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【宝石少年と霧の国】
命の籠
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基本的に、計画は失敗に終わっている。森の魔女の方が一枚上手なのだ。しかし、圧倒的に不利となっているのに、アパティアは上機嫌だった。何もかも交わされた中で、唯一掴めた情報があるのだ。それは、国宝について。
国宝の音を聞けるのは、世界の王のみ。だから世界の王の存在を知った時、手懐けたかった。だがそれはもう不可能。しかし、だからといって手立てがないわけじゃない。音が聞こえないなら、別の探し方があるのだ。それは、生命の力の動きを見る事。
国宝は、その土地の生命を司る。そのため、生命を守護する力が最も強い場所に行けば、おのずと国宝に近づけるのだ。喜ぶべき事に、それはもう検討が付いている。従えた魔術師が言うに、生命の力が集中しているのは、国の中心。ルースの目を通し、そこは彼らが命の籠と呼ぶ場だと知った。おそらくその付近に隠されている。
盗み見た会話からして、相手は場所に気付いていない。足も手に入った事だし、絶好の機会だ。
アパティアは空間を覆っている結界から、一歩踏み出す。地面を踏んだのはこれで二度目だ。柔らかな土は、彼女の鋭いヒールを食べるように沈み込ませる。
「ふんっ……土地はいいようだけど、やっぱり整備しなくては駄目ね。歩きにくいわ」
彼女の夢は、自分の国を作る事。住人には、自分を神のように崇めるよう仕向け、最高の国を築く。そのために膨大な土地が必要だった。イリュジオンを選んだのは、隠された国だから。姉妹国なんて物が無いから、攻めるには打って付けなのだ。
国を作るには、自然植物が五割下回ってはならないという、決め事がある。ヒエラルキーにおいて最も上位は自然であると、その存在無くして我々は生きられないからという理由だ。だがそんな事、知ったとではない。自然なんて邪魔だ。動けない、戦力にもならないくせに、生活に根強く絡んできて鬱陶しい。
アパティアは青々とした豊かな木々を見上げ、仄暗く笑った。
「放て!」
夜の空に声が轟く。その合図に、背後に控えた侍従たちが弓を構えた。矢尻が、赤く月光に反射する。放たれた矢尻は木や土などに刺さり、衝撃によってもろく砕けた。すると中から、火が液体のようにドロリと流れる。それが空気に触れた途端、勢いよく炎の柱が立ち始めた。
この石は日用品として、よく暖房器具や調理などに使われる。こういった場でも便利だ。
アパティアはごうごうと音を立てて緑を喰らう赤を、愛しそうに笑った。侍従へ振り返り、片腕を上げる。すると枝に止まるように、青い目をした鷹が舞い降りた。
「これより、イリュジオンならびに国宝を収奪する! 報告通り、命の籠へ急げ!」
侍従は応えるように、武器を持った手を各々天へ突き上げる。鷹の脚に捕まったアパティアを追って、森へ突入した。
~ ** ~ ** ~
日の光が傾き、枝の間から降る木漏れ日が濃いオレンジとなった頃。ルルは部屋の中で、溶けるように眠りについていた。木が少し心配そうに、枝を垂らして様子を見守っている。
心配するのも当然だ。鍛錬に夢中になるあまりか、彼は昼食を抜かしていたのだ。アウィンに休憩を促されたのだが、宝石を一粒口に転がしただけで、すぐ一人で剣を握っていた。まともに休まなかった体はフラフラだ。案の定、部屋に戻った瞬間ベッドへダイブし、今に至る。
部屋に響く穏やかな寝息を、ぐぅっと低い音が遮った。同時に寝息も止まり、ルルは鳴き続ける腹部を押さえて丸くなる。空腹だ。だが夕食までには、まだ時間がある。ルルは寝そべったままガバンへ手を伸ばした。手探りでモゾモゾと中を漁り、宝石を入れた袋を探す。しかし、慣れ親しんだ小袋が指先に触れた時、ベッドからカバンごと、ズルリと床へ落ちた。
さすがに起きなければ取れない。ゆっくり起き上がったルルの寝ぼけた顔は、どこか不満気に見える。あくびを一つ噛み締め、出た涙をこすり取ると、ベッドから身を乗り出してカバンを探す。だがまだ頭が現実に戻りきっていない状態で、手は空気を撫でるばかりだ。
