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婚約編
いつまでもそばに。
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厳かな雰囲気のある聖堂を、レオンに手を引かれながら歩く。
光の差すそこには愛しい人がたっているのが見えた。
人々に拍手で迎えられながら、徐々に近くなるその距離に、本当は今にでも走っていきたくなる気持ちを抑えながら、一歩ずつ歩みを進める。
婚約をしたときは、こんな気持ちになるとは思っていなかった。
普段の彼から想像できないほどあの時は攻撃的だったと思う。
僕がそういのが好きそうだったから、というのが未だによくわからないけれど。
でも、あれがあったからガリウスを必要以上に意識したのだから合っていたのかもしれない。
レオンからガリウスに引き渡され、司祭の前に揃ってたつ。
誓いの言葉を求められる。
「僕、・・・シャリオン・ハイシアは、っ」
まっすぐガリウスを見つめる。
その優しげな眼差しに胸が嬉しいのに痛い。
「っ・・・僕はガリウスと生涯寄り添い、想い続けることを、誓います」
続いてガリウスが誓いの言葉を求められる。
「私、ガリウス・ガディーナは、シャリオンに最上の愛を注ぎ、そばで永遠に愛し続けることを誓います」
「っ」
その誓いが耳に届くと、視界が潤みガリウス滲んでいく。
我慢しないとと思うのに、コントロール出来ない。
すると伸びてきた長い指に目元を触れられ、ホロリと流れてしまう。
「っ~」
「誓いのキスをさせて頂けますか?」
「っ・・・はぃ」
返事を返すのがやっとでいると、腰を引き寄せられる。
逞しい腕の中に収まり、顎を指ですくわれるとちゅっと口づけを交わした。
ずっとそばにいさせてね。
光の差すそこには愛しい人がたっているのが見えた。
人々に拍手で迎えられながら、徐々に近くなるその距離に、本当は今にでも走っていきたくなる気持ちを抑えながら、一歩ずつ歩みを進める。
婚約をしたときは、こんな気持ちになるとは思っていなかった。
普段の彼から想像できないほどあの時は攻撃的だったと思う。
僕がそういのが好きそうだったから、というのが未だによくわからないけれど。
でも、あれがあったからガリウスを必要以上に意識したのだから合っていたのかもしれない。
レオンからガリウスに引き渡され、司祭の前に揃ってたつ。
誓いの言葉を求められる。
「僕、・・・シャリオン・ハイシアは、っ」
まっすぐガリウスを見つめる。
その優しげな眼差しに胸が嬉しいのに痛い。
「っ・・・僕はガリウスと生涯寄り添い、想い続けることを、誓います」
続いてガリウスが誓いの言葉を求められる。
「私、ガリウス・ガディーナは、シャリオンに最上の愛を注ぎ、そばで永遠に愛し続けることを誓います」
「っ」
その誓いが耳に届くと、視界が潤みガリウス滲んでいく。
我慢しないとと思うのに、コントロール出来ない。
すると伸びてきた長い指に目元を触れられ、ホロリと流れてしまう。
「っ~」
「誓いのキスをさせて頂けますか?」
「っ・・・はぃ」
返事を返すのがやっとでいると、腰を引き寄せられる。
逞しい腕の中に収まり、顎を指ですくわれるとちゅっと口づけを交わした。
ずっとそばにいさせてね。
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