我が道の疾駆

有村凜咲

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前編

告白

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「ごめんね、突然呼び出して・・・」

「いや・・・」

誰もいない校舎裏に、
偶然会ったみぽりんに呼び出された。


「あのね・・・尚志って今誰かと付き合ってる人いる?」

「え?いや、いないけど」

なんでこんなこと聞くのだろ?
まさか・・・・・・

なんて少し期待していると、
予想もしない発言だった

「良かった!じゃあ、もし良かったらさ、一緒に東京行かない?」

!!!

「まだ尚志が私のこと好きなら、私とやり直してくれないかな?」

「え?」

「だめ・・・・・・かな?」

別に嫌いになった訳じゃないからなー…

「別にいいけど」

ついに言ってしまった。

「ありがとう!今日はこれから予定ある?」

「いや、ないかな」

「じゃあ一緒に帰ろ」

「・・・・・・ああ」

僕は言われるがまま、
彼女と横に並んで歩く

「さっきの話なんだけど、東京、一緒に行かない?」

「え?」

僕はまだ迷っていた

「えっ、って、尚志はカメラマンなるんじゃなかったの?そのために学校でいろいろ勉強してるんじゃないの?」

「そうだけど、まだ迷っていて……」

「なにを?」

彼女の言い方はキツいけれど、
僕のこと心配してくれている。

こんな頼りない僕は、
彼女に出会えて良かったと思った。

「尚志?」

はっ!!!

しまった!!!
また聞いてなかった

「ん?」

「尚志、また人の話聞いてなかったでしょ?」

「あ、ごめん…」

だめだなぁ~僕は・・・


「相変わらず変わってないね」
と彼女は仕方ないかのような、
愛想をふるまった。

「あー喉かわいたー!何か飲まない?」

「あ、あぁ」

俺らは近くにあった自販機の前で
立ち止まった。

そして、俺は炭酸スカッシュを、
彼女はミルクココアを選んだ。

「やっぱり、今も変わらず尚志は、炭酸系好きだねぇー」

「あーうん!おいしいしな」


そして、俺らは駅まで歩き始めた。




(# 3に続く)
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