ガサガサと、鉱石の耳元で音がする。そのあと、すぐ近くの布が何かの重みに沈むのを感じた。指先にカバンがぶつかる。見かねた木が、枝先で器用に拾ってくれたのだ。ルルはもう一度目元をこすり、頬を緩める。
『ありがとう』
小袋の口を解き、顔を出した無数の宝石から一粒、少し小さめのを取り出す。三つほど腹に入れると、空腹もようやく大人しくなった。
頭も現実に帰ってきたところで、ルルは窓を開けて日の熱で時間を確かめる。夕方になったようだが、獣人の様子はどうだろうか。
アンブルから鍛錬中に、獣人の移動が終わったら、探索に行く旨を聞かされた。国宝をいち早く探すためだ。木がルルにしか見つけられないと言い張るそうで、これから忙しくなりそうだ。そのため、訓練は日が暮れる前に切り上げ、朝までゆっくり過ごすのを勧められていた。そのほとんどを、睡眠に費やしてしまったが。
ルルは後ろで枝が動く音に振り返る。木は枝に、鮮やかに黄色い果実を実らせる。ここに初めて来た時、歓迎の印にくれた物だ。空腹を察してくれたのだろう。礼を言って枝から採り、変わらず甘い瑞々しさを堪能する。
(国宝……そういえば、イリュジオンの国宝は、なんだか不思議)
これまでの国宝にも音の波はあったが、小さくても必ず聞こえていた。しかしイリュジオンでは、存在を忘れるほど……無音と言っていいほど音が無いのが多い。時々、訴えるように大きな叫びが聞こえる以外は、嘘のように大人しいのだ。場所が遠いのだろうか。しかし距離とは違う、なんだかまるで、暴れるのを抑えているような感覚がする。
考えに耽っていたせいか、食べる手が止まっていた。木がそれを心配したのか、伺うように顔を覗くと、ポンッと紫色の花を咲かせた。
『ちょっと考え事、していたの。お花、ありがとう』
手を差し出すと、ポトリと落ちてきた。涼やかな香りは初めて嗅ぐ。特徴的な細い花びらと広い花びらが重なっている形も、初めて触る。
この木は自由だ。植物には、人々が理解できないだけで意思がある。それは誰もが知る事実だが、こうも意思疎通が図れる木が、他にあるだろうか。
そこでふと、ルルは疑問を持った。
『そういえば、どうして君は、動けるの?』
これまで、イリュジオンで様々な植物と触れ合った。しかしその中で、こんなに自由自在に体を動かす木は居ない。何か特別な力でもあるのだろうか。アンブルが言うには、この命の籠の大木は、住むより前から動いていたらしいが。
一瞬、空気が止まったような気がした。何気ない質問だっただけに、ルルはどうしたのかと首をかしげる。すると急に蔓が伸び、彼の細い手首に優しく巻きつく。木はクイクイと、軽く引っ張る仕草をした。
『どこに行くの?』
蔓の動きは、ついて来て欲しいと言っているようだった。ルルは誘われるままにベッドから降りる。数秒前まではなんの変哲も無かった壁に、大きなドアができていた。木製で所々木目のように、アメトリンが埋め込まれている。
扉は、まるで古くから存在していたかのように、ギィッと重い音を立てて開いた。その瞬間、国宝の音が頭を揺らした。すぐ、また何かが蓋をしたように小さくなったが、今までのように無くなる事は無い。
『もしかして、君が国宝を、守っていたの?』
鉱石の耳を、もう一つの音が刺激する。それは大きく、ゆっくりとした国宝の脈動。この先に、国宝がある。この鼓動の強さは間違いない。しかし木は、その問いに何故か悩ましげだった。
一歩、足を踏み出したところでハッと気付く。
『アンブルたちに、知らせなきゃ。いいよね?』
木は何も反応を見せない。しかし扉から部屋へ戻ったルルを、引き止める事もしなかった。
ルルは急いで自室のドアを開ける。すると壁にぶつかった。それは壁にしては比較的柔らかい。人間の胸元だ。突然の衝撃に後ろへよろけたルルの腕を、相手は咄嗟に掴んだ。
彼と同じく、外側からドアを開けようとしていたのは、アウィンだった。
「ああ、突然すみません。お怪我は無いですか?」
『ん……大丈夫』
「ジプス殿が戻られました。ただ、コーディエ殿が捕まってしまったようで」
虹の全眼が、驚愕に色を激しく躍らせる。その事で、アンブルが全員を呼んでいるらしく、アウィンは迎えに来てくれたのだ。
