47 / 210
【宝石少年と言葉の国】
優しい国
しおりを挟む
ジャスパーから淡い笑みが消え、僅かにキョトンとした顔が徐々に強張っていく。
彼は何を言いたいのか。どうやってそんな答えに辿り着いたのだろうか。ただ訳が分からず、平然な呼吸を保つのがやっとで、言葉が中々でて来ない。
「……ドウイウ意味?」
『言葉のままだよ。ここに、書かれているのは……僕がこの本に、書いた物。そっくりそのまま、書かれている』
「そんなワケ無いジャナイ。だって」
『宝石の花』
「え?」
『宝石の花の事が、書かれているの。それに、外にも沢山……咲いていた』
「それは……ダッテ、この国の花ダカラ」
『ジャスパーも、そう思っているの? あれは、僕とジェイドにしか、作れない花なのに。彼も、誰かにそう、思わされていたみたい。僕ね、一晩それが、誰なんだろうって……考えていたんだ』
ルルの声は相変わらず乱れず、まるでお伽話を読んで聞かせる様な穏やかさなまま続く。しかし「でもね」と言ってから言葉が数秒止まり、それまで閉じていた目が現れる。
長いまつ毛が隠す瞳が覗き終わるまでの沈黙には、誰の呼吸も聞こえなかった。
『……おかしいの。宝石の花の存在を、知っているのは、僕とジェイド、そして、君だけなんだ。他の人があの花を、どうこう出来る筈、ないんだよ』
「もしかして、疑ッテルのかな……ボクを?」
強張った頬を無理に動かした引きつった笑みに帰って来たのは、肯定の頷き。
「……、……違うヨ、ルル。ボクは何もシテナイ」
『言っていたでしょう? 言葉を、具現化するのは……君の知識に、ある物だけって』
ジャスパーは凍ったように動かない首を、なんとか横に振る。しかし意見は変わらなかった。
様々な可能性を考えた。もしかしたら、自分たちを遠くから見ている存在が居るのではないかなど。何度も無理な仮説を立てては崩したのだ。結局考えに相応しい答えは、1つしかなかったから。
何より彼を疑う必要があると確信したのは、10年前のジャスパーとジェイドの出会いと同時に起きた記憶の変化。そして決定的だったのは、この本に現れた文章。それは彼にだけ見せた青い本に記した物だったのだ。
『ジャスパー、本当の言葉を……教えて?』
彼は形の良い唇をグッと噛んだが、いつも通りの微笑みを向けた。
「【忘れて】よ。今、話した事」
言葉はルルの体に強く響き渡るが、それ以外は何の効果も示さない。そういえば、さっきも本へこの魔法をかけていた。
目の前でパキパキと、何か砕ける小さな音がし始めた。
『忘れないよ。言葉の魔法を……使っても、僕は覚えてる』
「オカ、シイナ……? 【来ないで】……ダメ、【見ないで】!」
ジャスパーは、誰よりも強い色でこちらを見つめる虹の瞳から、逃げる様に頭を抱えた。
距離は一歩一歩と確実に詰められていく。ただ取り乱すように「忘れて」と、言葉に魔法を乗せて繰り返す事しか出来ない。そこに、パキリ、パキリと何かが割れる音が混ざり続けていた。
ルルは呪いの様に言葉を吐き続ける唇に、そっと人差し指を置く。
『それ以上は、砕け落ちてしまうよ』
「アッ?」
ジャスパーはそこでようやく、間近に迫った鏡に似た瞳の中に居る自分の身体に、割れ目が入っている事に気付く。所々、傷口の様にパックリ開いた合間からは、血の代わりに緑の光が溢れ、触れた場所からポロポロと欠けらが床に落ちた。
「ボクの、身体は……綺麗じゃなきゃ!」
しかし言葉が響いても、ピシピシと細かな亀裂が入るばかりで、いくら経っても修復されない。それどころか体の崩壊は止まらず、軋む痛みに顔が歪んだ。
今や言葉の魔法は、彼自身を蝕むものでしかない。これ以上言葉を紡ぎ続ければ、その体は確実に壊れてしまうだろう。
『もういいんだよ。もう、魔法を使わないで、いい。偽りを、本物にする必要も……無いよ』
「エ?」
『ジェイドが全て、思い出したの。自分が、旅人だった事を』
「ウソ…………嘘ダ……」
ジャスパーは震えた声で呟くと、糸が切れた操り人形の様にヘタリと座り込んでしまった。目の前でこちらを見るルルの服を握り締めて縋る。
