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4.墓参り
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幼い頃のミシェルは大層な恐がりだった。
夜中にベッドから出るのが怖くて、何度かシーツを濡らしてしまったこともあった。
(メイドに叱られるのが怖くて、隠したけれど見つかって。お父様に言わないでって泣いたけれど、結局告げ口されて。お父様からは叱られたかしら……。いえ、たぶん叱られはしなかった)
モーリスは厳格な人柄だったが、普段、声を荒立てることはほとんどなかった。怒鳴ったりはせず、抑揚のない短い言葉で言い付けた。その時もおそらく、もうするな、と命じただけだったろう。
父がミシェルを叱責するのは、ピアノの前でだけだった――。
父の葬儀の後、ミシェルは雇っていた使用人の殆どに暇を出した。
今現在オービニエ家にいる使用人は、通いの者が数人、そして老執事とその妻だけだ。
執事夫妻は離れで寝泊まりしているため、夜になると屋敷にはミシェル一人きりになった。
だだっ広く、がらんとした屋敷に独りでいても、今は恐怖は感じない。むしろ、練習に没頭できるので、落ち着くくらいだ。
お化けなんて、人の弱い心が生み出した幻だ。
雷は神様の怒りなんかじゃなくて、ただの天候。
人参は嫌いなままだけれど、残したところで叱責するメイドはいない。
そして、一番怖れていた父の目も、もうない。
夜着を脱ぎ、白いシャツに腕を通したミシェルは窓に目をやる。
雨は降ってはいないものの、空は灰色の分厚い雲で覆われていた。
あやしい空模様に迷うが、出掛けることにした。
「馬車を出しましょうか?」
階段を下りると執事が声を掛けてくる。
「父の所に行くだけだから、歩いていくわ」
「では、傘を持ってまいります」
「いらないわ。すぐ戻るから」
ミシェルは申し出を断って玄関を出た。
天候が悪いせいだろう。
春物の薄めの上着だけでは肌寒かったが、面倒だったので、外套を取りに戻らず目的地へ向かった。
途中、花屋に立ち寄り白百合を買う。父もよくここで白百合を買っていた。おそらく母の好きだった花なのだろう。
父は屋敷からさほど離れていない場所。丘の上にある、ライネローズで一番大きな集団墓地に埋葬されていた。
昼間だというのに薄暗い墓地には人気がない。
蒼白い石碑が一定の距離感をもって並んでいる様は、いつも以上に物悲しく映った。
(幼い頃の私なら、逃げ出してたわね)
ミシェルは奥側にある父の墓へと向かい、人影に気づき足を止めた。
黒い服を纏った長身の男が、父の墓の前に立っている。
気配に気づいたのだろう。彼が、こちらを見た。
ミシェルは何事もなかったように足を進め、屈み、白百合を父の墓標に捧げた。
同じ花屋で購入したのだろう。ミシェルのものと全く同じ、黒いリボンが結ばれた白百合の花束がすでに置かれていた。
「誰に訊いたの?」
彼に背を向けたまま尋ねる。
「……」
「お父様のお墓の場所」
「バラティエ公爵から訊いた。奥様も眠っているから、ここだろうとは思っていたが、念のために」
「そう」
クラウスは父の愛弟子だった。墓に参るのは礼儀としておかしくない。
出会したのは偶然だが、心の中で彼がいることを期待していたのかもしれない。
動揺はなく、痛みもなかった。
「……ダトルで先生の訃報を聞いた。本来ならもっと早く、ここに訪れるべきだったのだろうが……」
「人は死んだらどこに行くのかしら?心残りのない魂は天の国に行くらしいけれど。魂が天の国に行くのならば、父も母もここにはいないということよね。なら、こうして花を捧げることはひどく無駄な行為だわ」
「……墓は死者のためというより、死者を想う残された人達のためだと聞いたことがある。死者には何をしても無駄だからこそ、何かしてあげたいと願い、死を悼む者の心を慰めるためにあるのだと」
「そう。……それで、あなたの心は慰められた?」
ミシェルは立ち上がり、振り返る。
