無理やりお仕置きされちゃうsubの話(短編集)

みたらし団子

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スパダリdom様は金曜の夜だけsubになる(後半エロ多め)【完結】

スパダリsub様

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「輝夜、僕あのバイト辞めるよ」

「え?いいの?」

「うん。お金なら結構溜まったし受験に専念したいから。大学入ってから違うとこでバイト探そうかなって。……それにもう僕には輝夜がいるしね」

  その言葉に心が満たされた。遥斗は家が貧しく、大学に行くためのお金が欲しくてあのバイトをしていたと話してくれる。

「大学のお金ぐらい僕が出すのに…」

  domに尽くしたいのはsubの本能だ。1回目は遥斗に断られたけど少しぐらいは援助させてくれてもいいと思う。

「ありがとう。じゃあもし足りなくなったらお願いしてもいい?(ナデナデ)」

「うんっ。ありがとう!」

  遥斗の役に少しでも立てると思うとそれだけで嬉しかった。

と、その時____

  スマホの通知音が耳に入る。確認するといくつもの着信や連絡で待受が埋め尽くされていた。
  その多くが秘書からのものだったが中には父や母からのものもある。
(遥斗の存在がばれた…?)

  最悪の事態が起きてしまった。あの両親のことだ。僕に会社を継がせるために足枷となると判断すると遥斗にも何か危害を加えるかもしれない。

「はると」(ぎゅっ)

  目の前の恋人を抱きしめて考える。僕のせいではるとに何かあったら…考えるだけではらわたが煮え返りそうだ。

「はると…ごめん」





***

____1年後

「輝夜ッッ一体これはどういうことですっ??」

  息を切らして切迫した表情の女が会議室に乗り込んできた。

「ちょうど良かったお母様。たった今取締役会議であなたとお父様の除名が可決されたところです。」

  ご報告する手間が省けました。と、涼しい顔で実の両親を糾弾する男が1人。

「sub保護法違反に税金着服、政治家への賄賂、随分とやらかしていたようですが、これらはもう我社には関係ないことです。」

  そういう彼の背後には数人の検察官が控えていた。

「まさかっ…家族を警察に売ったのですか?」

  すると男は笑みを深めて言い放った。

「あなた達を家族と思ったことなどありません。育ててもらった礼で釈放されたら老人ホーム代ぐらいは差し上げますよ」

「この出来損ないがっ!あなたを誰が育てたと思っているのです?!あなたなど下賎なsubだとわかった時点で捨てても良かったのですよ?!恩はないのですかっ身の程知らずがっ」

  暴れだした母親を検察が取り囲み連行する。1人になった室内で輝夜はほっと息をついた。

  これで堂々と遥斗を迎えられる。

  この1年、遥斗は受験、自分は役員を自身の勢力に取り込み両親を追い出す準備に追われていた。

  これからは遥斗と一緒の部屋に住んで毎日顔を合わせることができる。

  そんな甘い同居ライフを思い浮かべながら、都心の眺めのいいレストランを貸切にして行う遥斗の大学合格サプライズの準備に取り掛かった。


  もう輝夜はdomではない。スパダリのsub社長である。





 





  今回の話もお付き合い頂いてありがとうございました。引き続き書いて欲しいカップルなど募集中ですので是非お願いしますm(_ _)m

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