「イヤ……嫌だよ、夢を終わらせないで……ボクを独りにしないでっ! もう嫌ダ、戻りたくないヨ。ズット独りなんだ、アソコは」
『落ち着いて。大丈夫だよ、独りにはならない』
「じゃあ、居てくれるの……? ルル。コノ国に、ずっと」
『それは……無理だよ。僕は旅を、したいから』
「行カナイデヨ、旅なんて。外は危ないよ? 沢山ノ人間が狙う。でもソンナ人、グリードには居ない。だって……だってココは、ボクの国だから」
『君の……国?』
「そう。ココは作った国ナンダ。ボクが、言葉の魔法で。凄いでしょ!」
堂々としていて少し興奮気味な声が大図書館に響く。
言葉の魔法が国の常識を変えたのだとは予想していたが、まさか、国自体を作りあげていたとは思わなかった。しかしそう言われると、国の妙な静けさや、グリードの民が大図書館に訪れない事などの違和感に合点がいく。
「ココは世界一優しい国。だからボクらヲ傷付ける人間は1人モ居ない。ネ、素敵でしょ? 欲深い目デ見る人間も、値踏ミされる事も無いンダ」
『素敵? 本当にそう思うの……?』
それは本気の言葉だろうか。ここは誰のための世界? ジャスパーが望んだ国? 優しさを知らない彼の、偽りの優しさで満ちた国。そんなの、悪夢の間違いだろう。
ルルは首を横に振りながら、服を握って震える拳に手を重ねた。
『僕はこの国を、優しいとは思えない』
「な、何デ? 誰にも酷イ事されなかったデショ? 奴隷商人モ居ないし、たとえソノ姿を晒したって誰も好奇な目で見ない。ダカラ──」
『もうやめて、ジャスパー』
あまり感情を表さないルルの顔が、これまでに無いほどハッキリ歪んでいた。不愉快さ、怒り、そして哀しみを含んだその顔に、饒舌だったジャスパーは言葉を失う。
どうしてそんな顔をするのか分からなかった。ただこの国の良さを語っただけなのに。
『誰も、君を見ない国……? そんなの、優しいわけない。独りのままじゃないか』
その言葉に丸くなった色違いの目から、緑色に輝く雫が頬に伝った。するとジャスパーの口から疲れたような笑い声が漏れる。
「……2人とも意地悪ダナァ、本当」
この国が茶番にも満たないと、最初から分かっていた。ジェイドに出会って人の優しさというものに触れてから、この国がどれほど孤独で、寂しいハリボテなのかを思い知っていた。それでも、ずっと無視していた。静かで何も無くても、もう国は完全に出来上がってしまっていたから。
だから閉じ込めたんだ。1度知った優しさを、すぐには手放せなかった。
「もうココから、ボクは、離レラレナインダよ?」
ルルからいろんな人と国の物語を聞くたびに、窓の外を見る回数が増えた。空が美しいなんて思った事も無いのに、思うようになった。自由な彼が羨ましい。傷付きたくなくて閉じ籠ったのに、傷付いてもいいから自由になってみたいと思ってしまった。
いつの間にか、国と自分の存在を保つため、夢に身を委ねた本物の願いが変わっていた。
1つ、鐘が鳴った。
「知ってるカイ? ボクが居た場所。真っ暗で、冷たくて……無インダ。なーんにも。イマサラ、コノ国を終わらせられナイヨ」
2つ、鐘が鳴った。
主人の願いが途切れた夢は、崩れる以外の未来が無かった。もう1度願いが叶うだなんて都合は良くない。崩れた先に待っているのは懐かしい真っ暗な孤独。それならたとえ偽りでも、彩りがある孤独の方が耐えられる。
「モウ、アソコに戻りたくない……っ」
3つ、鐘が鳴った。
地中から大きく持ち上げられる衝撃があった。足元がグラリと揺れ、突然の事にルルの体は少し遠くに放られて倒れる。振動の影響か、2人の間に大きな崖が出来ていた。
4つ、鐘が鳴った。
『ジャスパー!』
急いで起き上がり、手を伸ばす。しかしジャスパーはその手を取らず、ただ、出会った頃と同じ様に微笑んだ。
「ゴメンね、ルル」
5つ目の鐘が鳴った。その瞬間、星や月も登らない夜が訪れた。
彼は何を言いたいのか。どうやってそんな答えに辿り着いたのだろうか。ただ訳が分からず、平然な呼吸を保つのがやっとで、言葉が中々でて来ない。
