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執着旦那と愛の子作り&子育て編

【別視点:ガリウス】

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核は言えば魔法道具の一種。
シャリオンの魔力とガリウスの魔力が合わさると始動し、その状態で互いの組織が混ざることで子を授かる。

他人が作ったものをシャリオンに使うのは本来耐え難いが、初めの頃はシャリオンから信用を得るためにハイシア家で用意する核を用いるしかなかった。
当時は魔力を封印した状態で黒魔術を使えるほどの魔力がなかったからどちらにしても無理であったが。
赤の他人が作ったものより、ヴィンフリートが作るものの方が安心できる。
そう思っていたのだが、箱を開けた時に感じた魔力に違和感を感じた。
しかし、焦るシャリオンを止めて手に取って確認してもおかしなところは無かった。
ヴィンフリートから試されているのかとも思い、ハイシア家で用意したものに替えようとしたが、その時見えたシャリオンの傷付いたような表情にそうも言えなかった。

シャリオンの魔力とガリウスの魔力で作動した核が振動をはじめたのはヴィンフリート仕業だとすぐにわかる。
感じる事で核が子供をなしやすい為そんな事をしたのだろう。

しかし、核に感じるシャリオンを見ていると、自分以外にも感じているかの様で面白くない。
核が振動するのはガリウスに影響されてなのだが、慣れ親しんだ感触に別の何か・・・核があるのが気に食わない。
だが、その核を剥がすわけにはいかないジレンマ。

要はその核に嫉妬をした。

射精を禁ずるとシャリオンは必死にそれに応えてくれる。
逝ってしまってもそれだけの刺激を与えているのだがら仕方がないのにも関わらず、シャリオンはガリウスの嫉妬心が薄れるまで、自分の手で押さえ耐えた。
それはガリウスの嫉妬心を欲情に変える。
ベッドの上でくたりと崩れるシャリオンに罪悪感と、高揚感が募る。
自分しか見た事がないあられもないそんな姿がガリウスを満たすのだ。
ゆっくりと指を抜き去ると、それにすら感じている様でビクビクと体を振るわせるシャリオン。

「よく頑張りました」

強い快感を与えられ続けるのは辛かったはずだ。
今度はシャリオンを愛し甘やかす番。
シャリオンの愛蜜でドロドロになった手を取ると、指先に口付けた。

「っ」

するとガリウスの首に腕を回ししがみついてきた。
その体を抱き寄せ自分に跨がらせると、空いた手で固く実った果実を指でなでる。
シャリオンの好きな愛撫を繰り返すと、耳元に可愛い声がもれる。

「あっんっぅ・・・はぁ・・・ぁ」

無意識に腰を擦り寄せシャリオンのモノが腹に擦られ、ガリウスの臍に引っ掛かる。
その刺激が強くなる様にシャリオンの尻を掴み引き寄せた。

「んぁっ」
「我慢しなくていいですよ・・・?」

そう尋ねれば首を振って嫌がるシャリオン。
少々意地悪をしすぎたようだ。
そんな事を言うガリウスにムゥっとした様にこちらを見て来る。

「っ」
「すみません。
ですが、本当に貴方の感じる様にしたいのです」

鷲掴んだ尻の奥に手を伸ばすと、先程まで散々解していた孔を人撫でする。
期待にひくつく孔に人差し指と中指を差し込むとくぱっと開く。

「力を抜いてくださいね」
「っ」

その言葉にコクコクとうなづくシャリオン。
崩れ落ちない様にしっかりと抱き寄せながらも、猛ったモノを充てるとまるでガリウスのモノに吸い付く様に迎えてくれる。

耳元に心地よい喘ぎ声を響かせながら、ガリウスの強欲を飲み込んでいく。
それと共にガリウスのモノが触れ合う面積が広くなる分だけ振動が強くなる。

「んぁぁっ」
「っ・・・シャリオン、そんな、締め付けないで下さい」
「!っ・・・ぅっ」

柔らかくほぐれていたそこは喜んで吸い付く様だ。
ガリウスの言葉に必死に耐えようとしているが締め付けてしまうシャリオンの緊張をほぐす様に乳首を優しく指でこねる。

「んんんぅ」
「っ」

同時に緩く腰を動かす。
核の振動はガリウスにも当然刺激を送っており、いつもより大きくさせていた。
繋がっている部分の縁を撫でてもそれがわかる。

「ゃぁっ・・・んっ・・・」

必死に広げようとしていら最中に邪魔する行為で、
切なげな声をあげる唇に重ねる。
批判めいていた声も簡単にキスに夢中になっていく。
柔らかな舌を吸い上げ絡めた。

「ぁっ・・・が、りぃ」

細い腰を掴み押し進め指では届かない所を押し開いていく感覚にシャリオンは目を見開き小さく喘ぎ、
そんな姿にも興奮する。

「っ・・・!」

シャリオンにもそれが通じたのか驚いた様に目を見開いて瞼に口付けた。
無自覚に全身で煽って来るのだから仕方がない。
シャリオンに責任をとって貰おう。

「愛しています」
「っ・・・ぼ、くもっ・・・あっんんぁぁっ」

答えてくれるシャリオンの唇を塞ぎながら、腰を動かすガリウス。
なんども愛を囁きながら、シャリオンが気を失うまでその体と心を貪った。


★★★

とある日の午後。

宰相の執務室から出て資料室に向かう途中でルークに出会う。
この廊下の先はここまでで部屋の主であるレオンは大抵陛下であるブルーノの近くにいる。
つまり、ルークは自分に用があるのだろう。

「やぁ。忙しさそうだね」
「ルーク様」

礼を取りつつほぼ習慣で結界をはる。
この人物は大抵聞かれては困る事を持ってくるのだ。

「少し良いかな」
「はい」
「よかった。じゃついてきて」

ここの場から離れさせることに、ガリウスは頷きその後ろについて行くとついた先は私室だった。
中にいた使用人にお茶の準備を指示するとその後はさがらせた。
ルークの従者も入室しない部屋に、ガリウスの従者も同様に退出させる。

「ここなら誰も来ないからね」
「アンジェリーン様は?」
「来るわけない。・・・あぁ一回だけきたな」
「あるのですね」

仮面夫婦である彼等だと知っているが、まさか一回でもあるとは思わなかったガリウスが驚くと、ルークは眉を顰めた。

「わかってて聞いた~?相変わらず人が悪い」
「失礼致しました」
「はぁ・・・」

そうため息をつくルークには疲れが見えた。
以前だったらケラケラと面白がるところだ。

「シャリオン何か言っていた?」
「いいえ。おめでたい事だと喜んでおりました」
「そっか。変に聡い時があるから何か感づくかと思ったけどよかった」

ルークの生みの父親であるルーティが正式に王配になる話だ。

「そこまでして頂かなくて良いのですが」

ガリウスはため息を吐く。

「これはシャリオンの為じゃない。
俺達の自己満足だよ。
じゃなければ、悲しませなかった。
・・・泣かせた、・・・よな」

いつもの飄々としたルークではなく鎮痛な面持ちだ。
ここで自己満足だと言わなかったならどうしてくれようかとも思った。
しかし、ガリウスも自分の願望の為に、長くキュリアスにいすぎた。
その結果、攫われたガリウスとレオンまでが国をあけたのだが、それによりハイシア家に文句を言う家が出てきた。
それなりに力を持っている家が、ハイシア家ばかり優遇していると言ってきているのだ。
これまでもそんな声はあったが、前回ばかりは多かった。
その中にはアンジェリーンの生家であるアルカス家も含まれていた。

文句を言ってきた家にはハイシア家には後継を養子に出す事に決まったと告げた。
貴族の家で後継を取り上げられることは重大問題だ。
双子とはいえ子を成しにくい世界で、それは重い罰であり、皆その罰を聞くと納得して大人しく帰っていった。
勿論その時は養子先が王家だとは告げなかったが。

しかし、アルカス家がそれをストッパーになる役目を今後してくれるだろう。

アンジェリーンが居るにも関わらず、養子を取ると言うことは、子を成さない理由はルークとアンジェリーンのどちらかにあるわけだ。
実際。
2人の間に子供が居ないのは、アンジェリーンが当初から拒否をしていたがアンジェリーンの所為だ。
それを、アルカス家にアンジェリーンが告げたからどうかわからないが、今のところアルカス家から新たな問い合わせはない。
アルカス家が自分達の立場が悪くなる可能性のある事を、明確にしそれも公開するような真似しないだろう。

その様子からも自覚しており、今後『ハイシア家は十分に罰を受けた』と言うしかないのだ。
それが、例えガリオンという後継が居ても、そう通すしかない。

現存の公爵家の中で純粋に家の力でみたら1番強い家が、そう言うならば他の貴族達も納得いかなくとも表面上はそれに従う。

そうする事でシャリオンを守ろうとしているのだ。
このお節介な兄弟とその伴侶は。

ルーティが王配になる様に願ったのはライガーである。
ずっと胸にあったが言えなかった、自分の親はルーティだと幼い頃からずっと思ってきた事を告げた。

『俺の親だと思えたのはルーティ様だけです』

ルーティのライガーの産みの親だからと大切にしてくれようとする気持ちは嬉しいが、ブルーノの王配となってくれた方が嬉しい。
彼とてブルーノの王配になりたくなかった訳ではないのを知っていたからだ。
今は若かりし頃に男爵家の家の出がありえない。なんて言う者はいない。
そう言わせないだけ、ルーティは亡き王妃の代理として務めてきたのだ。
ライガーがもっと早く言い出せば良かったと詫びれば、ルーティは「かたちなんて関係ない。陛下と私は十分に愛し合っているし、貴方も私の息子です。でも、そうする事で都合が良くなることがあるなら、私も貴方の父になります」と言った。
それはライガーの目的が分かっているかのように。

文句を言ってきた家には罰を与えたことは告げた。
アンジェリーンの生家と言うストッパーもあるが、アシュリーが正式に王族になると公開する日と合わせら事で、アシュリーに向かう目を暖和させるのが目的である。
ルーティとシャーリーは親友であり、ハイシア家が窮地に立たされるのは嫌なのだろう。
なにも言わなくとも、その日に合わせたいとルーティから言ってきたそうだ。

そんな考えを聞いた時、回りくどいがたしかにそうかもしれない。とは、思った。

しかし、そもそも罰を現金にしてもらいたかった。

他貴族からの文句は当然上がってくるのはわかっていたし、もしかしたら次期宰相と言うのも剥奪されるかも知れなかったが、その方が断然都合が良かったのだが。

そんな思いもあって自分の事を棚に上げて、ガリウスは冷たく言い放った。
ガリウスが本当は洗脳されていなかったことは、ヴィンフリートにしか気付かれていない。

「えぇ。アシュリーとガリオンを引き離し、寂しい思いをさせたのは私欲を優先し国を空けたせいだと、自分をひどく責めています」
「っ」
「シャリオンを王都に縛り付けようとするからです」
「!・・・なんのことかわからないな」
「ライガー様にも聞いていただきましょうか」
「それは困る」

そう良いながらルークは手を前に出して止めてくる。
ライガーはシャリオンを悲しませるのだけは許せない人間だ。
ルークとてそうしたくてしたわけじゃない。
王都にもいるし、そんな悲しむとは思わなかったのだ。

「アンジェリーン様にもくれぐれそのようにお伝えください」
「っ」

見かけによらずアンジェリーンが図太いのは知っている。
そんな彼が王配になるのが不安だから相談役が欲しいだなんて嘘にしか聞こえない。
100歩譲ってまだミクラーシュの方が洗脳されたいたとはいえ、それまで振る舞っていた行動に不安があるというのはわかるが。

「王都の屋敷に戻る事を聞いたらしくて、かなりご立腹だったよ」

はぁ。と、深い溜息をつくルーク。
ため息を吐きたいのはこちらである。
本当に厄介なものに好かれてしまうシャリオンを本気で閉じ込めたくなってくる。
ヴィスタの事もそうである。

自分が空けていても大丈夫なように、次期宰相になりうる人材の強化と環境を早急に整えねば。と、思うガリウスだった。
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