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【宝石少年と芸術の国】
同盟国
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アルティアルの建物は、縦に長い設計となっている。ピンクローズも例外ではなく、物も多いため比較的狭い。だから動く時には一歩も気を使う。
しかし今、アウィンの感情は驚愕に支配され、そんな意識が入る隙間はない。他人の物である足がもつれ、体が遅れて後ろによろけた時、後頭部に棚の角がぶつかった。ガッという鈍い音と、鋭くも鈍い痛みにその場にしゃがむ。その痛みは明らかで、目の前の男、リッテは伝染したように顔を歪めた。
「馬鹿、何やってる……! お前は無駄に背が高いんだから気を付けろ」
「ひと言、余計ですっ」
近くで数人の足音が、二人へ近づいて来る音がした。すぐ布から顔を見せたのはルル、ファルべ、マリン。ひそひそ話も注意すれば聞こえるほどの店内なのだから、大声は全体に響く。二人の驚いた声に駆け付けたのだ。
ルルが見える気配の影。それは座り込んだアウィンを、見知らぬ気配の人物が襲っている形に見えていた。彼は器用に物を避けながら、庇うようにアウィンの目の前に立つ。
昔の癖で触れようとしていたリッテは、遮られた事に目をパチクリさせた。アウィンは目の前の背中が強く強張っているのに気付き、そっと肩に手を置く。
「ルル、大丈夫です。敵じゃありません」
『本当?』
「友です。私は頭をぶつけただけで」
『頭』
今度はルルがポカンとし、手探りでアウィンの頭をそっと撫でる。一部に熱がこもっているのが、指先に伝わってきた。
『本当だ。痛そう……大丈夫?』
「ええ、ご心配かけてすみません」
ルルは改めるようにリッテに振り返る。彼は仮面越しに見つめられる感覚に慣れないのか、小さく肩を跳ねさせる。そんな緊張をよそに、ルルはぺこりと頭を下げた。
『疑ってごめんなさい』
「あ……い、いや。気にしてはない」
「え、頭ぶつけたのかい?」
「大丈夫か? 狭くてすまない」
「お気になさらず。痛みはもうないので大丈夫ですよ」
「ああ、こいつの背のせいだから気にするな」
「ええ、お前の足を借りても、背は高いままですから」
「なんだ、俺は低いって言いたいのか?」
「私は何も言ってませんよ?」
三人はそのやりとりを唖然として聞いていた。睨むリッテを横目に、アウィンは涼しげな顔を返している。罵り合いなのは確かなのに、全く嫌悪を感じないのをルルは初めて体感した。
「仲がいいんだな?」
「あ……ええ、国で仕事も共有する友でして」
「あぁ、アウィンが言っていたリベルタって、やっぱりあの橋の向こうの国か!」
マリンは手の平に拳を当て、喉につっかえていた物が取れたように言った。地図のないこの世界で国を覚えたとしても、その地名が別の土地で使われているという可能性もゼロではないのだ。
関心したようにうんうんと頷く彼の隣で、ファルべも納得しながら不思議そうに首を傾げている。世間的にはリッテが五大柱となっているのだ。一般市民と貴族の更に上に立つ柱が友人というのが珍しいのだろう。
「本来は、私はリベルタの柱だったのです。家名はヴィッツ。この家が長い間柱を勤めていますから、訪ねたファルべ殿はご存知かと」
「あぁ、私が行った時も、確かにヴィッツという家だった」
「旅に出ている最中、リッテには私の代わりを勤めてもらっているんです。だから、母国以外で会うとは思っておらず」
それに国を出る前、リッテは車椅子での別れだった。オリクトの民である体には、ただの義足は合わなかったのだ。アウィンに足を貸し与える過程で、僅かに人間の血が混ざっているのもある。そのため、母国以外で会う可能性なんて頭になかった。
「アルティアルには、同盟を組みに来たんだ」
「なんですって?」
「決まったのは一年前だが、それより前にお前宛に手紙を出したはずだぞ?」
一年前というと、ルルと再会する半年ほど前だ。記憶力はいい方だが、その時訪れていた国では自分宛に手紙を受け取った記憶はない。
