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婚約編
やっぱり『おねがい』は必要か・・・。(初夜①)
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式は領地にある最大の聖堂で挙げられた。
高揚した気分で城に戻ってくると、軽く食事を楽しみ休んだ後すぐに入浴だ。
その間もガリウスと離れたままだと知ったときは寂しく思ったが、今となっては良かったかもしれない。
この後が初夜だと分かっているのに素面でいることは難しい。
今だって想像しただけでも体が興奮しそうだった。
酷く薄く肌触りの良い服は、肌が透けそうなほどだった。
恥ずかしかったが『こちらが初夜のお召し物でございます』と言われてしまえば、シャリオンは着るしかない。
「・・・」
「シャリオン様。こちらです」
そう連れてくれるのはゾルではなく、この領地の城でシャリオンが幼い頃からいる使用人だ。
執事はゾルであるが、当然彼よりも長くシャリオンが領地に戻ったら執事になる予定の人物だ。
乳母兄弟であるゾルではなく、彼で良かった。
今向かっている『深紅の間』のは自分の部屋でも、新しく作ったガリウスの部屋でもない。
一度入ったら外から開けることはできない特殊の部屋で、一度入ったら自動的に鍵が掛かり中から出てくるまでは扉は開かれない。つまり、『こと』が終わるまでは出られない仕組みなのである。
訪れた『深紅の間』の扉は開けられており、中は薄暗いが暖かな光で照らされていた。
その部屋の中にはガリウスがいる。そう思うと姿を探してしまったが、薄いベールで遮られており中は良く見えなかった。
すると。使用人の彼が小箱を差し出す。
「シャリオン様。こちらを」
中身は核だ。
「っ・・・ありがとう」
途端に緊張をし始めてしまい、彼が苦笑を浮かべた。
「シャリオン様。そのように緊張なさらずに。・・・ガリウス様にお任せしていれば大丈夫ですよ」
「・・・うん」
ガリウスとの約束を知らない彼はそんなことを言うが、シャリオンは余計に緊張してしまう。
すると彼は後ろをに合図をしたかと思うと、後ろについてきた別の使用人がトレーを差し出した。
上にはゴブレッドがおかれている。
「シャリオン様。こちらは初夜の緊張をほぐすためのものでございます」
「ぁ・・・ありがとう」
中身は琥珀色でトロリとした液体が注がれていた。
ゴブレットを受け取るとシャリオンは口を付けた。
甘くてとても美味しい蜜は、なんだかもっと欲しくなる。
「続きはガリウス様が下さります」
「ガリウスが・・・?」
「はい」
「・・・」
その言葉に、ふらふらと部屋の中に足を進ませる。
そんなシャリオンに向かって使用人たちは礼をする。
「「いってらっしゃいませ」」
静かに扉が閉まると、錠が落ちる音が響く。
☆☆☆
背後で閉まる音を聞きながら、一歩ずつ歩みを進めていく。
部屋の中は床も壁も『深紅の間』と言う名の通り、すべてが赤かった。
外の音を一切入れず、薄衣がこすれる音、長い毛足の絨毯を踏みしめる音、その中でも自分の心臓が一番うるさく聞こえた。
ガリウスはどこだろうか?
