67 / 150
第二章 ガイアの遺伝子編
#67 兄、ジャック
しおりを挟む
その後、来人達はイリスとその母ジャスミンの作ってくれた夕食を頂いた。
メニューは肉食獣の見た目通り豪快に焼いた骨付きの肉の塊と、自然の大地で採れた新鮮な野菜のサラダだった。
ジャスミンが器用に前足を使って骨付き肉に齧り付いているのを見て、来人も骨を持って肉に齧り付けば、柔らかい肉が口の中で解れ中から熱々の肉汁が溢れ出てきた。
「美味しい!」
「お母さまの焼く肉は焼き加減が最高ですわ」
イリスも同じ様に大きな肉の塊に齧り付くが、美人メイドのイリスがそうすれば同じ食べ方でもどこか上品に見える気がした。
片やガーネとジューゴの方はと言うと、来人が見れば何やらごそごそとしていた。
「ガーネ、お前なにやってんだ?」
「サンドイッチにしてるネ」
「ええ……」
ガーネは持参していた食パンを二枚口の中の収納空間からげろりと取り出して、いつも戦闘時に使用している刀で器用にスライスした肉とサラダをその食パンで挟んでいた。
来人はそう言えばガーネはパン食の犬という変な奴だったなと思い、そのまま放置。
次にジューゴの方を見れば、ジューゴはもそもそとサラダだけを食べていた。
イリスもその様子に気づいた様で、声を掛ける。
「ジューゴにわたくしたちの食事は合いませんでしたね。ごめんなさい」
「いいえ! このお野菜も普段食べる海藻とはまた違って美味しいのです!」
そんな普段海藻を主食とするジュゴンの横で、パンでも肉でも何でももぐもぐぱくぱくと口に放り込んで行く犬の図。
こう改めて見るとガーネは本当に変わっている。
ジューゴと契約した以上、ガイア界での旅を終えた後も来人たちと共に行動する事になるだろう。
来人はジューゴは海藻を食べるのかと今後の為に心に留めおきつつ、自分のサラダをそっとジューゴに差し出して、そのまま食事を続けるのだった。
食事を終えた後、来人たちは旅の汗を流す為の風呂の時間。
広いイリスの家には大きな浴場も作られていて、来人はガーネとジューゴを連れて共に湯船に浸かる。
「ふやぁ~。ディープメイルの冷たい海も良い物ですが、この熱々のお風呂も最高なのです~」
「これだけ広いと泳げるネ」
ジューゴはでろでろに溶けて湯船を浮いているし、ガーネは犬かきで泳いでいる。
来人はそんな様子を眺めながら、ゆっくりと湯に浸かり疲れを落としていた。
そうしていると、浴室の入り口の戸ががらりと開いた。
「うん?」
来人が振り返ると、そこには――、
「――って、イリスさん!?」
長い金の髪を頭の上でまとめてタオルを一枚巻いただけのイリスの姿が在った。
「坊ちゃま、お背中流しに参りましたわ」
「いやいや。流石にまずいでしょう!」
来人は慌てて湯船から上がり浴室を出ようとするが、足を滑らせて転倒しかける。
「おっと。危ないですわよ、坊ちゃま。ほら、大人しくそこに座ってくださいませ」
そこをイリスに受け止められて、そのまま座らされてしまった。
「それにですね、わたくしも元はジャガーの姿をしたガイア族ですわ。何も気にする事はございませんの」
そう言って、手際よくタオル石鹸を泡立てて来人の背中を洗って行く。
「そうは言っても、今は神格持ちで人の姿じゃないですか! イリスさんが気にしなくても僕は気にしますよ?」
「うふふ。坊ちゃまは可愛らしいですわね」
来人は抗議の意を示すが、イリスは取り合う気も無くころころと笑い、その抵抗の甲斐も無く流されてしまった。
ガーネとジューゴはそんな来人とイリスの様子に興味を示す事無く、温かい湯船を泳いでいた。
そうして、夜も更けて行く。
風呂を上がった来人たちはガーネの口の収納空間に仕舞っていたゴールデン屋のアイスキャンディーを食べた後、寝床に就いた。
寝床はハンモックが用意されていて、その新鮮な感覚に来人はまるで修学旅行の様なわくわく感を覚え、少し気分が高揚した。
「――そういえば。お兄様は帰って来ませんでしたわね」
遅くなるが帰ると言っていたイリスの兄ジャックだったが、その日来人たちが就寝するまでに帰る事は無かった。
「ジャックも忙しいんじゃないの? あの子、帰りが遅くなる事も多いから」
「そうなんですのね。折角ですから、一緒に食事をしたかったですわ」
来人は既にハンモックに身を任せて薄れ行く意識の中、そんな少し肩を落としたイリスの声を聞いていた。
――来人たちがイリスの家で過ごしていた間の事。
「リーン様。それでは、失礼致します」
「お疲れ様、ジャック。今日もありがとう、また明日ね」
「ああ。また明日」