八年前別れたとき彼は二十歳で、すでに成長期を終えていた。
頭ひとつ分以上差があるけれど、見上げる角度が十二歳の時とは違い、近いのが新鮮だった。
クラウスは穏やかな眼差しでミシェルを見つめていた。
黙ったまま端正な顔立ちを見返していると、何だか腹立たしくなってきた。
この整った容姿を売りにして、公爵家の未亡人の後ろ楯を得たのだと思うと嫌悪感がわく。
けれど嫌悪感が理由でも、衝動的になったわけではない。
最初から――彼がライネローズに来ると耳にした時から、いやそれよりずっと以前から。
二人きりになったなら、口にしようと思っていた。
問い質さねばならないことを、問うために、ミシェルは口を開いた。
「私、あなたを責めるつもりはないわ。八年も前のことを持ち出して、あなたのダトルでの成功に泥を塗るつもりもない。ただ私は、私が知っていることをあなたに知っていて欲しいだけよ」
思わせぶりな前置きに、彼の黒い双眸が揺れる。
何を言い出すのか察したのだろうか。
もしかしたら八年前とは全く違う、冷ややかなミシェルの口調や眼差しに、戸惑っているのかもしれない。
「父は余程あなたのことが可愛かったのでしょうね。……単に愛弟子の悪事を、恥だと公にしたくなかっただけかもしれないけれど。気づいたメイドに口止めしたわ。でもまあ、私には話してしまった後だったのだけど」
口の軽いそのメイドに、父は口止め料として多額の金を渡した。
そしてミシェルも父の死後、彼女を辞めさせる際、念のため他の者より多めの解雇金を与えた。
彼のためではない。愛弟子の悪事を隠そうとした父を思ってのことだ。
メイドがミシェルに話しさえしなかったら、突然いなくなったクラウスに対して、悲しみを募らせただけだっただろう。
恨み言はぶつけたかもしれないが、再会を喜んだはずだ。
少なくとも今のように、冷たく接することはなかった。
「あなたがいなくなった夜、多額のお金がオービニエ家から同時に消えた。そのメイドはあなたが、あり得ないほどの大金を持って屋敷から出て行くのを見たと言ったわ。……否定するならしてちょうだい。八年間、誤解してたこと謝らなくちゃならないから」
彼は何か言いたげに唇を開き、けれど――何も言わず唇を閉じた。
「……しないのね?」
押し黙った彼の表情は堅い。
一度だけ、嘘でしょう、と父に尋ねたことがあった。
父の前でだけは、聞き分けの良い大人しい娘を演じていたけれど、あの時ばかりは癇癪を起こしたように父に詰め寄った。
父は、今の彼と同じような堅い表情で、二度とクラウスの名を口にするな、と言った。
メイドの勘違いなら、父は否定したはずで。だから、誤解ではないと確信はしていた。
けれど敢て尋ねたのは嫌味、そしてほんの少しではあるが……誤解である可能性に期待もしていたのだろう。
何も答えないクラウスに、ミシェルはひどく空しい気持ちになった。
「父の元にいれば、いずれは名声だけじゃなく、富だって手に入ったわ。自分の才能に限界を感じていたわけはないのでしょう?現にあなたはダトルでピアニストとして成功してる。あなたが盗人のような真似をした理由がわからない。何らかの理由でお金が必要なら、父も援助したでしょうし。それとも、父を裏切ってまで、ダトルへ行きたい理由が、あなたにはあったの?」
彼が恥ずべき行為をしたのは変わらないけれど、特別な理由があったならば多少は理解出来るかも知れない。
口調を和らげて訊ねてみるが、彼の表情は堅いままだった。
いっそう空しくなったミシェルは小さく息を吐いた。
「……もういいわ。責めないって言ったものね」
ミシェルは薄く笑む。
「私はあなたを軽蔑してる。父の信頼を裏切ったことも許さないわ。あなたを責めはしないけれど、それだけは知っておいて」
ミシェルは吐き捨てるように言って、踵を返した。
数歩進んだところで、ぽつりと頬に冷たい滴が落ちてきた。仰ぐと、雲は屋敷を出たときよりも、どんよりしていた。
小雨が地面を濡らし始め、そっと背後を窺った。