「……ドウイウ意味?」
『言葉のままだよ。ここに、書かれているのは……僕がこの本に、書いた物。そっくりそのまま、書かれている』
「そんなワケ無いジャナイ。だって」
『宝石の花』
「え?」
『宝石の花の事が、書かれているの。それに、外にも沢山……咲いていた』
「それは……ダッテ、この国の花ダカラ」
『ジャスパーも、そう思っているの? あれは、僕とジェイドにしか、作れない花なのに。彼も、誰かにそう、思わされていたみたい。僕ね、一晩それが、誰なんだろうって……考えていたんだ』
ルルの声は相変わらず乱れず、まるでお伽話を読んで聞かせる様な穏やかさなまま続く。しかし「でもね」と言ってから言葉が数秒止まり、それまで閉じていた目が現れる。
長いまつ毛が隠す瞳が覗き終わるまでの沈黙には、誰の呼吸も聞こえなかった。
『……おかしいの。宝石の花の存在を、知っているのは、僕とジェイド、そして、君だけなんだ。他の人があの花を、どうこう出来る筈、ないんだよ』
「もしかして、疑ッテルのかな……ボクを?」
強張った頬を無理に動かした引きつった笑みに帰って来たのは、肯定の頷き。
「……、……違うヨ、ルル。ボクは何もシテナイ」
『言っていたでしょう? 言葉を、具現化するのは……君の知識に、ある物だけって』
ジャスパーは凍ったように動かない首を、なんとか横に振る。しかし意見は変わらなかった。
様々な可能性を考えた。もしかしたら、自分たちを遠くから見ている存在が居るのではないかなど。何度も無理な仮説を立てては崩したのだ。結局考えに相応しい答えは、1つしかなかったから。
何より彼を疑う必要があると確信したのは、10年前のジャスパーとジェイドの出会いと同時に起きた記憶の変化。そして決定的だったのは、この本に現れた文章。それは彼にだけ見せた青い本に記した物だったのだ。
『ジャスパー、本当の言葉を……教えて?』
彼は形の良い唇をグッと噛んだが、いつも通りの微笑みを向けた。
「【忘れて】よ。今、話した事」
言葉はルルの体に強く響き渡るが、それ以外は何の効果も示さない。そういえば、さっきも本へこの魔法をかけていた。
目の前でパキパキと、何か砕ける小さな音がし始めた。
『忘れないよ。言葉の魔法を……使っても、僕は覚えてる』
「オカ、シイナ……? 【来ないで】……ダメ、【見ないで】!」
ジャスパーは、誰よりも強い色でこちらを見つめる虹の瞳から、逃げる様に頭を抱えた。
距離は一歩一歩と確実に詰められていく。ただ取り乱すように「忘れて」と、言葉に魔法を乗せて繰り返す事しか出来ない。そこに、パキリ、パキリと何かが割れる音が混ざり続けていた。
ルルは呪いの様に言葉を吐き続ける唇に、そっと人差し指を置く。
『それ以上は、砕け落ちてしまうよ』
「アッ?」
ジャスパーはそこでようやく、間近に迫った鏡に似た瞳の中に居る自分の身体に、割れ目が入っている事に気付く。所々、傷口の様にパックリ開いた合間からは、血の代わりに緑の光が溢れ、触れた場所からポロポロと欠けらが床に落ちた。
「ボクの、身体は……綺麗じゃなきゃ!」
しかし言葉が響いても、ピシピシと細かな亀裂が入るばかりで、いくら経っても修復されない。それどころか体の崩壊は止まらず、軋む痛みに顔が歪んだ。
今や言葉の魔法は、彼自身を蝕むものでしかない。これ以上言葉を紡ぎ続ければ、その体は確実に壊れてしまうだろう。
『もういいんだよ。もう、魔法を使わないで、いい。偽りを、本物にする必要も……無いよ』
「エ?」
『ジェイドが全て、思い出したの。自分が、旅人だった事を』
「ウソ…………嘘ダ……」
ジャスパーは震えた声で呟くと、糸が切れた操り人形の様にヘタリと座り込んでしまった。目の前でこちらを見るルルの服を握り締めて縋る。
「イヤ……嫌だよ、夢を終わらせないで……ボクを独りにしないでっ! もう嫌ダ、戻りたくないヨ。ズット独りなんだ、アソコは」
『落ち着いて。大丈夫だよ、独りにはならない』
「じゃあ、居てくれるの……? ルル。コノ国に、ずっと」
『それは……無理だよ。僕は旅を、したいから』