その日の仕事を終えたイリスの兄ジャックは形式ばった挨拶で頭を下げた後、先程よりも少し砕けた口調で言葉を返し、長の間を後にした。
リーンは兄の様に慕うジャックに優しく微笑みを返し、自室へと下がる。
長の間を後にしたジャックはもう既に暗くなり、木々の間から薄く漏れる月明りだけが頼りとなる視界の悪い森の中を歩いて行く。
それは丁度来人たちが床に就く頃だった。
そして大樹と大樹の間に掛けららた橋を歩いている時、目の前にふらりと人影が現れた。
それはフードを被った動物、神では無くガイア族だろうという事はフード越しからでも分かる。
「誰だ、こんな時間に」
ジャックは少し警戒しつつも、そのフードのガイア族に声を掛ける。
「何、ただの通りすがりだ。だけど、君は私に用が有るかもね」
フードのガイア族はそのフードの奥でにやりと口角を上げて、それに答える。
「俺が、お前に? 何を言っているんだ?」
ジャックが困惑する様子を見せるが、フードのガイア族は立て続けに言葉を並べる。
「――彼女たちが羨ましくは無いか? 悔しくは無いか?」
「何が、言いたい」
「――力が、欲しくは無いか? それこそ、“妹よりも“強く、大きな力が」
「妹――、イリスよりも」
妹、その言葉にジャックは反応を示す。
それは彼の心の隅で燻る小さなコンプレックスを擽る、最も刺さるワードだった。
ライジンに仕え神格を得た妹イリス、そして妹分だった長のリーン。
そんな年下の二人に対して劣る、兄の自分。
「ああ、そうだ。私なら、君にその力を与えられる」
「力を……、俺に……」
「――ならば、与えよう」
フードのガイア族の瞳が怪しく光り、それと同時にジャックの意識が虚ろになって行く。
フードの奥から、黒い靄が溢れ出て、ジャックの周囲を覆って行く。
その黒い靄が、ジャックの身体の内へと入り込み蝕んで行く。
しかし、ジャックは抗えない。
「ぐ……、ぐが……」
ジャックは浅く息をして肩を上下させ、悶え苦しむ。
そのままふらりとジャックの身体は橋の下へと落ちて行った。
そして――。
「――君たちガイアの遺伝子は全てゼノムの為に」
メニューは肉食獣の見た目通り豪快に焼いた骨付きの肉の塊と、自然の大地で採れた新鮮な野菜のサラダだった。
ジャスミンが器用に前足を使って骨付き肉に齧り付いているのを見て、来人も骨を持って肉に齧り付けば、柔らかい肉が口の中で解れ中から熱々の肉汁が溢れ出てきた。
「美味しい!」
「お母さまの焼く肉は焼き加減が最高ですわ」
イリスも同じ様に大きな肉の塊に齧り付くが、美人メイドのイリスがそうすれば同じ食べ方でもどこか上品に見える気がした。
片やガーネとジューゴの方はと言うと、来人が見れば何やらごそごそとしていた。
「ガーネ、お前なにやってんだ?」
「サンドイッチにしてるネ」
「ええ……」
ガーネは持参していた食パンを二枚口の中の収納空間からげろりと取り出して、いつも戦闘時に使用している刀で器用にスライスした肉とサラダをその食パンで挟んでいた。
来人はそう言えばガーネはパン食の犬という変な奴だったなと思い、そのまま放置。
次にジューゴの方を見れば、ジューゴはもそもそとサラダだけを食べていた。
イリスもその様子に気づいた様で、声を掛ける。
「ジューゴにわたくしたちの食事は合いませんでしたね。ごめんなさい」
「いいえ! このお野菜も普段食べる海藻とはまた違って美味しいのです!」
そんな普段海藻を主食とするジュゴンの横で、パンでも肉でも何でももぐもぐぱくぱくと口に放り込んで行く犬の図。
こう改めて見るとガーネは本当に変わっている。
ジューゴと契約した以上、ガイア界での旅を終えた後も来人たちと共に行動する事になるだろう。
来人はジューゴは海藻を食べるのかと今後の為に心に留めおきつつ、自分のサラダをそっとジューゴに差し出して、そのまま食事を続けるのだった。
食事を終えた後、来人たちは旅の汗を流す為の風呂の時間。
広いイリスの家には大きな浴場も作られていて、来人はガーネとジューゴを連れて共に湯船に浸かる。
「ふやぁ~。ディープメイルの冷たい海も良い物ですが、この熱々のお風呂も最高なのです~」
「これだけ広いと泳げるネ」
ジューゴはでろでろに溶けて湯船を浮いているし、ガーネは犬かきで泳いでいる。
来人はそんな様子を眺めながら、ゆっくりと湯に浸かり疲れを落としていた。
そうしていると、浴室の入り口の戸ががらりと開いた。
「うん?」
来人が振り返ると、そこには――、
「――って、イリスさん!?」
長い金の髪を頭の上でまとめてタオルを一枚巻いただけのイリスの姿が在った。
「坊ちゃま、お背中流しに参りましたわ」
「いやいや。流石にまずいでしょう!」
来人は慌てて湯船から上がり浴室を出ようとするが、足を滑らせて転倒しかける。
「おっと。危ないですわよ、坊ちゃま。ほら、大人しくそこに座ってくださいませ」
そこをイリスに受け止められて、そのまま座らされてしまった。
「それにですね、わたくしも元はジャガーの姿をしたガイア族ですわ。何も気にする事はございませんの」
そう言って、手際よくタオル石鹸を泡立てて来人の背中を洗って行く。
「そうは言っても、今は神格持ちで人の姿じゃないですか! イリスさんが気にしなくても僕は気にしますよ?」
「うふふ。坊ちゃまは可愛らしいですわね」
来人は抗議の意を示すが、イリスは取り合う気も無くころころと笑い、その抵抗の甲斐も無く流されてしまった。
ガーネとジューゴはそんな来人とイリスの様子に興味を示す事無く、温かい湯船を泳いでいた。
そうして、夜も更けて行く。
風呂を上がった来人たちはガーネの口の収納空間に仕舞っていたゴールデン屋のアイスキャンディーを食べた後、寝床に就いた。
寝床はハンモックが用意されていて、その新鮮な感覚に来人はまるで修学旅行の様なわくわく感を覚え、少し気分が高揚した。
「――そういえば。お兄様は帰って来ませんでしたわね」
遅くなるが帰ると言っていたイリスの兄ジャックだったが、その日来人たちが就寝するまでに帰る事は無かった。
「ジャックも忙しいんじゃないの? あの子、帰りが遅くなる事も多いから」
「そうなんですのね。折角ですから、一緒に食事をしたかったですわ」
来人は既にハンモックに身を任せて薄れ行く意識の中、そんな少し肩を落としたイリスの声を聞いていた。
――来人たちがイリスの家で過ごしていた間の事。
「リーン様。それでは、失礼致します」
「お疲れ様、ジャック。今日もありがとう、また明日ね」
「ああ。また明日」
その日の仕事を終えたイリスの兄ジャックは形式ばった挨拶で頭を下げた後、先程よりも少し砕けた口調で言葉を返し、長の間を後にした。
リーンは兄の様に慕うジャックに優しく微笑みを返し、自室へと下がる。
長の間を後にしたジャックはもう既に暗くなり、木々の間から薄く漏れる月明りだけが頼りとなる視界の悪い森の中を歩いて行く。
それは丁度来人たちが床に就く頃だった。
そして大樹と大樹の間に掛けららた橋を歩いている時、目の前にふらりと人影が現れた。
それはフードを被った動物、神では無くガイア族だろうという事はフード越しからでも分かる。
「誰だ、こんな時間に」
ジャックは少し警戒しつつも、そのフードのガイア族に声を掛ける。
「何、ただの通りすがりだ。だけど、君は私に用が有るかもね」
フードのガイア族はそのフードの奥でにやりと口角を上げて、それに答える。
「俺が、お前に? 何を言っているんだ?」
ジャックが困惑する様子を見せるが、フードのガイア族は立て続けに言葉を並べる。
「――彼女たちが羨ましくは無いか? 悔しくは無いか?」
「何が、言いたい」
「――力が、欲しくは無いか? それこそ、“妹よりも“強く、大きな力が」
「妹――、イリスよりも」
妹、その言葉にジャックは反応を示す。
それは彼の心の隅で燻る小さなコンプレックスを擽る、最も刺さるワードだった。
ライジンに仕え神格を得た妹イリス、そして妹分だった長のリーン。
そんな年下の二人に対して劣る、兄の自分。
「ああ、そうだ。私なら、君にその力を与えられる」
「力を……、俺に……」
「――ならば、与えよう」
フードのガイア族の瞳が怪しく光り、それと同時にジャックの意識が虚ろになって行く。
フードの奥から、黒い靄が溢れ出て、ジャックの周囲を覆って行く。
その黒い靄が、ジャックの身体の内へと入り込み蝕んで行く。
しかし、ジャックは抗えない。
「ぐ……、ぐが……」
ジャックは浅く息をして肩を上下させ、悶え苦しむ。
そのままふらりとジャックの身体は橋の下へと落ちて行った。
そして――。
「――君たちガイアの遺伝子は全てゼノムの為に」
0
お気に入りに追加
238
あなたにおすすめの小説
魔石と神器の物語 ~アイテムショップの美人姉妹は、史上最強の助っ人です!~
エール
ファンタジー
古代遺跡群攻略都市「イフカ」を訪れた新進気鋭の若き冒険者(ハンター)、ライナス。
彼が立ち寄った「魔法堂 白銀の翼」は、一風変わったアイテムを扱う魔道具専門店だった。
経営者は若い美人姉妹。
妹は自ら作成したアイテムを冒険の実践にて試用する、才能溢れる魔道具製作者。
そして姉の正体は、特定冒険者と契約を交わし、召喚獣として戦う闇の狂戦士だった。
最高純度の「超魔石」と「充魔石」を体内に埋め込まれた不死属性の彼女は、呪われし武具を纏い、補充用の魔石を求めて戦場に向かう。いつの日か、「人間」に戻ることを夢見て――。
[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!
どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入!
舐めた奴らに、真実が牙を剥く!
何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ?
しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない?
訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、
なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト!
そして…わかってくる、この異世界の異常性。
出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。
主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。
相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。
ハーレム要素は、不明とします。
復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。
追記
2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。
8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。
2024/02/23
アルファポリスオンリーを解除しました。
angel observerⅢ 大地鳴動
蒼上愛三(あおうえあいみ)
ファンタジー
審判の時が再び訪れた。試されるのは神か人か・・・。
ヒルデたちの前に立ち塞がるのはガイア、今なお心を探す彼女にガイアの圧倒的な力が猛威を振るう時人々は何を思うのか。
少女たちは死地へと赴く。
angel observer の第3章「大地鳴動編」開幕!

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

『希望の実』拾い食いから始まる逆転ダンジョン生活!
IXA
ファンタジー
30年ほど前、地球に突如として現れたダンジョン。
無限に湧く資源、そしてレベルアップの圧倒的な恩恵に目をつけた人類は、日々ダンジョンの研究へ傾倒していた。
一方特にそれは関係なく、生きる金に困った私、結城フォリアはバイトをするため、最低限の体力を手に入れようとダンジョンへ乗り込んだ。
甘い考えで潜ったダンジョン、しかし笑顔で寄ってきた者達による裏切り、体のいい使い捨てが私を待っていた。
しかし深い絶望の果てに、私は最強のユニークスキルである《スキル累乗》を獲得する--
これは金も境遇も、何もかもが最底辺だった少女が泥臭く苦しみながらダンジョンを探索し、知恵とスキルを駆使し、地べたを這いずり回って頂点へと登り、世界の真実を紐解く話
複数箇所での保存のため、カクヨム様とハーメルン様でも投稿しています

迷宮に捨てられた俺、魔導ガチャを駆使して世界最強の大賢者へと至る〜
サイダーボウイ
ファンタジー
アスター王国ハワード伯爵家の次男ルイス・ハワードは、10歳の【魔力固定の儀】において魔法適性ゼロを言い渡され、実家を追放されてしまう。
父親の命令により、生還率が恐ろしく低い迷宮へと廃棄されたルイスは、そこで魔獣に襲われて絶体絶命のピンチに陥る。
そんなルイスの危機を救ってくれたのが、400年の時を生きる魔女エメラルドであった。
彼女が操るのは、ルイスがこれまでに目にしたことのない未発見の魔法。
その煌めく魔法の数々を目撃したルイスは、深い感動を覚える。
「今の自分が悔しいなら、生まれ変わるしかないよ」
そう告げるエメラルドのもとで、ルイスは努力によって人生を劇的に変化させていくことになる。
これは、未発見魔法の列挙に挑んだ少年が、仲間たちとの出会いを通じて成長し、やがて世界の命運を動かす最強の大賢者へと至る物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる