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執着旦那と愛の子作り&子育て編
ただ手放しに喜んでる訳じゃない。
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アシュリーとガリオンは毎時毎分毎秒見ていても飽きない。
けれどもシャリオンは領主であり、その責務を果たさなければならない。
貴族の乳児が生きていくのに必要な、ミルクやおむつに寝かしつけなどは使用人が見る。
特にハイシア家は公爵家であり、シャリオンが特にそれらのことですることはなく、すぐに領主としての仕事についた。
核で子を授かると、その期間中は子を核内で育てるのに魔力が必要で過剰に欲したり、出産時に危険を伴うことがあるが、出産後は体力が回復すればすぐに動くけるため、シャリオンも時間を置かずに以前の仕事量に戻した。
よく考えてみれば、今まで王都で仕事をしていたから、領でするのは初めてだ。
そう思ってみるとフレッシュな気持ちにもなれたのだが、そんな風に新鮮な気持ちに浸れたのは数時間だった。
その日以降、次から次へと出てくる問題に頭を抱えたくなる。
シャリオンが居ない間、シャーリーだけでなくゾルは勿論、様々な人間が動いてくれていた。
だが、それはルーティン的なものが多く、決定が必要なものや要望などは緊急性がないとしたら延期か、
急を要するとシャリオンの元に報告がきていたが。
・・・やはり、僕への報告分は様子を見てくれていたのだな
そう思うと苦笑をした。
先ほどまで領土を見ている家令と一緒にいた町長の座っていた席を見る。
その視線に気づいたのかゾルが慰めるようにつづけた。
「去年、通ったから味を占めたのだろう。ああいう者はいくらでもいる。
シャリオンの所為じゃない。
・・・むしろ、去年のうちに気付きシャーリー様に指摘出来たらよかったのだが」
「・・・あの様子だと、去年は事実だったんじゃないかな」
そう言って直前にあった話を思い出す。
家令と揃ってきた町長は始終きょろきょろしていた。
そして出産祝いにと銘酒を差し出してくる。
それからも何かおかしいなと気づいた。
そもそも彼は税収集が難しく納税が難しいと言っているのに、何故そんな手土産を用意する余裕があるのだろうか。
百歩譲って町長の収入と納めるべき税の出どころは違うにしても、かなり高価な酒を持ってくるべきではないだろう。
「シャーリー様はその申し出をすぐに信じられ、二つ返事で税収を下げたからな」
「そう。・・・まぁそれは仕方ないにしてもちょっと対策考えないとね」
「どういうことだ」
「申告を無視する気は無いよ?でも虚偽の申告を飲むわけにもいかない。
彼等にとってはそこにいるだけで領地なんて本当は関係ないだろうし、税金なんて支払いたくないだろうけど、
僕達もそうなると国に領地を還すことになるからね。
・・・もう少し領土内を整備しないとな。
税収も他で取れるようにして下げる必要があるみたい」
すっかり遅れてしまっているが、ハドリー家との取引の話も早く進めなくてはならない。
あの頃はハイシア領でハドリー領の特産品を売るのに、領に入るのに税を掛けようかと思っていたのだが、
少し形を変えなくてはならなそうだ。
「やっぱり転移装置の話、全国展開したほうが良いと思うんだよね」
「そうだな。ハイシア家から売り出せば」
「え?そんなことしないよ。陛下から各領地に賜るかたちにするに決まってるじゃないか」
「・・・、」
そう言ったゾルは少し固まったが苦笑を浮かべた。
「シャリオンは稼ぎ時だと考えないんだな」
「確かに転移装置なんて便利なもの皆欲しがるし、そこそこ高くても皆買ってくれるだろうけど、それ一度きりじゃないか」
「その使用量も取らないのだろう?」
「うーん。・・・魅力的なところではあるんだけどね・・・。
・・・、・・・でも設置料は必要かもしれない。
あれってハイシア家の専属の魔術師が作ってるって言ってたけれど、その技術は広めてはいけない気がするんだ」
