53 / 150
第二章 ガイアの遺伝子編
#53 『遺伝子』の色
しおりを挟む
「――ねえ、メガ」
「うん? どうしたんだネ?」
「鬼を殺さずに、人間に戻す方法って、無いかな」
その問いは、メガにとって唐突な物だっただろう。
鬼人という生前の記憶を取り戻した言葉を話す鬼、その存在は天界の神々にも知られていない。
“鬼人となった秋斗を人間に戻したい”なんていう来人の真意なんて、分かるはずも無い。
だというのに、メガはその問いを馬鹿な物だと笑い飛ばす事も無く、そしてその理由を問い返す事も無く、ただ単に素直に受け止めて「ううーん」と考え込んだ。
来人はメガが思考を巡らせ答えを探す中静かに待ち、ずずっとギザの入れてくれた茶を啜る。
そして、しばらくするとメガが顔を上げた。
「――そうだネ、可能性は有るかもしれないヨ」
「本当か!?」
ダメ元での問いだっただけに、前向きな回答が返って来て来人は声を上げた。
しかし、タダとは行かない。
「でも、その前に。ボクにもそれを求める理由を教えてくれヨ」
「それは――」
当然の疑問だろう。
しかし、秋斗は他者に存在を知られぬよう秘密裏に動いている。
もし仮に存在がバレた場合、神々は鬼である秋斗たち鬼人を問答無用で殺して核にしてしまうだろう。
それは別に悪意が有っての事ではなく、神々にとって核を浄化して魂を輪廻の輪に戻すという行為は当たり前の事で、正しい行い。
来人のやろうとしている鬼を直接人間に戻す、生前の状態に戻す、つまり殆ど死者蘇生に近しい行いをしようとしているのが邪道なのだ。
メガはそんな来人の心中を見通したかのように、言葉を重ねる。
「別に、秘密だというなら言いふらしたりはしないヨ。ライトが天界の馬鹿どもにボクの存在を秘匿してくれているのと同じ様にネ」
そのメガの言葉に、来人は心を決めた。
「分かった。実は――」
そして、秋斗の事と、鬼人の事。
来人の知りえる情報を全てメガに開示した。
「なるほど、鬼人ネ……。にわかに信じ難いが、ライトが言うのなら間違いはないんだろうネ」
「ワタシもメガさんに拾われずに死んでいたら、鬼になってたんデスかねー」
「お前の場合は仮に鬼になったとしても、生前に近しい者が居ないんだから鬼人にはなれなかっただろうけどネ」
「なるほどデス」
そんな会話をメガとギザが交わしている。
「それで、さっき言ってた可能性って?」
「実は、似たような研究をしていた事が有ったんだヨ。ボクが自分の器を改造したって話は、前にしただろう?」
「ああ、元々病弱だったのを魂の器を弄って――あっ」
そこまで喋って、来人は思い至る。
「そうか、魂が歪に変質した鬼も、メガが改造すれば――」
「いいや、そう都合よくは行かない。僕の技術では鬼のあべこべで滅茶苦茶な魂を正常な状態に戻す事は出来なかったヨ。ボクが出来る改造はボク自身にそうした様に、付け足すだけ、足し算までだヨ」
「出来なかったって、やった事は有るのか……」
「人体実験よりは、まだ人道的だと思うヨ」
元が人間だったと思うと素直に頷けないが、来人にそれを責める権利も無いので特に突っ込みはしない。
「それじゃあ、どうやって? 他の可能性が有るのか?」
「『遺伝子』の色――かつて“魂の遺伝子を組み替える”、そんな色を操るガイア族が居たんだヨ」
「魂の、遺伝子……」
「そうだネ、少し長い昔話をしようか。――ギザ、お茶を入れ直してくれ」
ギザはメガからマグカップを受け取り、合わせて来人のカップにも茶を注ぐ。
そして、改めてメガは話を始めた。
「――『遺伝子』の色、それはかつて二代目神王ウルスが相棒のアッシュと共に討った、裏切りのガイア族“ゼノム”の持っていた色だ」
「裏切りのガイア族、つまり悪者って事?」
来人がそう問えば、メガは「さあ、それは受け手次第だヨ」と言葉を濁して、話を続けた。
「ゼノムは原初のガイア族の内の一体で、“ファントム”というもう一人のガイア族と共に、神からの解放を謳って神々に反旗を翻したんだ。『遺伝子』の色で他の原初のガイア族の魂を変質、怪物に変貌させて暴走させる事で甚大な被害を及ぼした。その色をもう一度再現できれば、鬼となった魂を人間の物に再構築できるかも知れないヨ。」