薄暗い部屋を目を凝らしてみるが、目の前には幾重にも重なった赤く薄い布が天井から垂らされていて、こちらには淡い光しか通していない。
その布をめくり入っていく。
めくってもめくってもガリウスは見えなくて、音も聞こえなくて不安になって名前を呼ぶ。
「ガリ・・・ウス?」
「はい。シャリオン。こちらです」
「っ」
その声に安心しながらも、布をめくる手が早くなる。
次第にガリウスの姿が浮かぶ布をめくった後。
漸く愛しい姿があった。
「・・・ガリウス・・・!」
手を伸ばすとガリウスが迎え入れるように腕を伸ばし、その胸に飛び込んだ。
長い毛足の絨毯に小箱がぽすんと落ちた。
「・・・シャリオン」
ぎゅっと抱きしめられると嬉しくなる。
体は熱くなり、熱くなったモノがあったっていることに気づいていなかった。
「がり・・・うすっ」
「可愛い顔を見せてください」
抱き着き胸に顔を渦ませていたがその言葉に顔をあげる。
熱い眼差しに胸がトクリと高鳴った。
『続きはガリウス様が下さります』
先ほどの言葉が脳内に響く。
「っ・・・。たった一週間ですが、とても長く感じました」
そう言いながらガリウスはシャリオンの下唇を撫でた。
そこからじんじんと熱が広がっていくようだ。
「っ・・・僕も・・・寂しかった。・・・がりぃ」
切なくて名前を呼ぶと、ガリウスの紳士な態度が一変した。
ふわりとシャリオンの体を抱き上げると、ベッドへと押し倒す。
そして、まるで唇に噛みつくように口づけられた。
「んっ・・・ふっ・・ぁっ・・・・がりぃっ」
与えられたキスは甘く先ほど求めた甘さで、ガリウスの舌に自分の舌を絡ませる。
「ぁっ!・・・ふっ」
求めて応えて、熱くなる。
ぴちゃりと音を立てて唇が離れると、そのギラつく瞳がより濃くなった。
「シャリオン・・・」
「っ・・・」
薄い衣を撫でられる。
いつも寝間着の上から撫でられる感触よりも鮮明で、・・・直に触ってほしくてたまらなくなってくる。
「・・・貴方の体が触れるなんて。・・・一年前の私には思いもしないことでした」
「っ」
「貴方を抱いても宜しいですか?」
「っ・・・うん、・・・ガリウスに抱いてほしい・・・!」
そういうと、再び唇を貪られる。
なんだか今までにないほどの性急さだ。
だがガリウスも自分を欲しがってくれていることが分かり嬉しくなる。
その掌に徐々に溶かされ興奮していく。
「・・・可愛い果実が実ってきましたね」
そう言いながら衣の上から立ち上がった乳首を指先で撫でられた。
期待で大した事をせずとも芯を持っていたそれは、ガリウスに触れられて確実に固くなる。
羽で触るような優しい触り方なのに、ぞくぞくとした。
「ぁっ」
「固くなって・・・ほら摘まめるようになりましたよ?」
指で挟まれこりこりと転がされる。
「んぁっ・・・んっ・・・ふっ・・・っあぁっっ」
「舐めたら美味しいでしょうね」
「!」
その言葉に期待の眼差しで見てしまうが、ガリウスはそうはしてくれない。
こんな快感を教えたのはガリウスだというのに。
「っ・・・がりぃ」
「・・・なんですか?」
やはり、口にしないと駄目なようだ。
爪先でカリっと掻かれる。
「ひぁっ」
「どうか、しましたか?」
「っ・・・ね、・・・がぃっ」
「・・・何をです?」
「っ・・・」
「・・・たくさん練習したでしょう?」
いじわるしないでと、視線に込めて見せるが、ガリウスは動いてくれなかった。
「っ・・・なめ、・・・てっ」
恥ずかしくてやっと口に出来たのだが、ペロリと舐められたのは唇だった。
「!」
「何か言ってくださらないと」
「っ」
「私に何を舐めて欲しいのですか?」
「っ・・・ちくびぃっ・・・っ・・・ひぃうっ」
ガリウスはちゅっと衣の上にキスをした後、ペロリと舐めた。
「ちがっ」
シャリオンは衣を合わせて止めている紐を引っ張って解くと、胸をさらけ出した。
「おや。・・・直に舐めて欲しかったのですか?」
そんなことわかっているはずなのに、わざとらしく言うガリウスはようやく直に触れる。
「ぁっ」
「初めてこちらを見たときより、粒が大きくなってますね」
「っ」
「ぷっくりして、・・・しゃぶりたくなります」
「っ~」
ふぅーっと息を吹き掛けられる。
たったそれだけなのに、焦れていく。
コクコクと頷くと、ガリウスが長い舌を伸ばした。