「物は提供するが技術はやらんということか」
「悪用されたら困るからね。・・・あぁ・・・でもそこでうちの名前が出たら一緒か」
「・・・。すまない。そういう事は俺よりもあの男に相談する方が良い案を出せると思う」
「・・・そうだね。忘れないようにしないと」
そう言うシャリオンにゾルは喉で笑った。
「今は、あの男を見るともうアシュリー達の事しか考えられない様子だからな」
「だって昼間はあえないんだよ?仕方ないじゃない。・・・、・・・あぁ・・・でもちょうどいいかも」
「どうやら何か決まったみたいだな」
「うん」
子達を思い出して、考えなければならないことを思い出すシャリオンだった。
☆☆☆
その日の夜。
自室に戻るとガリウスも戻ってきていたようだ。
それから、夜も遅いため2人で軽食を取ると、子達の部屋に向かい寝顔を見る。
当然すぴすぴと眠る2人の天使を見ると少し元気になる。
起こすといけないからあまり長居は出来ず、早々に寝室に戻ってくると2人の時間となる。
軽く酒を交わしながら、今日の話をする。
「忙しいようですね」
「ガリィの忙しさに比べたらそこまでじゃないよ」
宰相の執務室の忙しさはシャリオンも知っている。
あの部屋はいろんなことが一気にやってきていた。
領主としてもそこそこ来るが比じゃない。
「比べるようなことではありませんよ」
「そう、かな?」
「えぇ。それに、領主は責任が付きますから。宰相は様々な権力があるように見えますが実際は陛下が認められなければ意味を成しません」
確かにそう言った意味で言えば、領主の方が自分の采配で出来ることは多いかもしれないが。
「なにかあったのですか?」
シャリオンに優しく問いかけながら頬を撫でた。
その暖かな手はホッとする。
「ん。・・・あったけど、そのことは片付いたから良いんだ」
「良いのですか?」
「うん。・・・疫病が流行っため税収を下げて欲しいっていう申告があってね」
「疫病」
その言葉に眉を顰めるガリウス。
国としても重要な事項である。
「まぁ嘘だったんだ。・・・去年は洪水で税収が納められなくて値下げをしてほしいという申告があったんだけど、あまり事実確認をしないまま下げられたことに、味を占めたみたいなんだ」
「なるほど。・・・それでその者はどうしたんです?」
「今回が一回目だし。・・・税金を納めたくないという気持ちもわからないでもないんだ。
まずは調査させることにしたよ。日頃の態度とか町人たちの評価も聞いてから決めようと思う」
「そうですか」
すぐに処分をしないのがシャリオンだなと思いつつもうなずいた。
「最近うちの領地、う回路が出来てしまって関税収入が落ちたから、その分のしわ寄せで少し上がったから余計にね。
・・・、もっと他に資金を稼ぐ方法を確保するのと、公共事業を発展させることが目標だと思うんだけど・・・、
それでね。
前に言っていた専属の魔術師って誰なのかな」
「・・・。何故です?」
「2つお願いしたいことがあるんだ」
「何をお願いしたいんですか?私が話して置きましょう」
「いや。僕からも直接お願いしたい」
「・・・。それは・・・。
・・・、・・・ちなみにどんなことを願いたいのでしょうか」
ここまで言い渋るのに不思議に思いながらもシャリオンはつづけた。
「一つ目はね。その人がしたと言う転移装置を各地に設置するのに、いくらで動いてくれるか交渉したいんだ」
「無償で動かせますよ」
「え?駄目だよそんな事。ウルフ家にだって支払ってるんだから」
呆れたようにシャリオンは返す。
「あと陛下にも口裏合わせと・・・そうだ、父上にそもそも自由に使っていいか聞かないとだね」
「あの技術はいわば貴方に贈られたものなので好きに使っていい物ですよ」
「そうなの・・・?」
「えぇ。貴方を誘拐したお詫びなんですから」
遠慮もなしにいうガリウスに苦笑した。
幾ら2人きりだからとは言え、そこまで言わなくてもわかる。
「ん。・・・まぁなら好きに使うけど、陛下には各領地に与える形にしてもらいたいんだよね」
「ハイシア家からではなくて良いのですか?」
「うちにその技術があると言うのを他の貴族に知られたくないんだ」
「それはそうですが。私なら輸入品として売りさばきますがね」
「輸入元を聞かれたら困っちゃうじゃない」
「極秘事項と言えばいいんですよ。入手経路は知っていると思われても、うちで作っているとは思わないでしょう」
そう答えたガリウスに流石だなと思ってしまう。
「確かに」
「・・・ですが、貴方はどう考えてらっしゃったんですか?」
「え・・・?うん・・・」
「教えてください。シャリオン」
「なんか・・・ガリィからしたら笑っちゃうかもしれないんだけど」
「笑いませんよ」
「隠したかったのは勿論、これ以上うちに力を持っているという風に思われたくないからなんだけど。
僕の目的としては継続的な税収入が欲しいんだ。
確かに利用料として取ることは可能で、・・・ハイシア家を出させない方法もやろうと思えば出来るかもしれない。
けれど、それが廃れてしまったり、何かあったらまたうちは財政難になってしまうから。
けど、陛下から贈り物だったら各領も手放しで喜ぶんじゃないかな」
「転移装置を使った上で何かを確保したいという事ですか」
「そう」
「素晴らしいです。転移装置を売れば高額な収入になるかもしれませんが、ハイシア領が何年も安泰に出来るほどの金額ではどの領も買えませんからね」
「うん。うちにそんな資金があるのも・・・言わなければわからないだろうけど、大して関税収入が取れてないのに領地が潤っていたら怪しく思われるでしょう?」
「なるほど。・・・では、レオン様にも相談の上、陛下から賜るかたちで各領地に与える体裁が取れないか伺ってみます」
「ありがとう。・・・でね、もう一つなんだけどね」
領地のことも勿論重大な問題だ。
けれど、シャリオンには同じくらい。・・・いや、それ以上大切なことがある。
「その魔術師の人に、うちの子達の先生になってもらえないかな」
みんなして口をそろえてすごいという人物。
そんな人になら、あの子達も学ぶことがたくさんできるのではないかと思ったのだ。
しかし、その言葉にガリウスはピタリと固まった。
けれどもシャリオンは領主であり、その責務を果たさなければならない。
貴族の乳児が生きていくのに必要な、ミルクやおむつに寝かしつけなどは使用人が見る。
特にハイシア家は公爵家であり、シャリオンが特にそれらのことですることはなく、すぐに領主としての仕事についた。
核で子を授かると、その期間中は子を核内で育てるのに魔力が必要で過剰に欲したり、出産時に危険を伴うことがあるが、出産後は体力が回復すればすぐに動くけるため、シャリオンも時間を置かずに以前の仕事量に戻した。
よく考えてみれば、今まで王都で仕事をしていたから、領でするのは初めてだ。
そう思ってみるとフレッシュな気持ちにもなれたのだが、そんな風に新鮮な気持ちに浸れたのは数時間だった。
その日以降、次から次へと出てくる問題に頭を抱えたくなる。
シャリオンが居ない間、シャーリーだけでなくゾルは勿論、様々な人間が動いてくれていた。
だが、それはルーティン的なものが多く、決定が必要なものや要望などは緊急性がないとしたら延期か、
急を要するとシャリオンの元に報告がきていたが。
・・・やはり、僕への報告分は様子を見てくれていたのだな
そう思うと苦笑をした。
先ほどまで領土を見ている家令と一緒にいた町長の座っていた席を見る。
その視線に気づいたのかゾルが慰めるようにつづけた。
「去年、通ったから味を占めたのだろう。ああいう者はいくらでもいる。
シャリオンの所為じゃない。
・・・むしろ、去年のうちに気付きシャーリー様に指摘出来たらよかったのだが」
「・・・あの様子だと、去年は事実だったんじゃないかな」
そう言って直前にあった話を思い出す。
家令と揃ってきた町長は始終きょろきょろしていた。
そして出産祝いにと銘酒を差し出してくる。
それからも何かおかしいなと気づいた。
