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【宝石少年と2つの国】
告白
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思わず足を止めると、ルルは少し遅れて気付き振り返る。
「傷の事、黙っていてごめんなさい」
『そんな事──』
「違うの。私、貴方の目が見えない事を利用したの。黙っていれば、傷が見えないから。貴方には……綺麗に見られたかった。それなのに、それ以上に最低な事をしたわ」
ルービィは無意識に、ドレスの裾を両手で握りしめた。ああ、せっかくのドレスにシワができてしまう。
ルルは驚いたように目を瞬かせる。そしてどこか怯えている彼女にゆっくり歩み寄り、そっと手に触れた。強張った拳はびくりと震えたが、逃がさないようにと両手で包み込む。
『利用なら、僕もしたよ』
「え?」
『奴隷だと、話したでしょ? そうすれば、深く探らないと、思ったの。ルービィは優しいから。それに、全てを知れる……だなんて、そんなおこがましい事、望んでいない。ルービィは知りたい? 僕の、全て』
知りたくないと言えば嘘になる。しかし彼の育て親が死んだ時の悲しみや苦しみなんて、知りたくない。そんな傷口をまさぐるような事はしたくない。いくら親しくなろうとも、たとえ結ばれた相手だろうとも、無粋に踏み込んではいけない場所はある。
「……いいえ。貴方が話して、傷付くような事もあるのなら、知ろうと思わないわ」
震える声で、首を静かに振りながら言った。ルルは虹の目を優しく細め、嬉しそうにした。
『どんな嘘をつこうとも、言葉の、綺麗さや温かさは、本物だ。心は言葉になり、言葉はその人、自身になる。言葉に乗る心は、どんな詐欺師でも、それは覆せない』
どれだけ嘘が上手い相手でも、ほんの少しの本音が見える。それは、手探りで言葉以外頼りにできないからこそ気付いた。しかしルルはそれを知っても、嫌だとは思わなかった。むしろ人の愛しい部分と感じられる。
言葉には、澱みと言う色味がある。悪意や企みを持つ者の言葉は、必ずルルの胸の中に重い鉛を作って教えてくれた。そんな中で、ルービィの言葉は透明と言える。真っ直ぐとした言葉や想いが、ルルは大好きだ。
『貴女の言葉は、綺麗だ。たとえその傷が、顔まであっても、肌が、爛れていても、それは変わらない。だから僕は、貴女と過ごしたの。舞踏会だって、誘われた……からじゃない。もし先に、宴を知っていたら、僕から誘ってた』
自然とルービィの目に涙が溜まり、仄暗い中ではまるでルビーのようだった。こぼれ落ちる前に、自分よりもしなやかな薄青い指が掬う。
『行こ?』
そう言って導く手は、人よりも冷たい。それでも不思議と暖かく、そっと握り返した。
夕暮れになり、空の鮮やかな青に冷たい紫色が混ざりだした。出店にも灯りがつき始め、賑やかさも佳境を過ぎた。そんな頃、宴を楽しむ半分だろうか。数十の人々が噴水広場を中心にできた舞台の周囲を囲んでいた。
食事も忘れて片手に持った酒も休め、視線が注がれるのは美しく着飾った少女たち。舞姫たちの踊りの時間だ。両手に持った、顔を覆うほどの扇が開かれる。それを合図として、舞台裏に控えている演奏者たちが一斉に音楽を奏でた。
音に促されるように、1人の少女と1人の女性が前に出る。彼女たちは、今年10を迎える娘と伴侶を貰う娘だ。2人は細い喉を震わせ、透き通るような音で言葉を紡ぎ始める。それは最も古くから伝わる、世界共通で愛される歌。描くのは、世界の始まり。
まだ世界に生き物が生息できる陸が存在しない、一面が海と鉱石の大地の世界。美しいとは呼べない禍々しい天では、太陽と月が絶え間なく時を刻んでいた。美を愛した神は見かね、2つの星に口付けをする。途端に世界は一変。冷たすぎる月光と灼熱の陽光は、柔らかく包み込むように。やがて光は、生命の誕生を祝福するものへと変わった。
喜んだ神はその大地を、自らの足で歩く。その歩みの跡に国宝が誕生する。
この歌は、今や命に欠かせない太陽と月の生誕を祝うものでもある。その2つを祀るノイスでは、特に慕われるものだろう。
