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第三章 原初の破壊編
#138 完全再臨
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「――“君の妹を引き剥がせるかもしれない”」
そんなゼノの言葉を頼りに、来人たちは動く。
「――行くぞ、ガーネ! 『憑依混沌』」
背には翼の様に四本の金色の剣。両の手には氷の刃と王の証の剣。
来人とガーネの魂の器が重なり、一つの力と成った、氷の竜を纏った様な姿。
来人の視界に表示されるメガ・レンズにはシンクロ率■■■%と文字化けした数値が表示されている。
もはや、今の来人の状態を計測する事は出来なかった。
その氷刃の一振りを、アークは漆黒の刃で受け止める。
一瞬の鍔迫り合い。
「お仲間が来た途端、早速お得意のヤツかよ!」
愉し気にアークの口角が吊り上がる。
しかし、勿論相手は来人だけではない。
アークは背後に気配を感じ、すぐさま身体を反らす。
数歩後退すれば、先程までアークの居た空間を、二本の槍の切先が通り過ぎて行った。
「おっと。後ろに目でも付いてるのか?」
両の手に二振りの槍を手にしたライジンだ。背にはゼノを背負っている。
次代の王と、かつての最強。親子揃って存分に力を振るい、休むことの無い連撃でアークを追い詰めて行く。
「ちっ。ちょこまかと、鬱陶しい!」
アークが両の手を前に突き出し、漆黒の閃光。
その極太のレーザーは来人へと真っすぐと放たれる。
「――ジューゴ!」
次いで、来人はガーネとの融合を解きジューゴを纏う。『憑依混沌』だ。
手に持つ王の証の剣を正面へ。翼として背から伸びていた鎖の腕、その手に持つ四本の金色の剣の切先も、同じく正面向けた剣の切先を合わせ合う様にして、翼で自身を覆う形となる。
そして、その剣一本一本を骨子として、『金剛石』の盾が傘の様に出来上がる。
「僕は王様の盾! 『金剛石』――お前の『破壊』だって、一滴も通さないのです!」
『金剛石』で形作られた半球状の傘が漆黒の閃光を正面から受け止め、横に流す。
来人の王の波動と合わさる事によって、それはアナの『維持』にも匹敵する。その防御性能は圧倒的だ。
「よくやった、来人!」
ライジンはその隙に、アークへと斬りかかる。
アークもすぐさま漆黒の刃を産み出し応戦するが、二槍を振るいアークの刃を弾き飛ばす。
弾かれ宙を舞う漆黒の刃はそのまま空に消えて行き、それを握っていたアークの腕もその衝撃で浮く。
これで隙だらけだ、取った――そう思った。が、しかし。
「甘えんだよ」
アークの背から、突如新たな二本の腕が伸びた。
肉を突き破りぬるりと生み出されたその腕で、ライジンの二槍を掴む。
「何ッ――!?」
「旦那様! そこ、邪魔ですわ!」
その時だった。
七色の光と共に、ライジンとアークの間を割る様にして、『虹』の斬撃が降り注ぐ。
それによって、ライジンは槍を手放し退避。
アークの手に捕まれていた槍は、『破壊』されてボロボロと崩れ落ちた。
「おい、イリス! 俺にも当たりそうだったぞ!」
「もう贅肉は落ちたのでしょう? なら、それくらい黙って避けてくださいませ」
「ったく……でも、助かったぜ」
「今更わたくしの魅力に気づいても遅いですわ。――さあ、坊ちゃま!」
イリスが手を伸ばせば、身体が七色の光に包まれて行く。
その光は真っすぐと来人の元へ。
『憑依混沌』――来人は獣の四肢と荒々しい金色の長髪を纏い、七色のオーラを放つ。
「虹の鋭爪!!」
虹の爪撃がアークを襲う。
アークは四本の腕を交差させて、それを受け止める。
「何だ、大した事ねえな!」
しかし、受け止めたという事は、『虹』の色を諸に食らったという事だ。
瞬間、アークは背後から一太刀を浴びせられる。
「なッ――速い!?」
――いや、違う。アーク自身が遅くなっているのだ。
「――お前はお爺ちゃんを恐れていたネ。自分を封印しえる、その色を」
そこに居たのはガーネだ。氷刃の一太刀が、腕の一本を切り落とす。
イリスの『虹』の色に来人の王の波動が通う事によって、アークにも弱体化の力が働いた。
結果、ガーネの接近に反応する事すら出来なかったのだ。
そして、切り落とされた腕は宙で静止する。――まるで、時が止まったかの様に。
「“時空剣”――時間も、空間も、ネが凍らせるネ」
それはバーガの秘儀。失われたはずの技。しかし、それを孫は継承していた。
その時の停止はアークの腕の傷口からも浸透し、じわじわと身体の自由が利かなくなってくる。
やがて、アークの半身が動かなくなる。
「ちッ、させるかよ!」
まだ動く腕を動かし、手刀で半身を無理やり切り落とす。
ガーネの“時空剣”の支配から解放されたアークは、すぐさま半身の負傷という事象を『破壊』して再構築。
しかし、その大きな隙は致命的だ。更なる追撃。
アークの周囲に、“金のリング”が散らばる。
来人が拳を握れば、そのリングの隙間から無数の『鎖』が生み出され、アークの身体を絡め捕る。
そしてガーネが、ジューゴが、イリスが、光となって来人の元へと集う。
「――『憑依混沌・完全体』!!!」
来人の声に呼応して、『鎖』は『虹』の七色を内側で反射し輝く『金剛石』へと材質を変化させて行く。
そして鎖に拘束されたアークの身体に『氷』の時間凍結が浸透し、じわりじわりと凍り付いて行く。
『金剛石』になった『鎖』は破壊されない。
『虹』の弱体化によって、どんどん動きが緩慢になって行く。
『氷』の技“時空剣”によって、それも完全に停止する。
あの破壊の神を、完全に封殺した。好機だ。
「――今だ、ゼノ! ぶちかませ!!」
ライジンは叫びと共に、背負っていたゼノをアークに向かってぶん投げる。
ゼノは鎖で雁字搦めに拘束されるアークに飛びつき、首筋に噛み付いた。
「ぐッ、ぐああああッッ……!!」
その白い歯を通して、ゼノの『遺伝子』の色がアークの身体を侵食する。
入った。確実に。
アークは痙攣し、血反吐を吐く。身体の輪郭がブレ始める。
「やった……!」
アークの身体中に走る白銀の線――世良の魂の一片がより侵食を強めて、その褐色の肌を走る。
(――え? いや、待て。どうして侵食が強まっている……?)
おかしい。
予定通りなら、ゼノの『遺伝子』の力によって、世良とアークの魂を改変して、二つに分離するはずだ。
なのに、どうして侵食が強まり、一つになろうとしているんだ。
そう来人が気づいた時には、既に遅かった。
瞬く間に、アークとゼノが漆黒の波動で出来た球体に呑み込まれて、消え去った。
「――なッ! 逆流して――」
ゼノの狼狽。
そして、次の瞬間。
その球体は集束し、そこにはアークだけが立っていた。
ブレていた輪郭も固まり、アークは波紋一つない水面の様に、静かにそこに立っていたのだ。
拘束していた鎖も、ゼノも、どこにも無い。――全てが『破壊』された。
やがて、アークが口を開く。
「――感謝するぜ。最後のピースが揃った」
皆、すぐに状況を理解した。失敗したのだと。
元々アークは『遺伝子』の欠片を呑み込んでいた。しかしそれでは世良との融合を完全な物にするには足りなかった。
つまり、その最後のピースとはゼノの持つ『遺伝子』そのものだった。それが逆流して、アークが悉くを呑み込んでしまった。
結果、世良とアークの融合、その同調は予定よりも急速に早まり――完成した。
「まさか、ホンモノがそのまま生きてるとはな。運がいい。まあ、わざわざそっちから来なくても、時間さえ有れば良かった。さからこそこの世界に籠ってたんだが――、しかし同調の完全が早まったのは行幸だ」
足の先から額まで白銀の線を広げ、燃えるような真っ赤な頭髪にもその白銀は混じり合っている。
完全に世良と一体化し、完全再臨したアークの姿が、そこには在った。
「フフ……ハハ、ハハハ……アハハハハハ!!!!」
アークの高笑いに呼応する様に、止めどなく力が溢れ出す。
それはまるで海で起こる災い――津波の様に、光すらも吸収する真っ黒な波動の奔流が悉くを覆いつくす。
「まずい……。みんな、逃げて!!!」
そう叫んだ時には、既に遅かった。
周囲で戦っていた天界とガイア界の戦士たちも、アークから流れ出る破壊の奔流に呑まれて死んでいく。
真っ黒な波動の波が、世界を包み込み、『破壊』して行く。
世界終焉の瞬間とは、まさにこんな光景なのだろう。
原初の三柱、破壊の神――アーク、ここに再臨。
そんなゼノの言葉を頼りに、来人たちは動く。
「――行くぞ、ガーネ! 『憑依混沌』」
背には翼の様に四本の金色の剣。両の手には氷の刃と王の証の剣。
来人とガーネの魂の器が重なり、一つの力と成った、氷の竜を纏った様な姿。
来人の視界に表示されるメガ・レンズにはシンクロ率■■■%と文字化けした数値が表示されている。
もはや、今の来人の状態を計測する事は出来なかった。
その氷刃の一振りを、アークは漆黒の刃で受け止める。
一瞬の鍔迫り合い。
「お仲間が来た途端、早速お得意のヤツかよ!」
愉し気にアークの口角が吊り上がる。
しかし、勿論相手は来人だけではない。
アークは背後に気配を感じ、すぐさま身体を反らす。
数歩後退すれば、先程までアークの居た空間を、二本の槍の切先が通り過ぎて行った。
「おっと。後ろに目でも付いてるのか?」
両の手に二振りの槍を手にしたライジンだ。背にはゼノを背負っている。
次代の王と、かつての最強。親子揃って存分に力を振るい、休むことの無い連撃でアークを追い詰めて行く。
「ちっ。ちょこまかと、鬱陶しい!」
アークが両の手を前に突き出し、漆黒の閃光。
その極太のレーザーは来人へと真っすぐと放たれる。
「――ジューゴ!」
次いで、来人はガーネとの融合を解きジューゴを纏う。『憑依混沌』だ。
手に持つ王の証の剣を正面へ。翼として背から伸びていた鎖の腕、その手に持つ四本の金色の剣の切先も、同じく正面向けた剣の切先を合わせ合う様にして、翼で自身を覆う形となる。
そして、その剣一本一本を骨子として、『金剛石』の盾が傘の様に出来上がる。
「僕は王様の盾! 『金剛石』――お前の『破壊』だって、一滴も通さないのです!」
『金剛石』で形作られた半球状の傘が漆黒の閃光を正面から受け止め、横に流す。
来人の王の波動と合わさる事によって、それはアナの『維持』にも匹敵する。その防御性能は圧倒的だ。
「よくやった、来人!」
ライジンはその隙に、アークへと斬りかかる。
アークもすぐさま漆黒の刃を産み出し応戦するが、二槍を振るいアークの刃を弾き飛ばす。
弾かれ宙を舞う漆黒の刃はそのまま空に消えて行き、それを握っていたアークの腕もその衝撃で浮く。
これで隙だらけだ、取った――そう思った。が、しかし。
「甘えんだよ」
アークの背から、突如新たな二本の腕が伸びた。
肉を突き破りぬるりと生み出されたその腕で、ライジンの二槍を掴む。
「何ッ――!?」
「旦那様! そこ、邪魔ですわ!」
その時だった。
七色の光と共に、ライジンとアークの間を割る様にして、『虹』の斬撃が降り注ぐ。
それによって、ライジンは槍を手放し退避。
アークの手に捕まれていた槍は、『破壊』されてボロボロと崩れ落ちた。
「おい、イリス! 俺にも当たりそうだったぞ!」
「もう贅肉は落ちたのでしょう? なら、それくらい黙って避けてくださいませ」
「ったく……でも、助かったぜ」
「今更わたくしの魅力に気づいても遅いですわ。――さあ、坊ちゃま!」
イリスが手を伸ばせば、身体が七色の光に包まれて行く。
その光は真っすぐと来人の元へ。
『憑依混沌』――来人は獣の四肢と荒々しい金色の長髪を纏い、七色のオーラを放つ。
「虹の鋭爪!!」
虹の爪撃がアークを襲う。
アークは四本の腕を交差させて、それを受け止める。
「何だ、大した事ねえな!」
しかし、受け止めたという事は、『虹』の色を諸に食らったという事だ。
瞬間、アークは背後から一太刀を浴びせられる。
「なッ――速い!?」
――いや、違う。アーク自身が遅くなっているのだ。
「――お前はお爺ちゃんを恐れていたネ。自分を封印しえる、その色を」
そこに居たのはガーネだ。氷刃の一太刀が、腕の一本を切り落とす。
イリスの『虹』の色に来人の王の波動が通う事によって、アークにも弱体化の力が働いた。
結果、ガーネの接近に反応する事すら出来なかったのだ。
そして、切り落とされた腕は宙で静止する。――まるで、時が止まったかの様に。
「“時空剣”――時間も、空間も、ネが凍らせるネ」
それはバーガの秘儀。失われたはずの技。しかし、それを孫は継承していた。
その時の停止はアークの腕の傷口からも浸透し、じわじわと身体の自由が利かなくなってくる。
やがて、アークの半身が動かなくなる。
「ちッ、させるかよ!」
まだ動く腕を動かし、手刀で半身を無理やり切り落とす。
ガーネの“時空剣”の支配から解放されたアークは、すぐさま半身の負傷という事象を『破壊』して再構築。
しかし、その大きな隙は致命的だ。更なる追撃。
アークの周囲に、“金のリング”が散らばる。
来人が拳を握れば、そのリングの隙間から無数の『鎖』が生み出され、アークの身体を絡め捕る。
そしてガーネが、ジューゴが、イリスが、光となって来人の元へと集う。
「――『憑依混沌・完全体』!!!」
来人の声に呼応して、『鎖』は『虹』の七色を内側で反射し輝く『金剛石』へと材質を変化させて行く。
そして鎖に拘束されたアークの身体に『氷』の時間凍結が浸透し、じわりじわりと凍り付いて行く。
『金剛石』になった『鎖』は破壊されない。
『虹』の弱体化によって、どんどん動きが緩慢になって行く。
『氷』の技“時空剣”によって、それも完全に停止する。
あの破壊の神を、完全に封殺した。好機だ。
「――今だ、ゼノ! ぶちかませ!!」
ライジンは叫びと共に、背負っていたゼノをアークに向かってぶん投げる。
ゼノは鎖で雁字搦めに拘束されるアークに飛びつき、首筋に噛み付いた。
「ぐッ、ぐああああッッ……!!」
その白い歯を通して、ゼノの『遺伝子』の色がアークの身体を侵食する。
入った。確実に。
アークは痙攣し、血反吐を吐く。身体の輪郭がブレ始める。
「やった……!」
アークの身体中に走る白銀の線――世良の魂の一片がより侵食を強めて、その褐色の肌を走る。
(――え? いや、待て。どうして侵食が強まっている……?)
おかしい。
予定通りなら、ゼノの『遺伝子』の力によって、世良とアークの魂を改変して、二つに分離するはずだ。
なのに、どうして侵食が強まり、一つになろうとしているんだ。
そう来人が気づいた時には、既に遅かった。
瞬く間に、アークとゼノが漆黒の波動で出来た球体に呑み込まれて、消え去った。
「――なッ! 逆流して――」
ゼノの狼狽。
そして、次の瞬間。
その球体は集束し、そこにはアークだけが立っていた。
ブレていた輪郭も固まり、アークは波紋一つない水面の様に、静かにそこに立っていたのだ。
拘束していた鎖も、ゼノも、どこにも無い。――全てが『破壊』された。
やがて、アークが口を開く。
「――感謝するぜ。最後のピースが揃った」
皆、すぐに状況を理解した。失敗したのだと。
元々アークは『遺伝子』の欠片を呑み込んでいた。しかしそれでは世良との融合を完全な物にするには足りなかった。
つまり、その最後のピースとはゼノの持つ『遺伝子』そのものだった。それが逆流して、アークが悉くを呑み込んでしまった。
結果、世良とアークの融合、その同調は予定よりも急速に早まり――完成した。
「まさか、ホンモノがそのまま生きてるとはな。運がいい。まあ、わざわざそっちから来なくても、時間さえ有れば良かった。さからこそこの世界に籠ってたんだが――、しかし同調の完全が早まったのは行幸だ」
足の先から額まで白銀の線を広げ、燃えるような真っ赤な頭髪にもその白銀は混じり合っている。
完全に世良と一体化し、完全再臨したアークの姿が、そこには在った。
「フフ……ハハ、ハハハ……アハハハハハ!!!!」
アークの高笑いに呼応する様に、止めどなく力が溢れ出す。
それはまるで海で起こる災い――津波の様に、光すらも吸収する真っ黒な波動の奔流が悉くを覆いつくす。
「まずい……。みんな、逃げて!!!」
そう叫んだ時には、既に遅かった。
周囲で戦っていた天界とガイア界の戦士たちも、アークから流れ出る破壊の奔流に呑まれて死んでいく。
真っ黒な波動の波が、世界を包み込み、『破壊』して行く。
世界終焉の瞬間とは、まさにこんな光景なのだろう。
原初の三柱、破壊の神――アーク、ここに再臨。
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