そもそも彼は税収集が難しく納税が難しいと言っているのに、何故そんな手土産を用意する余裕があるのだろうか。
百歩譲って町長の収入と納めるべき税の出どころは違うにしても、かなり高価な酒を持ってくるべきではないだろう。
「シャーリー様はその申し出をすぐに信じられ、二つ返事で税収を下げたからな」
「そう。・・・まぁそれは仕方ないにしてもちょっと対策考えないとね」
「どういうことだ」
「申告を無視する気は無いよ?でも虚偽の申告を飲むわけにもいかない。
彼等にとってはそこにいるだけで領地なんて本当は関係ないだろうし、税金なんて支払いたくないだろうけど、
僕達もそうなると国に領地を還すことになるからね。
・・・もう少し領土内を整備しないとな。
税収も他で取れるようにして下げる必要があるみたい」
すっかり遅れてしまっているが、ハドリー家との取引の話も早く進めなくてはならない。
あの頃はハイシア領でハドリー領の特産品を売るのに、領に入るのに税を掛けようかと思っていたのだが、
少し形を変えなくてはならなそうだ。
「やっぱり転移装置の話、全国展開したほうが良いと思うんだよね」
「そうだな。ハイシア家から売り出せば」
「え?そんなことしないよ。陛下から各領地に賜るかたちにするに決まってるじゃないか」
「・・・、」
そう言ったゾルは少し固まったが苦笑を浮かべた。
「シャリオンは稼ぎ時だと考えないんだな」
「確かに転移装置なんて便利なもの皆欲しがるし、そこそこ高くても皆買ってくれるだろうけど、それ一度きりじゃないか」
「その使用量も取らないのだろう?」
「うーん。・・・魅力的なところではあるんだけどね・・・。
・・・、・・・でも設置料は必要かもしれない。
あれってハイシア家の専属の魔術師が作ってるって言ってたけれど、その技術は広めてはいけない気がするんだ」
「物は提供するが技術はやらんということか」
「悪用されたら困るからね。・・・あぁ・・・でもそこでうちの名前が出たら一緒か」
「・・・。すまない。そういう事は俺よりもあの男に相談する方が良い案を出せると思う」
「・・・そうだね。忘れないようにしないと」
そう言うシャリオンにゾルは喉で笑った。
「今は、あの男を見るともうアシュリー達の事しか考えられない様子だからな」
「だって昼間はあえないんだよ?仕方ないじゃない。・・・、・・・あぁ・・・でもちょうどいいかも」
「どうやら何か決まったみたいだな」
「うん」
子達を思い出して、考えなければならないことを思い出すシャリオンだった。
☆☆☆
その日の夜。
自室に戻るとガリウスも戻ってきていたようだ。
それから、夜も遅いため2人で軽食を取ると、子達の部屋に向かい寝顔を見る。
当然すぴすぴと眠る2人の天使を見ると少し元気になる。
起こすといけないからあまり長居は出来ず、早々に寝室に戻ってくると2人の時間となる。
軽く酒を交わしながら、今日の話をする。
「忙しいようですね」
「ガリィの忙しさに比べたらそこまでじゃないよ」
宰相の執務室の忙しさはシャリオンも知っている。
あの部屋はいろんなことが一気にやってきていた。
領主としてもそこそこ来るが比じゃない。
「比べるようなことではありませんよ」
「そう、かな?」
「えぇ。それに、領主は責任が付きますから。宰相は様々な権力があるように見えますが実際は陛下が認められなければ意味を成しません」
確かにそう言った意味で言えば、領主の方が自分の采配で出来ることは多いかもしれないが。
「なにかあったのですか?」
シャリオンに優しく問いかけながら頬を撫でた。
その暖かな手はホッとする。
「ん。・・・あったけど、そのことは片付いたから良いんだ」
「良いのですか?」
「うん。・・・疫病が流行っため税収を下げて欲しいっていう申告があってね」
「疫病」
その言葉に眉を顰めるガリウス。
国としても重要な事項である。
「まぁ嘘だったんだ。・・・去年は洪水で税収が納められなくて値下げをしてほしいという申告があったんだけど、あまり事実確認をしないまま下げられたことに、味を占めたみたいなんだ」