「ルルも外へ出ようとしていたようですが?」
『うん、僕もみんなに、話す事があるんだ。行こう』
ちょうど皆集まっているのならば、話をするのにちょうどいい。それにジプスたちの身に何があったかも気になる。
ルルはアウィンに手を引かれて部屋を出る最後、新たに開かれた扉を一瞥した。
国宝の音を聞けるのは、世界の王のみ。だから世界の王の存在を知った時、手懐けたかった。だがそれはもう不可能。しかし、だからといって手立てがないわけじゃない。音が聞こえないなら、別の探し方があるのだ。それは、生命の力の動きを見る事。
国宝は、その土地の生命を司る。そのため、生命を守護する力が最も強い場所に行けば、おのずと国宝に近づけるのだ。喜ぶべき事に、それはもう検討が付いている。従えた魔術師が言うに、生命の力が集中しているのは、国の中心。ルースの目を通し、そこは彼らが命の籠と呼ぶ場だと知った。おそらくその付近に隠されている。
盗み見た会話からして、相手は場所に気付いていない。足も手に入った事だし、絶好の機会だ。
アパティアは空間を覆っている結界から、一歩踏み出す。地面を踏んだのはこれで二度目だ。柔らかな土は、彼女の鋭いヒールを食べるように沈み込ませる。
「ふんっ……土地はいいようだけど、やっぱり整備しなくては駄目ね。歩きにくいわ」
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国を作るには、自然植物が五割下回ってはならないという、決め事がある。ヒエラルキーにおいて最も上位は自然であると、その存在無くして我々は生きられないからという理由だ。だがそんな事、知ったとではない。自然なんて邪魔だ。動けない、戦力にもならないくせに、生活に根強く絡んできて鬱陶しい。
アパティアは青々とした豊かな木々を見上げ、仄暗く笑った。
「放て!」
夜の空に声が轟く。その合図に、背後に控えた侍従たちが弓を構えた。矢尻が、赤く月光に反射する。放たれた矢尻は木や土などに刺さり、衝撃によってもろく砕けた。すると中から、火が液体のようにドロリと流れる。それが空気に触れた途端、勢いよく炎の柱が立ち始めた。
この石は日用品として、よく暖房器具や調理などに使われる。こういった場でも便利だ。
アパティアはごうごうと音を立てて緑を喰らう赤を、愛しそうに笑った。侍従へ振り返り、片腕を上げる。すると枝に止まるように、青い目をした鷹が舞い降りた。
「これより、イリュジオンならびに国宝を収奪する! 報告通り、命の籠へ急げ!」
侍従は応えるように、武器を持った手を各々天へ突き上げる。鷹の脚に捕まったアパティアを追って、森へ突入した。
~ ** ~ ** ~
日の光が傾き、枝の間から降る木漏れ日が濃いオレンジとなった頃。ルルは部屋の中で、溶けるように眠りについていた。木が少し心配そうに、枝を垂らして様子を見守っている。
心配するのも当然だ。鍛錬に夢中になるあまりか、彼は昼食を抜かしていたのだ。アウィンに休憩を促されたのだが、宝石を一粒口に転がしただけで、すぐ一人で剣を握っていた。まともに休まなかった体はフラフラだ。案の定、部屋に戻った瞬間ベッドへダイブし、今に至る。
部屋に響く穏やかな寝息を、ぐぅっと低い音が遮った。同時に寝息も止まり、ルルは鳴き続ける腹部を押さえて丸くなる。空腹だ。だが夕食までには、まだ時間がある。ルルは寝そべったままガバンへ手を伸ばした。手探りでモゾモゾと中を漁り、宝石を入れた袋を探す。しかし、慣れ親しんだ小袋が指先に触れた時、ベッドからカバンごと、ズルリと床へ落ちた。
さすがに起きなければ取れない。ゆっくり起き上がったルルの寝ぼけた顔は、どこか不満気に見える。あくびを一つ噛み締め、出た涙をこすり取ると、ベッドから身を乗り出してカバンを探す。だがまだ頭が現実に戻りきっていない状態で、手は空気を撫でるばかりだ。
ガサガサと、鉱石の耳元で音がする。そのあと、すぐ近くの布が何かの重みに沈むのを感じた。指先にカバンがぶつかる。見かねた木が、枝先で器用に拾ってくれたのだ。ルルはもう一度目元をこすり、頬を緩める。
『ありがとう』
小袋の口を解き、顔を出した無数の宝石から一粒、少し小さめのを取り出す。三つほど腹に入れると、空腹もようやく大人しくなった。