「っ・・・っ」
こちらに視線を絡ませたままゆっくりと舌を伸ばせてくるガリウス。
はやく・・・っ
それなのに、ピタリと止まってしまう。
早く触ってほしくて神経がそこに集中してしまったみたいになる。
ガリウスの舌の熱がすぐそこにあるのに。
「っ・・・がりぃっ」
思わず胸を突き出すと、ちょんと舌先に乳首が触れた。
「っ・・・はぅ」
期待した感触に触れられて、声をあげるとガリウスがクスリと笑みを浮かべた。
「・・・そんなに可愛い顔して。・・・そんなに舐めて欲しいのですか」
その途端、パクリとくわえられた乳首。
「ひゃうっ」
吸われながら、舌先で固くなった乳首を嬲られると、快感が一気に全身を駆け抜けていく。
「んぁぁぁっ・・・ぁっ・・・んっあぁっ」
おとなしくはしていられなくて、シーツを手繰り寄せた。
高ぶった体は、簡単に追い詰められる。
「んふっ・・ぁ・・・ぁっ・・・がりっ・・・まっ・・・まってっ」
「・・・」
それには止まってくれず、もう片方を舐め始める。
ガリウスの舌に、指に、熱に。
熱はあっという間に高められた。
「んぁぁっぁあぁっ」
びくんびくんと数回体をわなつかせながら、ガリウスの腹に吐精してしまうが、久しぶりの射精の心地よさにうっとりとするシャリオン。
しかし、体を起こしたガリウスの胸に飛んだ精液が目に入り羞恥で覚醒した。
「っごめ」
シャリオンは慌てて衣を手繰り寄せ拭き取ろうとしたが、指で飛沫をすくうと、あろうことがなめてしまう。
「!?!ガリウスっ」
「濃いですね」
「!?」
それはそうだろう。
ガリウスは最近手を出してくれなかったのだから。
自分ではいけないシャリオンは我慢するしかない。
「でも、これだけでは足りないでしょう?」
「っ」
そうほほ笑む笑顔が今まで見たことがないほど淫靡で、逝ったばかりのはずなのにまだ芯を持ったままのシャリオン。
ガリウスのその問いかけにコクリと頷いた。
☆☆☆
【別視点:ガリウス】
重厚な扉から微量な魔力が放たれている。
ガリウスはそれを初めて見るがなんなのかは知っている。
子爵の自分の家には無いが、王族や公爵・侯爵の家にはあるものだ。
「こちらがお過ごし頂く『深紅の間』で御座います」
「はい」
「扉は一度閉じると中からしか開かなくなります。
念のため明日夕刻までに出られない場合はこちらから開けますが、何かあった際には扉の横の水晶にお触れくださいましたら、すぐに駆けつけます」
「分かりました」
「飲み物や軽いお食事は中に用意してございますが・・・。こちらは明日お出になられると言う事で宜しいでしょうか」
「えぇ。明日は別荘へと移動します」
「承知いたしました」
初夜後2日間、つまり3日間は出てこないものだが、2人は明日にはこの部屋をでる。
結婚して手に入れた一週間の時間のうち3日間を、シャリオンと肌を重ねるのは極上な時間ではあるが、抱きつぶしてしまうのは可愛そうであるし、シャリオンが残り時間があるなら景色が綺麗な別荘があってそこで2人きりで過ごしたいと言ってくれたのだ。
三日三晩出ないのも魅力的だが、ガリウスと2人でその別荘で過ごしたいという気持ちが嬉しかったのだ。
「シャリオン様をお連れ致しますので、奥でこちらでお待ち下さい」
「はい」
『深紅の間』に通されたガリウスは部屋の奥へと進む。
部屋の中は薄暗く、少し香が焚かれている様だ。
2人で寝るには広すぎるベッドが真ん中に置かれている。
しばらくして、入り口あたりでシャリオンの声が聞こえ、扉が閉まると錠が落ちる音がする。
「・・・」
柄にもなく気分が昂った。
この半年、慣らすのを手伝っていたからそうなってしまうのも致し方ないだろう。
絨毯をの上を歩く音と、カーテンをかき分け歩いてくるシャリオンの気配がする。
「ガリ・・・ウス?」
不安げに自分を呼ぶ声に応える。
すると聞こえてくるカーテンをめくる音も早くなった。
焦った気が急っている様子に愛しさがこみ上げる。
最後の一枚をめくり自分の顔を見るなり、ひどく安心した様に名前を呼ぶから思わず手を広げると、その胸に飛び込んできて、長い毛足の絨毯に小箱がぽすんと落ちた。
「・・・シャリオン」
ぎゅっと抱きしめられると嬉しくなる。