「行カナイデヨ、旅なんて。外は危ないよ? 沢山ノ人間が狙う。でもソンナ人、グリードには居ない。だって……だってココは、ボクの国だから」
『君の……国?』
「そう。ココは作った国ナンダ。ボクが、言葉の魔法で。凄いでしょ!」
堂々としていて少し興奮気味な声が大図書館に響く。
言葉の魔法が国の常識を変えたのだとは予想していたが、まさか、国自体を作りあげていたとは思わなかった。しかしそう言われると、国の妙な静けさや、グリードの民が大図書館に訪れない事などの違和感に合点がいく。
「ココは世界一優しい国。だからボクらヲ傷付ける人間は1人モ居ない。ネ、素敵でしょ? 欲深い目デ見る人間も、値踏ミされる事も無いンダ」
『素敵? 本当にそう思うの……?』
それは本気の言葉だろうか。ここは誰のための世界? ジャスパーが望んだ国? 優しさを知らない彼の、偽りの優しさで満ちた国。そんなの、悪夢の間違いだろう。
ルルは首を横に振りながら、服を握って震える拳に手を重ねた。
『僕はこの国を、優しいとは思えない』
「な、何デ? 誰にも酷イ事されなかったデショ? 奴隷商人モ居ないし、たとえソノ姿を晒したって誰も好奇な目で見ない。ダカラ──」
『もうやめて、ジャスパー』
あまり感情を表さないルルの顔が、これまでに無いほどハッキリ歪んでいた。不愉快さ、怒り、そして哀しみを含んだその顔に、饒舌だったジャスパーは言葉を失う。
どうしてそんな顔をするのか分からなかった。ただこの国の良さを語っただけなのに。
『誰も、君を見ない国……? そんなの、優しいわけない。独りのままじゃないか』
その言葉に丸くなった色違いの目から、緑色に輝く雫が頬に伝った。するとジャスパーの口から疲れたような笑い声が漏れる。
「……2人とも意地悪ダナァ、本当」
この国が茶番にも満たないと、最初から分かっていた。ジェイドに出会って人の優しさというものに触れてから、この国がどれほど孤独で、寂しいハリボテなのかを思い知っていた。それでも、ずっと無視していた。静かで何も無くても、もう国は完全に出来上がってしまっていたから。
だから閉じ込めたんだ。1度知った優しさを、すぐには手放せなかった。
「もうココから、ボクは、離レラレナインダよ?」
ルルからいろんな人と国の物語を聞くたびに、窓の外を見る回数が増えた。空が美しいなんて思った事も無いのに、思うようになった。自由な彼が羨ましい。傷付きたくなくて閉じ籠ったのに、傷付いてもいいから自由になってみたいと思ってしまった。
いつの間にか、国と自分の存在を保つため、夢に身を委ねた本物の願いが変わっていた。
1つ、鐘が鳴った。
「知ってるカイ? ボクが居た場所。真っ暗で、冷たくて……無インダ。なーんにも。イマサラ、コノ国を終わらせられナイヨ」
2つ、鐘が鳴った。
主人の願いが途切れた夢は、崩れる以外の未来が無かった。もう1度願いが叶うだなんて都合は良くない。崩れた先に待っているのは懐かしい真っ暗な孤独。それならたとえ偽りでも、彩りがある孤独の方が耐えられる。
「モウ、アソコに戻りたくない……っ」
3つ、鐘が鳴った。
地中から大きく持ち上げられる衝撃があった。足元がグラリと揺れ、突然の事にルルの体は少し遠くに放られて倒れる。振動の影響か、2人の間に大きな崖が出来ていた。
4つ、鐘が鳴った。
『ジャスパー!』
急いで起き上がり、手を伸ばす。しかしジャスパーはその手を取らず、ただ、出会った頃と同じ様に微笑んだ。
「ゴメンね、ルル」
5つ目の鐘が鳴った。その瞬間、星や月も登らない夜が訪れた。
10
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説

【完結】あなたに知られたくなかった
ここ
ファンタジー
セレナの幸せな生活はあっという間に消え去った。新しい継母と異母妹によって。
5歳まで令嬢として生きてきたセレナは6歳の今は、小さな手足で必死に下女見習いをしている。もう自分が令嬢だということは忘れていた。
そんなセレナに起きた奇跡とは?

