87 / 210
【宝石少年と2つの国】
毛嫌う意味
しおりを挟む
鳥の群れから、2人はガサガサと派手な音を立てて木の間を落ちて行く。枝の擦れる音のせいで周りは掻き消された。視界が悪い。そんな、葉が皮膚を浅く切る合間を縫って、ベリルはルルを抱き締めた。
しかし、より深く落ち続けた2人が落ちたのは地面ではなかった。ベリルは腰に来る衝撃の弱さに、力みで閉じた目をそっと開ける。自分たちが腰かけているのは地面ではなく、何本もの木の枝が重なって出来た椅子の上だった。
「生きてる、か?」
『ん、逃げられた……みたい』
そう言ってキョロキョロした時、ルルの頭の上にコツンとワイヤーの持ち手が落ちて来た。外れかけていた仮面がその小さな衝撃でズレて落ちる。目をパチクリさせたルルに、ベリルは吹き出した。
「派手な鬼ごっこだったな。でも俺らの勝ちだぜ?」
『うん、そうだね。助けてくれて、ありがとう』
「あったりまえだろ」
ベリルは満足そうな笑みを浮かべると、フードが取れて、葉が所々に引っ掛かった紫の混ざる銀の頭を掻き回す。それにルルが身動いだその時、細かく繊細に絡んでいた小さな枝がパキッと折れた。欠けたのはたったの1本だが、2人分の体重を支えられなくなるには充分だった。
ベリルは視界がグラリと傾いた事に気付いてギョッとする。その頃にはもう遅く、彼らは再び枝から放り出され、今度こそ地面に落ちた。
「イッテェ……。ん、何だこの匂い?」
鈍い音で、先程よりは腰に地面の硬さを感じたが、思った以上に土がふかふかしているのを感じた。それと共に、脳がそれだけで満たされそうになるほどの、菓子とは違う濃厚な甘い香りに包まれる。
そっと開けた目の前に広がった光景に、ベリルはポカンとする。真っ赤な薔薇が、無数に自分たちを囲んでいるのだ。
「な、何だぁ?」
『この匂い……薔薇?』
ルルは彼の胸の中から起き上がりながら、周囲を見渡す。このクラクラしそうになるほどの濃厚な香りは、知っている。そうか、ここは『彼女』の庭だ。
思った直後、上からバケツをひっくり返した様な大量の水が降る。そしてすぐ、悲鳴が聞こえてきた。
「きゃあ! ルル、どうしてそこに?!」
『ルービィ?』
ここは月の地区の、クァイットの屋敷だった。恐らく水遣りをしていたのだろう。彼女はビシャビシャになったルルと、見覚えのある少年に目を丸くしている。
ベリルはルービィを思い出すと、気まずそうに顔を引きつらせる。そしてルービィは、ボロボロな2人の様子に何か妙な勘違いをしたらしい。彼女の濃いピンクの瞳が鋭くベリルを睨んだ。
「その人に何をする!」
向けられる尖った声色に、ベリルは咄嗟に両手を挙げる。ルルは両手を翳した彼女へ慌てて駆け寄り、自分の手を重ねて指を絡ませた。
『ルービィ、待って、違うの。襲われた、訳じゃないよ』
「え……?」
『友達。今日はずっと、一緒に居たんだ』
「でも貴方、あの時」
「あ~令嬢さん、あん時は……その、悪かった」
疑いの目が向けられたベリルはすぐに頭を下げる。あの日、ルービィを追っていた男たちに雇われていた事、人身売買の目的を知らなかった事、自分自身敵意はない事を、罪悪感から辿々しくも必死に伝えた。
「んでもう二度と、ああいった仕事はしないって……決めたんだ。だから、その……すんません」
「本当に……?」
「嘘は言わない。まぁ……それなりの罰は……受けるけど」
ルービィはその尻すぼみする言葉に偽りを感じれず、仕方なさそうに小さな息を吐く。居づらそうにするベリルへ首を横に振る彼女の口元には、淡い笑みが見えた。
「もういいわ、謝ってくれたなら。それに……お友達なんでしょう?」
「ま、まぁ」
『うん。とっても、凄い人なんだよ。いろんな物を、作るんだ。例えば』
「お、おいルル!」
ベリルは嬉しそうに褒める口を、無駄だと知りながらも咄嗟に塞ぐ。ルルはそれに少し不服そうにしたが、渋々言葉を止めた。そんなやりとりに、ルービィは可笑しそうに笑う。
彼女は改めるように、ベリルへ手を差し出した。
「私はルービィよ」
「え、あぁ」
ベリルは出された手を見たあと、思わずチラッとルルへ視線を向けた。彼はその視線に気付き、優しく目を細めて頷く。再び視線を戻し、白く華奢な手をそっと握り返した。
