長安陥落~ ཀེང་ཤྀ་ཕབ།

りゅ・りくらむ

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第一章

ナンシェルの名誉のための補足というか弁明

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「卑劣漢」
「ただいるだけの役立たず」
「腰抜け」
「ナナムの傀儡」

と、わたしの小説のなかでの評価は散々のナンシェルですが、実際はどのような人物であったのかは全く不明です。
吐蕃の人物は外交(特に対唐)で活躍した人物、もしくは仏教の導入に功績のあった人物については記録が残っていることが多いのですが、そのヘンに携わっていなかった人物についてはほぼデータがなかったりします。
ナンシェルも同様で、大相となったお陰で名前こそ残りましたが、あとはいつの会盟を主催したか程度の記録しか残っていません。
しかし763年までの吐蕃の大躍進を見ると、その間に大相の地位にあったナンシェルは意外と能臣であった可能性も無きにしもあらずです。

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