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婚約編
彼の正しい対応法をおしえてほしい。。
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「シャリっ・・・オン・・・?」
よりによって2人がシャリオンの足元に跪いている時に、ガリウスとゾルが部屋に入ってきた。
この状況をどう説明しようと思いつつも、ガリウス達の様子は焦っているように見えた。
「ガリウスと、ゾル??どうしてここに」
現れた2人にシャリオンは首を傾げたが、2人の視線は自分の足元に向けられた。
シャリオンの足元には男女が土下座をしているからだ。
2人の反応は当然で、どうしたものかと苦笑を浮かべた。
あまり大事にはしたく無いのだが。
「これはどういうことか、説明していただけますか」
ニッコリと微笑む婚約者様はちょっと怖い。
☆☆☆
シャリオンが説明を進めるにつれて、ガリウスが冷気を纏う。
どうやら、決めた罰はガリウスにしたら軽すぎるようで、ぶちぎれているようだ。
それも笑顔で。
それに怖さを感じつつ、このガリウスと仕事をすることになるであろうルークに少し同情する。
「それで、ガリウスは?何故ここに?今は王都で仕事してる時間でしょ??」
話を逸らそうと、何故ここにいるのか尋ねる。
「屋敷に不審者があると報告があったんですよ」
情報の伝達の早さに驚きを隠せない。
カインとアリアが屋敷に足を踏み入れ、罰を決める時間までの間は正味1時間も経ってないからだ。
え?いつ、不審者がいるって知ったの?
というか、城からここまでそれなりに離れてるんだけど・・・まさか、魔法石使った?
魔法石とは魔法道具の一つで、石に込められた力により様々なことができる。
移動ができる魔法石は高価なこともあり、ここぞの時にしか使われない。
こんなことに使わせてしまったのも申し訳ない。
それに、なぜここにゾルがいてガリウスと一緒にいたのだろうか。
ちなみにゾルは、あの二人を連れて行ってしまってここにはいない。
「それは悪かった。魔法石を使ったんだよね?あとで弁償する。
ところで、父様が今日王都に見えているのか?」
「弁償は不要です。それよりシャリオン。今は貴方のことですよ」
ゾルがいる理由と言ったらシャーリーがいるのかと思ったのだが。
話を逸らすなと、怒られてしまった。
「家の中にいるのに、そんな危険ないと思うけど。
それよりも、国の次期宰相が家に不審者が来たからって戻ってこられるほど暇じゃないでしょ」
「暇とか暇じゃないなど関係ない。国とシャリオンなら断然貴方です」
「!」
真剣な眼差しはまっすぐシャリオンを見ている。
怒っているのにそれは自分のためで、そんなことを言われて恥ずかしくなってきた。
「っ・・・貴方は次期宰相なのにそんなこと言ってたら駄目だと思う」
「事実ですよ。
ところでシャリオン。賠償は貴方が示したもので良いとしますが、あの者達はこちらで調査します」
「あぁ。わかってる」
「もし、なにか想定以上のことが出れば、貴方の意思に沿わないかもしれません」
「うん」
「あと、ゾルを貴方に付かせます」
「勝手に?・・・父上に何か言われるんじゃないのか」
「いえ。むしろレオン様も同じことをすると思います」
そうだろうか。
レオンは子供のシャリオンから見ても恥ずかしいくらいにシャーリーを溺愛している。
そんな、シャーリーから護衛兼執事のゾルを離すとは思えないが。
もし、ガリウスが叱られることがあるなら、レオンにフォローすることを頭に入れつつも頷いた。
☆☆☆
城に戻ると言うガリウスを見届け部屋に戻ると、しばらくしてゾルが入ってきた。
そして調査した内容を聞きながら小さくため息をついた。
「それで、アリアのほうは行儀見習いではなく、使用人になりたいと言い出しました」
「は?」
まさか働きたいというとは思わなかった。
「義理とは言え兄と離れたくないということか」
先ほど聞いたときは兄妹でなくなること聞いたとき、特にアリアのほうは気にしてないように見えたのだが。
「いえ。そうではないようです」
「では何だと言っているの?」
「・・・シャリオン様の元に居たいと」
「・・・どうして?」
「綺麗で強くてあこがれただそうです」
好かれるようなタイミングなどなかったはずだが。
首をひねると、ゾルは真顔で答える。
「相変わらず変なものに惹かれることだ」
そう言って崩す姿勢に、ジットリとした視線を返し、シャリオンの口調も兄弟のころのようになる。
「僕の所為だっていうの?カインは以前の顔合わせ以来だよ?アリアに至っては今日初めて会ったんだけど」
「それで引き寄せるのだから。・・・困ったものだ」
「いや、だからね?」
「あの娘(むすめ)は今年10歳で、両親はもう他界している。
・・・うちの領地をさまよっていたところを盗賊団に拾われ、その元で雑用をこなしていたらしい」
「え。・・・それは自ら言ったのか?・・・というか、王都じゃないのか」
カインの証言では王都の貧困街と聞いた。
となりにいたアリアは何も言わなかったが・・・。
「あぁ。・・・盗賊団の元で雑用をしているときに、ゾイドス男爵に攫われたそうだ」
「は?」
盗賊団からなら奪っていいという思考なのだろうか。
「まだある。・・・盗賊団のやつらは蜘蛛のバングルをつけていたそうだ」
「!」
脳裏に貴族をやめるか?と聞いた時のアリアの笑みが映る。
幼くわかっていないのかと思ったのだが、あれはどういった意味の笑みだったのだろうか。
両親を亡くし、盗賊団に育てられたはずなのに、識字率も高いように見えた。
だが、キーワードが繋がっているようで、繋がっていない。
もし、盗賊団だったとしても、何が目的だ?
