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執着旦那と愛の子作り&子育て編
不安のある目覚め。
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真っ暗な洞窟。
右も左も前も後も。
全方向がわからない暗闇にシャリオンは立っていた。
ノイズが酷くどちらに進んで良いか分からない。
ただ、逃げなくてはならないことだけはわかる。
足が重く動かしにくく進まない。
『見つけた』
その声だけが低い声で響いた。
何が?と思うのだが、本能的に逃げなければと思った。
逃げても逃げても足音もなく追いかけてくる声。
でも止まることはできない。
「っ・・・た・・・すけ」
そう呟いた時だ。
急に暗雲が消え去る。
洞窟だったと思うそこは青空だった。
右も左も前も後も。
全てが美しい青空。
「・・・?」
だが何かが違う。ジッと空を見ると・・・あれは空じゃない。
何かが動いめいている。
それを見ていると、途端に空から階段が。
『おいで』
何だろう?
聞き覚えがあるような、ないような。
怖くないよう、怖いような。
「聞いてはダメです。シャリオン。こっちに来てください」
この声はよく知っている。
そう思うと声のする方に走りだした。
「・・・・!」
よくわからない。けどこれで間違っていないと。
そう思うのだった。
それからこの夢をよく見るようになった。
★★★
【別視点:ガリウス】
ヴィンフリートとジャンナに修業をつけられた。
彼らの『これらくらいまでは大丈夫じゃな』『それはダメです』だという会話には腹が立ったが、人間として生きていくなら教えないと言われてしまった。
それが守るのに必要な術なら欲しいが邪魔になるなら要らないことだ。
王都に戻ってくると、その気配に煩わしさに気持ちが悪くなった。
シャリオンは激しい修行ゆえと勘違いしているようだったが、ねっとりとした魔力の気配に充てられたのだ。
ガリウスの想像以上の魔物の魔力の気配で、気持ちが悪い。
心配気のシャリオンの腕にだかれながら、目を覚ますとシャリオンが魘されているではないか。
本当的にガリウスに魔法をかけてくれたのだろう。
いつだって人のことを考えているシャリオンだが無意識でもそんなことをするのは、少し危険だと思った。
レオンにどこから話すべきか迷ったがすべてを話した。
長くから王家に使えるレオンはドラゴンの血やら何より存在しない精霊を体内に入れたりと言うことに、あまり驚いてはなかった。
だが、ヴィスタが一部だけ反応しているのが納得いってなさそうだ。
とりあえずガリウスは、ガリオン達とは別に操作をすることになった。
それは主に貴族街に。
ただ一人で練り歩くわけにはいかないので、第二騎士団団長であるアルベルト・アーメントの部屋に訪れる。
「久しぶりだな。ガリウス。また便利な魔法を覚えてきたものだな」
気持ちわるがることなく、むしろ好意的な反応をするアルベルトに流石自分の友だと思った。
あらかじめ言っていたこともあり、中堅の兵士を数名紹介してくれる。
「すまないな。自分が行きたいのだが」
「あなたにはアシュリー様についていただきたいので構いません」
そう言うとクスリと笑った。
「あの子は私に似ています。敵だと見定めたら止まりません。
あまり的になる者を近くに置かないようにしてください。
ヴレットブラードとユングストレームは特に」
「わかっている。殿下にも直々に言われている。・・・だがな親であるお前から言い聞かせれば良いじゃないか」
「もちろん言っていますよ。
でもシャリオンがかかわると見境がなくなるのです。若さゆえに。
・・・ガリオンはまだシャリオンに似ていてシャリオンの気持ちを考えて止まることが出来るのですがね」
困ったと言いながらもわが子達の話をするガリウスはそれはそれは嬉しそうで苦笑をする。
しばらくそんな談笑をした後だ。
本題に入る。
「ドラゴン、精霊と聞いて印象はどうですか」
「・・・どれも変わらないだろう。人間じゃない生き物だ」
「そうですよね」
そんなくくりに苦笑をする。
だが少なくともアルアディアにとってはそうなのだ。
「そもそも精霊なんて・・・聞いたことがないぞ。なんだ?魔物か?