「ベリル。よろしく……ルービィ」
「ええ、よろしくベリル」
ルルは握手を交わす彼らの手に自分の手を重ねて頬を緩めた。友達同士が仲良くするのはとても嬉しい。
「2人共、お水……ごめんなさい。気付けなくて」
「へーきへーき」
『うん、大丈夫だよ。僕らが勝手に、落ちちゃっただけ、だから』
「でも、何があったの? そんなに傷だらけで」
ルービィは心配そうに、薄青い肌にある浅い切り傷をそっと撫でる。ルルは優しい手のぬくもりに目を細めながら、今日起こった事、そしてそれに至る原因を彼女へ説明した。
確かに一昨日彼は、用があるとだけ言って深夜になって屋敷を出て行った。ルービィは驚いたあと、すぐに怒りの表情を浮かべる。
「ルル、どうして何も言わずに無茶をしたの!」
『あ……えっと』
「そうだぞ、今回は逃げ切れたけど、もう絶対1人で無茶すんなよな」
「次からは絶対相談して」
『……はぁい』
2人に挟まれルルは首を縮めると、降参するように小さく返事をした。
夕方の風が吹き、ルルはずぶ濡れの体を撫でる冷たさに、体を震わせた。今日の夜は一段と冷える。
「このままじゃ、明日に響いちゃうわね。早く中に入って? ベリルも」
「えっ……でも俺、太陽の地区の」
避け合った地区に知らずとは言え立ち入り、対比となる民の世話になるのは気が引ける。ましてやルービィは五大柱の娘だ。もしこちらの民を毛嫌っている相手が屋敷に居たら、招き入れた彼女だって責められるだろう。
それでもルービィは、その考えを否定させる様に微笑んで首を振った。
「私は構わないわ。使用人も今は眠っているし。父も偏見はない。月の地区がどうしても嫌なら、無理は言わないけれど」
『……ベリルは、今も嫌い合う意味は、何だと思う?』
「え、あ~……何だろ」
言われてみれば、具体的に自分が月の地区で何かをされた事は無い。ただ周りが毛嫌う姿を見て、そういう物だとしか思うようになっていた。その中に自分の考えは、存在しない。
ベリルは少し黙り込んだあと、ゴムも解けてボサボサになった頭を気まずそうに掻きながら、改めてルービィをチラッと見た。
「俺も……いいか?」
「ええ、もちろん」
互いに背を向ける理由は知っている。しかしそれは、歴史と言う文字だけで伝えられてきた昔の景色。自分の意思はそこから先にある。少しくらい、違う事をしたって構わない筈だ。
そして自分たちと何ら変わらないルービィの笑顔に、少しだけ歩み寄ってみようと思えた。
しかし、より深く落ち続けた2人が落ちたのは地面ではなかった。ベリルは腰に来る衝撃の弱さに、力みで閉じた目をそっと開ける。自分たちが腰かけているのは地面ではなく、何本もの木の枝が重なって出来た椅子の上だった。
「生きてる、か?」
『ん、逃げられた……みたい』
そう言ってキョロキョロした時、ルルの頭の上にコツンとワイヤーの持ち手が落ちて来た。外れかけていた仮面がその小さな衝撃でズレて落ちる。目をパチクリさせたルルに、ベリルは吹き出した。
「派手な鬼ごっこだったな。でも俺らの勝ちだぜ?」
『うん、そうだね。助けてくれて、ありがとう』
「あったりまえだろ」
ベリルは満足そうな笑みを浮かべると、フードが取れて、葉が所々に引っ掛かった紫の混ざる銀の頭を掻き回す。それにルルが身動いだその時、細かく繊細に絡んでいた小さな枝がパキッと折れた。欠けたのはたったの1本だが、2人分の体重を支えられなくなるには充分だった。
ベリルは視界がグラリと傾いた事に気付いてギョッとする。その頃にはもう遅く、彼らは再び枝から放り出され、今度こそ地面に落ちた。
「イッテェ……。ん、何だこの匂い?」
鈍い音で、先程よりは腰に地面の硬さを感じたが、思った以上に土がふかふかしているのを感じた。それと共に、脳がそれだけで満たされそうになるほどの、菓子とは違う濃厚な甘い香りに包まれる。
そっと開けた目の前に広がった光景に、ベリルはポカンとする。真っ赤な薔薇が、無数に自分たちを囲んでいるのだ。
「な、何だぁ?」
『この匂い……薔薇?』