体が密着して高ぶりが足に当たっているが、シャリオンは気づいていないのか甘えた声でガリウスの名前を呼んだ。
「がりぃ・・・っ」
「可愛い顔を見せてください。・・・。たった一週間ですが、とても長く感じました」
可愛すぎて酷くしてしまいそうだ。
理性を利かせるように話しかけながら、下唇をするりと撫でる。
「っ・・・僕も・・・寂しかった。・・・がりぃ」
潤んだ瞳はガリウスの紳士的な理性をゴリゴリと削っていく。
「っ」
シャリオンを抱き上げるとベッドに押し倒し、その甘い唇を味わう。
初めて口づけをしたときには感じられないほどの淫らさを感じた。
「ぁっ!・・・ふっ」
それが、自分が教えたのだと思うと気分が高ぶっていく。
シャリオンはどこまで受け止めてくれるのだろうか。
「シャリオン・・・」
「っ・・・」
「・・・貴方の体が触れるなんて。・・・一年前の私には思いもしないことでした」
「っ」
「貴方を抱いても宜しいですか?」
「っ・・・うん、・・・ガリウスに抱いてほしい・・・!」
「・・・可愛い果実が実ってきましたね」
そんな誘い方は魅力的だ。
しかし、気を紛らわせるように乳首に触れる。
期待からかやらしく芯を持ち始める両乳首を指で撫でると、体をくねらせた。
甘い鳴き声を開けながら、もっと触ってというように胸を突き出すシャリオン。
きゅっとつまむと喘ぎが止まらなくなっていく。
「んあぁっ・・・ぁっんっふっ」
薄い衣の下で主張する2つの頂きを突き出し、頬を染め求めるシャリオン。
「っ・・・がりぃ」
「・・・なんですか?」
衣を剥いで舐めて転がして、吸って齧りたい。
それを我慢しつつ言葉を続ける。
「ひぁっ」
「どうか、しましたか?」
「っ・・・ね、・・・がぃっ」
「・・・何をです?」
欲情したシャリオンはなんて淫らて可愛いのだろうか。
泣かせたくないはずなのに、こういう時の泣き顔はたまらなく可愛い。
「っ・・・」
「・・・たくさん練習したでしょう?」
視線で何を言っているかなんてわかるが続きを尋ねると、消え入りそうな声で訴えるシャリオン。
この半年で散々やらされたというのにいまだに恥ずかしいらしい。
『何を』とつけなかったシャリオンの乳首を、衣の上から舐めると違うというように首を振った。
「何か言ってくださらないと」
「っ」
「私に何を舐めて欲しいのですか?」
「っ・・・ちくびぃっ・・・っ・・・ひぃうっ」
ガリウスはちゅっと衣の上にキスをした後、ペロリと舐めた。
「ちがっ」
シャリオンは自ら衣を止め散る紐を解くとガリウスにさらけ出した。
「おや。・・・直に舐めて欲しかったのですか?」
こくこくと頷くシャリオンの乳首に直に触れる。
いやらしく育った乳首を指の腹で転がしながら、シャリオンの瞳を見つめながら、辱めるような言葉を続ける。
シャリオンは嫌がっていても、この攻めを本当に嫌がってはいない。
「初めてこちらを見たときより、粒が大きくなってますね。・・・・ぷっくりして、・・・しゃぶりたくなります」
衣の上からしゃぶった乳首は少し湿っている。そこに息を吹きかけるとシャリオンの体がびくびくと震えた。
舌先を伸ばすと徐々に胸がせりあがってくるシャリオン。
本人は気づいているのか、前を止める紐を解いたことで衣の隙間からいやらしく立ち上がるペニスからはとめどなく蜜をこぼし、もう尻の方まで濡らしているのだろう。
「っ・・・がりぃっ」
止めたままだった舌にシャリオンを胸を突き出し、ちょんと乳首に触れた。
「っ・・・はぅ」
たったそれだけで、喜びの声をあげるシャリオン。
だが足りないのかガリウスを見つめてくるシャリオンに笑みを浮かべる。
「・・・そんなに可愛い顔して。・・・そんなに舐めて欲しいのですか」
「ひゃうっ」
そう言いながら、美味しそうに誘う乳首を加えると、シャリオンの体がびくびく震える。。
「んぁぁぁっ・・・ぁっ・・・んっあぁっぁっ・・・がりっ・・・まっ・・・まってっ」
そんなことで止まるわけなどない。
シャリオンを追い詰めれば追い詰めるほど、ガリウスも追い詰められるのだ。
その乳首を吸い上げていくうちに、止まらない喘ぎ声にガリウスも夢中になっていく。
シャリオンの体が限界が近いのか、びくんびくんと数回体をわなつかせた。
胸で逝くのが嫌なのか抵抗するシャリオンを離すわけもなく、きつく仕上げる。