冤罪をかけられた上に婚約破棄されたので、こんな国出て行ってやります
真理亜
恋愛
「そうですか。では出て行きます」
婚約者である王太子のイーサンから謝罪を要求され、従わないなら国外追放だと脅された公爵令嬢のアイリスは、平然とこう言い放った。
そもそもが冤罪を着せられた上、婚約破棄までされた相手に敬意を表す必要など無いし、そんな王太子が治める国に未練などなかったからだ。
脅しが空振りに終わったイーサンは狼狽えるが、最早後の祭りだった。なんと娘可愛さに公爵自身もまた爵位を返上して国を出ると言い出したのだ。
王国のTOPに位置する公爵家が無くなるなどあってはならないことだ。イーサンは慌てて引き止めるがもう遅かった。

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり

魅了が解けた貴男から私へ
砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。
彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。
そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。
しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。
男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。
元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。
しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。
三話完結です。
子持ちの私は、夫に駆け落ちされました
月山 歩
恋愛
産まれたばかりの赤子を抱いた私は、砦に働きに行ったきり、帰って来ない夫を心配して、鍛錬場を訪れた。すると、夫の上司は夫が仕事中に駆け落ちしていなくなったことを教えてくれた。食べる物がなく、フラフラだった私は、その場で意識を失った。赤子を抱いた私を気の毒に思った公爵家でお世話になることに。
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
乙女ゲームの世界だと、いつから思い込んでいた?
シナココ
ファンタジー
母親違いの妹をいじめたというふわふわした冤罪で婚約破棄された上に、最北の辺境地に流された公爵令嬢ハイデマリー。勝ち誇る妹・ゲルダは転生者。この世界のヒロインだと豪語し、王太子妃に成り上がる。乙女ゲームのハッピーエンドの確定だ。
……乙女ゲームが終わったら、戦争ストラテジーゲームが始まるのだ。
転生悪役令嬢に仕立て上げられた幸運の女神様は家門から勘当されたので、自由に生きるため、もう、ほっといてください。今更戻ってこいは遅いです
青の雀
ファンタジー
公爵令嬢ステファニー・エストロゲンは、学園の卒業パーティで第2王子のマリオットから突然、婚約破棄を告げられる
それも事実ではない男爵令嬢のリリアーヌ嬢を苛めたという冤罪を掛けられ、問答無用でマリオットから殴り飛ばされ意識を失ってしまう
そのショックで、ステファニーは前世社畜OL だった記憶を思い出し、日本料理を提供するファミリーレストランを開業することを思いつく
公爵令嬢として、持ち出せる宝石をなぜか物心ついたときには、すでに貯めていて、それを原資として開業するつもりでいる
この国では婚約破棄された令嬢は、キズモノとして扱われることから、なんとか自立しようと修道院回避のために幼いときから貯金していたみたいだった
足取り重く公爵邸に帰ったステファニーに待ち構えていたのが、父からの勘当宣告で……
エストロゲン家では、昔から異能をもって生まれてくるということを当然としている家柄で、異能を持たないステファニーは、前から肩身の狭い思いをしていた
修道院へ行くか、勘当を甘んじて受け入れるか、二者択一を迫られたステファニーは翌早朝にこっそり、家を出た
ステファニー自身は忘れているが、実は女神の化身で何代前の過去に人間との恋でいさかいがあり、無念が残っていたので、神界に帰らず、人間界の中で転生を繰り返すうちに、自分自身が女神であるということを忘れている
エストロゲン家の人々は、ステファニーの恩恵を受け異能を覚醒したということを知らない
ステファニーを追い出したことにより、次々に異能が消えていく……
4/20ようやく誤字チェックが完了しました
もしまだ、何かお気づきの点がありましたら、ご報告お待ち申し上げておりますm(_)m
いったん終了します
思いがけずに長くなってしまいましたので、各単元ごとはショートショートなのですが(笑)
平民女性に転生して、下剋上をするという話も面白いかなぁと
気が向いたら書きますね
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる