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執着旦那と愛の子作り&子育て編
新しい生活。
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2人の屋敷を建てているというのは、婚約後早々に知らされていた。
婚約してから結婚で半年と言う短い期間だったため、急がなければならなかったのである。
しばらくはこれまで通り王都にあるハイシア家の屋敷に住んでいたのだが、それがようやく完成したと言う知らせを受け、レオンにその報告をすると、子供が生まれるまでは不安もあるだろうしまだ引っ越すことはないと言っていたが、シャリオンはなんだかんだガリウスに丸め込まれてしまう。
レオンが寂しがるのは可愛そうに思うのだが、ガリウスに『子を成したら離れ離れになってしまうのです。なので今は貴方と二人きりで過ごしたいのですが。・・・駄目ですか?』と、寂しそうに言われてしまうとそれを叶えたくなってしまうのは当然だった。
そうして訪れた屋敷は、ハイシア家の屋敷よりは小さい敷地ではあるが一等地であった。
城から近いこともあり、ガリウスも仕事に行きやすいと思っていたのだが、すべてはシャリオンの為だった。
一等地であるこの地域であれば、第二騎士団が警備を行い朝夕で門が閉められ不審なものは近寄ることも出来ない。
もう一つは、城から近いここならルーク達を呼んでも密かに来ることが出来る範囲らしい。
そう言ったガリウスは「殿下方」と言った。つまりそこにはライガーも含まれているのだが、それに驚いていると、『幼馴染に会うな。とは言ってませんよ』と言ってくれた。
勿論『度が過ぎたら。・・・わかってますね?』なんて釘を刺されたが。
そんなわけで、移り住んだ屋敷には、花々が美しく咲き誇り素晴らしい庭園の向こうには真新しい屋敷があった。
これがガリウスとの住まいかと思うと大切にしたい感情が溢れてくる。
ここでガリウスと過ごせる時間は少ない。
ひと時も忘れないようにガリウスと過ごす毎日を、目に焼き付けたいと思っている。
そして、今日もエントランスから、ガリウスを見送る。
馬車を見送りながらさっきまであった温もりが、余計に今を寂しくさせた。
すると、後ろから側近になったゾルに呼び掛けられる。
「シャリオン様」
「うん」
後ろ髪を引かれながらも屋敷に入っていく。
使用人たちがこちらに一礼をしてくるが、その中にはカインとアリア、クロエとソフィアもいない。
カインはアボットの代わりに領地を引き受けることになったハドリー侯爵に養子になり、次期侯爵として育てられている。そしてアリアはそれについて行った。
クロエとソフィアは、ソフィアがヘインズの代わりに家を継ぐ変わりに男爵夫人となったため、クロエもそれに同行することになったのだ。
子供の様に騒ぐことはなかったが、やはり静かになった気がする。
それに寂しく感じながらも新しく作られた屋敷の執務室に向かえば仕事が復活していた。
これは、朝夕と領地から書類が来ているからだ。
その書類に手を伸ばしつつつ視線を感じて視線をあげれば、ゾルの動物を思わせるような金色の目がこちらを見てきていた。
「?・・・どうかした?」
「はぁ」
「??」
ため息をつくと手が伸びてくる。
そんな態度は珍しいなと思ったのだが、もう一度こちらを見てきて来て手を伸ばしてきた。
そして、首元に手が伸びてくるとあるところでピタリと止まった。。
「っなっ・・・何?」
「見えてる」
「!?」
その言葉に離れるとバッと首を隠した後、気まずそうにゾルを見ればどこか呆れている。
「本日、ハドリー領の方が見えるのをお忘れですか?」
そう言われてもつけたのはガリウスだ。
今朝のことを思い出し、シャリオンは顔を赤らめた。
☆☆☆
新しい屋敷の寝室は2人一緒で、寝る時も朝目覚めた時も常にガリウスの傍だ。
朝、目が覚めて開けるとそこには、ガリウスの顔がある。
下された髪はシャリオンしか知らないと思うと独占欲が満たされる。
自分にもそんなものがあったのだと少し驚きながらも、その顔に見とれる。
凛々しい眉、美しい鼻梁に肉厚な唇。
まだ閉じたままの瞼の下には、アメジストの様な美しい瞳があり、その瞳にとらわれるとシャリオンは何も言えなくなってしまう。
何時間見ていても飽きないのは惚れているからだけじゃない。
ガリウスはシャリオンのことを美しいと褒めるが、シャリオンはガリウスの方が凛々しく美しいと思っている。
そんなことを思って見つめていると、クスリと笑う声がした。
「っ起きて、・・・、起こした?」
体をおこして覗き込むが、ガリウスはまだ閉じたままだ。
「いいえ。目覚めのキスを待っていたんですよ」
「!」
それ以上なことをしているというのに、その言葉に赤くなるシャリオン。
シャリオンは体を起こしてその唇に口付けると、ゆっくり瞼が開かれた。
そして首に手を置かれたかと思うと、くるりと体が反転され見下ろされた。
「・・・、おはよう」
「おはようございます」
少しまだ眠たげなところも色っぽくて、シャリオンは思わず視線を逸らした。
すると首筋に落ちてくる口づけにぴくんと体を震わせる。
「っ・・・ガ、・・・ガリウス」
唇で食みつきながら、時折吸われる。
そこは衣服でギリギリ隠れるところだが、朝からこんなことはいけないことをしている気分になる。
後30分もしないうちに、執事とゾルがやってくるというのに。
そう思っているのに寝間着の隙間から入ってくる手を止められなかった。
肌の上を滑りながら、胸の頂きをつまれると声が漏れた。
「ぁっ」
「なんですか?」
首から顔を離しこちらを見てくる彼はとても楽し気だ。
「っ・・・朝から、こんなこと・・・良くないと思う」
「おや?・・・シャリオンはご存じないですか?・・・これは子を成しやすくる儀式なのですよ」
「・・・。そういえば、僕が流されると思っていないか」
キッと睨めばくすりと微笑みを浮かべた。
「そんな騙すようなこと、私はしません。
以前にも言いましたが、感じやすい方が良いと言ったことお忘れですか?」
「っ・・・言ってたけど」
そう言いながら、乳首を弄りながら膝で朝の生理現象である股間を押し上げられる。
「んぁっ・・・が、・・・ガリウスっ・・・本当に駄目だ・・・!これ以上は、・・・とまらなくなる」
その言葉が余計に煽っていることに気付いてないシャリオンは腕を突っ張って体を離そうとする。
そんな態度に本当に嫌がっているのだと分かったのか、ガリウスは体を起こしたがするりと股間を撫でられた。
「!」
「こちらは以前どうしていたのですか?」
「!?」
ただ置かれているだけなのに、期待からなのか熱くなっていくそれに恥ずかしくなっていく。
だが答えるまではどかす気は無いようで、ガリウスはこちらを見てくるだけだ。
シャリオンははだけた前を直しながら、視線をそらした。
「っ・・・そ、そのうちしたら収まるから」
だから触らないでほしいと、視線を送るが飛んでもないことを言われる。
「なるほど。・・・では見させて頂いても宜しいですか?」
「は!?!?」
言っている内容と沿わない程爽やかな笑みを浮かべ、そんなことを言うガリウスの腕の中から逃げ出そうとしたのだが、シャリオンを後ろから抱き抱えられた。
「大丈夫です。私しかみてません」
「っそ、それが恥ずかしいんだ!」
しかし、そう言った途端視線が鋭くなっていく。
「他の誰に?・・・ゾルに見せるというのですか?」
「!?そ、そんなことあるわけない!」
怒りを滾らせながらそんなことを言うガリウスを信じられないものを見る目で見上げる。
レオンの教育でシャリオンは使用人に着替えも風呂も1人で出来るのに、何故朝の生理現象は手伝わせると言うのか。それも、乳母兄弟であるゾルになんてありえるわけが無い。
「それなら良いのですが。・・・ですが、小さくなりませんねぇ」
シャリオンの言葉に納得はしたのか不満げな気配は引っ込んだものの、ガリウスは根元からツーっと撫でる。
「っそれは・・・ガリウスが見てるから」
「・・・私が見ていると感じてしまうのですか?・・・蜜が溢れてきました」
「っ」