盗賊団からしたら公爵家なんて宝の山かもしれないが、わざわざ潜んで何になるというのだろうか。
つまり、今は様子をうかがっているというの可能性がある。
「アルベルト殿から聞いてからタイミングが良すぎると思ったが。
自分から言うとは、やはり何にもないのか?・・・だけど、調子が良すぎるんだよな」
このタイミングで現れた事。
そして、曲がりにも策略として放たれたとしても、素直に暴露し過ぎだ。
勿論こちらが魔法道具を使ったのもあるが、それにしても手応えがなさすぎた。
「無関係にも思えない。・・・けど」
「あの娘(むすめ)は罪の意識が低い。・・・人を殺めるのもそれ程抵抗が無いよう聞こえた。
もしかしたら、雑用は嘘かもしれないな」
「魔法紙をだませるほど・・・?彼女実はかなり魔力があるのか」
「そんなにない。そうではなく「雑用もしていた」のかもしれない」
「なるほど。・・・あと、うちの領地から消えた山賊のことも聞いておいてくれ」
「わかった」
「それで、2人はどれくらい時間掛かりそう?」
「1日ほど」
「なら、終わり次第僕の元に手配して」
その言葉に思い切り眉を顰めるゾル。
しかし、それを遮ったのはまたもやガリウスだった。
王都に向かったはずなのにどういうことだろうか。
「どうするか聞いてもいいですか」
そう言って現れたのはガリウスだ。
時計を見れば出かけてから、1時間くらいは経っている。
てっきりそのまま仕事に戻ったものだと思ったのだが、ほぼとんぼ返りでこちらに帰ってきたようだ。
「ガリウス・・・そんなに抜けてきて大丈夫なのか?」
「優秀なメンバーが居ます。
それにこの状況で仕事に戻っては皆に、特にレオン様に叱られます。
だから気にしなくて大丈夫ですよ」
「そうか・・・父上はこのことはなんと?」
「シャリオンの采配に任せると」
「そうか」
「それで先ほどのことです」
笑みが笑ってない。
そんなガリウスに苦笑を浮かべるシャリオン。
「嘘かもしれないけど、真実かもしれない。だったら閉じ込めておくよりも手元に置いておいた方がいいじゃないか。それに僕にゾルをつけてくれるんでしょう?」
「・・・貴方は・・・。全く」
深いため息をつくガリウス。
「それよりもガリウス。貴方はしょっちゅうノックせずに入ってくるけど、どうにかならないのか?」
はっきり言って突然現れられるのはびっくりするのでやめてほしいのだ。
百歩譲って高い魔力で部屋の中の話を聞いていたとしてもだ。
半眼でそちらを見て言うとしれっとガリウスは言った。
「聞いてはいけない話をしているかと思いまして」
そう言ってゾルに視線をやるガリウス。
先ほどのも聞いていたのだろう。
「ゾルは乳母兄弟なんだ。たまには口調も崩れる」
「えぇ。私にはいつもあんな感じですよ」
「え。そうなのか?」
まがりにも(?)ガリウスは貴族なのに、執事の鏡のようなゾルがそんなことするとは思えなかったのだ。
「えぇ」
「へぇ。羨ましい。僕にはなかなか崩してくれないのに・・・」
「ご容赦ください」
そういうゾルはもういつもの執事だった。
「これは『浮気』ですか?」
「違う。仲睦まじい兄弟のそれだよ。・・・もう」
また『監禁病』が始まったとため息をつく。
「そうですか。ですが・・・今日2人を招き入れたのは『誓い』が必要な件ですので」
「え・・・?」
2人きりで会ってもないし、・・・あ!もしかしてゾルのことか!?