「なるほど。・・・それでその者はどうしたんです?」
「今回が一回目だし。・・・税金を納めたくないという気持ちもわからないでもないんだ。
まずは調査させることにしたよ。日頃の態度とか町人たちの評価も聞いてから決めようと思う」
「そうですか」
すぐに処分をしないのがシャリオンだなと思いつつもうなずいた。
「最近うちの領地、う回路が出来てしまって関税収入が落ちたから、その分のしわ寄せで少し上がったから余計にね。
・・・、もっと他に資金を稼ぐ方法を確保するのと、公共事業を発展させることが目標だと思うんだけど・・・、
それでね。
前に言っていた専属の魔術師って誰なのかな」
「・・・。何故です?」
「2つお願いしたいことがあるんだ」
「何をお願いしたいんですか?私が話して置きましょう」
「いや。僕からも直接お願いしたい」
「・・・。それは・・・。
・・・、・・・ちなみにどんなことを願いたいのでしょうか」
ここまで言い渋るのに不思議に思いながらもシャリオンはつづけた。
「一つ目はね。その人がしたと言う転移装置を各地に設置するのに、いくらで動いてくれるか交渉したいんだ」
「無償で動かせますよ」
「え?駄目だよそんな事。ウルフ家にだって支払ってるんだから」
呆れたようにシャリオンは返す。
「あと陛下にも口裏合わせと・・・そうだ、父上にそもそも自由に使っていいか聞かないとだね」
「あの技術はいわば貴方に贈られたものなので好きに使っていい物ですよ」
「そうなの・・・?」
「えぇ。貴方を誘拐したお詫びなんですから」
遠慮もなしにいうガリウスに苦笑した。
幾ら2人きりだからとは言え、そこまで言わなくてもわかる。
「ん。・・・まぁなら好きに使うけど、陛下には各領地に与える形にしてもらいたいんだよね」
「ハイシア家からではなくて良いのですか?」
「うちにその技術があると言うのを他の貴族に知られたくないんだ」
「それはそうですが。私なら輸入品として売りさばきますがね」
「輸入元を聞かれたら困っちゃうじゃない」
「極秘事項と言えばいいんですよ。入手経路は知っていると思われても、うちで作っているとは思わないでしょう」
そう答えたガリウスに流石だなと思ってしまう。
「確かに」
「・・・ですが、貴方はどう考えてらっしゃったんですか?」
「え・・・?うん・・・」
「教えてください。シャリオン」
「なんか・・・ガリィからしたら笑っちゃうかもしれないんだけど」
「笑いませんよ」
「隠したかったのは勿論、これ以上うちに力を持っているという風に思われたくないからなんだけど。
僕の目的としては継続的な税収入が欲しいんだ。
確かに利用料として取ることは可能で、・・・ハイシア家を出させない方法もやろうと思えば出来るかもしれない。
けれど、それが廃れてしまったり、何かあったらまたうちは財政難になってしまうから。
けど、陛下から贈り物だったら各領も手放しで喜ぶんじゃないかな」
「転移装置を使った上で何かを確保したいという事ですか」
「そう」
「素晴らしいです。転移装置を売れば高額な収入になるかもしれませんが、ハイシア領が何年も安泰に出来るほどの金額ではどの領も買えませんからね」
「うん。うちにそんな資金があるのも・・・言わなければわからないだろうけど、大して関税収入が取れてないのに領地が潤っていたら怪しく思われるでしょう?」
「なるほど。・・・では、レオン様にも相談の上、陛下から賜るかたちで各領地に与える体裁が取れないか伺ってみます」
「ありがとう。・・・でね、もう一つなんだけどね」
領地のことも勿論重大な問題だ。
けれど、シャリオンには同じくらい。・・・いや、それ以上大切なことがある。
「その魔術師の人に、うちの子達の先生になってもらえないかな」
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しかし、その言葉にガリウスはピタリと固まった。
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