頭も現実に帰ってきたところで、ルルは窓を開けて日の熱で時間を確かめる。夕方になったようだが、獣人の様子はどうだろうか。
アンブルから鍛錬中に、獣人の移動が終わったら、探索に行く旨を聞かされた。国宝をいち早く探すためだ。木がルルにしか見つけられないと言い張るそうで、これから忙しくなりそうだ。そのため、訓練は日が暮れる前に切り上げ、朝までゆっくり過ごすのを勧められていた。そのほとんどを、睡眠に費やしてしまったが。
ルルは後ろで枝が動く音に振り返る。木は枝に、鮮やかに黄色い果実を実らせる。ここに初めて来た時、歓迎の印にくれた物だ。空腹を察してくれたのだろう。礼を言って枝から採り、変わらず甘い瑞々しさを堪能する。
(国宝……そういえば、イリュジオンの国宝は、なんだか不思議)
これまでの国宝にも音の波はあったが、小さくても必ず聞こえていた。しかしイリュジオンでは、存在を忘れるほど……無音と言っていいほど音が無いのが多い。時々、訴えるように大きな叫びが聞こえる以外は、嘘のように大人しいのだ。場所が遠いのだろうか。しかし距離とは違う、なんだかまるで、暴れるのを抑えているような感覚がする。
考えに耽っていたせいか、食べる手が止まっていた。木がそれを心配したのか、伺うように顔を覗くと、ポンッと紫色の花を咲かせた。
『ちょっと考え事、していたの。お花、ありがとう』
手を差し出すと、ポトリと落ちてきた。涼やかな香りは初めて嗅ぐ。特徴的な細い花びらと広い花びらが重なっている形も、初めて触る。
この木は自由だ。植物には、人々が理解できないだけで意思がある。それは誰もが知る事実だが、こうも意思疎通が図れる木が、他にあるだろうか。
そこでふと、ルルは疑問を持った。
『そういえば、どうして君は、動けるの?』
これまで、イリュジオンで様々な植物と触れ合った。しかしその中で、こんなに自由自在に体を動かす木は居ない。何か特別な力でもあるのだろうか。アンブルが言うには、この命の籠の大木は、住むより前から動いていたらしいが。
一瞬、空気が止まったような気がした。何気ない質問だっただけに、ルルはどうしたのかと首をかしげる。すると急に蔓が伸び、彼の細い手首に優しく巻きつく。木はクイクイと、軽く引っ張る仕草をした。
『どこに行くの?』
蔓の動きは、ついて来て欲しいと言っているようだった。ルルは誘われるままにベッドから降りる。数秒前まではなんの変哲も無かった壁に、大きなドアができていた。木製で所々木目のように、アメトリンが埋め込まれている。
扉は、まるで古くから存在していたかのように、ギィッと重い音を立てて開いた。その瞬間、国宝の音が頭を揺らした。すぐ、また何かが蓋をしたように小さくなったが、今までのように無くなる事は無い。
『もしかして、君が国宝を、守っていたの?』
鉱石の耳を、もう一つの音が刺激する。それは大きく、ゆっくりとした国宝の脈動。この先に、国宝がある。この鼓動の強さは間違いない。しかし木は、その問いに何故か悩ましげだった。
一歩、足を踏み出したところでハッと気付く。
『アンブルたちに、知らせなきゃ。いいよね?』
木は何も反応を見せない。しかし扉から部屋へ戻ったルルを、引き止める事もしなかった。
ルルは急いで自室のドアを開ける。すると壁にぶつかった。それは壁にしては比較的柔らかい。人間の胸元だ。突然の衝撃に後ろへよろけたルルの腕を、相手は咄嗟に掴んだ。
彼と同じく、外側からドアを開けようとしていたのは、アウィンだった。
「ああ、突然すみません。お怪我は無いですか?」
『ん……大丈夫』
「ジプス殿が戻られました。ただ、コーディエ殿が捕まってしまったようで」
虹の全眼が、驚愕に色を激しく躍らせる。その事で、アンブルが全員を呼んでいるらしく、アウィンは迎えに来てくれたのだ。
「ルルも外へ出ようとしていたようですが?」
『うん、僕もみんなに、話す事があるんだ。行こう』
ちょうど皆集まっているのならば、話をするのにちょうどいい。それにジプスたちの身に何があったかも気になる。
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