さすがに執事と2人きりで話すのは厳しい。
思い切り眉を顰めるシャリオン。
・・・だがガリウスはそのことは気にしていないようだった。
「約束もなくやってきた者を招き入れた、執事や使用人は再教育しますが、そもそも無自覚な貴方には、ね?」
「っ」
にっこりと笑みを浮かべるガリウスに冷や汗が垂れるのだった。
事前にゾイドス男爵の情報が得られたのだからおまけしてほしい。
☆☆☆
その日の夜。
宣言通り部屋に訪れたガリウス。
最近、何かにつけて誓わされているような気がする。
頻度も多いし、なんだかキスをすると、・・・最近恥ずかしい。
気持ちが良いいなんて、ふしだらな自分にだ。
今日も酷く気持ち良くて、そんな自分が嫌なのに、もっとして欲しくなる。
「っ・・・っ」
激しい口付けに息を弾ませて、離れて行く唇。
「もう、・・・、おわり?」
「・・・。まだ、反省が必要ですね?」
「んっ」
そう言いながら、体を撫でられる。あくまで服を着た状態でだ。
「そこっ・・・だっ」
『駄目』という言葉を飲み込むと、ガリウスがクスリと笑った。
そして人の体を弄る。
それだけでも体は熱くなり、まだ触られてもいないのに、布の下からちょこんと持ち上げる2つの頂きが目見入って息をのんだ。
ガリウスみはそれすらも見えていたのか人差し指を置かれる。
でも、その指は動かない。
「こんなに硬くなって・・・。こちらの執務室(レオンの屋敷)でもちゃんとベストを着なきゃ駄目ですよ」
「っ・・・」
「可愛い果実に惹かれて狼になったらどうするんです」
ゆっくりと円を描くように撫でられる。
「ぁっ・・・やぁ!」
「それに、あの2匹を飼うのでしょう?余計に気を付けてもらわないと」
「か、・・・飼うって」
「疑惑の2人を手元に置くのだから十分です。
・・・ちゃんとベスト着てくれますね?」
「っ・・・」
ベストを着るのは構わないが、理由が面白くなくて黙り込むシャリオンに、きゅっと乳首をつまむ。
「ぁぁっ」
「シャリオン?」
「き、・・・着るからっ」
「約束ですよ?・・・見せつけるように着ないことなどあったら・・・そうですね。
ここに、宝石を付けましょうか」
「は?!」
「ここにピアスがあれば、さすがに恥ずかしくてベストを何が何でも着る気になるでしょう」
「!!!?」
信じられないものを見る目でガリウスを見るが、本気で言っているようで息をのんだ。
ガリウスのほうがよっぽど危険じゃないか!
なんて、とても言えなかった。
「ここにそんなものを付けれたら、仕事中気になって触りたくなってしまうかもしれませんね」
「!」
「それで触って、・・・一人でここを慰めたくなるかもしれませんね」
「ぅぁっ」
そういいながら、すでに立ち上がったシャリオンのものをガリウスが指先でなぞるように撫でる。
でも、絶対に自分で慰めたとしても、こんな風に感じられない。それは、こないだの自慰で良くわかった。
ガリウスにはこんな風に、羽で撫でるようなタッチにでも感じてしまうというのに。
「ですが、貴方は私との約束で自慰が出来ないですからね」
「っ」
「触りたくても触れなくて」
「!」
耳元で囁かれて、その状況を想像してしまう。
自分に付いた乳首のピアスに感じてしまいながら、体の熱を持て余し、ガリウスを頼りたくてもできなくてただ耐えるしかない。
それに、罰のそれにガリウスがシャリオンの気が済むように触ってくれるとは思えなかった。
「・・・おかしくなってしまうかもしれないですね?」
「ゃ・・・だっ」
「では、執務室ではベストを着用してくれますね?」
「っ・・・着る!着るからっ」
その言葉にガリウスは爪先で、乳首をカリカリと弄る。
「っ~~っ・・・!」
想像し痛いくらいに立ち上がる乳首への愛撫に体が震える。
「約束ですよ?シャリオン」
口を開いたら喘ぎが止まらなくなりそうで、こくこくとうなずくシャリオン。
「・・・今日はどうされたいですか?」
「っ」
「このまま乳首だけでイきますか?乳首、好きでしょう?」
ガリウスの言う通り乳首を愛撫されるのは好きだ。
だが、もっと触って欲しいところがあった。
「っ・・・下も、・・・触ってほしい」
「下?・・・あぁ、ここもこんなになってますもんね」
