引き受けた。
毎日一緒に起きて、ご飯食べて、夕飯の買い物して、お風呂入って、エッチして。
なんか新婚みたいだなって照れながら三浦に言われたが、はぁあ?ドコが?聞き返したらガッカリされた。
何を期待したのか分からんが、俺達は親友だ。
それ以上でもそれ以下でもない。
「あっ、凛茉からだ」
凛茉は大学ではなく服飾の専門学校に行った。
将来就職したいアパレル会社があるらしい。
違う県の学校に行ったから余り逢えなくなったが毎日LINEでやり取りをしている。
「おおっ、今日は派手だな」
「うん。ちょっと奇抜かもね」
毎日制作した作品やデザインを写真に撮って送ってくれる。
まだしたい事が定まらず色々模索しているらしい。
毎日デザインが変わる。
派手だったり地味だったり奇抜だったり。
見てる分には飽きないが、多分自分を探すのに必死なんだろう。
『頑張れ』
凛茉の好きそうな可愛らしいスタンプで返事した。
大学で三浦はモテる。
入学した初日から告白されまくりで、既に3人と付き合ったのだが皆1週間と持たず破局した。
理由を聞くと、本当に好きな人としかキスしたくないしS〇X出来ないかららしい。
つまり、付き合ったけどキスもそれ以上もしてくれないって振られたのか。
聞くと、ハグさえしてないらしい。
って、どんだけ清らかな恋愛してんだよ。
俺とはハグもキスもエッチもするのになぁ。
やっぱ親友と恋人は違うのか?
「また振られたの?」
「無理矢理迫られて嫌だったから逃げたら、逆ギレして捨てられた」
未遂とはいえ、逆レ〇プは流石に不憫だ。
「…………女の子怖い……」
同感。
よしよし頭を撫でると
「慰めて?」
甘えられたから沢山甘やかしてやった。
週末
「かずちゃん、みうちゃん。逢いたかったぁ」
凛茉と三浦と俺で買い物に出掛けた。
久々に逢えた凛茉はなんか色々残念な事になっていた。
自分の方向性が分からず迷っている事は毎日LINEで聞かされてるし作品見てるから分かる。
だけど何故ファッションにも影響出てるんだよ。
ビビッドレッドの帽子にゴーグル。
カーテンの様にド派手な大柄のデザインのシャツにギラギラ光り輝くパンツ。
青蛙みたいな色のブーツ。
一体何処で買ったんだよ。
違和感半端ない。
全く似合っていないし。
なんて言うか、服に着せられている感じだ。
今迄可愛らしい服装だったのに、何故こうなった。
でも一番気になるのはゴーグル。
それ絶対水泳で使うヤツだよな?
以前学校のプールの時凛茉が使用してた。
何故それを着けてるんだ?
スチームパンクとかゴシックなのとかシルバーフレームとか色々お洒落なヤツあるだろ。
普通に格好良いの沢山売ってるぞ?
「…………鳴海。俺、白水の隣歩きたくない…」
同感だよ。
「取り敢えず最初は凛茉の服を選ぼう。着替えさせる為に」
「だな」
最初の行き先が決まり
「行こ?凛茉」
凛茉に手を伸ばした。
一番最初に凛茉の服を買い、強制的に着替えさせた。
その後は互いに欲しいのや気になるのを見ては買ったりした。
で、歩き疲れたのでスタバに入った。
ソファー席に座りフラぺを飲んでいたら凛茉が口を開いた。
「ねぇ、スッゴイ気になったんだけどさ2人距離近くなってない?いつもLINEしたらほぼ同時に返事くるし」
ねぇ、なんで?聞かれて
「ぇ、言ってなかったっけ?」
首を傾げた。
「白水俺等今部屋シェアしてんだよ」
「えっ、何それ聞いてないし。ていうか、狡いみうちゃん!!あ~こうなるなら僕も行けば良かったT大」
不満タラタラに言うが、T大は凛茉の学力じゃ100%無理。
行けてても違う大学だったと思うから、シェアしても凛茉だけ不便だろう。
T大は俺でも必死に頑張ったもんなぁ。
「ねぇ、今からでも一緒に住んで良い?」
いや、ね。悪くはない。
一緒に居られるのは嬉しいし。
3人で住めたら最高に楽しいと思う。
だけど凛茉の学校とT大は遠過ぎる。
毎日の往復時間考えたら、お金も掛かるし不便だし良い事なんて全くない。
「ねぇ。凛茉はアパレル会社に就職する為頑張ってるんだよね?皆忙しくて前みたいには逢えないけどさ、今日みたいに時間が合った時は出来るだけ遊びに誘うよ。だからさ、機嫌直して?」
こういう時学校が離れてしまうと寂しさを感じる。
今迄殆ど毎日一緒に居たから余計に寂しい。
だけど高校はもう卒業してしまったんだ。
それに、互いにしたい事が見付かった。
凛茉はアパレル会社に就職する目標を胸に専門学校に行った。
三浦は就活しなくても就職先決定しているから楽だが、基本真面目だから自分なりに勉強するに違いない。
俺は秘書になる目標と、なるだけ多くの語学を習得して時雨に近付きたいという野望の為毎日頑張っている。
皆大学生になった途端、一気に大人に向かって歩き出した気がする。
「俺も三浦も頑張るからさ、凛茉も負けないで?忙しいから何時でも良いよとは言えないけど毎日LINEするし凛茉から電話あったら絶対出るから。もし出れなかったら俺から電話する」
「白水。お前が寂しい時は絶対鳴海連れて行ってやるからさ、拗ねんなって」
俺と三浦が部屋のシェアをしている事を聞いて完全に不機嫌になってしまった凛茉。
折角逢えたのにこんな重くてツライのは嫌だ。
今日を逃したら次3人揃って逢えるのはいつなのか分からない。
ねぇ、凛茉。
寂しいけど、今俺達一緒に居るんだよ。
まだまだ互いに話したい事沢山あるし、行きたい所もあるだろ?
「逢いたくなったら何時でもおいで?」
「そうだな。白水はデカくないから泊めても部屋狭く感じないし、布団一組位増えても大丈夫な余裕はあるから何時でも良いかもな」
あっ、でもその時は誰が布団に行くんだろう。
「そんな事言ったら毎日行くよ?」
「いや、それは流石に白水が無理っしょ」
だな。それだったら一緒に住んでるのと変わらない。
「う~。そうだけど、毎日行きたい」
いや、それしたら毎日大変だぞ?
「なら来れそうな時は教えて?凛茉の好きなの作るから」
無理矢理ご飯の話しに切り替えた。
唐突過ぎたか?心配になったが
「かずちゃんの料理?やったぁ。スッゴイ楽しみ」
漸く笑顔になった凛茉。
単純で良かった。
心底実感した瞬間だった。
その後は凛茉のご機嫌を取る為凛茉の行きたい所中心に回って夜ご飯を奢った。
別れ際
「ありがとぉ。今日スッゴイ楽しかった。また絶対遊ぼうね」
上機嫌に次回の約束をするとまったね~手を振りながら去っていった凛茉。
「なんかスッゴイ疲れたけど楽しかったな」
「うん。また遊びたいね」
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