「んぁぁっぁあぁっ」
すると、ガリウスの腹にシャリオンの精液が放たれる。
射精の心地よさにうっとりとするシャリオンの頬を撫でた後、その駅を指ですくい舐める。
うっとりとしていたシャリオンは舐めたことにハッとした。
「!?!ガリウスっ」
「濃いですね」
「!?」
1人ですることを禁止していたが、ちゃんと守っていたようだ。
それに微笑みを浮かべて言うと、シャリオンが赤くなっていく。
「でも、これだけでは足りないでしょう?」
「っ」
コクリと頷くシャリオンはこれ以上なく可愛くて、たまらなくなっていく。
・・・これは危険ですね
そう思いながらもシャリオンを撫でた。
高揚した気分で城に戻ってくると、軽く食事を楽しみ休んだ後すぐに入浴だ。
その間もガリウスと離れたままだと知ったときは寂しく思ったが、今となっては良かったかもしれない。
この後が初夜だと分かっているのに素面でいることは難しい。
今だって想像しただけでも体が興奮しそうだった。
酷く薄く肌触りの良い服は、肌が透けそうなほどだった。
恥ずかしかったが『こちらが初夜のお召し物でございます』と言われてしまえば、シャリオンは着るしかない。
「・・・」
「シャリオン様。こちらです」
そう連れてくれるのはゾルではなく、この領地の城でシャリオンが幼い頃からいる使用人だ。
執事はゾルであるが、当然彼よりも長くシャリオンが領地に戻ったら執事になる予定の人物だ。
乳母兄弟であるゾルではなく、彼で良かった。
今向かっている『深紅の間』のは自分の部屋でも、新しく作ったガリウスの部屋でもない。
一度入ったら外から開けることはできない特殊の部屋で、一度入ったら自動的に鍵が掛かり中から出てくるまでは扉は開かれない。つまり、『こと』が終わるまでは出られない仕組みなのである。
訪れた『深紅の間』の扉は開けられており、中は薄暗いが暖かな光で照らされていた。
その部屋の中にはガリウスがいる。そう思うと姿を探してしまったが、薄いベールで遮られており中は良く見えなかった。
すると。使用人の彼が小箱を差し出す。
「シャリオン様。こちらを」
中身は核だ。
「っ・・・ありがとう」
途端に緊張をし始めてしまい、彼が苦笑を浮かべた。
「シャリオン様。そのように緊張なさらずに。・・・ガリウス様にお任せしていれば大丈夫ですよ」
「・・・うん」
ガリウスとの約束を知らない彼はそんなことを言うが、シャリオンは余計に緊張してしまう。
すると彼は後ろをに合図をしたかと思うと、後ろについてきた別の使用人がトレーを差し出した。
上にはゴブレッドがおかれている。
「シャリオン様。こちらは初夜の緊張をほぐすためのものでございます」
「ぁ・・・ありがとう」
中身は琥珀色でトロリとした液体が注がれていた。
ゴブレットを受け取るとシャリオンは口を付けた。
甘くてとても美味しい蜜は、なんだかもっと欲しくなる。
「続きはガリウス様が下さります」
「ガリウスが・・・?」
「はい」
「・・・」
その言葉に、ふらふらと部屋の中に足を進ませる。
そんなシャリオンに向かって使用人たちは礼をする。
「「いってらっしゃいませ」」
静かに扉が閉まると、錠が落ちる音が響く。
☆☆☆
背後で閉まる音を聞きながら、一歩ずつ歩みを進めていく。
部屋の中は床も壁も『深紅の間』と言う名の通り、すべてが赤かった。
外の音を一切入れず、薄衣がこすれる音、長い毛足の絨毯を踏みしめる音、その中でも自分の心臓が一番うるさく聞こえた。
ガリウスはどこだろうか?
薄暗い部屋を目を凝らしてみるが、目の前には幾重にも重なった赤く薄い布が天井から垂らされていて、こちらには淡い光しか通していない。
その布をめくり入っていく。
めくってもめくってもガリウスは見えなくて、音も聞こえなくて不安になって名前を呼ぶ。
「ガリ・・・ウス?」
「はい。シャリオン。こちらです」
「っ」
その声に安心しながらも、布をめくる手が早くなる。
次第にガリウスの姿が浮かぶ布をめくった後。
漸く愛しい姿があった。
「・・・ガリウス・・・!」
手を伸ばすとガリウスが迎え入れるように腕を伸ばし、その胸に飛び込んだ。
長い毛足の絨毯に小箱がぽすんと落ちた。
「・・・シャリオン」
ぎゅっと抱きしめられると嬉しくなる。
体は熱くなり、熱くなったモノがあったっていることに気づいていなかった。