固くなったそれをツンと触れられた。
震える体は刺激を求めて、夢中にその掌に腰を押しつける。
「ぁぁぁっ・・・ガリィっ・・・もうっ焦らさないで・・・・!」
「ここをそんなに触ってほしかったとは気付きませんでした。申し訳ありません」
「ふぁっ・・・・あぁぁっ」
根元からゆっくりと扱かれると、下着のなかでとぷりと蜜がこぼれた。
汚れれると分かっていても、その手を止めるさせることは言わなかった。
もっと、してほしい。
だが、そうしているうちに、もっと奥が・・・あの場所が欲しくなってくる。
ガリウスに初めて触られたその日以来、シャリオンはそこを触られることが虜になっていた。、
「っガリィ・・・おねがい。・・・奥も」
「奥?」
「っ・・・お、・・・し、り」
「ここ、ですか?」
「ひゃぅっ」
スラックスの上から尻の穴をなじられると、期待に体が震える。
「今日は貴方の表情を見ながら解しましょか」
「っ!」
これまで、解されるときは四つん這いになり、顔を見られることはなかった。
尻を見せるのは恥ずかしくもあったが、でも感じ乱れる顔を見られないことに、ほっとしていたというのに。
信じられないものを見るようにガリウスを見るが、そんなもの気づいてないのかガリウスは続けた。
「さぁ。いつもの様に脱いで私に見せてください」
「っぁ・・・・ぅっ」
手を離されてしまったことに、寂しさを感じてしまう。それも、恥ずかしさを少し上回る。
シャリオンは羞恥に目をつむると、ゆっくりと服を脱いでいく。
恥ずかしくてたまらないのに、脱ぐ手は止められなかった。
じっと見られる視線に、興奮したのだ。
言われるまま服を脱ぎ捨てると、ベッドの上に足をそろそろと広げガリウスを見つめる。
すると、にこりとほほ笑んだ後、ガリウスはいつもの様に手にローションを纏わせた。
指に広げるとくちゅくちゅと水音が響く。
そして、シャリオンの前に座ると、こちらは準備ができたと言わんばかりにシャリオンを見てくる。
「ガリ・・・ウス」
「なんですか?」
何をして欲しいのか、はっきりと言わないとガリウスはしてくれない。
恥ずかしいっ
それは、何度してもそう思うのに、その反面与えられる快楽に逆らえなくなっていることに、シャリオンは気付いていない。
回数をますごとに、恥ずかしがりながらも貪欲に求めていく。
足を広げガリウスにそこが見えるようにする。
「っ」
じっとこちらを見てくる視線に震える。
見られてるっ
もう、一層のこと好きに触って欲しいのに、誓約の縛りからなのか、ガリウスは触ってくれない。
「僕の、・・・ここっ・・・触って感じさせて・・・?」
恥ずかしくとも、この熱をどうにかしてくれるのはガリウスしかおらず、シャリオンは言うしかない。
それに、恥ずかしい中にも、最近気づいたことがある。
とても恥ずかしいが、恥ずかしいことを言うと、ガリウスが喜ぶということを。
そして、それはシャリオンも興奮させていた。
素面だったら絶対しないことを、今なら出来る。
指で尻の穴をみせつけるように、ガリウスを誘う。
「・・・、」
それは、今まで見たことがないほど、熱の籠った視線だった。
シャリオンの痴態をみて、ガリウスはゴクリと息をのんだ。
そして、チラリとガリウスの股間を見れば、今日もまた自分のものとは比にならないくらい大きくなり、布を押し上げているのが見える。
それに、少し怖さもあるが、ガリウスは婚前には自分のモノを見せない約束だ。
「貴方のモノがいつか入るように。・・・おねがい」
「っ・・・」
シャリオンがそういうと、ガリウスは舌打ちした。そんなのは初めてだった。
僕でもガリウスの余裕を剥ぐことができるんだ
そう思ったのだが。
・・・それはやりすぎてしまったようだ。
「・・・。そうですね。今日はたくさん中で気持ちよくなりましょうか。でも、前はイキすぎると後が辛くなるので我慢しましょうね?」
「・・・?」
熱く蕩けたシャリオンの頭で理解できたのは、指で戒められ擦り付けられた後だった。
その日は、手で戒められたモノは解かれず、2本の指でさんざん泣かせられ、そしてついに中だけでそれもドライでイけるようになった。
・・・何が正しかったんだ・・・!?