青い炎と赤い炎が扇から舞い、混ざって美しい紫へと変わっていた。それは生き物の様に観客席を漂い、空気中の冷気とぶつかって小さな火花を散らした。ルルはバラバラと降り注ぐ火の雨に手を伸ばす。触れるとパチパチ弾けるが、不思議と熱くはない。子供たちは星くずの様な火の粉を楽しそうに追いかけていた。
音楽が、呼吸するように消える。そして流れるような、落ち着いた曲へと変わった。
すると観客たちは、互いの顔を見合わせて微笑み合う。どちらともなく手を取り合い、舞台へ上がった。ルービィも、まだ舞台を見ているルルへ体を向ける。気付いた虹の目が不思議そうに見た。
「私と一緒に、踊って下さいますか?」
ルルはキョトンとしたが意味を理解した。無性別ではあるが、本来ならば自分が男役として彼女をリードするべきだろう。それでも、差し伸べられた手を甘んじて取った。
宝石や刺繍をほどこした舞台上を照らすのは、月光だけ。ほど良い明るさは、パートナーの顔だけを互いの瞳に映させる。曲は三曲続き、その間に踊る相手を変えるも良し、そのまま共に踊り続けるも良しとされていた。ルービィとルルは握り合った手を離す事はせず、最後の曲までたどり着いた。
踊りなどした事がないせいでおぼつかない足取りだが、ルービィのおかげでなんとか転ばずに済みそうだと、ルルはホッとしていた。リードさせる形となってしまっているのが、少し心残りとなりそうだが。
『次は僕が、リードするよ。その時は、手を取ってくれる?』
「ええ、楽しみにしてるわ」
ルービィは最後の曲に近付くにつれ、無意識に別れという文字を頭に浮かべていた。しかし当たり前のように用意された次という言葉に、くすぐったそうに笑う。その次という時の流れの中で、自分が生きているのか分からないというのに。
「でもね、私、こうやってするの嫌じゃないわ。1度やってみたかったの」
『そうなの? なら、良かった』
言葉にはしなかったが、ルルもこの状態は嫌いではなかった。リードされてみると、相手の動きを普段以上に理解できる。そしてこう密着しているのもいい。不思議と心地良さがあった。
最後となった曲も、あっという間に終盤に向かっていった。時の流れが早く感じる。
「私ね、貴方と初めて会った時、月の様に静かな人だと思ったの」
『今は違う?』
「最初の印象も、まだあるわ。でもね、月とは逆に、太陽の様だとも思った。柔らかいぬくもりをくれる。それでいて、とても激しい熱もある」
彼女の声はポツリポツリと、まるで曲に添える歌の様に鉱石の耳に溶けていく。何も見えない視界の中、触れた時に描いた微笑みが浮かんだ。
『じゃあ、ルービィは花だね』
「花?」
『うん。たった一輪で、とても強く、美しく咲く。貴女の笑った顔は、花の妖精のようだと、思ったよ』
「そういうの、友達に言っちゃダメよ? 勘違いさせてしまうわ」
『ルービィだから、言ったんだけど、嫌だった?』
「も、もちろん嫌じゃないけれど」
思った事をそのままに言う性格だから、深い意味は無いと分かってはいるが、ルービィは不覚にも顔を赤らめる。
「もう……心配になるくらい、思った事を言うんだから」
「?」
ルルは何かいけなかったのかと、不思議そうに小首をかしげる。全く分かっていない様子に、ルービィは仕方なさそうに笑う。
「静かな人だと思えば、1人でとんでもない無茶もする。楽しい事を見つけると、幼い子供みたいに周りなんて気にしなくなるし……無邪気で、仕方のない人」
知らない間に、踊りに忠実だった彼女の足が止まり、それに従っていたルルも立ち止まる。指が頬を滑るように撫でる。その仕草は愛でるようで、まるで溶けてしまいそうな熱があった。
「初めは表情が読めなくて、何を考えているか分からなかった。でも少しずつ分かるようになっていって……もっといろんな顔を見たくなった」
『ルービィ?』
「儚く消えそうな貴方も、子供の様に無邪気な貴方も、王と呼ばれるに相応しい厳格な貴方も──」
曲が、空に溶けるように終わる。
「好きよ、ルル。友達ではなく、1人の人として、貴方が好き」
ルルは少しの間目を瞬かせていたが、理解したのか大きく見開く。まるで自分だけ時間が止まったように、頭が言葉を綴らない。音の出ない口を開くが、意味もなくまた閉じられる。
そのままで居るとルービィが何かを言った。しかし何故か世界から切り離された様に音が聞こえない。彼女はどこか恥ずかしそうに目を伏せ、それまで繋いでいた手をそっと離した。舞踏会が終わった会場は、一瞬で人混みの中へと消えてしまう。忙しなく動く人々の中で、ルルはただ1人佇んでいた。