指一本に撫でられただけだというのに、期待は増し・・・ガリウスの言う通りトロリと先端から蜜が流れた。
ガリウスによって快感を植え付けられた体はその手を拒むことが出来ずに、押し付けたくなってしまう。
「っ」
助けを求めるように見上げれば口元に笑みを浮かべている。
首筋に顔をうずめられると、再び跡を付けられた。
「っぁ・・・」
痛みにさえ期待してしまう。
なのに、ガリウスは体を起こしてしまう。
「悪戯が過ぎましたね」
「!」
体を離そうとしたガリウスを引き留めるように抱き着いた。
「がりぃ・・・」
ベッドの中だけで呼ぶ名前で呼べば、ガリウスは嬉しそうにほほ笑んでいる。
それは、言わないとしてくれない時にする笑みだ。
「っ・・・」
恥ずかしくてどうにかなりそうだ。
けど、してくれないのはもっと嫌で熱くなった熱を持て余したシャリオンは自分の欲望を押し付ける。
「っ・・・して、ほしいっ」
「何をですか?」
羞恥に視線を下げたシャリオンの顎をすくうとジっと視線を合わせてきた。
「ッガリィに逝かせてほしい・・・!」
切羽詰まって叫ぶように言うと、唇をむさぼられるとシャリオンのお願い通り手と口で逝かされるのだった。
☆☆☆
朝の出来事を思い出してシャリオンは机の上に伏せた。
もうこんなこと気取られるなんて、よりによって乳母兄弟であるゾルに見られるなんて、恥ずかしくてたまらない。
かと言って、日に日に濃密になっていくガリウスの行動にシャリオンが止められるわけがなかった。
「はぁ。・・・スカーフを持ってくる」
「・・・うん。ありがとう」
「それと、それはお前の所為じゃないから気にするな」
スカーフを取りに行くゾルを見ながら、シャリオンは小さくため息をついた。
・・・。なんだかやっぱりガリウスがいやらしくなってきた気がするっ
心の中ではそんなことを思いつつ、疲れらた跡を鏡でみると確かに少し後が見えた。
確かについているが近寄らなければ見えなさそうに見える、
「・・・今度から首は駄目っていわないと」
なんてつぶやくが難しい気がしながら、ガリウスの執着の跡を撫でた。
困ったと思いつつもどこか嬉しく思ってしまうシャリオンだった。
婚約してから結婚で半年と言う短い期間だったため、急がなければならなかったのである。
しばらくはこれまで通り王都にあるハイシア家の屋敷に住んでいたのだが、それがようやく完成したと言う知らせを受け、レオンにその報告をすると、子供が生まれるまでは不安もあるだろうしまだ引っ越すことはないと言っていたが、シャリオンはなんだかんだガリウスに丸め込まれてしまう。
レオンが寂しがるのは可愛そうに思うのだが、ガリウスに『子を成したら離れ離れになってしまうのです。なので今は貴方と二人きりで過ごしたいのですが。・・・駄目ですか?』と、寂しそうに言われてしまうとそれを叶えたくなってしまうのは当然だった。
そうして訪れた屋敷は、ハイシア家の屋敷よりは小さい敷地ではあるが一等地であった。
城から近いこともあり、ガリウスも仕事に行きやすいと思っていたのだが、すべてはシャリオンの為だった。
一等地であるこの地域であれば、第二騎士団が警備を行い朝夕で門が閉められ不審なものは近寄ることも出来ない。
もう一つは、城から近いここならルーク達を呼んでも密かに来ることが出来る範囲らしい。
そう言ったガリウスは「殿下方」と言った。つまりそこにはライガーも含まれているのだが、それに驚いていると、『幼馴染に会うな。とは言ってませんよ』と言ってくれた。
勿論『度が過ぎたら。・・・わかってますね?』なんて釘を刺されたが。
そんなわけで、移り住んだ屋敷には、花々が美しく咲き誇り素晴らしい庭園の向こうには真新しい屋敷があった。
これがガリウスとの住まいかと思うと大切にしたい感情が溢れてくる。
ここでガリウスと過ごせる時間は少ない。
ひと時も忘れないようにガリウスと過ごす毎日を、目に焼き付けたいと思っている。
そして、今日もエントランスから、ガリウスを見送る。
馬車を見送りながらさっきまであった温もりが、余計に今を寂しくさせた。
すると、後ろから側近になったゾルに呼び掛けられる。
「シャリオン様」
「うん」
後ろ髪を引かれながらも屋敷に入っていく。
使用人たちがこちらに一礼をしてくるが、その中にはカインとアリア、クロエとソフィアもいない。
カインはアボットの代わりに領地を引き受けることになったハドリー侯爵に養子になり、次期侯爵として育てられている。そしてアリアはそれについて行った。
クロエとソフィアは、ソフィアがヘインズの代わりに家を継ぐ変わりに男爵夫人となったため、クロエもそれに同行することになったのだ。
子供の様に騒ぐことはなかったが、やはり静かになった気がする。
それに寂しく感じながらも新しく作られた屋敷の執務室に向かえば仕事が復活していた。
これは、朝夕と領地から書類が来ているからだ。
その書類に手を伸ばしつつつ視線を感じて視線をあげれば、ゾルの動物を思わせるような金色の目がこちらを見てきていた。
「?・・・どうかした?」
「はぁ」
「??」
ため息をつくと手が伸びてくる。
そんな態度は珍しいなと思ったのだが、もう一度こちらを見てきて来て手を伸ばしてきた。
そして、首元に手が伸びてくるとあるところでピタリと止まった。。
「っなっ・・・何?」
「見えてる」
「!?」
その言葉に離れるとバッと首を隠した後、気まずそうにゾルを見ればどこか呆れている。
「本日、ハドリー領の方が見えるのをお忘れですか?」
そう言われてもつけたのはガリウスだ。
今朝のことを思い出し、シャリオンは顔を赤らめた。
☆☆☆
新しい屋敷の寝室は2人一緒で、寝る時も朝目覚めた時も常にガリウスの傍だ。
朝、目が覚めて開けるとそこには、ガリウスの顔がある。
下された髪はシャリオンしか知らないと思うと独占欲が満たされる。
自分にもそんなものがあったのだと少し驚きながらも、その顔に見とれる。
凛々しい眉、美しい鼻梁に肉厚な唇。
まだ閉じたままの瞼の下には、アメジストの様な美しい瞳があり、その瞳にとらわれるとシャリオンは何も言えなくなってしまう。
何時間見ていても飽きないのは惚れているからだけじゃない。
ガリウスはシャリオンのことを美しいと褒めるが、シャリオンはガリウスの方が凛々しく美しいと思っている。
そんなことを思って見つめていると、クスリと笑う声がした。
「っ起きて、・・・、起こした?」
体をおこして覗き込むが、ガリウスはまだ閉じたままだ。
「いいえ。目覚めのキスを待っていたんですよ」
「!」
それ以上なことをしているというのに、その言葉に赤くなるシャリオン。
シャリオンは体を起こしてその唇に口付けると、ゆっくり瞼が開かれた。
そして首に手を置かれたかと思うと、くるりと体が反転され見下ろされた。
「・・・、おはよう」
「おはようございます」
少しまだ眠たげなところも色っぽくて、シャリオンは思わず視線を逸らした。
すると首筋に落ちてくる口づけにぴくんと体を震わせる。
「っ・・・ガ、・・・ガリウス」
唇で食みつきながら、時折吸われる。
そこは衣服でギリギリ隠れるところだが、朝からこんなことはいけないことをしている気分になる。
後30分もしないうちに、執事とゾルがやってくるというのに。
そう思っているのに寝間着の隙間から入ってくる手を止められなかった。
肌の上を滑りながら、胸の頂きをつまれると声が漏れた。
「ぁっ」
「なんですか?」
首から顔を離しこちらを見てくる彼はとても楽し気だ。
「っ・・・朝から、こんなこと・・・良くないと思う」
「おや?・・・シャリオンはご存じないですか?・・・これは子を成しやすくる儀式なのですよ」
「・・・。そういえば、僕が流されると思っていないか」
キッと睨めばくすりと微笑みを浮かべた。
「そんな騙すようなこと、私はしません。
以前にも言いましたが、感じやすい方が良いと言ったことお忘れですか?」
「っ・・・言ってたけど」
そう言いながら、乳首を弄りながら膝で朝の生理現象である股間を押し上げられる。
「んぁっ・・・が、・・・ガリウスっ・・・本当に駄目だ・・・!これ以上は、・・・とまらなくなる」
