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18.真相
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突然入ってきたスカイラー様は、一瞬で場の空気を読み、アンナリース嬢が何やら責められようとしている状況であることを理解したようだった。
そしてその空気に乗っかるようにして、
「アンナリース様、婚約破棄の話を聞きましたよ」
とズバリ言った。
私はさらに面食らった。
「婚約破棄? 何のことですか? 元夫はマリネットさんだけじゃなくて、アンナリースさんとも婚約してたんですか?」
元夫はバッと私を振り返って、「してないっ!」と大声で否定する。
するとスカイラー様が、アンナリースさんを挑発するように、
「ああ、正確には婚約破棄ではなくて、婚約する予定が流れたんでしたっけね」
と言い直した。
アンナリースさんが、悔しそうな顔をして歯を食いしばったから、私は「ああ、そうなのね」と思った。でも、相手は誰?
アンナリースさんは「うー」と唸っている。
アンナリースさんがなかなか自ら説明しようとしないので、スカイラー様は諦めて口を開いた。
「シームラー子爵殿ですよね。私は彼とは交友があるので、あなたと婚約しようとしていることも彼から聞いていました。だから何か関係があるんじゃないかとピンときて、急いで彼に事情を聞いてきたんですよ」
アンナリースさんは観念したように叫んだ。
「ええ、そうよっ! 婚約を拒否されたの! 猫のせいでね! 猫なんか大っ嫌いだったけど、もっと嫌いになったわ。全ての猫が滅びたらいいのに!」
私はムッとした。
元夫もムッとしたらしい。
私は身を乗り出した。
「どういうことですか、うちの猫とどういう関係があるのか説明してくださいな。それに手を引っ掻かれたって嘘をついた理由もちゃんと説明してもらえるんでしょうね?」
元夫も、
「婚約する予定の相手がいながら、なんで未だに私がフッたことを怒られなきゃならないんだ!」
とぶつぶつ文句を言った。
アンナリースさんの顔がみるみる怒りで真っ赤になっていった。
「あれは、王都のメイン通りの方へシームラー子爵と出かけたときよ。御用達のカフェの特設のテラスでお茶をいただいていたの。シームラー子爵が何かの用事でふっと席を立った瞬間に、そこに来たんだわ、白いふわふわの猫が」
『白いふわふわの猫』と聞いて、私は「リリー? あなた、また何か……」と心の中で不安に思った。
アンナリースさんは私の動揺には気づかず、憎々しげな顔で続けた。
「私は猫が苦手だったから、睨んだり、少し足で追い払うような真似をしたり、音を立てたりしたわ。でもその猫は何か様子が変だった。少しも逃げる気配を見せないで、それどころか気味の悪い光る目でこっちをじいっと見ながら、一歩一歩近づいてくるの。私は、猫から目を離したら飛び掛かられるんじゃないかと思って怖くなって、ずっと猫の一挙手一投足を観察していた。一歩、一歩、猫はこちらの反応を楽しむように近づいてくる。ほんっとに気持ちが悪かったわ。だから、言ったの、『寄らないで、汚らわしい』って。でも猫は動じない。だから、テーブルにあったものを投げてやったのよ、お皿だったか、カップだったか」
私は驚いて息を呑んだ。
まさか。仮にも令嬢が、そんなことする? しかも、知的だと思っていたこのアンナリースさんが?
アンナリースさんは自虐的な笑みを浮かべた。
「そうそう、その顔よ、ディアンナさん。ちょうどタイミング悪くシームラー子爵が席に帰ってきたところだったの。シームラー子爵は、ちょうどあなたと同じ顔をしたわ! 彼の前じゃあ私はずっと知的で冷静な令嬢で通してたもの。私のその行動にぎょっとしたみたいだった」
そしてアンナリースさんは続けた。
「だから私は、その普通じゃない猫を指差して弁解しようとしたわ。猫が苦手なこともちゃんと説明しようとした。でも、その猫は、割れたお皿の破片の間にうずくまって、怯えたように背を震わせていた。まるで一方的な被害者のように! さっきまでの煽りまくってきたあの態度はどこに行ったの?って感じだった」
「リリーちゃんになんてことをしてくれるんだっ!」
元夫が耐えきれないといった顔でアンナリースさんを詰った。
「知らないわよ、猫のことなんか!」
アンナリースさんは元夫の方を睨むとヒステリックな声で言い返した。
「次の瞬間には、猫は猛スピードで逃げて姿が見えなくなったもの。そして数日後、シームラー子爵から『婚約を見合わせたい』って言われたときの私の絶望が分かる? あなたから一方的に別れを告げられ、私とあなたの関係は噂になってたから次の相手なんてなかなか見つからず、そしてやっとシームラー子爵が過去に目を瞑って婚約してくれそうだったのに、猫が近寄ってきただけで婚約は差し控え。私の人生めちゃめちゃよ。何なの、もう!」
「ちょっと、待って! でも今の話じゃ、その猫がうちの猫かどうかなんてわからないじゃないですか」
私は話を遮って、大事なことをはっきりさせようとした。
「ああ、そう、そうよね。『私のせいじゃない、うちの猫のせいじゃない』ってそう言いたいのね、ディアンナさん」
アンナリースさんは意地悪い声をあげた。
スカイラー様がぎょっとして、慌てて私の傍に駆け寄り、庇おうとしてくれた。
その光景はアンナリースさんを逆なでしたようだ。
アンナリースさんは泣かんばかりに激昂した。
「あのアホ猫! ほんとに許せない! 邪魔してくれて! どこの猫? 誰の猫? 絶対ろくな飼い主じゃないのよ。そう思ってたときに、マリネット嬢の噂を聞いたの。あなたの猫を捕まえようとして事故に遭ったんですってね、彼女。ええ、あなたの猫! だから思ったの、私の人生をぶち壊したのもあなたの猫に違いないって。あなたなんか大嫌いよ! 私がマクギャリティ侯爵と付き合っていたときも、ずっと正妻ぶって居座って。あなたがいなきゃ私がマクギャリティ侯爵と結婚できたかもしれないのに!」
「私が嫌い……? だから引っ掻かれたなんて私の猫に無実の罪を着せたの?」
私は面と向かって「あなたなんか大嫌い」と言われて、さすがに応えていた。声が震えていたと思う。
アンナリースさんの方は、もう箍が外れたように、全ての感情を隠す気はないように見えた。
「そうよ! あなたに謝罪させようと思った。私の人生がうまくいかないのは、全部あなたのせいなのよ!」
私は頭を振った。
くだらない。くだらない。くだらない。
知らないわよ、元夫の浮気相手の人生なんか! ただの逆恨みじゃないの! ってゆーか、本来怒るべきなのは浮気された私の方なんじゃないの!?
私はアンナリースさんの身勝手な理屈に、逆にどんどん頭が冷静になってきた。
怪我が嘘である以上、私がこんな人に付き合う義理はないと思った。
「――猫はどこ?」
私は聞いた。
「猫? あなたまで猫のことなの? 私より、猫?」
アンナリースさんが癇癪を爆発させている。
でも、もう私はアンナリースさんより、行方が分からないリリーの方がよっぽど心配だった。
それに、これはもう偶然じゃないわ。
リリーは順番に何かをしようとしている!
私はスカイラー様の方を見た。
スカイラー様も私と同じことを思っているようだった。スカイラー様は短く頷いた。
ええ、次はエリンさんよね。エリン・ファジルカス伯爵夫人。
旧姓ロックウェル。私と元夫との結婚期間中、一人目の長期間の交際相手――。
元夫と別れた後はファジルカス伯爵と結婚し、今は堅実にやっているみたいだけど。
そしてその空気に乗っかるようにして、
「アンナリース様、婚約破棄の話を聞きましたよ」
とズバリ言った。
私はさらに面食らった。
「婚約破棄? 何のことですか? 元夫はマリネットさんだけじゃなくて、アンナリースさんとも婚約してたんですか?」
元夫はバッと私を振り返って、「してないっ!」と大声で否定する。
するとスカイラー様が、アンナリースさんを挑発するように、
「ああ、正確には婚約破棄ではなくて、婚約する予定が流れたんでしたっけね」
と言い直した。
アンナリースさんが、悔しそうな顔をして歯を食いしばったから、私は「ああ、そうなのね」と思った。でも、相手は誰?
アンナリースさんは「うー」と唸っている。
アンナリースさんがなかなか自ら説明しようとしないので、スカイラー様は諦めて口を開いた。
「シームラー子爵殿ですよね。私は彼とは交友があるので、あなたと婚約しようとしていることも彼から聞いていました。だから何か関係があるんじゃないかとピンときて、急いで彼に事情を聞いてきたんですよ」
アンナリースさんは観念したように叫んだ。
「ええ、そうよっ! 婚約を拒否されたの! 猫のせいでね! 猫なんか大っ嫌いだったけど、もっと嫌いになったわ。全ての猫が滅びたらいいのに!」
私はムッとした。
元夫もムッとしたらしい。
私は身を乗り出した。
「どういうことですか、うちの猫とどういう関係があるのか説明してくださいな。それに手を引っ掻かれたって嘘をついた理由もちゃんと説明してもらえるんでしょうね?」
元夫も、
「婚約する予定の相手がいながら、なんで未だに私がフッたことを怒られなきゃならないんだ!」
とぶつぶつ文句を言った。
アンナリースさんの顔がみるみる怒りで真っ赤になっていった。
「あれは、王都のメイン通りの方へシームラー子爵と出かけたときよ。御用達のカフェの特設のテラスでお茶をいただいていたの。シームラー子爵が何かの用事でふっと席を立った瞬間に、そこに来たんだわ、白いふわふわの猫が」
『白いふわふわの猫』と聞いて、私は「リリー? あなた、また何か……」と心の中で不安に思った。
アンナリースさんは私の動揺には気づかず、憎々しげな顔で続けた。
「私は猫が苦手だったから、睨んだり、少し足で追い払うような真似をしたり、音を立てたりしたわ。でもその猫は何か様子が変だった。少しも逃げる気配を見せないで、それどころか気味の悪い光る目でこっちをじいっと見ながら、一歩一歩近づいてくるの。私は、猫から目を離したら飛び掛かられるんじゃないかと思って怖くなって、ずっと猫の一挙手一投足を観察していた。一歩、一歩、猫はこちらの反応を楽しむように近づいてくる。ほんっとに気持ちが悪かったわ。だから、言ったの、『寄らないで、汚らわしい』って。でも猫は動じない。だから、テーブルにあったものを投げてやったのよ、お皿だったか、カップだったか」
私は驚いて息を呑んだ。
まさか。仮にも令嬢が、そんなことする? しかも、知的だと思っていたこのアンナリースさんが?
アンナリースさんは自虐的な笑みを浮かべた。
「そうそう、その顔よ、ディアンナさん。ちょうどタイミング悪くシームラー子爵が席に帰ってきたところだったの。シームラー子爵は、ちょうどあなたと同じ顔をしたわ! 彼の前じゃあ私はずっと知的で冷静な令嬢で通してたもの。私のその行動にぎょっとしたみたいだった」
そしてアンナリースさんは続けた。
「だから私は、その普通じゃない猫を指差して弁解しようとしたわ。猫が苦手なこともちゃんと説明しようとした。でも、その猫は、割れたお皿の破片の間にうずくまって、怯えたように背を震わせていた。まるで一方的な被害者のように! さっきまでの煽りまくってきたあの態度はどこに行ったの?って感じだった」
「リリーちゃんになんてことをしてくれるんだっ!」
元夫が耐えきれないといった顔でアンナリースさんを詰った。
「知らないわよ、猫のことなんか!」
アンナリースさんは元夫の方を睨むとヒステリックな声で言い返した。
「次の瞬間には、猫は猛スピードで逃げて姿が見えなくなったもの。そして数日後、シームラー子爵から『婚約を見合わせたい』って言われたときの私の絶望が分かる? あなたから一方的に別れを告げられ、私とあなたの関係は噂になってたから次の相手なんてなかなか見つからず、そしてやっとシームラー子爵が過去に目を瞑って婚約してくれそうだったのに、猫が近寄ってきただけで婚約は差し控え。私の人生めちゃめちゃよ。何なの、もう!」
「ちょっと、待って! でも今の話じゃ、その猫がうちの猫かどうかなんてわからないじゃないですか」
私は話を遮って、大事なことをはっきりさせようとした。
「ああ、そう、そうよね。『私のせいじゃない、うちの猫のせいじゃない』ってそう言いたいのね、ディアンナさん」
アンナリースさんは意地悪い声をあげた。
スカイラー様がぎょっとして、慌てて私の傍に駆け寄り、庇おうとしてくれた。
その光景はアンナリースさんを逆なでしたようだ。
アンナリースさんは泣かんばかりに激昂した。
「あのアホ猫! ほんとに許せない! 邪魔してくれて! どこの猫? 誰の猫? 絶対ろくな飼い主じゃないのよ。そう思ってたときに、マリネット嬢の噂を聞いたの。あなたの猫を捕まえようとして事故に遭ったんですってね、彼女。ええ、あなたの猫! だから思ったの、私の人生をぶち壊したのもあなたの猫に違いないって。あなたなんか大嫌いよ! 私がマクギャリティ侯爵と付き合っていたときも、ずっと正妻ぶって居座って。あなたがいなきゃ私がマクギャリティ侯爵と結婚できたかもしれないのに!」
「私が嫌い……? だから引っ掻かれたなんて私の猫に無実の罪を着せたの?」
私は面と向かって「あなたなんか大嫌い」と言われて、さすがに応えていた。声が震えていたと思う。
アンナリースさんの方は、もう箍が外れたように、全ての感情を隠す気はないように見えた。
「そうよ! あなたに謝罪させようと思った。私の人生がうまくいかないのは、全部あなたのせいなのよ!」
私は頭を振った。
くだらない。くだらない。くだらない。
知らないわよ、元夫の浮気相手の人生なんか! ただの逆恨みじゃないの! ってゆーか、本来怒るべきなのは浮気された私の方なんじゃないの!?
私はアンナリースさんの身勝手な理屈に、逆にどんどん頭が冷静になってきた。
怪我が嘘である以上、私がこんな人に付き合う義理はないと思った。
「――猫はどこ?」
私は聞いた。
「猫? あなたまで猫のことなの? 私より、猫?」
アンナリースさんが癇癪を爆発させている。
でも、もう私はアンナリースさんより、行方が分からないリリーの方がよっぽど心配だった。
それに、これはもう偶然じゃないわ。
リリーは順番に何かをしようとしている!
私はスカイラー様の方を見た。
スカイラー様も私と同じことを思っているようだった。スカイラー様は短く頷いた。
ええ、次はエリンさんよね。エリン・ファジルカス伯爵夫人。
旧姓ロックウェル。私と元夫との結婚期間中、一人目の長期間の交際相手――。
元夫と別れた後はファジルカス伯爵と結婚し、今は堅実にやっているみたいだけど。
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