「がり・・・うすっ」
「可愛い顔を見せてください」
抱き着き胸に顔を渦ませていたがその言葉に顔をあげる。
熱い眼差しに胸がトクリと高鳴った。
『続きはガリウス様が下さります』
先ほどの言葉が脳内に響く。
「っ・・・。たった一週間ですが、とても長く感じました」
そう言いながらガリウスはシャリオンの下唇を撫でた。
そこからじんじんと熱が広がっていくようだ。
「っ・・・僕も・・・寂しかった。・・・がりぃ」
切なくて名前を呼ぶと、ガリウスの紳士な態度が一変した。
ふわりとシャリオンの体を抱き上げると、ベッドへと押し倒す。
そして、まるで唇に噛みつくように口づけられた。
「んっ・・・ふっ・・ぁっ・・・・がりぃっ」
与えられたキスは甘く先ほど求めた甘さで、ガリウスの舌に自分の舌を絡ませる。
「ぁっ!・・・ふっ」
求めて応えて、熱くなる。
ぴちゃりと音を立てて唇が離れると、そのギラつく瞳がより濃くなった。
「シャリオン・・・」
「っ・・・」
薄い衣を撫でられる。
いつも寝間着の上から撫でられる感触よりも鮮明で、・・・直に触ってほしくてたまらなくなってくる。
「・・・貴方の体が触れるなんて。・・・一年前の私には思いもしないことでした」
「っ」
「貴方を抱いても宜しいですか?」
「っ・・・うん、・・・ガリウスに抱いてほしい・・・!」
そういうと、再び唇を貪られる。
なんだか今までにないほどの性急さだ。
だがガリウスも自分を欲しがってくれていることが分かり嬉しくなる。
その掌に徐々に溶かされ興奮していく。
「・・・可愛い果実が実ってきましたね」
そう言いながら衣の上から立ち上がった乳首を指先で撫でられた。
期待で大した事をせずとも芯を持っていたそれは、ガリウスに触れられて確実に固くなる。
羽で触るような優しい触り方なのに、ぞくぞくとした。
「ぁっ」
「固くなって・・・ほら摘まめるようになりましたよ?」
指で挟まれこりこりと転がされる。
「んぁっ・・・んっ・・・ふっ・・・っあぁっっ」
「舐めたら美味しいでしょうね」
「!」
その言葉に期待の眼差しで見てしまうが、ガリウスはそうはしてくれない。
こんな快感を教えたのはガリウスだというのに。
「っ・・・がりぃ」
「・・・なんですか?」
やはり、口にしないと駄目なようだ。
爪先でカリっと掻かれる。
「ひぁっ」
「どうか、しましたか?」
「っ・・・ね、・・・がぃっ」
「・・・何をです?」
「っ・・・」
「・・・たくさん練習したでしょう?」
いじわるしないでと、視線に込めて見せるが、ガリウスは動いてくれなかった。
「っ・・・なめ、・・・てっ」
恥ずかしくてやっと口に出来たのだが、ペロリと舐められたのは唇だった。
「!」
「何か言ってくださらないと」
「っ」
「私に何を舐めて欲しいのですか?」
「っ・・・ちくびぃっ・・・っ・・・ひぃうっ」
ガリウスはちゅっと衣の上にキスをした後、ペロリと舐めた。
「ちがっ」
シャリオンは衣を合わせて止めている紐を引っ張って解くと、胸をさらけ出した。
「おや。・・・直に舐めて欲しかったのですか?」
そんなことわかっているはずなのに、わざとらしく言うガリウスはようやく直に触れる。
「ぁっ」
「初めてこちらを見たときより、粒が大きくなってますね」
「っ」
「ぷっくりして、・・・しゃぶりたくなります」
「っ~」
ふぅーっと息を吹き掛けられる。
たったそれだけなのに、焦れていく。
コクコクと頷くと、ガリウスが長い舌を伸ばした。
「っ・・・っ」
こちらに視線を絡ませたままゆっくりと舌を伸ばせてくるガリウス。
はやく・・・っ
それなのに、ピタリと止まってしまう。
早く触ってほしくて神経がそこに集中してしまったみたいになる。
ガリウスの舌の熱がすぐそこにあるのに。
「っ・・・がりぃっ」
思わず胸を突き出すと、ちょんと舌先に乳首が触れた。
「っ・・・はぅ」
期待した感触に触れられて、声をあげるとガリウスがクスリと笑みを浮かべた。
「・・・そんなに可愛い顔して。・・・そんなに舐めて欲しいのですか」
その途端、パクリとくわえられた乳首。
「ひゃうっ」
吸われながら、舌先で固くなった乳首を嬲られると、快感が一気に全身を駆け抜けていく。
「んぁぁぁっ・・・ぁっ・・・んっあぁっ」
おとなしくはしていられなくて、シーツを手繰り寄せた。
高ぶった体は、簡単に追い詰められる。
「んふっ・・ぁ・・・ぁっ・・・がりっ・・・まっ・・・まってっ」
「・・・」
それには止まってくれず、もう片方を舐め始める。
ガリウスの舌に、指に、熱に。
熱はあっという間に高められた。
「んぁぁっぁあぁっ」
びくんびくんと数回体をわなつかせながら、ガリウスの腹に吐精してしまうが、久しぶりの射精の心地よさにうっとりとするシャリオン。
しかし、体を起こしたガリウスの胸に飛んだ精液が目に入り羞恥で覚醒した。
「っごめ」
シャリオンは慌てて衣を手繰り寄せ拭き取ろうとしたが、指で飛沫をすくうと、あろうことがなめてしまう。
「!?!ガリウスっ」
「濃いですね」
「!?」
それはそうだろう。
ガリウスは最近手を出してくれなかったのだから。
自分ではいけないシャリオンは我慢するしかない。
「でも、これだけでは足りないでしょう?」
「っ」
そうほほ笑む笑顔が今まで見たことがないほど淫靡で、逝ったばかりのはずなのにまだ芯を持ったままのシャリオン。
ガリウスのその問いかけにコクリと頷いた。
☆☆☆
【別視点:ガリウス】
重厚な扉から微量な魔力が放たれている。
ガリウスはそれを初めて見るがなんなのかは知っている。
子爵の自分の家には無いが、王族や公爵・侯爵の家にはあるものだ。
「こちらがお過ごし頂く『深紅の間』で御座います」
「はい」
「扉は一度閉じると中からしか開かなくなります。
念のため明日夕刻までに出られない場合はこちらから開けますが、何かあった際には扉の横の水晶にお触れくださいましたら、すぐに駆けつけます」
「分かりました」
「飲み物や軽いお食事は中に用意してございますが・・・。こちらは明日お出になられると言う事で宜しいでしょうか」
「えぇ。明日は別荘へと移動します」
「承知いたしました」
初夜後2日間、つまり3日間は出てこないものだが、2人は明日にはこの部屋をでる。
結婚して手に入れた一週間の時間のうち3日間を、シャリオンと肌を重ねるのは極上な時間ではあるが、抱きつぶしてしまうのは可愛そうであるし、シャリオンが残り時間があるなら景色が綺麗な別荘があってそこで2人きりで過ごしたいと言ってくれたのだ。
三日三晩出ないのも魅力的だが、ガリウスと2人でその別荘で過ごしたいという気持ちが嬉しかったのだ。
「シャリオン様をお連れ致しますので、奥でこちらでお待ち下さい」
「はい」
『深紅の間』に通されたガリウスは部屋の奥へと進む。
部屋の中は薄暗く、少し香が焚かれている様だ。
2人で寝るには広すぎるベッドが真ん中に置かれている。
しばらくして、入り口あたりでシャリオンの声が聞こえ、扉が閉まると錠が落ちる音がする。
「・・・」
柄にもなく気分が昂った。
この半年、慣らすのを手伝っていたからそうなってしまうのも致し方ないだろう。
絨毯をの上を歩く音と、カーテンをかき分け歩いてくるシャリオンの気配がする。
「ガリ・・・ウス?」
不安げに自分を呼ぶ声に応える。
すると聞こえてくるカーテンをめくる音も早くなった。
焦った気が急っている様子に愛しさがこみ上げる。
最後の一枚をめくり自分の顔を見るなり、ひどく安心した様に名前を呼ぶから思わず手を広げると、その胸に飛び込んできて、長い毛足の絨毯に小箱がぽすんと落ちた。
「・・・シャリオン」
ぎゅっと抱きしめられると嬉しくなる。
体が密着して高ぶりが足に当たっているが、シャリオンは気づいていないのか甘えた声でガリウスの名前を呼んだ。
「がりぃ・・・っ」
「可愛い顔を見せてください。・・・。たった一週間ですが、とても長く感じました」
可愛すぎて酷くしてしまいそうだ。
理性を利かせるように話しかけながら、下唇をするりと撫でる。
「っ・・・僕も・・・寂しかった。・・・がりぃ」
潤んだ瞳はガリウスの紳士的な理性をゴリゴリと削っていく。
「っ」
シャリオンを抱き上げるとベッドに押し倒し、その甘い唇を味わう。
初めて口づけをしたときには感じられないほどの淫らさを感じた。
「ぁっ!・・・ふっ」
それが、自分が教えたのだと思うと気分が高ぶっていく。
シャリオンはどこまで受け止めてくれるのだろうか。
「シャリオン・・・」
「っ・・・」