その言葉が余計に煽っていることに気付いてないシャリオンは腕を突っ張って体を離そうとする。
そんな態度に本当に嫌がっているのだと分かったのか、ガリウスは体を起こしたがするりと股間を撫でられた。
「!」
「こちらは以前どうしていたのですか?」
「!?」
ただ置かれているだけなのに、期待からなのか熱くなっていくそれに恥ずかしくなっていく。
だが答えるまではどかす気は無いようで、ガリウスはこちらを見てくるだけだ。
シャリオンははだけた前を直しながら、視線をそらした。
「っ・・・そ、そのうちしたら収まるから」
だから触らないでほしいと、視線を送るが飛んでもないことを言われる。
「なるほど。・・・では見させて頂いても宜しいですか?」
「は!?!?」
言っている内容と沿わない程爽やかな笑みを浮かべ、そんなことを言うガリウスの腕の中から逃げ出そうとしたのだが、シャリオンを後ろから抱き抱えられた。
「大丈夫です。私しかみてません」
「っそ、それが恥ずかしいんだ!」
しかし、そう言った途端視線が鋭くなっていく。
「他の誰に?・・・ゾルに見せるというのですか?」
「!?そ、そんなことあるわけない!」
怒りを滾らせながらそんなことを言うガリウスを信じられないものを見る目で見上げる。
レオンの教育でシャリオンは使用人に着替えも風呂も1人で出来るのに、何故朝の生理現象は手伝わせると言うのか。それも、乳母兄弟であるゾルになんてありえるわけが無い。
「それなら良いのですが。・・・ですが、小さくなりませんねぇ」
シャリオンの言葉に納得はしたのか不満げな気配は引っ込んだものの、ガリウスは根元からツーっと撫でる。
「っそれは・・・ガリウスが見てるから」
「・・・私が見ていると感じてしまうのですか?・・・蜜が溢れてきました」
「っ」
指一本に撫でられただけだというのに、期待は増し・・・ガリウスの言う通りトロリと先端から蜜が流れた。
ガリウスによって快感を植え付けられた体はその手を拒むことが出来ずに、押し付けたくなってしまう。
「っ」
助けを求めるように見上げれば口元に笑みを浮かべている。
首筋に顔をうずめられると、再び跡を付けられた。
「っぁ・・・」
痛みにさえ期待してしまう。
なのに、ガリウスは体を起こしてしまう。
「悪戯が過ぎましたね」
「!」
体を離そうとしたガリウスを引き留めるように抱き着いた。
「がりぃ・・・」
ベッドの中だけで呼ぶ名前で呼べば、ガリウスは嬉しそうにほほ笑んでいる。
それは、言わないとしてくれない時にする笑みだ。
「っ・・・」
恥ずかしくてどうにかなりそうだ。
けど、してくれないのはもっと嫌で熱くなった熱を持て余したシャリオンは自分の欲望を押し付ける。
「っ・・・して、ほしいっ」
「何をですか?」
羞恥に視線を下げたシャリオンの顎をすくうとジっと視線を合わせてきた。
「ッガリィに逝かせてほしい・・・!」
切羽詰まって叫ぶように言うと、唇をむさぼられるとシャリオンのお願い通り手と口で逝かされるのだった。
☆☆☆
朝の出来事を思い出してシャリオンは机の上に伏せた。
もうこんなこと気取られるなんて、よりによって乳母兄弟であるゾルに見られるなんて、恥ずかしくてたまらない。
かと言って、日に日に濃密になっていくガリウスの行動にシャリオンが止められるわけがなかった。
「はぁ。・・・スカーフを持ってくる」
「・・・うん。ありがとう」
「それと、それはお前の所為じゃないから気にするな」
スカーフを取りに行くゾルを見ながら、シャリオンは小さくため息をついた。
・・・。なんだかやっぱりガリウスがいやらしくなってきた気がするっ
心の中ではそんなことを思いつつ、疲れらた跡を鏡でみると確かに少し後が見えた。
確かについているが近寄らなければ見えなさそうに見える、
「・・・今度から首は駄目っていわないと」
なんてつぶやくが難しい気がしながら、ガリウスの執着の跡を撫でた。
困ったと思いつつもどこか嬉しく思ってしまうシャリオンだった。
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