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第三章 神樹の王国
暗躍する騎士
しおりを挟む繰り返す誕生と終わらない消滅。
この世界を作り上げた存在。
精霊の魔法と神の呪い。
永遠と続く争いの世界。
ユートリア大陸の中心を貫く神樹ユグドラシル。
およそ人智を越えたその大樹を囲むようにして荘厳な石造の街が続いている。
〈ヒト〉の国の中心。神話の王国エスカランテ。
王都の東、神樹ユグドラシルの真下、ウィルベルグ大宮殿は降り注ぐ古代魔法の光に包まれていた。天井も壁も鏡のような大理石で覆われ、およそ千以上の部屋がある。
広い庭園には幾つもの噴水が並んでいた。澄み切った地下水が空に舞い上がり、心地よい静けさが宮殿に流れる。吹き出した水は石畳の隙間を縫って庭園の中央の泉に流れ込む。豪奢な宮殿と神樹の木漏れ日は、穏やかな泉の水面に鮮やかに映し出されるのだった。
七人の魔女を倒したアノン・ベンジャミン・ルシフルは若くしてこの世を去った。
勇者アノンの長男ルノー・ベンジャミンとその妻ルーシャ・エスカランテは、アノンの功績を後世に残そうと、このウィルベルグ大宮殿を作り上げる。以後、アノンの血族は自らの姓をエスカランテと名乗りユートリア大陸の中心に住み続けた。
〈ヒト〉の上に立つ神を自称して。
"鏡の間"では高天井の窓から差し込む日差しが石柱の黄金を照らした。
ガラスの壁は空中に浮かぶシャンデリアを反射させる。大理石の床を覆う紅い絨毯と鈍い金のカーテンが、僅かな安穏を煌びやかな鏡の空間にもたらした。
"鏡の間"はアノン礼拝堂へと続く回廊だ。
マリー・エスカランテは、礼拝堂での祈りを終えると"鏡の間"に出た。そして、うっと金色の眉を顰める。彼女の大嫌いな人物が回廊の赤いソファに腰掛けていたのだ。
「おや? これはこれは、マリー王女ではありませんか! まさかこのような場所でお会いしようとは……」
クラウディウス・プリニウスは驚いたように立ち上がると、上質な黒い布地の襟を正してマリーに歩み寄った。マリーの前で片膝をつくと右腕を大袈裟に胸の前に掲げ、左手を捧げるように前に出した。そのあまりの白々しさに、マリーはケッと天井を見上げる。ゆっくりと回るシャンデリアは仄かな灯りを放っていた。
「このような場所って、ここ私の家なのですけれど?」
「いえいえ、そう意味ではございません。……ただ、貴方様には荘厳で重苦しい礼拝堂よりも、美しく涼しげな庭園がお似合いでしたもので、つい」
「……どういう意味よ?」
マリーは目を細めてクラウディウスを睨んだ。膝をついたクラウディウスは、背の低い彼女を見上げて困ったような表情を作って見せる。人の良さそうな顔だった。だが、栗色の瞳の奥だけは冷たく光っている。
マリーはゾッとして視線を逸らした。
なんでこんな危険な〈ヒト〉がこの屋敷を自由に出入り出来るのよ……。
マリーは実の母であるイザベル王妃を恨んだ。
イザベル王妃は、第二十八代国王ミハエル・ヴァン・エスカランテの正室であった。
ミハエル王は控えめで若干の精神病を患っているため、国の権限は実質、イザベル王妃が握っている。
クラウディウス・プリニウスはイザベル王妃のお気に入りだった。
「マリー王女、実は旅先で愛らしいお人形を見つけまして、王女のお気に召す可愛らしさだろうと、私、持参して参りました」
「いらない、あと王女は付けないで頂けます?」
「では、他国の甘いお菓子などは如何でしょう? マリーお嬢様、そのお菓子、大変可愛らしいピンクの装飾をしておりまして……」
「いらない! お嬢様もやめなさい!」
「では、マリー様、珍しい絵本などは……」
マリーは顔を真っ赤にしてクラウディウスを睨みあげた。
今年十三歳を迎えるマリーは同年代の女の子たちよりも背が低かった。さらに、ほっそりとした顔立ちと大きな瞳が彼女の容姿を幼く見せる。そんなマリーは、子供扱いをされる事が堪らなく嫌だったのだ。
「あなたね! わたくしを馬鹿にしていらっしゃるでしょ!」
「マ、マリー様、決してその様な事は……」
クラウディウスは慌てて片膝をつき、マリーの前に首を垂れた。
「いいえ! あなたは、わたくしを馬鹿にしているわ! 謝罪しなさい!」
「も、申し訳ありません、マリー様!」
「許しません!」
マリーは白い首筋を真っ赤に染めて腕を組んだ。激しい怒りでクラウディウスへの警戒心は消えてしまう。その事に彼女自身は気付いていなかった。
「マリー様、私はただ、貴方様の事が心配なのです……」
「はい?」
「礼拝堂にて勇者アノンの石像にジッと祈りを捧げる貴方様の尊いお姿が、全ての〈ヒト〉の想いと責任を一心に背負う貴方様のお父上のお姿と重なってしまいました……。その時、私は貴方様が、いったいどれ程の重圧と悲しみを、その尊きお心に背負われていらっしゃるのであろうと、居ても立ってもいられなくなったのです! そして、少しでも貴方様の心の支えになれないだろうかと苦心した末に……」
「苦心した末に、人形とか、お菓子ですの?」
「……はい、大変な失礼を致しました」
クラウディウスは頭を下げたまま、白いグローブに覆われた手をギュッと握りしめた。その胸元からは小さな青い髪の人形が頭を出している。
マリーは思わず笑ってしまった。
「あなたって不器用な男ね?」
「……申し訳ありません」
「ふふ、まぁ許してあげるわ」
マリーは微笑んだ。クラウディウスも顔を上げて微笑む。スッと細められた切れ長の目に知的な光が宿っている事に、マリーは気がつかなかった。
「……マリー様、実は面白い歴史書を発見いたしまして、本日はその事を知らせようとここに参った次第にございます」
「へぇ、絵本じゃなくて?」
「はは、マリー様、どうか不器用な私めをこれ以上いじめないで頂きたい」
「ふふ、ごめんなさいね。で、どう言ったものなのかしら?」
マリーはニコッと笑うと、ワクワクと目を見開いた。若い娘には珍しく、マリーは歴史や地理が大好きだったのである。
クラウディウスは苦笑しながらハンカチで汗を拭くと、うほんと咳払いをする。
「マリー様、実はその歴史書、どうも七人の魔女が現れる以前に……」
「クゥラウディウス」
地の底を震わすような嗄れた低い声が"鏡の間"に響いた。
クラウディウスは微かに舌を鳴らした。回廊の奥から背の高い男が歩いて来る。
「やあ、アルブレヒト殿、ここに一体なんの御用かな?」
クラウディウスは微笑む。だが栗色の瞳は、その男を警戒するように鋭く光っていた。
猫背のアルブレヒトは俯きがちに、黒い小さな瞳だけをクラウディウスに向けた。その三白眼の恐ろしさに、マリーは思わず下を向く。
「君こそ、こんな所で何をしている?」
アルブレヒト・ジャック・ホーマーは陰気な男だった。クラウディウスと同じ四騎士の一人である彼は、いつもヨレヨレの黒いローブに身を包んでいる。腫れぼったい目は脂ぎった黒髪に覆われ、鼻は大きく、薄い唇の先は神経質そうにピクピクと動いていた。
「私は勇者アノンに祈りを捧げに来たのだよ。信心深くてね。貴方はそんなタイプには見えないが、なんの用だい?」
「王妃が君をお呼びだ。至急向かいたまえ」
「……なぜ?」
「私に聞くな。クゥラウディウス」
アルブレヒトの黒い瞳が砂を這う昆虫のように忙しなく動き回る。
クラウディウスは侮蔑するように陰気な男を睨みつけると、ため息をついた。
「まぁ、いいでしょう。ではマリー様、行きましょうか」
クラウディウスはニッコリと微笑んだ。困惑するマリーを先導するように手を差し出す。だが、アルブレヒトがのそりとマリーの前に立ちはだかった。
「駄目だ、マリー嬢はここに残りなさい」
「……何を言ってるんだ?」
クラウディウスは、マリーの小さな身体を守るように一歩前に出ると、アルブレヒトを睨み上げる。マリーはどうしていいのか分からず、オドオドと服の裾を握った。
「君は早く王妃の元へ行きたまえ、マリー嬢とは大事な話がある」
「それは容認出来ないな。貴方のような危険な男とマリー様が二人きりになるなど、私が許さない」
「許さないだと? クゥラウディウス、貴様は誰の権限で、私に許さないなどという戯言をほざいておるのだ?」
「誰の権限でもない。ただただ、王への忠誠心から私は言っているのだ」
「忠誠心? はっは、戯言も此処まで来ると滑稽だな」
「……なんだと?」
「もういい、くだらん、貴様と話す事などもう無い。早く王妃の元へゆけ!」
クラウディウスとアルブレヒトは睨み合った。回廊のガラスがカタカタと震え始める。
「ね、ねぇ! 何を喧嘩しているの貴方たち! ここを何処だと思っているの!」
マリーはありったけの声を振り絞って叫んだ。
「……申し訳ありません、マリー様」
クラウディウスは危うく発動しかけた呪いを止めた。アルブレヒトも視線をマリーに向ける。
「では、マリー嬢、行きますよ」
アルブレヒトは、マリーの細い腕を掴むと強引に礼拝堂へと引っ張っていった。マリーはなすがままにアルブレヒトに付いていく。
クラウディウスはカッとなった。
「無礼だぞ、貴様! マリー様から手を離さんか!」
「だ、大丈夫よ! この男が無礼なのはいつもの事だから!」
マリーは慌てて後ろに手を振った。
アルブレヒトは多くの〈ヒト〉に気味悪がられ、警戒されていた。だが、何故かマリーだけは彼を信頼していたのだった。
クラウディウスは礼拝堂に入っていく二人の後ろ姿を冷たく見つめた。
夕暮れの酒場街は喧騒に満ちあふれていた。
迷路のような石畳の路地が続き、娼婦が裸足で酒に酔った男たちを誘惑している。
ゴミ溜めの傍で浮浪者が死んでいた。横たわる死体は、絵描きが趣味だという老人だった。
加地春人は、街の不良にやぶかれた服を脱ぎ捨てると、老人の死体から衣服を剥ぎ始める。だが、老人の体は死後硬直で固まり、なかなか服を脱がせられない。春人は空腹で動かない体に力を込めて、必死に服を剥ぎ取った。
衣服を脱がせた老人の遺体には、痛々しい傷跡が残っていた。恐らく不良どもにやられたのだろう。春人は思わず目を背け、剥ぎ取った服の汚れをパンパンと叩く。割と丈夫そうで、大きさも丁度良い。春人はしめしめと笑った。
ふと、その服のポケットに何かが入っている事に気がつく。取り出してみると一枚の絵だった。石造の街並みが延々と続き、街の奥には巨大な樹木が描かれている。
春人は込み上げて来るものが抑えきれずに嗚咽した。その絵は数日前、春人が冗談半分で老人に描いてくれと頼んだ絵だった。春人は震える指で絵を折り畳むと、異臭を放つ茶色い巾着袋にそっと仕舞い込む。そして脱がせた服を老人に着せ直した。
「絵、ありがと」
春人は老人の死体に手を合わせると、破れた服の袖に腕を通した。
大通りから馬の走る音が聞こえてくる。
春人はビクッと顔を下げ、慌ててゴミ溜めの影に身を屈めた。
蹄の石を蹴る音が遠ざかると、春人は顔を上げた。手には萎びれた果物の食べカスを持っている。かがんだ際に見つけてものだった。春人は嬉しそうにそれを齧った。
日も完全に暮れると、春人は当てもなく路地を歩き始める。何をすればいいのかも、何処に行けばいいのかも分からなかった。
「アリス、俺、このままじゃ死んじゃうかも?」
春人は路地の隅に座り込むと、一人呟いた。
「アリス、まだ寝てるのか? 頼むからさ、早く起きて俺を迎えにきてくれよ」
ネズミが、春人の足元を彷徨いた。痩せた春人も、ネズミからすれば巨大なご馳走なのだろう。
「アリス、お前って実は女友達が欲しかったんだろ? ……あはは、なんなら俺がなってやってもいいぜ?」
アリス・アスターシナがこの世を去ってから既に半年以上の月日が流れていた。
春人は、自分たちをあんな目に合わせたクラウディウスが許せなかった。クラウディウスを連れてきたアリシアも許せない。不気味な〈ヴァンパイア〉も許せない。そして何より、ソフィアとアリシアを巻き添えにしてしまった自分が許せなかった。平穏な森の民の生活を地獄に変えて、未だに生き延びている自分がどうしても許せなかった。
全てが許せなかった。
だが、もはや誰を恨めばいいのかも分からない。
〈ヴァンパイア〉の襲撃で意識を失った春人は、数日後、魔法学院の近くの小屋で目を覚ました。アリシアと髪を後ろで縛ったアステカという男は、そこで毒に蝕まれる春人の看病をしていたらしい。アリシアは春人が目を覚ますと号泣して喜んだ。そんな彼女に対するドス黒い怒りを、春人は抑えきれなかった。
瞳の色が黒く歪んだのを確認したアステカは、すぐに春人を押さえつけた。アリシアの怒りの説得でなんとか解放された春人だったが、もうその顔を見たくは無かった。衝動で殺してしまいそうだったからだ。春人はすぐにアリシアの元を去る。以来、春人は一人ぼっちだ。
一度だけエメリヒ・フローレス・カラヴァッジョが路地裏を彷徨う春人の元を訪ねている。
いつか必ず殺してやると、春人が復讐を誓った相手だった。
だが、突然エメリヒが目の前に現れると、春人は強い恐怖で体が動かなくなった。自分を冷たく見下ろす真紅の瞳にガタガタと震え、惨めに声を震わせながら「殺さないで」と何度も懇願した。
エメリヒはそれを見て「そうか……」と呟いた。彼は、体を丸めて震える春人を殺さなかった。
春人は生き残った。だが、復讐心は消え失せてしまう。後に残ったのは空腹で痩せ細った体と、一人ぼっちの孤独感だけだった。
「アリス、本当は生きてるんだろ? だってお前、俺を生き返らしたじゃねーか……」
誰かが近づいてくる気配がする。
「早く目を覚まして俺のとこに来てくれよ。俺、絶対に迷惑はかけないからさ、一緒にいるだけでいいから」
足音は徐々に近づいて来る。
街の不良かもしれない。春人は怖くなって、震えながら痩せた膝に頭を埋めた。足音は春人の前で止まる。
「ハルト?」
少女の声だった。
「アリス!?」
春人は驚いて顔を上げた。だが、目の前にいたのは長い黒髪を後ろで結んだアリシア・ローズだった。
「ハルト……? ハルトなのね……? ああ、生きてる……! 良かった! 生きてて本当に良かった!」
アリシアはみるみる目に涙を溜めていく。
唖然としてアリシアの顔を眺めていた春人だったが、すぐに顔を背けた。そして、フラフラと立ち上がる。
「ハルト!? 無理しちゃ駄目だよ? さ、私の腕に掴まって、もう大丈夫だからね?」
「触るな!」
春人は、アリシアの腕を強く払う。アリシアは石畳の上に尻餅をついた。呆然と春人の顔を見上げる。
「ど、どうしたの? あたしよ? アリシアよ?」
「どっかいけ!」
春人は足を引き摺るようにして、アリシアから離れる。アリシアは慌てて立ち上がると春人の後を追った。
「待って、ハルト! 大丈夫よ! アステカにはちゃんと春人の事、話してるから!」
「うるさい! ……お前が皆んなを殺したんだぞ? この死神が」
「えっ? そ、それは……、ご、ごめんなさい、ハルト……。でも、私、そんなつもりなくって……」
「もう俺に関わるな」
「い、いやよ、ハルト! ごめんなさい! ハルト、待って!」
春人は必死にフラつく足を動かす。アリシアは大声で泣き喚きながら春人の後を追った。
馬に乗った憲兵の一人が騒ぎに気がついた。何事かと春人の前に馬を走らせる。
ほらみろ、アイツは疫病神だ。
春人は路地裏に逃げ込んだ。憲兵も春人を追おうとするが、泣き喚くアリシアがそれを止めた。
春人は暗い路地の奥へと消えていった。
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追記(2021/10/7)
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更に追記(2022/3/9)
連載として再開します。
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