「・・・貴方の体が触れるなんて。・・・一年前の私には思いもしないことでした」
「っ」
「貴方を抱いても宜しいですか?」
「っ・・・うん、・・・ガリウスに抱いてほしい・・・!」
「・・・可愛い果実が実ってきましたね」
そんな誘い方は魅力的だ。
しかし、気を紛らわせるように乳首に触れる。
期待からかやらしく芯を持ち始める両乳首を指で撫でると、体をくねらせた。
甘い鳴き声を開けながら、もっと触ってというように胸を突き出すシャリオン。
きゅっとつまむと喘ぎが止まらなくなっていく。
「んあぁっ・・・ぁっんっふっ」
薄い衣の下で主張する2つの頂きを突き出し、頬を染め求めるシャリオン。
「っ・・・がりぃ」
「・・・なんですか?」
衣を剥いで舐めて転がして、吸って齧りたい。
それを我慢しつつ言葉を続ける。
「ひぁっ」
「どうか、しましたか?」
「っ・・・ね、・・・がぃっ」
「・・・何をです?」
欲情したシャリオンはなんて淫らて可愛いのだろうか。
泣かせたくないはずなのに、こういう時の泣き顔はたまらなく可愛い。
「っ・・・」
「・・・たくさん練習したでしょう?」
視線で何を言っているかなんてわかるが続きを尋ねると、消え入りそうな声で訴えるシャリオン。
この半年で散々やらされたというのにいまだに恥ずかしいらしい。
『何を』とつけなかったシャリオンの乳首を、衣の上から舐めると違うというように首を振った。
「何か言ってくださらないと」
「っ」
「私に何を舐めて欲しいのですか?」
「っ・・・ちくびぃっ・・・っ・・・ひぃうっ」
ガリウスはちゅっと衣の上にキスをした後、ペロリと舐めた。
「ちがっ」
シャリオンは自ら衣を止め散る紐を解くとガリウスにさらけ出した。
「おや。・・・直に舐めて欲しかったのですか?」
こくこくと頷くシャリオンの乳首に直に触れる。
いやらしく育った乳首を指の腹で転がしながら、シャリオンの瞳を見つめながら、辱めるような言葉を続ける。
シャリオンは嫌がっていても、この攻めを本当に嫌がってはいない。
「初めてこちらを見たときより、粒が大きくなってますね。・・・・ぷっくりして、・・・しゃぶりたくなります」
衣の上からしゃぶった乳首は少し湿っている。そこに息を吹きかけるとシャリオンの体がびくびくと震えた。
舌先を伸ばすと徐々に胸がせりあがってくるシャリオン。
本人は気づいているのか、前を止める紐を解いたことで衣の隙間からいやらしく立ち上がるペニスからはとめどなく蜜をこぼし、もう尻の方まで濡らしているのだろう。
「っ・・・がりぃっ」
止めたままだった舌にシャリオンを胸を突き出し、ちょんと乳首に触れた。
「っ・・・はぅ」
たったそれだけで、喜びの声をあげるシャリオン。
だが足りないのかガリウスを見つめてくるシャリオンに笑みを浮かべる。
「・・・そんなに可愛い顔して。・・・そんなに舐めて欲しいのですか」
「ひゃうっ」
そう言いながら、美味しそうに誘う乳首を加えると、シャリオンの体がびくびく震える。。
「んぁぁぁっ・・・ぁっ・・・んっあぁっぁっ・・・がりっ・・・まっ・・・まってっ」
そんなことで止まるわけなどない。
シャリオンを追い詰めれば追い詰めるほど、ガリウスも追い詰められるのだ。
その乳首を吸い上げていくうちに、止まらない喘ぎ声にガリウスも夢中になっていく。
シャリオンの体が限界が近いのか、びくんびくんと数回体をわなつかせた。
胸で逝くのが嫌なのか抵抗するシャリオンを離すわけもなく、きつく仕上げる。
「んぁぁっぁあぁっ」
すると、ガリウスの腹にシャリオンの精液が放たれる。
射精の心地よさにうっとりとするシャリオンの頬を撫でた後、その駅を指ですくい舐める。
うっとりとしていたシャリオンは舐めたことにハッとした。
「!?!ガリウスっ」
「濃いですね」
「!?」
1人ですることを禁止していたが、ちゃんと守っていたようだ。
それに微笑みを浮かべて言うと、シャリオンが赤くなっていく。
「でも、これだけでは足りないでしょう?」
「っ」
コクリと頷くシャリオンはこれ以上なく可愛くて、たまらなくなっていく。
・・・これは危険ですね
そう思いながらもシャリオンを撫でた。
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