立ち尽くしたまま、父の墓の前で雨に濡れる彼を、自身にも冷たい雨が降り注いでいるにも拘わらず、ミシェルは、いい気味だと思った。
夜中にベッドから出るのが怖くて、何度かシーツを濡らしてしまったこともあった。
(メイドに叱られるのが怖くて、隠したけれど見つかって。お父様に言わないでって泣いたけれど、結局告げ口されて。お父様からは叱られたかしら……。いえ、たぶん叱られはしなかった)
モーリスは厳格な人柄だったが、普段、声を荒立てることはほとんどなかった。怒鳴ったりはせず、抑揚のない短い言葉で言い付けた。その時もおそらく、もうするな、と命じただけだったろう。
父がミシェルを叱責するのは、ピアノの前でだけだった――。
父の葬儀の後、ミシェルは雇っていた使用人の殆どに暇を出した。
今現在オービニエ家にいる使用人は、通いの者が数人、そして老執事とその妻だけだ。
執事夫妻は離れで寝泊まりしているため、夜になると屋敷にはミシェル一人きりになった。
だだっ広く、がらんとした屋敷に独りでいても、今は恐怖は感じない。むしろ、練習に没頭できるので、落ち着くくらいだ。
お化けなんて、人の弱い心が生み出した幻だ。
雷は神様の怒りなんかじゃなくて、ただの天候。
人参は嫌いなままだけれど、残したところで叱責するメイドはいない。
そして、一番怖れていた父の目も、もうない。
夜着を脱ぎ、白いシャツに腕を通したミシェルは窓に目をやる。
雨は降ってはいないものの、空は灰色の分厚い雲で覆われていた。
あやしい空模様に迷うが、出掛けることにした。
「馬車を出しましょうか?」
階段を下りると執事が声を掛けてくる。
「父の所に行くだけだから、歩いていくわ」
「では、傘を持ってまいります」
「いらないわ。すぐ戻るから」
ミシェルは申し出を断って玄関を出た。
天候が悪いせいだろう。
春物の薄めの上着だけでは肌寒かったが、面倒だったので、外套を取りに戻らず目的地へ向かった。
途中、花屋に立ち寄り白百合を買う。父もよくここで白百合を買っていた。おそらく母の好きだった花なのだろう。
父は屋敷からさほど離れていない場所。丘の上にある、ライネローズで一番大きな集団墓地に埋葬されていた。
昼間だというのに薄暗い墓地には人気がない。
蒼白い石碑が一定の距離感をもって並んでいる様は、いつも以上に物悲しく映った。
(幼い頃の私なら、逃げ出してたわね)
ミシェルは奥側にある父の墓へと向かい、人影に気づき足を止めた。
黒い服を纏った長身の男が、父の墓の前に立っている。
気配に気づいたのだろう。彼が、こちらを見た。
ミシェルは何事もなかったように足を進め、屈み、白百合を父の墓標に捧げた。
同じ花屋で購入したのだろう。ミシェルのものと全く同じ、黒いリボンが結ばれた白百合の花束がすでに置かれていた。
「誰に訊いたの?」
彼に背を向けたまま尋ねる。
「……」
「お父様のお墓の場所」
「バラティエ公爵から訊いた。奥様も眠っているから、ここだろうとは思っていたが、念のために」
「そう」
クラウスは父の愛弟子だった。墓に参るのは礼儀としておかしくない。
出会したのは偶然だが、心の中で彼がいることを期待していたのかもしれない。
動揺はなく、痛みもなかった。
「……ダトルで先生の訃報を聞いた。本来ならもっと早く、ここに訪れるべきだったのだろうが……」
「人は死んだらどこに行くのかしら?心残りのない魂は天の国に行くらしいけれど。魂が天の国に行くのならば、父も母もここにはいないということよね。なら、こうして花を捧げることはひどく無駄な行為だわ」
「……墓は死者のためというより、死者を想う残された人達のためだと聞いたことがある。死者には何をしても無駄だからこそ、何かしてあげたいと願い、死を悼む者の心を慰めるためにあるのだと」
「そう。……それで、あなたの心は慰められた?」
ミシェルは立ち上がり、振り返る。
八年前別れたとき彼は二十歳で、すでに成長期を終えていた。
頭ひとつ分以上差があるけれど、見上げる角度が十二歳の時とは違い、近いのが新鮮だった。
クラウスは穏やかな眼差しでミシェルを見つめていた。
黙ったまま端正な顔立ちを見返していると、何だか腹立たしくなってきた。
この整った容姿を売りにして、公爵家の未亡人の後ろ楯を得たのだと思うと嫌悪感がわく。
けれど嫌悪感が理由でも、衝動的になったわけではない。
最初から――彼がライネローズに来ると耳にした時から、いやそれよりずっと以前から。
二人きりになったなら、口にしようと思っていた。
問い質さねばならないことを、問うために、ミシェルは口を開いた。
「私、あなたを責めるつもりはないわ。八年も前のことを持ち出して、あなたのダトルでの成功に泥を塗るつもりもない。ただ私は、私が知っていることをあなたに知っていて欲しいだけよ」
思わせぶりな前置きに、彼の黒い双眸が揺れる。
何を言い出すのか察したのだろうか。
もしかしたら八年前とは全く違う、冷ややかなミシェルの口調や眼差しに、戸惑っているのかもしれない。
「父は余程あなたのことが可愛かったのでしょうね。……単に愛弟子の悪事を、恥だと公にしたくなかっただけかもしれないけれど。気づいたメイドに口止めしたわ。でもまあ、私には話してしまった後だったのだけど」
口の軽いそのメイドに、父は口止め料として多額の金を渡した。
そしてミシェルも父の死後、彼女を辞めさせる際、念のため他の者より多めの解雇金を与えた。
彼のためではない。愛弟子の悪事を隠そうとした父を思ってのことだ。
メイドがミシェルに話しさえしなかったら、突然いなくなったクラウスに対して、悲しみを募らせただけだっただろう。
恨み言はぶつけたかもしれないが、再会を喜んだはずだ。
少なくとも今のように、冷たく接することはなかった。
「あなたがいなくなった夜、多額のお金がオービニエ家から同時に消えた。そのメイドはあなたが、あり得ないほどの大金を持って屋敷から出て行くのを見たと言ったわ。……否定するならしてちょうだい。八年間、誤解してたこと謝らなくちゃならないから」
彼は何か言いたげに唇を開き、けれど――何も言わず唇を閉じた。
「……しないのね?」
押し黙った彼の表情は堅い。
一度だけ、嘘でしょう、と父に尋ねたことがあった。
父の前でだけは、聞き分けの良い大人しい娘を演じていたけれど、あの時ばかりは癇癪を起こしたように父に詰め寄った。
父は、今の彼と同じような堅い表情で、二度とクラウスの名を口にするな、と言った。
メイドの勘違いなら、父は否定したはずで。だから、誤解ではないと確信はしていた。
けれど敢て尋ねたのは嫌味、そしてほんの少しではあるが……誤解である可能性に期待もしていたのだろう。
何も答えないクラウスに、ミシェルはひどく空しい気持ちになった。
「父の元にいれば、いずれは名声だけじゃなく、富だって手に入ったわ。自分の才能に限界を感じていたわけはないのでしょう?現にあなたはダトルでピアニストとして成功してる。あなたが盗人のような真似をした理由がわからない。何らかの理由でお金が必要なら、父も援助したでしょうし。それとも、父を裏切ってまで、ダトルへ行きたい理由が、あなたにはあったの?」
彼が恥ずべき行為をしたのは変わらないけれど、特別な理由があったならば多少は理解出来るかも知れない。
口調を和らげて訊ねてみるが、彼の表情は堅いままだった。
いっそう空しくなったミシェルは小さく息を吐いた。
「……もういいわ。責めないって言ったものね」
ミシェルは薄く笑む。
「私はあなたを軽蔑してる。父の信頼を裏切ったことも許さないわ。あなたを責めはしないけれど、それだけは知っておいて」
ミシェルは吐き捨てるように言って、踵を返した。
数歩進んだところで、ぽつりと頬に冷たい滴が落ちてきた。仰ぐと、雲は屋敷を出たときよりも、どんよりしていた。
小雨が地面を濡らし始め、そっと背後を窺った。
立ち尽くしたまま、父の墓の前で雨に濡れる彼を、自身にも冷たい雨が降り注いでいるにも拘わらず、ミシェルは、いい気味だと思った。
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