「傷の事、黙っていてごめんなさい」
『そんな事──』
「違うの。私、貴方の目が見えない事を利用したの。黙っていれば、傷が見えないから。貴方には……綺麗に見られたかった。それなのに、それ以上に最低な事をしたわ」
ルービィは無意識に、ドレスの裾を両手で握りしめた。ああ、せっかくのドレスにシワができてしまう。
ルルは驚いたように目を瞬かせる。そしてどこか怯えている彼女にゆっくり歩み寄り、そっと手に触れた。強張った拳はびくりと震えたが、逃がさないようにと両手で包み込む。
『利用なら、僕もしたよ』
「え?」
『奴隷だと、話したでしょ? そうすれば、深く探らないと、思ったの。ルービィは優しいから。それに、全てを知れる……だなんて、そんなおこがましい事、望んでいない。ルービィは知りたい? 僕の、全て』
知りたくないと言えば嘘になる。しかし彼の育て親が死んだ時の悲しみや苦しみなんて、知りたくない。そんな傷口をまさぐるような事はしたくない。いくら親しくなろうとも、たとえ結ばれた相手だろうとも、無粋に踏み込んではいけない場所はある。
「……いいえ。貴方が話して、傷付くような事もあるのなら、知ろうと思わないわ」
震える声で、首を静かに振りながら言った。ルルは虹の目を優しく細め、嬉しそうにした。
『どんな嘘をつこうとも、言葉の、綺麗さや温かさは、本物だ。心は言葉になり、言葉はその人、自身になる。言葉に乗る心は、どんな詐欺師でも、それは覆せない』
どれだけ嘘が上手い相手でも、ほんの少しの本音が見える。それは、手探りで言葉以外頼りにできないからこそ気付いた。しかしルルはそれを知っても、嫌だとは思わなかった。むしろ人の愛しい部分と感じられる。
言葉には、澱みと言う色味がある。悪意や企みを持つ者の言葉は、必ずルルの胸の中に重い鉛を作って教えてくれた。そんな中で、ルービィの言葉は透明と言える。真っ直ぐとした言葉や想いが、ルルは大好きだ。
『貴女の言葉は、綺麗だ。たとえその傷が、顔まであっても、肌が、爛れていても、それは変わらない。だから僕は、貴女と過ごしたの。舞踏会だって、誘われた……からじゃない。もし先に、宴を知っていたら、僕から誘ってた』
自然とルービィの目に涙が溜まり、仄暗い中ではまるでルビーのようだった。こぼれ落ちる前に、自分よりもしなやかな薄青い指が掬う。
『行こ?』
そう言って導く手は、人よりも冷たい。それでも不思議と暖かく、そっと握り返した。
夕暮れになり、空の鮮やかな青に冷たい紫色が混ざりだした。出店にも灯りがつき始め、賑やかさも佳境を過ぎた。そんな頃、宴を楽しむ半分だろうか。数十の人々が噴水広場を中心にできた舞台の周囲を囲んでいた。
食事も忘れて片手に持った酒も休め、視線が注がれるのは美しく着飾った少女たち。舞姫たちの踊りの時間だ。両手に持った、顔を覆うほどの扇が開かれる。それを合図として、舞台裏に控えている演奏者たちが一斉に音楽を奏でた。
音に促されるように、1人の少女と1人の女性が前に出る。彼女たちは、今年10を迎える娘と伴侶を貰う娘だ。2人は細い喉を震わせ、透き通るような音で言葉を紡ぎ始める。それは最も古くから伝わる、世界共通で愛される歌。描くのは、世界の始まり。
まだ世界に生き物が生息できる陸が存在しない、一面が海と鉱石の大地の世界。美しいとは呼べない禍々しい天では、太陽と月が絶え間なく時を刻んでいた。美を愛した神は見かね、2つの星に口付けをする。途端に世界は一変。冷たすぎる月光と灼熱の陽光は、柔らかく包み込むように。やがて光は、生命の誕生を祝福するものへと変わった。
喜んだ神はその大地を、自らの足で歩く。その歩みの跡に国宝が誕生する。
この歌は、今や命に欠かせない太陽と月の生誕を祝うものでもある。その2つを祀るノイスでは、特に慕われるものだろう。
青い炎と赤い炎が扇から舞い、混ざって美しい紫へと変わっていた。それは生き物の様に観客席を漂い、空気中の冷気とぶつかって小さな火花を散らした。ルルはバラバラと降り注ぐ火の雨に手を伸ばす。触れるとパチパチ弾けるが、不思議と熱くはない。子供たちは星くずの様な火の粉を楽しそうに追いかけていた。
音楽が、呼吸するように消える。そして流れるような、落ち着いた曲へと変わった。
すると観客たちは、互いの顔を見合わせて微笑み合う。どちらともなく手を取り合い、舞台へ上がった。ルービィも、まだ舞台を見ているルルへ体を向ける。気付いた虹の目が不思議そうに見た。
「私と一緒に、踊って下さいますか?」
ルルはキョトンとしたが意味を理解した。無性別ではあるが、本来ならば自分が男役として彼女をリードするべきだろう。それでも、差し伸べられた手を甘んじて取った。
宝石や刺繍をほどこした舞台上を照らすのは、月光だけ。ほど良い明るさは、パートナーの顔だけを互いの瞳に映させる。曲は三曲続き、その間に踊る相手を変えるも良し、そのまま共に踊り続けるも良しとされていた。ルービィとルルは握り合った手を離す事はせず、最後の曲までたどり着いた。
踊りなどした事がないせいでおぼつかない足取りだが、ルービィのおかげでなんとか転ばずに済みそうだと、ルルはホッとしていた。リードさせる形となってしまっているのが、少し心残りとなりそうだが。
『次は僕が、リードするよ。その時は、手を取ってくれる?』
「ええ、楽しみにしてるわ」
ルービィは最後の曲に近付くにつれ、無意識に別れという文字を頭に浮かべていた。しかし当たり前のように用意された次という言葉に、くすぐったそうに笑う。その次という時の流れの中で、自分が生きているのか分からないというのに。
「でもね、私、こうやってするの嫌じゃないわ。1度やってみたかったの」
『そうなの? なら、良かった』
言葉にはしなかったが、ルルもこの状態は嫌いではなかった。リードされてみると、相手の動きを普段以上に理解できる。そしてこう密着しているのもいい。不思議と心地良さがあった。
最後となった曲も、あっという間に終盤に向かっていった。時の流れが早く感じる。
「私ね、貴方と初めて会った時、月の様に静かな人だと思ったの」
『今は違う?』
「最初の印象も、まだあるわ。でもね、月とは逆に、太陽の様だとも思った。柔らかいぬくもりをくれる。それでいて、とても激しい熱もある」
彼女の声はポツリポツリと、まるで曲に添える歌の様に鉱石の耳に溶けていく。何も見えない視界の中、触れた時に描いた微笑みが浮かんだ。
『じゃあ、ルービィは花だね』
「花?」
『うん。たった一輪で、とても強く、美しく咲く。貴女の笑った顔は、花の妖精のようだと、思ったよ』
「そういうの、友達に言っちゃダメよ? 勘違いさせてしまうわ」
『ルービィだから、言ったんだけど、嫌だった?』
「も、もちろん嫌じゃないけれど」
思った事をそのままに言う性格だから、深い意味は無いと分かってはいるが、ルービィは不覚にも顔を赤らめる。
「もう……心配になるくらい、思った事を言うんだから」
「?」
ルルは何かいけなかったのかと、不思議そうに小首をかしげる。全く分かっていない様子に、ルービィは仕方なさそうに笑う。
「静かな人だと思えば、1人でとんでもない無茶もする。楽しい事を見つけると、幼い子供みたいに周りなんて気にしなくなるし……無邪気で、仕方のない人」
知らない間に、踊りに忠実だった彼女の足が止まり、それに従っていたルルも立ち止まる。指が頬を滑るように撫でる。その仕草は愛でるようで、まるで溶けてしまいそうな熱があった。
「初めは表情が読めなくて、何を考えているか分からなかった。でも少しずつ分かるようになっていって……もっといろんな顔を見たくなった」
『ルービィ?』
「儚く消えそうな貴方も、子供の様に無邪気な貴方も、王と呼ばれるに相応しい厳格な貴方も──」
曲が、空に溶けるように終わる。
「好きよ、ルル。友達ではなく、1人の人として、貴方が好き」
ルルは少しの間目を瞬かせていたが、理解したのか大きく見開く。まるで自分だけ時間が止まったように、頭が言葉を綴らない。音の出ない口を開くが、意味もなくまた閉じられる。
そのままで居るとルービィが何かを言った。しかし何故か世界から切り離された様に音が聞こえない。彼女はどこか恥ずかしそうに目を伏せ、それまで繋いでいた手をそっと離した。舞踏会が終わった会場は、一瞬で人混みの中へと消えてしまう。忙しなく動く人々の中で、ルルはただ1人佇んでいた。
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