よりによって2人がシャリオンの足元に跪いている時に、ガリウスとゾルが部屋に入ってきた。
この状況をどう説明しようと思いつつも、ガリウス達の様子は焦っているように見えた。
「ガリウスと、ゾル??どうしてここに」
現れた2人にシャリオンは首を傾げたが、2人の視線は自分の足元に向けられた。
シャリオンの足元には男女が土下座をしているからだ。
2人の反応は当然で、どうしたものかと苦笑を浮かべた。
あまり大事にはしたく無いのだが。
「これはどういうことか、説明していただけますか」
ニッコリと微笑む婚約者様はちょっと怖い。
☆☆☆
シャリオンが説明を進めるにつれて、ガリウスが冷気を纏う。
どうやら、決めた罰はガリウスにしたら軽すぎるようで、ぶちぎれているようだ。
それも笑顔で。
それに怖さを感じつつ、このガリウスと仕事をすることになるであろうルークに少し同情する。
「それで、ガリウスは?何故ここに?今は王都で仕事してる時間でしょ??」
話を逸らそうと、何故ここにいるのか尋ねる。
「屋敷に不審者があると報告があったんですよ」
情報の伝達の早さに驚きを隠せない。
カインとアリアが屋敷に足を踏み入れ、罰を決める時間までの間は正味1時間も経ってないからだ。
え?いつ、不審者がいるって知ったの?
というか、城からここまでそれなりに離れてるんだけど・・・まさか、魔法石使った?
魔法石とは魔法道具の一つで、石に込められた力により様々なことができる。
移動ができる魔法石は高価なこともあり、ここぞの時にしか使われない。
こんなことに使わせてしまったのも申し訳ない。
それに、なぜここにゾルがいてガリウスと一緒にいたのだろうか。
ちなみにゾルは、あの二人を連れて行ってしまってここにはいない。
「それは悪かった。魔法石を使ったんだよね?あとで弁償する。
ところで、父様が今日王都に見えているのか?」
「弁償は不要です。それよりシャリオン。今は貴方のことですよ」
ゾルがいる理由と言ったらシャーリーがいるのかと思ったのだが。
話を逸らすなと、怒られてしまった。
「家の中にいるのに、そんな危険ないと思うけど。
それよりも、国の次期宰相が家に不審者が来たからって戻ってこられるほど暇じゃないでしょ」
「暇とか暇じゃないなど関係ない。国とシャリオンなら断然貴方です」
「!」
真剣な眼差しはまっすぐシャリオンを見ている。
怒っているのにそれは自分のためで、そんなことを言われて恥ずかしくなってきた。
「っ・・・貴方は次期宰相なのにそんなこと言ってたら駄目だと思う」
「事実ですよ。
ところでシャリオン。賠償は貴方が示したもので良いとしますが、あの者達はこちらで調査します」
「あぁ。わかってる」
「もし、なにか想定以上のことが出れば、貴方の意思に沿わないかもしれません」
「うん」
「あと、ゾルを貴方に付かせます」
「勝手に?・・・父上に何か言われるんじゃないのか」
「いえ。むしろレオン様も同じことをすると思います」
そうだろうか。
レオンは子供のシャリオンから見ても恥ずかしいくらいにシャーリーを溺愛している。
そんな、シャーリーから護衛兼執事のゾルを離すとは思えないが。
もし、ガリウスが叱られることがあるなら、レオンにフォローすることを頭に入れつつも頷いた。
☆☆☆
城に戻ると言うガリウスを見届け部屋に戻ると、しばらくしてゾルが入ってきた。
そして調査した内容を聞きながら小さくため息をついた。
「それで、アリアのほうは行儀見習いではなく、使用人になりたいと言い出しました」
「は?」
まさか働きたいというとは思わなかった。
「義理とは言え兄と離れたくないということか」
先ほど聞いたときは兄妹でなくなること聞いたとき、特にアリアのほうは気にしてないように見えたのだが。
「いえ。そうではないようです」
「では何だと言っているの?」
「・・・シャリオン様の元に居たいと」
「・・・どうして?」
「綺麗で強くてあこがれただそうです」
好かれるようなタイミングなどなかったはずだが。
首をひねると、ゾルは真顔で答える。
「相変わらず変なものに惹かれることだ」
そう言って崩す姿勢に、ジットリとした視線を返し、シャリオンの口調も兄弟のころのようになる。
「僕の所為だっていうの?カインは以前の顔合わせ以来だよ?アリアに至っては今日初めて会ったんだけど」
「それで引き寄せるのだから。・・・困ったものだ」
「いや、だからね?」
「あの娘(むすめ)は今年10歳で、両親はもう他界している。
・・・うちの領地をさまよっていたところを盗賊団に拾われ、その元で雑用をこなしていたらしい」
「え。・・・それは自ら言ったのか?・・・というか、王都じゃないのか」
カインの証言では王都の貧困街と聞いた。
となりにいたアリアは何も言わなかったが・・・。
「あぁ。・・・盗賊団の元で雑用をしているときに、ゾイドス男爵に攫われたそうだ」
「は?」
盗賊団からなら奪っていいという思考なのだろうか。
「まだある。・・・盗賊団のやつらは蜘蛛のバングルをつけていたそうだ」
「!」
脳裏に貴族をやめるか?と聞いた時のアリアの笑みが映る。
幼くわかっていないのかと思ったのだが、あれはどういった意味の笑みだったのだろうか。
両親を亡くし、盗賊団に育てられたはずなのに、識字率も高いように見えた。
だが、キーワードが繋がっているようで、繋がっていない。
もし、盗賊団だったとしても、何が目的だ?
盗賊団からしたら公爵家なんて宝の山かもしれないが、わざわざ潜んで何になるというのだろうか。
つまり、今は様子をうかがっているというの可能性がある。
「アルベルト殿から聞いてからタイミングが良すぎると思ったが。
自分から言うとは、やはり何にもないのか?・・・だけど、調子が良すぎるんだよな」
このタイミングで現れた事。
そして、曲がりにも策略として放たれたとしても、素直に暴露し過ぎだ。
勿論こちらが魔法道具を使ったのもあるが、それにしても手応えがなさすぎた。
「無関係にも思えない。・・・けど」
「あの娘(むすめ)は罪の意識が低い。・・・人を殺めるのもそれ程抵抗が無いよう聞こえた。
もしかしたら、雑用は嘘かもしれないな」
「魔法紙をだませるほど・・・?彼女実はかなり魔力があるのか」
「そんなにない。そうではなく「雑用もしていた」のかもしれない」
「なるほど。・・・あと、うちの領地から消えた山賊のことも聞いておいてくれ」
「わかった」
「それで、2人はどれくらい時間掛かりそう?」
「1日ほど」
「なら、終わり次第僕の元に手配して」
その言葉に思い切り眉を顰めるゾル。
しかし、それを遮ったのはまたもやガリウスだった。
王都に向かったはずなのにどういうことだろうか。
「どうするか聞いてもいいですか」
そう言って現れたのはガリウスだ。
時計を見れば出かけてから、1時間くらいは経っている。
てっきりそのまま仕事に戻ったものだと思ったのだが、ほぼとんぼ返りでこちらに帰ってきたようだ。
「ガリウス・・・そんなに抜けてきて大丈夫なのか?」
「優秀なメンバーが居ます。
それにこの状況で仕事に戻っては皆に、特にレオン様に叱られます。
だから気にしなくて大丈夫ですよ」
「そうか・・・父上はこのことはなんと?」
「シャリオンの采配に任せると」
「そうか」
「それで先ほどのことです」
笑みが笑ってない。
そんなガリウスに苦笑を浮かべるシャリオン。
「嘘かもしれないけど、真実かもしれない。だったら閉じ込めておくよりも手元に置いておいた方がいいじゃないか。それに僕にゾルをつけてくれるんでしょう?」
「・・・貴方は・・・。全く」
深いため息をつくガリウス。
「それよりもガリウス。貴方はしょっちゅうノックせずに入ってくるけど、どうにかならないのか?」
はっきり言って突然現れられるのはびっくりするのでやめてほしいのだ。
百歩譲って高い魔力で部屋の中の話を聞いていたとしてもだ。
半眼でそちらを見て言うとしれっとガリウスは言った。
「聞いてはいけない話をしているかと思いまして」
そう言ってゾルに視線をやるガリウス。
先ほどのも聞いていたのだろう。
「ゾルは乳母兄弟なんだ。たまには口調も崩れる」
「えぇ。私にはいつもあんな感じですよ」
「え。そうなのか?」
まがりにも(?)ガリウスは貴族なのに、執事の鏡のようなゾルがそんなことするとは思えなかったのだ。
「えぇ」
「へぇ。羨ましい。僕にはなかなか崩してくれないのに・・・」
「ご容赦ください」
そういうゾルはもういつもの執事だった。
「これは『浮気』ですか?」
「違う。仲睦まじい兄弟のそれだよ。・・・もう」
また『監禁病』が始まったとため息をつく。
「そうですか。ですが・・・今日2人を招き入れたのは『誓い』が必要な件ですので」
「え・・・?」
2人きりで会ってもないし、・・・あ!もしかしてゾルのことか!?
さすがに執事と2人きりで話すのは厳しい。
思い切り眉を顰めるシャリオン。
・・・だがガリウスはそのことは気にしていないようだった。
「約束もなくやってきた者を招き入れた、執事や使用人は再教育しますが、そもそも無自覚な貴方には、ね?」
「っ」
にっこりと笑みを浮かべるガリウスに冷や汗が垂れるのだった。
事前にゾイドス男爵の情報が得られたのだからおまけしてほしい。
☆☆☆
その日の夜。
宣言通り部屋に訪れたガリウス。
最近、何かにつけて誓わされているような気がする。
頻度も多いし、なんだかキスをすると、・・・最近恥ずかしい。
気持ちが良いいなんて、ふしだらな自分にだ。
今日も酷く気持ち良くて、そんな自分が嫌なのに、もっとして欲しくなる。
「っ・・・っ」
激しい口付けに息を弾ませて、離れて行く唇。
「もう、・・・、おわり?」
「・・・。まだ、反省が必要ですね?」
「んっ」
そう言いながら、体を撫でられる。あくまで服を着た状態でだ。
「そこっ・・・だっ」
『駄目』という言葉を飲み込むと、ガリウスがクスリと笑った。
そして人の体を弄る。
それだけでも体は熱くなり、まだ触られてもいないのに、布の下からちょこんと持ち上げる2つの頂きが目見入って息をのんだ。
ガリウスみはそれすらも見えていたのか人差し指を置かれる。
でも、その指は動かない。
「こんなに硬くなって・・・。こちらの執務室(レオンの屋敷)でもちゃんとベストを着なきゃ駄目ですよ」
「っ・・・」
「可愛い果実に惹かれて狼になったらどうするんです」
ゆっくりと円を描くように撫でられる。
「ぁっ・・・やぁ!」
「それに、あの2匹を飼うのでしょう?余計に気を付けてもらわないと」
「か、・・・飼うって」
「疑惑の2人を手元に置くのだから十分です。
・・・ちゃんとベスト着てくれますね?」
「っ・・・」
ベストを着るのは構わないが、理由が面白くなくて黙り込むシャリオンに、きゅっと乳首をつまむ。
「ぁぁっ」
「シャリオン?」
「き、・・・着るからっ」
「約束ですよ?・・・見せつけるように着ないことなどあったら・・・そうですね。
ここに、宝石を付けましょうか」
「は?!」
「ここにピアスがあれば、さすがに恥ずかしくてベストを何が何でも着る気になるでしょう」
「!!!?」
信じられないものを見る目でガリウスを見るが、本気で言っているようで息をのんだ。
ガリウスのほうがよっぽど危険じゃないか!
なんて、とても言えなかった。
「ここにそんなものを付けれたら、仕事中気になって触りたくなってしまうかもしれませんね」
「!」
「それで触って、・・・一人でここを慰めたくなるかもしれませんね」
「ぅぁっ」
そういいながら、すでに立ち上がったシャリオンのものをガリウスが指先でなぞるように撫でる。
でも、絶対に自分で慰めたとしても、こんな風に感じられない。それは、こないだの自慰で良くわかった。
ガリウスにはこんな風に、羽で撫でるようなタッチにでも感じてしまうというのに。
「ですが、貴方は私との約束で自慰が出来ないですからね」
「っ」
「触りたくても触れなくて」
「!」
耳元で囁かれて、その状況を想像してしまう。
自分に付いた乳首のピアスに感じてしまいながら、体の熱を持て余し、ガリウスを頼りたくてもできなくてただ耐えるしかない。
それに、罰のそれにガリウスがシャリオンの気が済むように触ってくれるとは思えなかった。
「・・・おかしくなってしまうかもしれないですね?」
「ゃ・・・だっ」
「では、執務室ではベストを着用してくれますね?」
「っ・・・着る!着るからっ」
その言葉にガリウスは爪先で、乳首をカリカリと弄る。
「っ~~っ・・・!」
想像し痛いくらいに立ち上がる乳首への愛撫に体が震える。
「約束ですよ?シャリオン」
口を開いたら喘ぎが止まらなくなりそうで、こくこくとうなずくシャリオン。
「・・・今日はどうされたいですか?」
「っ」
「このまま乳首だけでイきますか?乳首、好きでしょう?」
ガリウスの言う通り乳首を愛撫されるのは好きだ。
だが、もっと触って欲しいところがあった。
「っ・・・下も、・・・触ってほしい」
「下?・・・あぁ、ここもこんなになってますもんね」
固くなったそれをツンと触れられた。
震える体は刺激を求めて、夢中にその掌に腰を押しつける。
「ぁぁぁっ・・・ガリィっ・・・もうっ焦らさないで・・・・!」
「ここをそんなに触ってほしかったとは気付きませんでした。申し訳ありません」
「ふぁっ・・・・あぁぁっ」
根元からゆっくりと扱かれると、下着のなかでとぷりと蜜がこぼれた。
汚れれると分かっていても、その手を止めるさせることは言わなかった。
もっと、してほしい。
だが、そうしているうちに、もっと奥が・・・あの場所が欲しくなってくる。
ガリウスに初めて触られたその日以来、シャリオンはそこを触られることが虜になっていた。、
「っガリィ・・・おねがい。・・・奥も」
「奥?」
「っ・・・お、・・・し、り」
「ここ、ですか?」
「ひゃぅっ」
スラックスの上から尻の穴をなじられると、期待に体が震える。
「今日は貴方の表情を見ながら解しましょか」
「っ!」
これまで、解されるときは四つん這いになり、顔を見られることはなかった。
尻を見せるのは恥ずかしくもあったが、でも感じ乱れる顔を見られないことに、ほっとしていたというのに。
信じられないものを見るようにガリウスを見るが、そんなもの気づいてないのかガリウスは続けた。
「さぁ。いつもの様に脱いで私に見せてください」
「っぁ・・・・ぅっ」
手を離されてしまったことに、寂しさを感じてしまう。それも、恥ずかしさを少し上回る。
シャリオンは羞恥に目をつむると、ゆっくりと服を脱いでいく。
恥ずかしくてたまらないのに、脱ぐ手は止められなかった。
じっと見られる視線に、興奮したのだ。
言われるまま服を脱ぎ捨てると、ベッドの上に足をそろそろと広げガリウスを見つめる。
すると、にこりとほほ笑んだ後、ガリウスはいつもの様に手にローションを纏わせた。
指に広げるとくちゅくちゅと水音が響く。
そして、シャリオンの前に座ると、こちらは準備ができたと言わんばかりにシャリオンを見てくる。
「ガリ・・・ウス」
「なんですか?」
何をして欲しいのか、はっきりと言わないとガリウスはしてくれない。
恥ずかしいっ
それは、何度してもそう思うのに、その反面与えられる快楽に逆らえなくなっていることに、シャリオンは気付いていない。
回数をますごとに、恥ずかしがりながらも貪欲に求めていく。
足を広げガリウスにそこが見えるようにする。
「っ」
じっとこちらを見てくる視線に震える。
見られてるっ
もう、一層のこと好きに触って欲しいのに、誓約の縛りからなのか、ガリウスは触ってくれない。
「僕の、・・・ここっ・・・触って感じさせて・・・?」
恥ずかしくとも、この熱をどうにかしてくれるのはガリウスしかおらず、シャリオンは言うしかない。
それに、恥ずかしい中にも、最近気づいたことがある。
とても恥ずかしいが、恥ずかしいことを言うと、ガリウスが喜ぶということを。
そして、それはシャリオンも興奮させていた。
素面だったら絶対しないことを、今なら出来る。
指で尻の穴をみせつけるように、ガリウスを誘う。
「・・・、」
それは、今まで見たことがないほど、熱の籠った視線だった。
シャリオンの痴態をみて、ガリウスはゴクリと息をのんだ。
そして、チラリとガリウスの股間を見れば、今日もまた自分のものとは比にならないくらい大きくなり、布を押し上げているのが見える。
それに、少し怖さもあるが、ガリウスは婚前には自分のモノを見せない約束だ。
「貴方のモノがいつか入るように。・・・おねがい」
「っ・・・」
シャリオンがそういうと、ガリウスは舌打ちした。そんなのは初めてだった。
僕でもガリウスの余裕を剥ぐことができるんだ
そう思ったのだが。
・・・それはやりすぎてしまったようだ。
「・・・。そうですね。今日はたくさん中で気持ちよくなりましょうか。でも、前はイキすぎると後が辛くなるので我慢しましょうね?」
「・・・?」
熱く蕩けたシャリオンの頭で理解できたのは、指で戒められ擦り付けられた後だった。
その日は、手で戒められたモノは解かれず、2本の指でさんざん泣かせられ、そしてついに中だけでそれもドライでイけるようになった。
・・・何が正しかったんだ・・・!?
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