数は少ないが、アウィンたちのように帰れる故郷を持ちながら、旅を好む者が居る。そんな彼らのために、運び屋という手紙や荷物を届ける職があった。これもまた危険を伴う職なため、目指す者は変わり者扱いを受ける。
手紙が届かなかったという事は、長旅で紛失したか、運び屋の身に何かあったかの二択。差出人が何も知らないという事は、後者である可能性が高い。
それらを工面して、リッテはあまり頼りにしていなかったのか、仕方なさそうにため息をつく。
「なんだ、伝わっていなかったのか。まあ、別に反対はないだろ?」
「そうですね……お互い損もないでしょう」
お互い小国であり、個性を重んじる国だ。旅人が集まったアルティアルからの物資も貴重で、リベルタにいい影響となるだろう。順調に進んでいるという事は、国民も納得している者が半数を占めているはず。
「しかし、リッテだけですか? 一人でどうやって?」
事情は把握できたが、どうやってリッテがここに来たのかは分からない。
するとリッテは、疑問を浮かべる視線の意味を理解したのか、どこか小っ恥ずかしそうにズボンの裾を軽く上げて見せる。黒に見える深い赤の瞳からくる、赤みのある褐色の肌とは違う白色が覗いた。
「その義足は……」
「それはジオードが作ったんだ。ファルべと協力をしてね」
友好関係を築くにあたった、最初の贈り物だそうだ。単なる義足ではなく、リッテのように別の血が混ざるオリクトの民との協力で作られた物。だからこそ、彼の体が拒絶しない物を作れたのだ。
「ラピスたちは今、別の仕事で立て込んでいるんだ。何事もなければ、後日来る予定になっている」
『アウィンのお父さんに、会えるの?』
「ええ、もしかしたら……。しかし、なんだか少し恥ずかしいですね」
実の父親に会わせるというと、名前のない羞恥を覚える。ルルにはそういった感覚がないのか、不思議そうに首をかしげた。
ルルは感じた視線を辿る。見つけめているのは、ガーネットの全眼。長年の友がひとり旅だと聞いているのに、隣に見知らぬ子供がいるのだから、気になるのも無理ない。しかしその視線に気付いたのはルルだけではなかった。アウィンは二人を見比べたあと、リッテになんでもないように微笑む。
「ほら、以前アヴァールで、旅に興味のある子が居たと言ったでしょう?」
「あぁ……そんな話があったな。まさか、その子供が旅人になったという事か」
「感慨深いですね」
『僕の事、話していたの?』
「ええ、嬉しかったものですから」
アウィンはそう言って、女性のように柔らかく笑った。フードで影になったルルの唇が、つられるようにほんの僅か微笑んでいるように見える。アウィンの事は出会った当初から印象深かったが、彼にとってはただ旅の一部となって綻んでいくと思っていた。だから、彼にも濃い色として記憶に残れていたのが嬉しいのだ。
しかしそんな二人の様子を見つつも、リッテの宝石の目は疑いを浮かべていた。途中で同行する人数が増える事があっても、こんな正体がほとんど分からない人物であれば警戒もするだろう。ルルはそれに嫌な気はしなかった。アウィンの事が大切だからこその感情だからだ。
そんな疑心の目を向けるリッテに、薄青い手がマントから差し出される。
『僕はルル。貴方の事は、聞いてるよ。アウィンとは、少し前に会って、一緒に旅をしているの。姿を隠しているのは、僕も、オリクトの民だから』
「何?」
「え?」
反応を返したのはリッテだけじゃなかった。驚いて丸くなっているのは、ローズクオーツの瞳。ルルは彼に振り返りながら新しい発見をしていた。どうやらオリクトの民全員が鼻が効くわけではないらしい。二人とも人間の血が混ざっているせいで、体が若干変化したのかもしれないが。
「そうか……いや、しかしまさか、オリクトの民が三人もいるだなんて」
「うん、年々、数は減っているから驚いた」
『今日はファルべに、会いに来たの。公園で、偶然マリンと会えて、紹介してほしいって』
「そうそう! オリクトの民がこんなに集まるだなんて、縁起がいいね。やっぱり、二人がこの時期に来たのは運命だ。そうだ、四人でお茶でもするといいよ。ルルは話がしたいって言っていたし」
「だが店が」
「お店は僕がやるよ。こんな機会なんだから」
マリンは迷うファルべに「ね?」とウインクし、見えている左目蓋にキスをする。確かにこんな機会は滅多にない。安全な国に居たとしても、次会えるか分からないのだから。
ファルべは結局言葉に甘える事にし、三人を住居スペースである三階へ案内した。
しかし今、アウィンの感情は驚愕に支配され、そんな意識が入る隙間はない。他人の物である足がもつれ、体が遅れて後ろによろけた時、後頭部に棚の角がぶつかった。ガッという鈍い音と、鋭くも鈍い痛みにその場にしゃがむ。その痛みは明らかで、目の前の男、リッテは伝染したように顔を歪めた。
「馬鹿、何やってる……! お前は無駄に背が高いんだから気を付けろ」
「ひと言、余計ですっ」
近くで数人の足音が、二人へ近づいて来る音がした。すぐ布から顔を見せたのはルル、ファルべ、マリン。ひそひそ話も注意すれば聞こえるほどの店内なのだから、大声は全体に響く。二人の驚いた声に駆け付けたのだ。
ルルが見える気配の影。それは座り込んだアウィンを、見知らぬ気配の人物が襲っている形に見えていた。彼は器用に物を避けながら、庇うようにアウィンの目の前に立つ。
昔の癖で触れようとしていたリッテは、遮られた事に目をパチクリさせた。アウィンは目の前の背中が強く強張っているのに気付き、そっと肩に手を置く。
「ルル、大丈夫です。敵じゃありません」
『本当?』
「友です。私は頭をぶつけただけで」
『頭』
今度はルルがポカンとし、手探りでアウィンの頭をそっと撫でる。一部に熱がこもっているのが、指先に伝わってきた。
『本当だ。痛そう……大丈夫?』
「ええ、ご心配かけてすみません」
ルルは改めるようにリッテに振り返る。彼は仮面越しに見つめられる感覚に慣れないのか、小さく肩を跳ねさせる。そんな緊張をよそに、ルルはぺこりと頭を下げた。
『疑ってごめんなさい』
「あ……い、いや。気にしてはない」
「え、頭ぶつけたのかい?」
「大丈夫か? 狭くてすまない」
「お気になさらず。痛みはもうないので大丈夫ですよ」
「ああ、こいつの背のせいだから気にするな」
「ええ、お前の足を借りても、背は高いままですから」
「なんだ、俺は低いって言いたいのか?」
「私は何も言ってませんよ?」
三人はそのやりとりを唖然として聞いていた。睨むリッテを横目に、アウィンは涼しげな顔を返している。罵り合いなのは確かなのに、全く嫌悪を感じないのをルルは初めて体感した。
「仲がいいんだな?」
「あ……ええ、国で仕事も共有する友でして」
「あぁ、アウィンが言っていたリベルタって、やっぱりあの橋の向こうの国か!」
マリンは手の平に拳を当て、喉につっかえていた物が取れたように言った。地図のないこの世界で国を覚えたとしても、その地名が別の土地で使われているという可能性もゼロではないのだ。
関心したようにうんうんと頷く彼の隣で、ファルべも納得しながら不思議そうに首を傾げている。世間的にはリッテが五大柱となっているのだ。一般市民と貴族の更に上に立つ柱が友人というのが珍しいのだろう。
「本来は、私はリベルタの柱だったのです。家名はヴィッツ。この家が長い間柱を勤めていますから、訪ねたファルべ殿はご存知かと」
「あぁ、私が行った時も、確かにヴィッツという家だった」
「旅に出ている最中、リッテには私の代わりを勤めてもらっているんです。だから、母国以外で会うとは思っておらず」
それに国を出る前、リッテは車椅子での別れだった。オリクトの民である体には、ただの義足は合わなかったのだ。アウィンに足を貸し与える過程で、僅かに人間の血が混ざっているのもある。そのため、母国以外で会う可能性なんて頭になかった。
「アルティアルには、同盟を組みに来たんだ」
「なんですって?」
「決まったのは一年前だが、それより前にお前宛に手紙を出したはずだぞ?」
一年前というと、ルルと再会する半年ほど前だ。記憶力はいい方だが、その時訪れていた国では自分宛に手紙を受け取った記憶はない。
数は少ないが、アウィンたちのように帰れる故郷を持ちながら、旅を好む者が居る。そんな彼らのために、運び屋という手紙や荷物を届ける職があった。これもまた危険を伴う職なため、目指す者は変わり者扱いを受ける。
手紙が届かなかったという事は、長旅で紛失したか、運び屋の身に何かあったかの二択。差出人が何も知らないという事は、後者である可能性が高い。
それらを工面して、リッテはあまり頼りにしていなかったのか、仕方なさそうにため息をつく。
「なんだ、伝わっていなかったのか。まあ、別に反対はないだろ?」
「そうですね……お互い損もないでしょう」
お互い小国であり、個性を重んじる国だ。旅人が集まったアルティアルからの物資も貴重で、リベルタにいい影響となるだろう。順調に進んでいるという事は、国民も納得している者が半数を占めているはず。
「しかし、リッテだけですか? 一人でどうやって?」
事情は把握できたが、どうやってリッテがここに来たのかは分からない。
するとリッテは、疑問を浮かべる視線の意味を理解したのか、どこか小っ恥ずかしそうにズボンの裾を軽く上げて見せる。黒に見える深い赤の瞳からくる、赤みのある褐色の肌とは違う白色が覗いた。
「その義足は……」
「それはジオードが作ったんだ。ファルべと協力をしてね」
友好関係を築くにあたった、最初の贈り物だそうだ。単なる義足ではなく、リッテのように別の血が混ざるオリクトの民との協力で作られた物。だからこそ、彼の体が拒絶しない物を作れたのだ。
「ラピスたちは今、別の仕事で立て込んでいるんだ。何事もなければ、後日来る予定になっている」
『アウィンのお父さんに、会えるの?』
「ええ、もしかしたら……。しかし、なんだか少し恥ずかしいですね」
実の父親に会わせるというと、名前のない羞恥を覚える。ルルにはそういった感覚がないのか、不思議そうに首をかしげた。
ルルは感じた視線を辿る。見つけめているのは、ガーネットの全眼。長年の友がひとり旅だと聞いているのに、隣に見知らぬ子供がいるのだから、気になるのも無理ない。しかしその視線に気付いたのはルルだけではなかった。アウィンは二人を見比べたあと、リッテになんでもないように微笑む。
「ほら、以前アヴァールで、旅に興味のある子が居たと言ったでしょう?」
「あぁ……そんな話があったな。まさか、その子供が旅人になったという事か」
「感慨深いですね」
『僕の事、話していたの?』
「ええ、嬉しかったものですから」
アウィンはそう言って、女性のように柔らかく笑った。フードで影になったルルの唇が、つられるようにほんの僅か微笑んでいるように見える。アウィンの事は出会った当初から印象深かったが、彼にとってはただ旅の一部となって綻んでいくと思っていた。だから、彼にも濃い色として記憶に残れていたのが嬉しいのだ。
しかしそんな二人の様子を見つつも、リッテの宝石の目は疑いを浮かべていた。途中で同行する人数が増える事があっても、こんな正体がほとんど分からない人物であれば警戒もするだろう。ルルはそれに嫌な気はしなかった。アウィンの事が大切だからこその感情だからだ。
そんな疑心の目を向けるリッテに、薄青い手がマントから差し出される。
『僕はルル。貴方の事は、聞いてるよ。アウィンとは、少し前に会って、一緒に旅をしているの。姿を隠しているのは、僕も、オリクトの民だから』
「何?」
「え?」
反応を返したのはリッテだけじゃなかった。驚いて丸くなっているのは、ローズクオーツの瞳。ルルは彼に振り返りながら新しい発見をしていた。どうやらオリクトの民全員が鼻が効くわけではないらしい。二人とも人間の血が混ざっているせいで、体が若干変化したのかもしれないが。
「そうか……いや、しかしまさか、オリクトの民が三人もいるだなんて」
「うん、年々、数は減っているから驚いた」
『今日はファルべに、会いに来たの。公園で、偶然マリンと会えて、紹介してほしいって』
「そうそう! オリクトの民がこんなに集まるだなんて、縁起がいいね。やっぱり、二人がこの時期に来たのは運命だ。そうだ、四人でお茶でもするといいよ。ルルは話がしたいって言っていたし」
「だが店が」
「お店は僕がやるよ。こんな機会なんだから」
マリンは迷うファルべに「ね?」とウインクし、見えている左目蓋にキスをする。確かにこんな機会は滅多にない。安全な国に居たとしても、次会えるか分からないのだから。
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