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【宝石少年と旅立ちの国】
結晶
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ルルは未だ治らない体の熱に息を荒げながらも、必死に呼吸を落ち着かせる。クーゥカラットの存在を尋ねながら彼の手を力強く握ると握り返され、震えながらもなんとか深い息を吐いた。
しかしその安堵も束の間だった。まるで耳に炎を当てられたような激しい痛みに、ルルはクーゥカラットの手を離して両耳を塞ぐ。
それは体が作り変えられる痛みだった。
「どうした……?!」
「……っ! ……、……っ!」
痛みでもう言葉すら作れないのか、通話石を通しても何も聞こえない。
代わりに聞こえてきたのは、パキパキと何かが割れる様な音。音の源は、耳を抑えるルルの手の中からだ。細い指の隙間から、キラキラとした光が見えた。
「な、なんだ?」
クーゥカラットは自分の目を疑いながら、ルルの手をそっと耳から外させる。痛みが治ってきたのか、腕の強張りは無くなっていた。
見えていた光は邪魔な手が消えた事でより輝き、クーゥカラットはその眩しさに目を細めた。しかしすぐに赤紫の瞳は見開かれる。
「ほ、宝石?」
クーゥカラットの声は小さく震えていた。
ルルの手が隠すまで、そこには確かに、人と同じ形をした耳があった。しかし今、クーゥカラットの目に映っているのは、耳の代わりとして生える数個の宝石の柱。
カラフルな石たちはキラキラと上品に輝き、平然とそこに居る。
「どう、なってるんだ?」
『……クゥ?』
「! ルル、聞こえるのか?!」
ルルは頷きながら自分の耳元に触れる。髪を分けながら生えている宝石に、指先がコツリと当たった。彼はその変化を他人事のように、何が起こったのかと何度も触っている。
クーゥカラットは遠慮なく触れる姿にハラハラとし、思わず手を握って止めた。
「あ、あまり弄らない方がいい」
『ん……でも、あのね』
ルルが何か言いかけた時、玄関の扉が乱暴に開かれた音が下から響き、遮られた。ルルはその音に驚いて肩を跳ねさせる。
すぐバタバタと階段を駆け上がる足音が聞こえたかと思うと、肩で息をしているクリスタが顔を見せた。
クーゥカラットがテレパスをした相手は彼だった。クリスタはクーゥカラットの慌てた様子に緊急事態と察し、急いで駆けつけたのだが、彼らの落ち着いた様子に肩の力を抜く。
「な、なんだ……大丈夫なのか……っ?」
「すまん、今ちょうど落ち着けて、会話も出来るようになったんだ」
「そうかぁっ。はぁ……良かった」
クリスタは安堵のあまりか、その場に腰を落とす。ルルはクーゥカラットから離れて駆け寄った。
心配そうにこちらを見るルルに、クリスタは乾いた笑みを見せながら頭を撫でる。
「良かった、なんとも無さそうだね」
「……、……」
しかしルルはソワソワとし、今度は落ち着かない様子で辺りをキョロキョロし始める。
「どうした?」
『あのね、あの、んっと……聞こえる』
「え?」
『……音、聞こえるの。クリスタの息も、外からの、風の音も、全部』
クーゥカラットとクリスタは驚愕に目を丸くし、互いに見合った。ルルはこちらへ来る、クーゥカラットの足音を辿って振り返る。
『今、クゥがこっちに、来る音も』
「おかしいな……。通話石は声だけの筈だ」
『違う。耳から……聞こえるの』
「耳から?」
冷静さを取り戻した事により、狭まっていた視界が広くなったクリスタは、ようやくルルの体の変化に気付く。
その肌と一体化して生えていている宝石は、体の部位としては違和感があった。
「どうなってるんだ……? 痛みは?」
『もう、無いよ』
指先で撫でても、特別痛いという事は無いらしい。
「……昨晩、奇妙な事は無かったかい?」
『国石の事を、クゥから聞いたんだ。そしたら、お腹が空いて……。宝石を、食べた時に少し、体が、暖かかった。それで眠っていたら……急に、体があっつくなって…………。そしたら……声、聞こえなくて、頭、痛くなったの』
