【R18】月しずくのワルツ~ツンデレ令嬢の初恋~

イチニ

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18.真実

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  ミシェルはクラウスに会うために、バラティエ公爵家の別邸を訪ねていた。
 ロレーヌがいたなら、彼を連れ出し話さなければならないと思っていたが、彼女の姿はなかった。
「未亡人……ロレーヌさんは?」
 夜会での失態から二日が経っている。
 彼女自身も、彼女の行動も、受け入れ難かったが、ミシェルのしたことは幼子の癇癪、八つ当たりだった。いくら酔っていたとはいえ、愚かとしかいいようがない。
 それに、ロレーヌはダトル皇国から招いた客人である。アレクシが間に入ってくれたとはいえ、彼女があの行為を問題視すれば、公爵家はミシェルに何らかの罰を与えなければならなくなる。
 そうなることも覚悟もしているので、今更、心証を良くしようとは思っていない。しかし非礼な行為だったの事実なので謝罪はしておきたかった。
 
「外出している」
「……アレクシと?」
「ああ」
 彼女の実家はライネローズだと聞いていた。家族や友人にでも会っているのかもと思ったが念のため訊ねた。
 アレクシは積極的にロレーヌを誘っているようで、心が苦しくなる。
「……ごめんなさい」
「どうして謝るんだ?この前の件のことなら、気にしていない。それより……アルコールは控えたほうがいい」
 朗らかな声で説教じみたことを言われ、胸がつきりと痛んだ。
 アレクシにロレーヌを奪われたというのに、その元凶であるミシェルに怒ることすらしない。
 怒ってくれたなら。
 優しくしたりなんかせず、お前のせいだ、と罵ってくれた方が、楽になれる気がした。

(わたしは……わたしたち親子は、何てことをしてしまったのだろう……)

「話があるの。……中に入れてくれる?話は、すぐに終わるから」
 表情をなくした顔で彼を見上げる。
 クラウスは眉を寄せ、ああ、と答え、客室にミシェルを案内した。

 使用人の姿はない。
 出払っているのか、それとも使用人の派遣を断り、二人だけの暮らしを望んだのか。
 こんなときでも、浅ましく嫉妬してしまう自分が嫌になった。

 アレクシの趣味なのだろう。客室は華やかだが派手ではない若草色を基調とした色合いの部屋で、家具も品の良いもので揃えられていた。
 客室にはゆったりしたソファもあった。
「飲み物を持ってくる。座っていてくれ」
 クラウスの言葉に、ミシェルは立ったまま、首を振る。
「ミシェル?」
 いつもと様子が違うことに気づいたのだろう。
 クラウスが訝しむように見つめてくる。
 ミシェルは彼の黒色の瞳を見返し、口を開いた。
「……裏切ったのはあなたじゃない。本当の盗人は、お父様の方だったのね」
 ミシェルは鞄の中から取り出した楽譜を彼に差し出す。
 手にしたクラウスはそれに視線を落とすと、顔を強張らせた。
「執事から、八年前のことを聞いたわ。……あのお金はお父様があなたに渡したものだったって」

 父の私室で楽譜を見つけたあと、ミシェルは執事に八年前のことを問い質した。
 彼はオービニエ家の資産を管理していて、八年前のことも知っていた。
 父の口からはっきりとした真実を聞いたことはなかったというが、クラウスに多額の金を用意させたことや、その前後の父の行動から、おおよそのことを察していたという。
 執事が察していることを知っていた父は、彼の前で後悔の念も口にしていたらしい。
 悔いてたなら、なぜ罪を償おうとしなかったのか。
 そう問うと、執事は言い辛そうに、ミシェル様の将来を案じておいででした、と答えた。
 こういうときに『父親顔』する男を卑怯だとミシェルは思った。

「これから王宮へ行って、父の爵位を返上して来ます」
 罪を公にすれば、モーリス・オービニエの栄光は地に落ちる。
 偉大な音楽家と讃えられていた彼は、ただの盗人、犯罪者として蔑まれるだろう。
 ミシェルもまた、多くのものを失う。もう二度とピアニストとして表舞台に立つことは出来ないかもしれない。しかしそれはモーリスの娘として恩恵を受けてきた報いでもある。それで良かった。
「……ミシェル。俺はそんなこと望んでいない」
「あなたが望んでいなくとも……父は裁かれなくてはならないわ」
 ミシェルはきっぱりと言って、彼の手から楽譜を取り、再び鞄の中に入れた。
 これは父が、モーリスが弟子の楽曲を盗み、自分の曲として発表した証拠である。