ドラゴンだって魔物なんだろう?結局は魔物じゃないか」
「この世界の根幹を知る方がたからいわせると、別物らしいですよ」
「・・・ヴィンフリート様がそうおっしゃられたのか」
「えぇ」
「・・・魔物との混血児がたくさんいるといってもな」
アルベルトが言っているのはドラゴン・精霊など区別はつけていない。
少なくとも昨日までは。
目の前の男に何か気配を感じるが、それに嫌悪はない。
しかし、確かに数人嫌な気配を纏わせたものがいる。
それも新興貴族に感じるが、何が「嫌」なのかわからないのは気持ちが悪い。
・・・シャリオンの傍はあんなにも安らげる場所なのに。
レオンにそれを素直に言えば、『伴侶』の傍でそうじゃないのは問題だと言われたが、それとはまた何か違う。
だが、シャーリーの家の血はそういうものなのかもしれないという。
ガリウスはシャーリーの生家である伯爵家には行ったことがないが、その家ではシャーリーの兄は大変厳しく怖い方だと言うが、美しい方なんだそうだ。
そしてそんな人にあのレオンも文句を言えないのだとか。
過保護すぎるそれに反論もあるのだが、なぜか言えないそうだ。
「・・・」
「どうかしたか?」
「いいえ」
「そうか。・・・それならこちらも良いか」
「なんでしょうか」
「クルト・シュルヤヴァーラの動きが最近可笑しい」
シュルヤヴァーラとは第一騎士団団長である。
以前は第一騎士団と言えば花形の役職だった。
それが、ミクラーシュの出来事で以前所属した団で友人でもあった、クルト・シュルヤヴァーラの地位が危ぶまれているのだ。
友人と言うだけで罰することはできない。
だからガリウスは徹底的に第二騎士団を優先したのだ。
「ふ・・・お辞めになられればいいのに。いつまで縋っているんでしょうか」
「・・・。騎士としかやってこなかった人に酷なことだな」
「おかしな行動とは具体的に何をしているのですか」
「騎士館を出て街に出ているそうだ」
「さぼりとして退任できますかね」
「そんなことをしたら仕事を寄越せと言われるし、文句を言う輩を刺激することもあるまい」
「税金の無駄遣いですよ。
城壁警備も立派な仕事ですし、全うしていただければ良いのですよ」
そんな風に冷たく言い放つガリウスに、アルベルトは息をのんだ。
第二騎士団が優先して指名されることが増え、騎士団と言えば我が第二騎士団をさすことが多くなってきた。
いつかは抜きたいと頑張ってはいたが、特に嫌がらせを受けていたわけではない。
少しだけ気の毒に思うのだった。
★★★
仕事が終わり王都の屋敷に戻るとガリウスが戻ってきていた。
セレスに連絡を取る為だ。
何を調査をしているのかわからないが、それを含めて尋ねるつもりだった。
セレスが持っている魔法道具を通し久しぶりに話をする。
『久しぶりー!どうしたの?ボクに話したいなんて。
ガリウス様に嫉妬されちゃうよー?』
その軽いテンションは懐かしくて苦笑を浮かべた。
「元気そうで何よりだよ。
でも、休暇で行ったと思ったんだけど?」
『ぇ。・・・あー・・・バレちゃったの?』
「・・・危ないことをしているの?」
『そういうわけじゃないよ。気になったから見に来たっていうか』
そういうセレスが何かをごまかしているのがわかる。
そっとガリウスの腕がシャリオンを抱き寄せてきた。
「何を見に行ったの?・・・セレス・・・止めたりしないから教えてほしい」
少しの間を開けられそして唸られる。
そして。
『クリスタルが気になって』
「・・・、」
思ってもみない言葉が出てきた。
クリスタルとは、・・・リュシ・・・ルシエル・コンドルのことだ。
シディアリアから母国であるサーベル国へと戻った。
生きている状態で永遠に封印されていると聞いているが・・・。
それが気になるというのはどういうことなのだろうか。
『ドラゴンと対峙した時にボク瀕死になったでしょう?
・・・あれでね。なんかはじけた気がしたんだ』
「・・・!」
『一応まだクリスタルの中に体は入っているんだけれど。ちょっと気になってね。
最近ここら辺の魔物がこれをめがけて攻めてくるんだ』
「!?」
「それは大丈夫なのですか」
『今のところ大丈夫。ただ・・・ちょっとね。
最近この辺りの魔物が活性化していてるんだ』
「っ」
『大丈夫。絶対にそっちにはいかせないから』
そんなことをいうセレスに息をのんだ。
絶対無理をする気である。
戻ってこいなどと言うのは簡単だ。
だが、それを言っていいのかわからない。
ガリウスを見上げれば静かに首を横に振られる。
「っ・・・ありがとう。
でも、無理はしないで。
手助けは必要でしょう?サーベル国に協力を申し込もう。
あちらの国も周りでも魔物が狂暴化するのは困ることだと思うから」
『ん。・・・ありがたいけど、足引っ張るだけなら邪魔になるよ』
つまりそれほど危険なところなのだ。
結局、高等魔術師にあたる人間と、数人のウルフ家を送ることになった。
★★★
ジッとガリウスを見つめると引き寄せられると額に口づけられる。
コンドル家が出てきてから大きく変わっていくのを感じていたが、見ないようにしていた。
何か起こるのかな?
なんて、確証のないことを口にはできなかった。
その日の夜。
ガリウスの愛撫は慰めるように、そして気分をそらすようにシャリオンに触れられる。
そんな手に抵抗が出来るわけもなく、思考は奪われていく。
口づけを繰り返して溶けたころ、ガリウスの眼差しがシャリオンを映している。
不安をぬぐうように触れるガリウスの手のひらに甘えるのだった。
┬┬┬
すみません・・・。
ワクチンの副作用でお熱が。
今日はここまでにさせてください。
右も左も前も後も。
全方向がわからない暗闇にシャリオンは立っていた。
ノイズが酷くどちらに進んで良いか分からない。
ただ、逃げなくてはならないことだけはわかる。
足が重く動かしにくく進まない。
『見つけた』
その声だけが低い声で響いた。
何が?と思うのだが、本能的に逃げなければと思った。
逃げても逃げても足音もなく追いかけてくる声。
でも止まることはできない。
「っ・・・た・・・すけ」
そう呟いた時だ。
急に暗雲が消え去る。
洞窟だったと思うそこは青空だった。
右も左も前も後も。
全てが美しい青空。
「・・・?」
だが何かが違う。ジッと空を見ると・・・あれは空じゃない。
何かが動いめいている。
それを見ていると、途端に空から階段が。
『おいで』
何だろう?
聞き覚えがあるような、ないような。
怖くないよう、怖いような。
「聞いてはダメです。シャリオン。こっちに来てください」
この声はよく知っている。
そう思うと声のする方に走りだした。
「・・・・!」
よくわからない。けどこれで間違っていないと。
そう思うのだった。
それからこの夢をよく見るようになった。
★★★
【別視点:ガリウス】
ヴィンフリートとジャンナに修業をつけられた。
彼らの『これらくらいまでは大丈夫じゃな』『それはダメです』だという会話には腹が立ったが、人間として生きていくなら教えないと言われてしまった。
それが守るのに必要な術なら欲しいが邪魔になるなら要らないことだ。
王都に戻ってくると、その気配に煩わしさに気持ちが悪くなった。
シャリオンは激しい修行ゆえと勘違いしているようだったが、ねっとりとした魔力の気配に充てられたのだ。
ガリウスの想像以上の魔物の魔力の気配で、気持ちが悪い。
心配気のシャリオンの腕にだかれながら、目を覚ますとシャリオンが魘されているではないか。
本当的にガリウスに魔法をかけてくれたのだろう。
いつだって人のことを考えているシャリオンだが無意識でもそんなことをするのは、少し危険だと思った。
レオンにどこから話すべきか迷ったがすべてを話した。
長くから王家に使えるレオンはドラゴンの血やら何より存在しない精霊を体内に入れたりと言うことに、あまり驚いてはなかった。
だが、ヴィスタが一部だけ反応しているのが納得いってなさそうだ。
とりあえずガリウスは、ガリオン達とは別に操作をすることになった。
それは主に貴族街に。
ただ一人で練り歩くわけにはいかないので、第二騎士団団長であるアルベルト・アーメントの部屋に訪れる。
「久しぶりだな。ガリウス。また便利な魔法を覚えてきたものだな」
気持ちわるがることなく、むしろ好意的な反応をするアルベルトに流石自分の友だと思った。
あらかじめ言っていたこともあり、中堅の兵士を数名紹介してくれる。
「すまないな。自分が行きたいのだが」
「あなたにはアシュリー様についていただきたいので構いません」
そう言うとクスリと笑った。
「あの子は私に似ています。敵だと見定めたら止まりません。
あまり的になる者を近くに置かないようにしてください。
ヴレットブラードとユングストレームは特に」
「わかっている。殿下にも直々に言われている。・・・だがな親であるお前から言い聞かせれば良いじゃないか」
「もちろん言っていますよ。
でもシャリオンがかかわると見境がなくなるのです。若さゆえに。
・・・ガリオンはまだシャリオンに似ていてシャリオンの気持ちを考えて止まることが出来るのですがね」
困ったと言いながらもわが子達の話をするガリウスはそれはそれは嬉しそうで苦笑をする。
しばらくそんな談笑をした後だ。
本題に入る。
「ドラゴン、精霊と聞いて印象はどうですか」
「・・・どれも変わらないだろう。人間じゃない生き物だ」
「そうですよね」
そんなくくりに苦笑をする。
だが少なくともアルアディアにとってはそうなのだ。
「そもそも精霊なんて・・・聞いたことがないぞ。なんだ?魔物か?
ドラゴンだって魔物なんだろう?結局は魔物じゃないか」
「この世界の根幹を知る方がたからいわせると、別物らしいですよ」
「・・・ヴィンフリート様がそうおっしゃられたのか」
「えぇ」
「・・・魔物との混血児がたくさんいるといってもな」
アルベルトが言っているのはドラゴン・精霊など区別はつけていない。
少なくとも昨日までは。
目の前の男に何か気配を感じるが、それに嫌悪はない。
しかし、確かに数人嫌な気配を纏わせたものがいる。
それも新興貴族に感じるが、何が「嫌」なのかわからないのは気持ちが悪い。
・・・シャリオンの傍はあんなにも安らげる場所なのに。
レオンにそれを素直に言えば、『伴侶』の傍でそうじゃないのは問題だと言われたが、それとはまた何か違う。
だが、シャーリーの家の血はそういうものなのかもしれないという。
ガリウスはシャーリーの生家である伯爵家には行ったことがないが、その家ではシャーリーの兄は大変厳しく怖い方だと言うが、美しい方なんだそうだ。
そしてそんな人にあのレオンも文句を言えないのだとか。
過保護すぎるそれに反論もあるのだが、なぜか言えないそうだ。
「・・・」
「どうかしたか?」
「いいえ」
「そうか。・・・それならこちらも良いか」
「なんでしょうか」
「クルト・シュルヤヴァーラの動きが最近可笑しい」
シュルヤヴァーラとは第一騎士団団長である。
以前は第一騎士団と言えば花形の役職だった。
それが、ミクラーシュの出来事で以前所属した団で友人でもあった、クルト・シュルヤヴァーラの地位が危ぶまれているのだ。
友人と言うだけで罰することはできない。
だからガリウスは徹底的に第二騎士団を優先したのだ。
「ふ・・・お辞めになられればいいのに。いつまで縋っているんでしょうか」
「・・・。騎士としかやってこなかった人に酷なことだな」
「おかしな行動とは具体的に何をしているのですか」
「騎士館を出て街に出ているそうだ」
「さぼりとして退任できますかね」
「そんなことをしたら仕事を寄越せと言われるし、文句を言う輩を刺激することもあるまい」
「税金の無駄遣いですよ。
城壁警備も立派な仕事ですし、全うしていただければ良いのですよ」
そんな風に冷たく言い放つガリウスに、アルベルトは息をのんだ。
第二騎士団が優先して指名されることが増え、騎士団と言えば我が第二騎士団をさすことが多くなってきた。
いつかは抜きたいと頑張ってはいたが、特に嫌がらせを受けていたわけではない。
少しだけ気の毒に思うのだった。
★★★
仕事が終わり王都の屋敷に戻るとガリウスが戻ってきていた。
セレスに連絡を取る為だ。
何を調査をしているのかわからないが、それを含めて尋ねるつもりだった。
セレスが持っている魔法道具を通し久しぶりに話をする。
『久しぶりー!どうしたの?ボクに話したいなんて。
ガリウス様に嫉妬されちゃうよー?』
その軽いテンションは懐かしくて苦笑を浮かべた。
「元気そうで何よりだよ。
でも、休暇で行ったと思ったんだけど?」
『ぇ。・・・あー・・・バレちゃったの?』
「・・・危ないことをしているの?」
『そういうわけじゃないよ。気になったから見に来たっていうか』
そういうセレスが何かをごまかしているのがわかる。
そっとガリウスの腕がシャリオンを抱き寄せてきた。
「何を見に行ったの?・・・セレス・・・止めたりしないから教えてほしい」
少しの間を開けられそして唸られる。
そして。
『クリスタルが気になって』
「・・・、」
思ってもみない言葉が出てきた。
クリスタルとは、・・・リュシ・・・ルシエル・コンドルのことだ。
シディアリアから母国であるサーベル国へと戻った。
生きている状態で永遠に封印されていると聞いているが・・・。
それが気になるというのはどういうことなのだろうか。
『ドラゴンと対峙した時にボク瀕死になったでしょう?
・・・あれでね。なんかはじけた気がしたんだ』
「・・・!」
『一応まだクリスタルの中に体は入っているんだけれど。ちょっと気になってね。
最近ここら辺の魔物がこれをめがけて攻めてくるんだ』
「!?」
「それは大丈夫なのですか」
『今のところ大丈夫。ただ・・・ちょっとね。
最近この辺りの魔物が活性化していてるんだ』
「っ」
『大丈夫。絶対にそっちにはいかせないから』
そんなことをいうセレスに息をのんだ。
絶対無理をする気である。
戻ってこいなどと言うのは簡単だ。
だが、それを言っていいのかわからない。
ガリウスを見上げれば静かに首を横に振られる。
「っ・・・ありがとう。
でも、無理はしないで。
手助けは必要でしょう?サーベル国に協力を申し込もう。
あちらの国も周りでも魔物が狂暴化するのは困ることだと思うから」
『ん。・・・ありがたいけど、足引っ張るだけなら邪魔になるよ』
つまりそれほど危険なところなのだ。
結局、高等魔術師にあたる人間と、数人のウルフ家を送ることになった。
★★★
ジッとガリウスを見つめると引き寄せられると額に口づけられる。
コンドル家が出てきてから大きく変わっていくのを感じていたが、見ないようにしていた。
何か起こるのかな?
なんて、確証のないことを口にはできなかった。
その日の夜。
ガリウスの愛撫は慰めるように、そして気分をそらすようにシャリオンに触れられる。
そんな手に抵抗が出来るわけもなく、思考は奪われていく。
口づけを繰り返して溶けたころ、ガリウスの眼差しがシャリオンを映している。
不安をぬぐうように触れるガリウスの手のひらに甘えるのだった。
┬┬┬
すみません・・・。
ワクチンの副作用でお熱が。
今日はここまでにさせてください。
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