「国石、か」
しばらくクリスタは考え込んだが、いくら唸っても難しそうに顔を顰めるだけだった。
ルルは両側の生きる宝石を、紫の爪でコンコンと突いたり頭を大きく振って見せる。
『触ってるって、いうのは……分かるよ』
「それ以外、何か変わった事は?」
『無いよ。でも』
ルルは更に唸るクリスタと心配そうなクーゥカラットを他所に、2人の声に微睡んで目を閉じる。
やはり頭に響く声より、自らの体が拾う音は柔らかくて、気持ち良く感じた。
『2人の声、やっと聞けたの、僕は嬉しい。ずっと、聞きたかったから。これから、ずっと聞けるの……嬉しいなぁ』
ルルは小さくふふっと笑う音を出し、のんびりと彼らを見上げて頬を緩める。
クーゥカラットとクリスタはそう言って欠伸をしたルルにキョトンとし、つられて力が抜けた様に笑った。
青い月光に染まっていた空が、朝日に溶けて白んできた。そんな頃、ルルはクーゥカラットの腕の中ですっかり深い眠りの中だった。
彼の頭を撫でるクーゥカラットの手は優しげだが、その顔色はあまり晴れない。クーゥカラットは、側の椅子に腰を下ろして腕組みをしているクリスタへ小さく呟く。
「一体、どうなっているんだ……? 突然の熱に、体の結晶化。このまま放っておいていいのか?」
「うん……その熱が、人間の風邪というものではないのは確かだ。オリクトの民は病いには掛からない。調べた限り、そんな前例が1度も無いんだ」
今日クーゥカラットから連絡を貰う前から、クリスタはオリクトの民について調べていた。しかし彼らの資料は思った以上に少ない。
この国にある資料のほとんどを読み漁ったが、既に知っている知識しか見当たらなかった。
「ルルは……本当に不思議な子だ。オリクトの民は特別、盲目だったり声が出ないというわけでもない。あぁ、こんなにもどかしい事はないな」
クリスタにしては珍しく苛立ちに声が荒くなっていた。彼は口惜しさに爪を噛む。
オリクトの民についての資料が中途半端なのには理由があった。それは彼らが絶滅した原因でもある『宝石狩り』と称された愚かな行動があったから。その美しい体はバラバラにした宝石としても、奴隷としても最高級で売れる。貴族は地位のアクセサリーとして見せびらかすのだ。
しかも未だに、彼らを捕まえて一攫千金を狙う輩も居るのだ。ルルが奴隷として捕まっていたのも、その名残りだろう。
「今、ルルに他の異常が無いのが幸いか……。資料は他国から再度集めるしかないね。クーゥカラットも、今日みたいに何かあったらすぐ言ってくれ」
「ああ」
クリスタは未だ顔に影を落としているクーゥカラットの様子に仕方無さそうに笑った。
このままではきっと、明日から不安が拭えなくなってしまうだろう。その陰は彼らの幸せの妨げになる。
「そう悔やむな。ルルにはもう痛みは無い。それなら、音が聞こえるようになって、世界が広がった……ただそれだけだ。それに、言っていただろ? 僕たちの声を聞けて良かったって。気を使う時に嘘を言う子か? ルルは」
「ああ……そうだ。そうだな」
「物は考えようさ。お前は心配し過ぎるんだよ」
「ははは、人の事言えないだろ」
そう言ってやっと笑ったクーゥカラットに、クリスタも安心して微笑んだ。
ふいにクリスタはクーゥカラットの顔に手を伸ばした。クーゥカラットは自分より細い指先が目元を掠めるのを、ただ不思議そうにする。
「眠れないのか?」
「いや? そんな事は無いが」
「そうかい? まだ隈が見えるけど。まぁ、無茶をしない程度にな」
「ああ、分かってる」
「倒れて介抱するのは僕だぞ?」
「はは、分かってるよ」
クーゥカラットは指が離れた目を試しに触ってみる。
以前の様な不眠は無いが、そう言われれば最近、寝ても少し眠気が取れない事が増えた気がする。しかしただ怠いだけで、あまり気に留めてはいなかった。
「それじゃあ、今日は帰るよ」
「ああ、また来てくれ。ルルも喜ぶ」
「近いうちに。その格好、ルルは辛くないのか?」
「多分な。不安な時はこうしていないと落ち着けないらしい。あとは、甘えてる時とかな」
「ふふふ、本当に親子だな。じゃ、おやすみ」
「ありがとう、おやすみ」
階段を下るクリスタをその場で見送ったあと、クーゥカラットは大きな欠伸をこぼす。ルルを起こさないように抱きしめたまま、灯りを消すを目を閉じた。
その粘りつく様な眠気が示す意味をまだ3人は気付かない。
しかしその安堵も束の間だった。まるで耳に炎を当てられたような激しい痛みに、ルルはクーゥカラットの手を離して両耳を塞ぐ。
それは体が作り変えられる痛みだった。
「どうした……?!」
「……っ! ……、……っ!」
痛みでもう言葉すら作れないのか、通話石を通しても何も聞こえない。
代わりに聞こえてきたのは、パキパキと何かが割れる様な音。音の源は、耳を抑えるルルの手の中からだ。細い指の隙間から、キラキラとした光が見えた。
「な、なんだ?」
クーゥカラットは自分の目を疑いながら、ルルの手をそっと耳から外させる。痛みが治ってきたのか、腕の強張りは無くなっていた。
見えていた光は邪魔な手が消えた事でより輝き、クーゥカラットはその眩しさに目を細めた。しかしすぐに赤紫の瞳は見開かれる。
「ほ、宝石?」
クーゥカラットの声は小さく震えていた。
ルルの手が隠すまで、そこには確かに、人と同じ形をした耳があった。しかし今、クーゥカラットの目に映っているのは、耳の代わりとして生える数個の宝石の柱。
カラフルな石たちはキラキラと上品に輝き、平然とそこに居る。
「どう、なってるんだ?」
『……クゥ?』
「! ルル、聞こえるのか?!」
ルルは頷きながら自分の耳元に触れる。髪を分けながら生えている宝石に、指先がコツリと当たった。彼はその変化を他人事のように、何が起こったのかと何度も触っている。
クーゥカラットは遠慮なく触れる姿にハラハラとし、思わず手を握って止めた。
「あ、あまり弄らない方がいい」
『ん……でも、あのね』
ルルが何か言いかけた時、玄関の扉が乱暴に開かれた音が下から響き、遮られた。ルルはその音に驚いて肩を跳ねさせる。
すぐバタバタと階段を駆け上がる足音が聞こえたかと思うと、肩で息をしているクリスタが顔を見せた。
クーゥカラットがテレパスをした相手は彼だった。クリスタはクーゥカラットの慌てた様子に緊急事態と察し、急いで駆けつけたのだが、彼らの落ち着いた様子に肩の力を抜く。
「な、なんだ……大丈夫なのか……っ?」
「すまん、今ちょうど落ち着けて、会話も出来るようになったんだ」
「そうかぁっ。はぁ……良かった」
クリスタは安堵のあまりか、その場に腰を落とす。ルルはクーゥカラットから離れて駆け寄った。
心配そうにこちらを見るルルに、クリスタは乾いた笑みを見せながら頭を撫でる。
「良かった、なんとも無さそうだね」
「……、……」
しかしルルはソワソワとし、今度は落ち着かない様子で辺りをキョロキョロし始める。
「どうした?」
『あのね、あの、んっと……聞こえる』
「え?」
『……音、聞こえるの。クリスタの息も、外からの、風の音も、全部』
クーゥカラットとクリスタは驚愕に目を丸くし、互いに見合った。ルルはこちらへ来る、クーゥカラットの足音を辿って振り返る。
『今、クゥがこっちに、来る音も』
「おかしいな……。通話石は声だけの筈だ」
『違う。耳から……聞こえるの』
「耳から?」
冷静さを取り戻した事により、狭まっていた視界が広くなったクリスタは、ようやくルルの体の変化に気付く。
その肌と一体化して生えていている宝石は、体の部位としては違和感があった。
「どうなってるんだ……? 痛みは?」
『もう、無いよ』
指先で撫でても、特別痛いという事は無いらしい。
「……昨晩、奇妙な事は無かったかい?」
『国石の事を、クゥから聞いたんだ。そしたら、お腹が空いて……。宝石を、食べた時に少し、体が、暖かかった。それで眠っていたら……急に、体があっつくなって…………。そしたら……声、聞こえなくて、頭、痛くなったの』
「国石、か」
しばらくクリスタは考え込んだが、いくら唸っても難しそうに顔を顰めるだけだった。
ルルは両側の生きる宝石を、紫の爪でコンコンと突いたり頭を大きく振って見せる。
『触ってるって、いうのは……分かるよ』
「それ以外、何か変わった事は?」
『無いよ。でも』
ルルは更に唸るクリスタと心配そうなクーゥカラットを他所に、2人の声に微睡んで目を閉じる。
やはり頭に響く声より、自らの体が拾う音は柔らかくて、気持ち良く感じた。
『2人の声、やっと聞けたの、僕は嬉しい。ずっと、聞きたかったから。これから、ずっと聞けるの……嬉しいなぁ』
ルルは小さくふふっと笑う音を出し、のんびりと彼らを見上げて頬を緩める。
クーゥカラットとクリスタはそう言って欠伸をしたルルにキョトンとし、つられて力が抜けた様に笑った。
青い月光に染まっていた空が、朝日に溶けて白んできた。そんな頃、ルルはクーゥカラットの腕の中ですっかり深い眠りの中だった。
彼の頭を撫でるクーゥカラットの手は優しげだが、その顔色はあまり晴れない。クーゥカラットは、側の椅子に腰を下ろして腕組みをしているクリスタへ小さく呟く。
「一体、どうなっているんだ……? 突然の熱に、体の結晶化。このまま放っておいていいのか?」
「うん……その熱が、人間の風邪というものではないのは確かだ。オリクトの民は病いには掛からない。調べた限り、そんな前例が1度も無いんだ」
今日クーゥカラットから連絡を貰う前から、クリスタはオリクトの民について調べていた。しかし彼らの資料は思った以上に少ない。
この国にある資料のほとんどを読み漁ったが、既に知っている知識しか見当たらなかった。
「ルルは……本当に不思議な子だ。オリクトの民は特別、盲目だったり声が出ないというわけでもない。あぁ、こんなにもどかしい事はないな」
クリスタにしては珍しく苛立ちに声が荒くなっていた。彼は口惜しさに爪を噛む。
オリクトの民についての資料が中途半端なのには理由があった。それは彼らが絶滅した原因でもある『宝石狩り』と称された愚かな行動があったから。その美しい体はバラバラにした宝石としても、奴隷としても最高級で売れる。貴族は地位のアクセサリーとして見せびらかすのだ。
しかも未だに、彼らを捕まえて一攫千金を狙う輩も居るのだ。ルルが奴隷として捕まっていたのも、その名残りだろう。
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「ああ」
クリスタは未だ顔に影を落としているクーゥカラットの様子に仕方無さそうに笑った。
このままではきっと、明日から不安が拭えなくなってしまうだろう。その陰は彼らの幸せの妨げになる。
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「ああ……そうだ。そうだな」
「物は考えようさ。お前は心配し過ぎるんだよ」
「ははは、人の事言えないだろ」
そう言ってやっと笑ったクーゥカラットに、クリスタも安心して微笑んだ。
ふいにクリスタはクーゥカラットの顔に手を伸ばした。クーゥカラットは自分より細い指先が目元を掠めるのを、ただ不思議そうにする。
「眠れないのか?」
「いや? そんな事は無いが」
「そうかい? まだ隈が見えるけど。まぁ、無茶をしない程度にな」
「ああ、分かってる」
「倒れて介抱するのは僕だぞ?」
「はは、分かってるよ」
クーゥカラットは指が離れた目を試しに触ってみる。
以前の様な不眠は無いが、そう言われれば最近、寝ても少し眠気が取れない事が増えた気がする。しかしただ怠いだけで、あまり気に留めてはいなかった。
「それじゃあ、今日は帰るよ」
「ああ、また来てくれ。ルルも喜ぶ」
「近いうちに。その格好、ルルは辛くないのか?」
「多分な。不安な時はこうしていないと落ち着けないらしい。あとは、甘えてる時とかな」
「ふふふ、本当に親子だな。じゃ、おやすみ」
「ありがとう、おやすみ」
階段を下るクリスタをその場で見送ったあと、クーゥカラットは大きな欠伸をこぼす。ルルを起こさないように抱きしめたまま、灯りを消すを目を閉じた。
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