 踵を返し部屋を出ようとすると、腕を掴まれた。
「離して」
「……あれは……俺が先生に売ったんだ。先生が悪いわけではない」
 黒い瞳が迷うように揺れている。
 ミシェルは彼のその態度に苛立った。
「くだらない嘘を吐かないでっ。ならどうして、父の元を離れたのよっ」
「それは……俺が、どうしてもダトルに」
「本当のことを言って。何も知らずに誤解して、から回って……これ以上、愚かな真似をしたくないのよ。嘘を吐くのは優しさじゃないわ」
「……すまない」
「謝らないで。悪いのは、あなたじゃない。音楽家として、いえ、創作をする者として、もっとも許されぬ、恥ずべき行為をしたのは、お父様よ」

 父を尊敬していた。
 父親としての彼はミシェルに寂しさしかくれなかったが、音楽家としてのモーリスは憧れであった。彼の娘であることは、重荷ではあったが誇りでもあったのだ。それなのに。

「お父様……モーリス・オービニエは裁かれるべきよ……」
 泣いてはならないと思っていた。
 決して涙は見せてはならないと。その権利はないのだと、そう思い今日、ここへ来たというのに。
 奥歯を噛み締め、目に力を込めたけれど、溢れた涙が頬を伝った。
「ミシェル」
 彼の指がミシェルの髪を撫でる。
 ミシェルは俯き、顔を覆った。
 震える声で、何度も、『ごめんなさい』と口にする。
 クラウスはミシェルをそっと抱き寄せた。
 突き放さなければならない。
 この心地の良い体温は自分のものではないのだ。
 そうと思うけれど、ミシェルは押し返すことも、縋ることも出来なかった。
 ただされるがままに、じっとしていると、独り言のような静かな声が降ってきた。

「……最初は……あの曲が先生のものとして発表されると知ったときは……裏切られたと思った。許せないとも、思ったよ。金を渡され出て行けと言われたときは……先生には大勢の弟子がいたが、自分は彼にとって特別なのだと思っていたから、傷つきもした」
 クラウスの口調は淡々としていた。
「だが……それよりも…………ミシェル、君も言っていただろう?あのワルツは先生の中では駄作扱いだ。モーリス・オービニエ最期の楽曲であること。それだけが評価されているような曲だ。俺は……弟子が作った拙い曲に、こんな譜面に縋らなければならなかった先生の姿が、悔しかった。音楽家の彼に、失望したんだ」
 ミシェルを抱き寄せているクラウスの指に力が篭った。
「先生は……おそらく……作曲出来なくなっていたんだ。心の問題だったのか、ご病気だったのかはわからないが。新たな楽曲を期待する民衆の声に追い詰められていたのだと思う」

 そういえば、前作からあのワルツが発表されるまでに八年ほど、間が空いていた。
 だからこそ、待望の中で発表された曲がいまいちだったため、辛辣に批判するものも多くいた。

「それが言い訳になるの?どんな理由があっても、許されることではないわ」
「そう。だから先生も良心の呵責と、後悔で、あの曲を最期に作曲家として引退したのだろう」
「そんなのっ……そんな、ことっ……」

 引退したら許されるのか。
 罪を全て公のものとせず、償うことを放棄した父は卑怯者だ。
 どんな顔で、この曲を自分の曲として弾いていたのか。
 思い出そうとしたミシェルは、彼が最初発表した時以外で、この曲を弾いている姿を見たことがないのに気づく。競演のピアニストが演奏することはあっても、父がこの曲を披露することはなかった。
 評価の低いこの曲を単に弾きたくないだけなのだろう、と。今まではそう思い、不思議に感じることすらなかった。
 ミシェルが父の前で、この曲を演奏したときはあったはずだ。
 どんな思いで父は――。

「ミシェル、この楽譜のことは……八年前のことは君の胸のうちに秘めておいてくれ」
 父を哀れみかけていたミシェルは、クラウスの言葉に我に返る。
「イヤよ」
「先生はもう亡くなっている。先生の名に今更、泥を塗る必要はない」
「死んでも罪は消えたりはしないわ」
「俺がこうしてピアニストとして成功出来ているのは先生のおかげだ。先生が孤児だった俺を、弟子にしてくれたから、今がある」
「恩義があるから、盗まれても黙っているの?あなた、音楽家としての矜持がないの?」
「矜持があるなら、俺は八年前、金を受け取っていない。あの時全てを明らかにすることだって出来たのに、黙っていたのは俺だ。俺も同罪なんだ、ミシェル」
 向かう先のない、やり場のない怒りだけが大きくなる。
「あなたは……お父様のしたことを赦したって言うの?」
「俺の中ではもう終わったことなんだ」

 ミシェルは唇を噛み、彼を見上げた。
 ミシェルは父のしたことを赦すことが出来ない。
 ――それに。

「なら私は……私はあなたにどうやって償えば良いの?」
「償う?先生の罪を君が償う必要はない」
「違うわ……あなたを脅して、性行為を強要した……未亡人はそのせいで、アレクシと」
「ロレーヌと俺は君が思っているような関係ではない。彼女は恩義のある人が大切にしていた女性だ。ずっとアレクシのことを想っていたのも知っているし、俺は彼女に恋愛感情は抱いていない。君が誤解しているのは知っていたんだが……」
 彼は僅かに視線を逸らし、口ごもった。

「未亡人があなたの恋人でないなら、どうして私と寝たの?」
 八年前の罪をロレーヌに知られたくなくて、ミシェルの脅しに屈したはずだ。
 恋人ではなくても後援者だから、知られたくなかったということだろうか。

「君と寝たのは……誘惑に負けたからだ」
「ゆうわく?」
「俺は君に触れたかった。脅されたからじゃない。俺はたんに……君と寝たかった」
 真っ直ぐ見つめられながら言われ、ミシェルの頬が徐々に朱に染まっていった。
「そ、そんな、こと……なに、言って、るのよっ……」

 父のことで落ち込み、傷ついていてそんな場合ではないというのに、胸の中に甘い期待が広がっていく。
 耳まで熱くなっていた。
 彼が次の言葉を発するまでは。

「後悔してるよ。俺は君に触れるべきではなかった。君は俺の……天使だったのに」
「…………は?」
 何を言われているのかわからず、ミシェルは眉を顰めた。
「八年前の俺にとって君は、初めて出会った美しいものだった。純粋で真っ直ぐで、穢れのない天使だった」
 あの頃のミシェルは寂しがりやで怖がりで思い込みの激しい――今とそう変っていないのが残念だが――矜持の高い我儘な少女だった。
 処女という意味なら確かに穢れはなかった。しかし、純粋でも真っ直ぐでもなかった。
「打算などなく、純粋に俺を慕ってくれた」
 優しくされたい、好かれたい。打算は普通にあった。
「君は、俺の女神だった……」
 天使が女神に昇格した。
 お花畑にでもいるようなわけのわからない言葉を、悔いるように噛み締めるように言われて、ミシェルの顔が引き攣る。
「天使でも、女神でもないわよ。何言ってるのよ」
「そうだな……。でも八年前の俺にとっては、それに等しい存在だった。その君を……可愛らしい誘惑に負け、俺の欲望で穢してしまった。罪悪感に苛まれている」
 まさかたちの悪い冗談なのだろうか。
 そう思うが、クラウスはアレクシと違う。お遊びのような冗談で、からかったりはしないだろう。
 それに、表情は真面目そのものだ。
「……クラウス。ごめんなさい。あなたの言っていることが理解出来ないわ」
「先生やロレーヌのことで君が俺に謝る必要は何ひとつない。ただ、無茶なことはやめてくれ。……俺はいつも、ミシェル。君の幸せを願っている」
 クラウスは穏やかに言って、ミシェルの頬を撫でた。


 送って行こう、と言われ屋敷まで一緒に戻った。
 ミシェルが入るよう誘おうとすると、優しく笑んで、『元気で』と言われた。
 手を差し出されたので、握手をして別れた。

「ミシェル様」
 屋敷に入ると、待っていたのだろう。執事が案じるように声を掛けてくる。
「……お父様の件は、とりあえず……少し保留よ。クラウスに止められたから」
 執事は安堵したように息を吐いた。
 爵位がなくなれば彼も職を失う。
 けれど、彼は結構な年だ。ちょうど一週間ほど前、彼の妻から、先の話なのだが、と前置きされた後、娘夫婦が一緒に暮らそうと言っている、と相談されたばかりだった。
 執事はモーリスの名が傷つかず守られたことに安堵しているのだろう。

 ミシェルは私室へ入り、ベッドに座る。
 屋敷を出る前はいろいろなことを覚悟し、何があっても真実を公のものにしようと決めていた。
 しかし今は毒のない蠍のように、『やる気』を失っていた。

(もしかして……それが目的だったのだろうか……)

 だから『天使』とか『女神』とか、わけのわからないことを言い出したのだろうか。
  愛の告白のようにも聞こえたが、寝たことを後悔しているとも言われたし、まるでお別れのようなことも言われた。
 嬉しがってよいのか悲しまねばならぬのか、それとも怒るべきなのか。
 それすらも、よくわからなかった。
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