ルルは彼の胸の中から起き上がりながら、周囲を見渡す。このクラクラしそうになるほどの濃厚な香りは、知っている。そうか、ここは『彼女』の庭だ。
思った直後、上からバケツをひっくり返した様な大量の水が降る。そしてすぐ、悲鳴が聞こえてきた。
「きゃあ! ルル、どうしてそこに?!」
『ルービィ?』
ここは月の地区の、クァイットの屋敷だった。恐らく水遣りをしていたのだろう。彼女はビシャビシャになったルルと、見覚えのある少年に目を丸くしている。
ベリルはルービィを思い出すと、気まずそうに顔を引きつらせる。そしてルービィは、ボロボロな2人の様子に何か妙な勘違いをしたらしい。彼女の濃いピンクの瞳が鋭くベリルを睨んだ。
「その人に何をする!」
向けられる尖った声色に、ベリルは咄嗟に両手を挙げる。ルルは両手を翳した彼女へ慌てて駆け寄り、自分の手を重ねて指を絡ませた。
『ルービィ、待って、違うの。襲われた、訳じゃないよ』
「え……?」
『友達。今日はずっと、一緒に居たんだ』
「でも貴方、あの時」
「あ~令嬢さん、あん時は……その、悪かった」
疑いの目が向けられたベリルはすぐに頭を下げる。あの日、ルービィを追っていた男たちに雇われていた事、人身売買の目的を知らなかった事、自分自身敵意はない事を、罪悪感から辿々しくも必死に伝えた。
「んでもう二度と、ああいった仕事はしないって……決めたんだ。だから、その……すんません」
「本当に……?」
「嘘は言わない。まぁ……それなりの罰は……受けるけど」
ルービィはその尻すぼみする言葉に偽りを感じれず、仕方なさそうに小さな息を吐く。居づらそうにするベリルへ首を横に振る彼女の口元には、淡い笑みが見えた。
「もういいわ、謝ってくれたなら。それに……お友達なんでしょう?」
「ま、まぁ」
『うん。とっても、凄い人なんだよ。いろんな物を、作るんだ。例えば』
「お、おいルル!」
ベリルは嬉しそうに褒める口を、無駄だと知りながらも咄嗟に塞ぐ。ルルはそれに少し不服そうにしたが、渋々言葉を止めた。そんなやりとりに、ルービィは可笑しそうに笑う。
彼女は改めるように、ベリルへ手を差し出した。
「私はルービィよ」
「え、あぁ」
ベリルは出された手を見たあと、思わずチラッとルルへ視線を向けた。彼はその視線に気付き、優しく目を細めて頷く。再び視線を戻し、白く華奢な手をそっと握り返した。
「ベリル。よろしく……ルービィ」
「ええ、よろしくベリル」
ルルは握手を交わす彼らの手に自分の手を重ねて頬を緩めた。友達同士が仲良くするのはとても嬉しい。
「2人共、お水……ごめんなさい。気付けなくて」
「へーきへーき」
『うん、大丈夫だよ。僕らが勝手に、落ちちゃっただけ、だから』
「でも、何があったの? そんなに傷だらけで」
ルービィは心配そうに、薄青い肌にある浅い切り傷をそっと撫でる。ルルは優しい手のぬくもりに目を細めながら、今日起こった事、そしてそれに至る原因を彼女へ説明した。
確かに一昨日彼は、用があるとだけ言って深夜になって屋敷を出て行った。ルービィは驚いたあと、すぐに怒りの表情を浮かべる。
「ルル、どうして何も言わずに無茶をしたの!」
『あ……えっと』
「そうだぞ、今回は逃げ切れたけど、もう絶対1人で無茶すんなよな」
「次からは絶対相談して」
『……はぁい』
2人に挟まれルルは首を縮めると、降参するように小さく返事をした。
夕方の風が吹き、ルルはずぶ濡れの体を撫でる冷たさに、体を震わせた。今日の夜は一段と冷える。
「このままじゃ、明日に響いちゃうわね。早く中に入って? ベリルも」
「えっ……でも俺、太陽の地区の」
避け合った地区に知らずとは言え立ち入り、対比となる民の世話になるのは気が引ける。ましてやルービィは五大柱の娘だ。もしこちらの民を毛嫌っている相手が屋敷に居たら、招き入れた彼女だって責められるだろう。
それでもルービィは、その考えを否定させる様に微笑んで首を振った。
「私は構わないわ。使用人も今は眠っているし。父も偏見はない。月の地区がどうしても嫌なら、無理は言わないけれど」
『……ベリルは、今も嫌い合う意味は、何だと思う?』
「え、あ~……何だろ」
言われてみれば、具体的に自分が月の地区で何かをされた事は無い。ただ周りが毛嫌う姿を見て、そういう物だとしか思うようになっていた。その中に自分の考えは、存在しない。
ベリルは少し黙り込んだあと、ゴムも解けてボサボサになった頭を気まずそうに掻きながら、改めてルービィをチラッと見た。
「俺も……いいか?」
「ええ、もちろん」
互いに背を向ける理由は知っている。しかしそれは、歴史と言う文字だけで伝えられてきた昔の景色。自分の意思はそこから先にある。少しくらい、違う事をしたって構わない筈だ。
そして自分たちと何ら変わらないルービィの笑顔に、少しだけ歩み寄ってみようと思えた。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説

【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。
子持ちの私は、夫に駆け落ちされました
月山 歩
恋愛
産まれたばかりの赤子を抱いた私は、砦に働きに行ったきり、帰って来ない夫を心配して、鍛錬場を訪れた。すると、夫の上司は夫が仕事中に駆け落ちしていなくなったことを教えてくれた。食べる物がなく、フラフラだった私は、その場で意識を失った。赤子を抱いた私を気の毒に思った公爵家でお世話になることに。
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
転生悪役令嬢に仕立て上げられた幸運の女神様は家門から勘当されたので、自由に生きるため、もう、ほっといてください。今更戻ってこいは遅いです
青の雀
ファンタジー
公爵令嬢ステファニー・エストロゲンは、学園の卒業パーティで第2王子のマリオットから突然、婚約破棄を告げられる
それも事実ではない男爵令嬢のリリアーヌ嬢を苛めたという冤罪を掛けられ、問答無用でマリオットから殴り飛ばされ意識を失ってしまう
そのショックで、ステファニーは前世社畜OL だった記憶を思い出し、日本料理を提供するファミリーレストランを開業することを思いつく
公爵令嬢として、持ち出せる宝石をなぜか物心ついたときには、すでに貯めていて、それを原資として開業するつもりでいる
この国では婚約破棄された令嬢は、キズモノとして扱われることから、なんとか自立しようと修道院回避のために幼いときから貯金していたみたいだった
足取り重く公爵邸に帰ったステファニーに待ち構えていたのが、父からの勘当宣告で……
エストロゲン家では、昔から異能をもって生まれてくるということを当然としている家柄で、異能を持たないステファニーは、前から肩身の狭い思いをしていた
修道院へ行くか、勘当を甘んじて受け入れるか、二者択一を迫られたステファニーは翌早朝にこっそり、家を出た
ステファニー自身は忘れているが、実は女神の化身で何代前の過去に人間との恋でいさかいがあり、無念が残っていたので、神界に帰らず、人間界の中で転生を繰り返すうちに、自分自身が女神であるということを忘れている
エストロゲン家の人々は、ステファニーの恩恵を受け異能を覚醒したということを知らない
ステファニーを追い出したことにより、次々に異能が消えていく……
4/20ようやく誤字チェックが完了しました
もしまだ、何かお気づきの点がありましたら、ご報告お待ち申し上げておりますm(_)m
いったん終了します
思いがけずに長くなってしまいましたので、各単元ごとはショートショートなのですが(笑)
平民女性に転生して、下剋上をするという話も面白いかなぁと
気が向いたら書きますね
復讐のための五つの方法
炭田おと
恋愛
皇后として皇帝カエキリウスのもとに嫁いだイネスは、カエキリウスに愛人ルジェナがいることを知った。皇宮ではルジェナが権威を誇示していて、イネスは肩身が狭い思いをすることになる。
それでも耐えていたイネスだったが、父親に反逆の罪を着せられ、家族も、彼女自身も、処断されることが決まった。
グレゴリウス卿の手を借りて、一人生き残ったイネスは復讐を誓う。
72話で完結です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる