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レオ様と過ごす日々は落ち着きつつも充実した物であった。
自分らしくていい。
無理をせず自分のままでいることがこんなにも楽で素晴らしいものだったなんて。
私の屋敷に出向いてくれていたレオ様。
私は彼とお茶を飲みながらのんびりとしていた。
「君といると穏やかな時間を過ごすことができる。レイチェルは常に刺激を求めるようなタイプだったからね。ゆっくりしている時間もなかったよ」
「私は、レオ様といるだけで楽しいです……レオ様はあまり明るくない私といて楽しいですか?」
「楽しくない」
「え……」
「――なんて思っていたら君と一緒の時間を過ごすようなことはしないよ。僕にとって穏やかに過ごせる時間は、きっと何よりも大事なんだと思う。だからこれが僕なりの楽しいなんだよ。これでいいんだ」
レオ様の言葉が嬉しくて、私は胸を熱くさせていた。
今にして思えば、私はニコライド様になんの感情も抱いていなかったんだと思う。
辛いだけでレオ様のように想うようなことは一度たりとも無かった。
これが恋……これが人を想うという気持ちなんだ。
それを知ったらまたさらにレオ様が愛おしく思え、彼の端整な顔を静かにを見つめる。
これからもずっと、傍にいてほしい。
そんなこと、暗い私ではハッキリとは言えないけれど。
でも出来る限り自分の気持ちを伝える努力はしよう。
これは無理をするのじゃなくて、自分が本当にしたいこと。
自分のために頑張るのって、なんだか嫌じゃない。
だけど彼といる時間にも限りがある。
夕方前にレオ様はお帰りになることになった。
「ではまた来るよ」
屋敷を出たところで馬車を止めており、彼は名残惜しそうに私を見つめてくれていた。
「……今度、君と、君の両親に大事な話がある」
「大事な話ですか?」
「うん」
それってもしかして……
私は激しく胸を高鳴らせていた。
大事な話って、そういうことよね?
これから自分が頑張ろうと思っていたのに……
嬉しい。
これまで生きてきたことで一番嬉しく思える。
私は嬉しさに涙がこぼれそうな顔で笑顔を作る。
「おい、そこの美形のお兄ちゃん」
「は?」
レオ様の背後に、突然老婆が現れた。
その老婆はギミーという女性で、この辺りでは少し有名な人だ。
「ギミーさん、どうかしたの?」
「ああ、アニエル様。崖崩れが起きるからねぇ。気をつけてもらわないとと思ってね」
「……この人は何を言っているんだい?」
レオ様は唖然としてギミーさんの顔を見ている。
私は慌てて、レオ様に彼女のことを説明することにした。
「ギミーさんはその、未来予知ができることで有名なんです……少しだけ先のことなんですが、彼女が予知したことはこれまで全て的中しているのです」
「へー、そうなのか」
「えっへっへ。美形のお兄ちゃんは話が早くていいねぇ。いいかい? ここに来るとき山道を通るはずだけど……道は二つあったろ? 上の方を走る道を来たはずだ。向こうは崖崩れをするから、下の道を通って帰るんだよ」
「なるほど……ありがとうございます」
レオ様は私の言ったことを疑うことなく、信じてくれたようだ。
そして彼が帰路に着く途中、本当に崖崩れが起きてしまった。
もちろん、ギミーさんを信じたレオ様に害は一切なかったみたいだ。
「えっへっへ。私はすごいだろ?」
「うん。ギミーさんのおかげでレオ様は無事だったみたい。本当にありがとう」
私にピースを向けるギミーさん。
私は彼女の無邪気な笑みに、笑顔を返した。
自分らしくていい。
無理をせず自分のままでいることがこんなにも楽で素晴らしいものだったなんて。
私の屋敷に出向いてくれていたレオ様。
私は彼とお茶を飲みながらのんびりとしていた。
「君といると穏やかな時間を過ごすことができる。レイチェルは常に刺激を求めるようなタイプだったからね。ゆっくりしている時間もなかったよ」
「私は、レオ様といるだけで楽しいです……レオ様はあまり明るくない私といて楽しいですか?」
「楽しくない」
「え……」
「――なんて思っていたら君と一緒の時間を過ごすようなことはしないよ。僕にとって穏やかに過ごせる時間は、きっと何よりも大事なんだと思う。だからこれが僕なりの楽しいなんだよ。これでいいんだ」
レオ様の言葉が嬉しくて、私は胸を熱くさせていた。
今にして思えば、私はニコライド様になんの感情も抱いていなかったんだと思う。
辛いだけでレオ様のように想うようなことは一度たりとも無かった。
これが恋……これが人を想うという気持ちなんだ。
それを知ったらまたさらにレオ様が愛おしく思え、彼の端整な顔を静かにを見つめる。
これからもずっと、傍にいてほしい。
そんなこと、暗い私ではハッキリとは言えないけれど。
でも出来る限り自分の気持ちを伝える努力はしよう。
これは無理をするのじゃなくて、自分が本当にしたいこと。
自分のために頑張るのって、なんだか嫌じゃない。
だけど彼といる時間にも限りがある。
夕方前にレオ様はお帰りになることになった。
「ではまた来るよ」
屋敷を出たところで馬車を止めており、彼は名残惜しそうに私を見つめてくれていた。
「……今度、君と、君の両親に大事な話がある」
「大事な話ですか?」
「うん」
それってもしかして……
私は激しく胸を高鳴らせていた。
大事な話って、そういうことよね?
これから自分が頑張ろうと思っていたのに……
嬉しい。
これまで生きてきたことで一番嬉しく思える。
私は嬉しさに涙がこぼれそうな顔で笑顔を作る。
「おい、そこの美形のお兄ちゃん」
「は?」
レオ様の背後に、突然老婆が現れた。
その老婆はギミーという女性で、この辺りでは少し有名な人だ。
「ギミーさん、どうかしたの?」
「ああ、アニエル様。崖崩れが起きるからねぇ。気をつけてもらわないとと思ってね」
「……この人は何を言っているんだい?」
レオ様は唖然としてギミーさんの顔を見ている。
私は慌てて、レオ様に彼女のことを説明することにした。
「ギミーさんはその、未来予知ができることで有名なんです……少しだけ先のことなんですが、彼女が予知したことはこれまで全て的中しているのです」
「へー、そうなのか」
「えっへっへ。美形のお兄ちゃんは話が早くていいねぇ。いいかい? ここに来るとき山道を通るはずだけど……道は二つあったろ? 上の方を走る道を来たはずだ。向こうは崖崩れをするから、下の道を通って帰るんだよ」
「なるほど……ありがとうございます」
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「えっへっへ。私はすごいだろ?」
「うん。ギミーさんのおかげでレオ様は無事だったみたい。本当にありがとう」
私にピースを向けるギミーさん。
私は彼女の無邪気な笑みに、笑顔を返した。
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よろしくければ、投票のほどお願いします。
「デブは出て行け!」と追放されたので、チートスキル【マイホーム】で異世界生活を満喫します。今更戻って来いと言われても旦那が許してくれません!
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