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第二章
6 新キャラ登場
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応接室の中はまさに、イケメン楽園だった。
ディオン様やリシャール様に負けず劣らずのイケメン揃い。
給仕係のクロードさんとブリスさんも顔は良い部類に入る為、どこを見てもイケメンイケメンイケメン。
その中に、三人の女性が混じっているが、こちらもまた美女である。
室内では、顔面偏差値のインフレが起こっていた。
同盟国、メアリカからの留学生は本来ならば六人。
その内、攻略対象者は五人なのだが.......
此処にいる留学生は七人だった。
三人の女性のうち、二人は留学生だ。
もう一人は、生徒会メンバーで風紀委員会委員長兼留学生の案内役である。
「事前にお話致しましたが、再度当学園でのスケジュールについて軽くご説明──」
「そんなもの不要だ。俺様は一度聞いたことは忘れないからな」
ディオン様の言葉を、途中で手で制して自信満々に答えたのは、メアリカ国第三王子のマイルズ様だった。
彼は、俺様お馬鹿キャラでパトリス殿下攻略に進むと恋の障壁または攻略対象として現れる。
言動は軽く、ヒロインに妻にしてやろうとよく迫る場面があり、自由奔放でお馬鹿キャラだが、実際はそんなことは無い。
彼は聡明で内面はすごく真面目なのだ。
「わたくしはもう一度聞いておきたいわ。お前もそう思うでしょう?アラン」
「王女殿下の御心のままに」
続いて、ゲーム内では登場することはなかった、マイルズ殿下の年子の妹であるエリン殿下。
マイルズ殿下とエリン殿下の背後に立ち、彼等の執事でもあるアラン・エッジワース様。
彼は本来、母国にいるエリン殿下に叶わぬ恋心を抱く一途系隠しキャラである。
この世界に似たゲームでは、ハッピーエンドの攻略が難しいキャラと攻略そのものが難しいキャラがいる。
ハッピーエンドの攻略が難しいとされているキャラは、パトリス殿下、ディオン様、ジェルマン様である。
そして、攻略そのものが難しいとされるのが、マイルズ殿下とアラン様だ。
アラン様はエゾン様ルート且つ全キャラ攻略後に攻略解放となるキャラクターである。
女好きで言動が軽いエゾン様とは真逆で、エリン殿下一筋で叶わぬ恋に苦悩していた。
そんな中、ヒロインと出会い、エリン殿下への恋心を打ち明けるほどの親友になるのだが、此処からの攻略がとても難しかったのを覚えている。
ハッピーエンドでは、叶わぬ恋を諦め、相談をしているうちに徐々にヒロインに惹かれて告白をするが、それでも命を捧げるのはマイルズ殿下とエリン殿下である事を告げられて尚、ヒロインはOKするといった内容だ。
「私も特に競技大会について詳しくお聞きしたい」
着衣の上からでも分かる筋肉質な体躯が特徴的な彼は、メアリカ国騎士団団長の孫であり、マイルズ殿下の護衛でもあるジャスティン・イングリッシュ様だ。
彼はジェルマン様ルートで攻略可能となる。
ジェルマン様と同じく、騎士を目指す者だが二人は対極的だった。
二人とも身体は鍛えられて体躯はいいのだが、脳筋ですぐにヒロインを好きになるジェルマン様に対して、ジャスティン様は知能が高く硬派であった。
ただ、好戦的なところはよく似ていたと思う。
「我もジャスティン殿に賛同する。時は満ちた。ついに、我の英知を愚民共に知らしめるのだ」
厨二病を患う彼は、私やディオン様の一学年下でアルヴィン・コニック様。
エリク様ルートにいくと、攻略可能でエリク様と勝るとも劣らない頭脳を持っている。
また、特に科学が得意で発明家でもある。
「どっちでも良いけどさ、僕早く教室を見てみたいなぁ」
「わたくしは一秒でも長く、ディオン兄様のお声を聞いていたいですわ」
ディオン様やアネット様と同じ顔の造形をしている男女。
男は、ディオン様と双子なのではないかと思うほどに瓜二つだ。
彼等は、ディオン様とアネット様の従兄妹でラッセル・バークス様とクリスティーナ・バークス様である。
年は、エリン殿下と同じく私達の一つ下にあたる。
ラッセル様はディオン様と全てにおいて真逆だ。
滅多に口角を上げることはないディオン様だが、ラッセル様は常に笑顔だ。
言葉数が少なく、言い方がキツく周囲から怯えられることもあるディオン様。
フォローが上手く、人のいい所をよく褒めるフレンドリーなラッセル様。
ディオン様が氷の貴公子だとすると、ラッセル様は指図め向日葵といったところか。
しかし、ラッセル様は二重人格で色々と厄介なキャラでもあった。
その上、双子の妹クリスティーナ様はディオン様を実の兄のように慕っており、ディオン様やラッセル様に近付く女を目の敵にしている。
だが、彼女に関しては、仲良くなることでサポートキャラにもなるのだ。
ラッセル様の厄介な性格の攻略法のヒントや、ある時期になるとディオン様の態度が豹変する事態が起こる。
その時に、色々とキーパーソンとなってくる人物でもあった。
ゲーム内容とは違った形で、個性的メンバーを加え、今二学期が始まろうとしていた。
ディオン様やリシャール様に負けず劣らずのイケメン揃い。
給仕係のクロードさんとブリスさんも顔は良い部類に入る為、どこを見てもイケメンイケメンイケメン。
その中に、三人の女性が混じっているが、こちらもまた美女である。
室内では、顔面偏差値のインフレが起こっていた。
同盟国、メアリカからの留学生は本来ならば六人。
その内、攻略対象者は五人なのだが.......
此処にいる留学生は七人だった。
三人の女性のうち、二人は留学生だ。
もう一人は、生徒会メンバーで風紀委員会委員長兼留学生の案内役である。
「事前にお話致しましたが、再度当学園でのスケジュールについて軽くご説明──」
「そんなもの不要だ。俺様は一度聞いたことは忘れないからな」
ディオン様の言葉を、途中で手で制して自信満々に答えたのは、メアリカ国第三王子のマイルズ様だった。
彼は、俺様お馬鹿キャラでパトリス殿下攻略に進むと恋の障壁または攻略対象として現れる。
言動は軽く、ヒロインに妻にしてやろうとよく迫る場面があり、自由奔放でお馬鹿キャラだが、実際はそんなことは無い。
彼は聡明で内面はすごく真面目なのだ。
「わたくしはもう一度聞いておきたいわ。お前もそう思うでしょう?アラン」
「王女殿下の御心のままに」
続いて、ゲーム内では登場することはなかった、マイルズ殿下の年子の妹であるエリン殿下。
マイルズ殿下とエリン殿下の背後に立ち、彼等の執事でもあるアラン・エッジワース様。
彼は本来、母国にいるエリン殿下に叶わぬ恋心を抱く一途系隠しキャラである。
この世界に似たゲームでは、ハッピーエンドの攻略が難しいキャラと攻略そのものが難しいキャラがいる。
ハッピーエンドの攻略が難しいとされているキャラは、パトリス殿下、ディオン様、ジェルマン様である。
そして、攻略そのものが難しいとされるのが、マイルズ殿下とアラン様だ。
アラン様はエゾン様ルート且つ全キャラ攻略後に攻略解放となるキャラクターである。
女好きで言動が軽いエゾン様とは真逆で、エリン殿下一筋で叶わぬ恋に苦悩していた。
そんな中、ヒロインと出会い、エリン殿下への恋心を打ち明けるほどの親友になるのだが、此処からの攻略がとても難しかったのを覚えている。
ハッピーエンドでは、叶わぬ恋を諦め、相談をしているうちに徐々にヒロインに惹かれて告白をするが、それでも命を捧げるのはマイルズ殿下とエリン殿下である事を告げられて尚、ヒロインはOKするといった内容だ。
「私も特に競技大会について詳しくお聞きしたい」
着衣の上からでも分かる筋肉質な体躯が特徴的な彼は、メアリカ国騎士団団長の孫であり、マイルズ殿下の護衛でもあるジャスティン・イングリッシュ様だ。
彼はジェルマン様ルートで攻略可能となる。
ジェルマン様と同じく、騎士を目指す者だが二人は対極的だった。
二人とも身体は鍛えられて体躯はいいのだが、脳筋ですぐにヒロインを好きになるジェルマン様に対して、ジャスティン様は知能が高く硬派であった。
ただ、好戦的なところはよく似ていたと思う。
「我もジャスティン殿に賛同する。時は満ちた。ついに、我の英知を愚民共に知らしめるのだ」
厨二病を患う彼は、私やディオン様の一学年下でアルヴィン・コニック様。
エリク様ルートにいくと、攻略可能でエリク様と勝るとも劣らない頭脳を持っている。
また、特に科学が得意で発明家でもある。
「どっちでも良いけどさ、僕早く教室を見てみたいなぁ」
「わたくしは一秒でも長く、ディオン兄様のお声を聞いていたいですわ」
ディオン様やアネット様と同じ顔の造形をしている男女。
男は、ディオン様と双子なのではないかと思うほどに瓜二つだ。
彼等は、ディオン様とアネット様の従兄妹でラッセル・バークス様とクリスティーナ・バークス様である。
年は、エリン殿下と同じく私達の一つ下にあたる。
ラッセル様はディオン様と全てにおいて真逆だ。
滅多に口角を上げることはないディオン様だが、ラッセル様は常に笑顔だ。
言葉数が少なく、言い方がキツく周囲から怯えられることもあるディオン様。
フォローが上手く、人のいい所をよく褒めるフレンドリーなラッセル様。
ディオン様が氷の貴公子だとすると、ラッセル様は指図め向日葵といったところか。
しかし、ラッセル様は二重人格で色々と厄介なキャラでもあった。
その上、双子の妹クリスティーナ様はディオン様を実の兄のように慕っており、ディオン様やラッセル様に近付く女を目の敵にしている。
だが、彼女に関しては、仲良くなることでサポートキャラにもなるのだ。
ラッセル様の厄介な性格の攻略法のヒントや、ある時期になるとディオン様の態度が豹変する事態が起こる。
その時に、色々とキーパーソンとなってくる人物でもあった。
ゲーム内容とは違った形で、個性的メンバーを加え、今二学期が始まろうとしていた。
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