「でも、お爺ちゃんが倒した。だからその色も、もう失われたんじゃ……?」
「ああ、そうだヨ。でも、別に色は他者が再現出来ない訳じゃないヨ。お兄ちゃんが“バーガ”の『氷』の色を再現して見せた様にネ」
「え、ガーネの色って、元々の使い手が居たの?」
「ああ。それがボクら兄弟の祖父であり、初代神王アダンの友人だった原初のガイア族“バーガ”だヨ」
今まで知らなかった地を歩く天使――ガイア族たちの話に驚く来人。
しかし、メガの言いたい事が見えて来た。
「つまり、ガーネと同じ様に原初のガイア族の色を子孫たちは再現出来る可能性が有るって事か!」
「もっとも、既に死したゼノムの子孫なんてこの世に居ないけどネ」
「駄目じゃん」
意気揚々とメガの先を行こうと自身の結論を語った来人だったが、すぐに否定され肩透かしを食らう。
この犬の先を行くにはまだ早そうだ。
「じゃあ、どうするんだよ?」
来人が諦めてそう聞けば、メガは意地悪そうに口角を上げる。
「ふん、じゃあヒントを上げよう。――『死したゼノム』『ウルスの色』、そして『泡沫』。どうだい?」
「どうだいと言われても……」
来人は考える。
死したゼノム――『遺伝子』の色を有していた、原初のガイア族。今回のキー。
ウルスの色――つまり、アッシュとの『憑依混沌』によって使用している『分解』。
そして、来人の色『泡沫』――相手の攻撃を一度吸収して、バブルに閉じ込め、その後反射する能力。
メガがこれらをヒントと言うのだから、そのパズルのピースを組み合わせる事で答えを導き出せるのだろう。
そして、しばらく思考を巡らせた来人の結論はと言うと――、
「――過去に戻って、ゼノムの攻撃を『泡沫』で受ける事で、『遺伝子』の色を貰って来る!!」
「馬鹿もの」
一蹴。
隣でギザもくすくすと笑っている。
「先輩、それでは『ウルスの色』というピースが余っているのデス。それに、過去に戻るなんて手札は無いのデスよ?」
「いや、メガなら出来る! 頑張ってくれ!」
正解を導き出す事を諦めた来人がメガに丸投げすると、ため息をついて答を教えてくれた。
「かつてゼノムはウルスとアッシュによって討たれた、つまり『分解』された。分解とはつまり消滅とは似ている様で異なる物だ」
「つまり、分解された欠片がどこかに在ると?」
「“かもしれない”という仮定の話だけどネ。そして、ライトはもっと頭を柔軟にするべきだ。ボクの分析によれば『泡沫』の色はスポイトの様な物だ、他の色を吸い出して、自分の色として扱う――」
メガはこれまで来人がラボに通っていた間に“健康診断”と称して様々なデータを集めていた。
だからこそ、来人本人以上にその能力を理解していた。
「つまり、ガイア界のどこかに在るかも知れない遺伝子の色の残滓を見つける事が出来れば、僕の色を応用してスポイトの様に掬い取れれば、可能性が有る」
「YES」
そして、メガは背負ったリュックから伸びたマジックアームでキーボードを器用に操作し、大きなモニターに映像を映し出す。
「――ガイア界の最奥、氷の大地リップバーン。さっき話題に上げたバーガの眠る地。そこはバーガから溢れる『氷』の色によって一帯の時間すら停滞している禁足地だ。そこなら、古の戦いで散ったゼノムの色も大気中のどこかに残っているかもしれないヨ」
「そこに行けば、もしかすると――」
「ほんの僅かな、それこそ1%よりも低い可能性だけどネ」
時が止まり、太古の空気を残した禁足地、氷の大地リップバーン。
そこへ行けば、秋斗を元に戻せる可能性が有る。
ほんの僅かな可能性だったとしても、来人がそこへ向かう理由としては充分だった。
「でも、そのバーガ? そのメガたちのお爺ちゃんは、どうしてそこに?」
「――祖父は遥か昔の戦い。かつてアダンとアナと決別した原初の三柱の一つ、破壊の神アークとの戦いで戦死したヨ」
「破壊の神……」
そう言えば、と思い出す。
王の間で出会った原初の三柱はアダンとアナの二人だけ。
そして、もう一柱の事を問おうとすれば話したがらなかった。
「ま、昔の話だヨ。そのアークもアダンたちに敗れて封印された、二度と陽の光を浴びる事はないヨ」
「うん? どうしたんだネ?」
「鬼を殺さずに、人間に戻す方法って、無いかな」
その問いは、メガにとって唐突な物だっただろう。
鬼人という生前の記憶を取り戻した言葉を話す鬼、その存在は天界の神々にも知られていない。
“鬼人となった秋斗を人間に戻したい”なんていう来人の真意なんて、分かるはずも無い。
だというのに、メガはその問いを馬鹿な物だと笑い飛ばす事も無く、そしてその理由を問い返す事も無く、ただ単に素直に受け止めて「ううーん」と考え込んだ。
来人はメガが思考を巡らせ答えを探す中静かに待ち、ずずっとギザの入れてくれた茶を啜る。
そして、しばらくするとメガが顔を上げた。
「――そうだネ、可能性は有るかもしれないヨ」
「本当か!?」
ダメ元での問いだっただけに、前向きな回答が返って来て来人は声を上げた。
しかし、タダとは行かない。
「でも、その前に。ボクにもそれを求める理由を教えてくれヨ」
「それは――」
当然の疑問だろう。
しかし、秋斗は他者に存在を知られぬよう秘密裏に動いている。
もし仮に存在がバレた場合、神々は鬼である秋斗たち鬼人を問答無用で殺して核にしてしまうだろう。
それは別に悪意が有っての事ではなく、神々にとって核を浄化して魂を輪廻の輪に戻すという行為は当たり前の事で、正しい行い。
来人のやろうとしている鬼を直接人間に戻す、生前の状態に戻す、つまり殆ど死者蘇生に近しい行いをしようとしているのが邪道なのだ。
メガはそんな来人の心中を見通したかのように、言葉を重ねる。
「別に、秘密だというなら言いふらしたりはしないヨ。ライトが天界の馬鹿どもにボクの存在を秘匿してくれているのと同じ様にネ」
そのメガの言葉に、来人は心を決めた。
「分かった。実は――」
そして、秋斗の事と、鬼人の事。
来人の知りえる情報を全てメガに開示した。
「なるほど、鬼人ネ……。にわかに信じ難いが、ライトが言うのなら間違いはないんだろうネ」
「ワタシもメガさんに拾われずに死んでいたら、鬼になってたんデスかねー」
「お前の場合は仮に鬼になったとしても、生前に近しい者が居ないんだから鬼人にはなれなかっただろうけどネ」
「なるほどデス」
そんな会話をメガとギザが交わしている。
「それで、さっき言ってた可能性って?」
「実は、似たような研究をしていた事が有ったんだヨ。ボクが自分の器を改造したって話は、前にしただろう?」
「ああ、元々病弱だったのを魂の器を弄って――あっ」
そこまで喋って、来人は思い至る。
「そうか、魂が歪に変質した鬼も、メガが改造すれば――」
「いいや、そう都合よくは行かない。僕の技術では鬼のあべこべで滅茶苦茶な魂を正常な状態に戻す事は出来なかったヨ。ボクが出来る改造はボク自身にそうした様に、付け足すだけ、足し算までだヨ」
「出来なかったって、やった事は有るのか……」
「人体実験よりは、まだ人道的だと思うヨ」
元が人間だったと思うと素直に頷けないが、来人にそれを責める権利も無いので特に突っ込みはしない。
「それじゃあ、どうやって? 他の可能性が有るのか?」
「『遺伝子』の色――かつて“魂の遺伝子を組み替える”、そんな色を操るガイア族が居たんだヨ」
「魂の、遺伝子……」
「そうだネ、少し長い昔話をしようか。――ギザ、お茶を入れ直してくれ」
ギザはメガからマグカップを受け取り、合わせて来人のカップにも茶を注ぐ。
そして、改めてメガは話を始めた。
「――『遺伝子』の色、それはかつて二代目神王ウルスが相棒のアッシュと共に討った、裏切りのガイア族“ゼノム”の持っていた色だ」
「裏切りのガイア族、つまり悪者って事?」
来人がそう問えば、メガは「さあ、それは受け手次第だヨ」と言葉を濁して、話を続けた。
「ゼノムは原初のガイア族の内の一体で、“ファントム”というもう一人のガイア族と共に、神からの解放を謳って神々に反旗を翻したんだ。『遺伝子』の色で他の原初のガイア族の魂を変質、怪物に変貌させて暴走させる事で甚大な被害を及ぼした。その色をもう一度再現できれば、鬼となった魂を人間の物に再構築できるかも知れないヨ。」
「でも、お爺ちゃんが倒した。だからその色も、もう失われたんじゃ……?」
「ああ、そうだヨ。でも、別に色は他者が再現出来ない訳じゃないヨ。お兄ちゃんが“バーガ”の『氷』の色を再現して見せた様にネ」
「え、ガーネの色って、元々の使い手が居たの?」
「ああ。それがボクら兄弟の祖父であり、初代神王アダンの友人だった原初のガイア族“バーガ”だヨ」
今まで知らなかった地を歩く天使――ガイア族たちの話に驚く来人。
しかし、メガの言いたい事が見えて来た。
「つまり、ガーネと同じ様に原初のガイア族の色を子孫たちは再現出来る可能性が有るって事か!」
「もっとも、既に死したゼノムの子孫なんてこの世に居ないけどネ」
「駄目じゃん」
意気揚々とメガの先を行こうと自身の結論を語った来人だったが、すぐに否定され肩透かしを食らう。
この犬の先を行くにはまだ早そうだ。
「じゃあ、どうするんだよ?」
来人が諦めてそう聞けば、メガは意地悪そうに口角を上げる。
「ふん、じゃあヒントを上げよう。――『死したゼノム』『ウルスの色』、そして『泡沫』。どうだい?」
「どうだいと言われても……」
来人は考える。
死したゼノム――『遺伝子』の色を有していた、原初のガイア族。今回のキー。
ウルスの色――つまり、アッシュとの『憑依混沌』によって使用している『分解』。
そして、来人の色『泡沫』――相手の攻撃を一度吸収して、バブルに閉じ込め、その後反射する能力。
メガがこれらをヒントと言うのだから、そのパズルのピースを組み合わせる事で答えを導き出せるのだろう。
そして、しばらく思考を巡らせた来人の結論はと言うと――、
「――過去に戻って、ゼノムの攻撃を『泡沫』で受ける事で、『遺伝子』の色を貰って来る!!」
「馬鹿もの」
一蹴。
隣でギザもくすくすと笑っている。
「先輩、それでは『ウルスの色』というピースが余っているのデス。それに、過去に戻るなんて手札は無いのデスよ?」
「いや、メガなら出来る! 頑張ってくれ!」
正解を導き出す事を諦めた来人がメガに丸投げすると、ため息をついて答を教えてくれた。
「かつてゼノムはウルスとアッシュによって討たれた、つまり『分解』された。分解とはつまり消滅とは似ている様で異なる物だ」
「つまり、分解された欠片がどこかに在ると?」
「“かもしれない”という仮定の話だけどネ。そして、ライトはもっと頭を柔軟にするべきだ。ボクの分析によれば『泡沫』の色はスポイトの様な物だ、他の色を吸い出して、自分の色として扱う――」
メガはこれまで来人がラボに通っていた間に“健康診断”と称して様々なデータを集めていた。
だからこそ、来人本人以上にその能力を理解していた。
「つまり、ガイア界のどこかに在るかも知れない遺伝子の色の残滓を見つける事が出来れば、僕の色を応用してスポイトの様に掬い取れれば、可能性が有る」
「YES」
そして、メガは背負ったリュックから伸びたマジックアームでキーボードを器用に操作し、大きなモニターに映像を映し出す。
「――ガイア界の最奥、氷の大地リップバーン。さっき話題に上げたバーガの眠る地。そこはバーガから溢れる『氷』の色によって一帯の時間すら停滞している禁足地だ。そこなら、古の戦いで散ったゼノムの色も大気中のどこかに残っているかもしれないヨ」
「そこに行けば、もしかすると――」
「ほんの僅かな、それこそ1%よりも低い可能性だけどネ」
時が止まり、太古の空気を残した禁足地、氷の大地リップバーン。
そこへ行けば、秋斗を元に戻せる可能性が有る。
ほんの僅かな可能性だったとしても、来人がそこへ向かう理由としては充分だった。
「でも、そのバーガ? そのメガたちのお爺ちゃんは、どうしてそこに?」
「――祖父は遥か昔の戦い。かつてアダンとアナと決別した原初の三柱の一つ、破壊の神アークとの戦いで戦死したヨ」
「破壊の神……」
そう言えば、と思い出す。
王の間で出会った原初の三柱はアダンとアナの二人だけ。
そして、もう一柱の事を問おうとすれば話したがらなかった。
「ま、昔の話だヨ。そのアークもアダンたちに敗れて封印された、二度と陽の光を浴びる事はないヨ」
0
お気に入りに追加
238
あなたにおすすめの小説
【中間選考残作品】医大生が聖女として異世界に召喚されましたが、魔力はからっきしなので現代医術の力で治癒魔法を偽装します!【3章終】
みやこ。@他コン2作通過
ファンタジー
♦️カクヨム様で開催されたコンテストで中間選考に残った作品です。
元医療従事者によるちょっぴりリアルな異世界転移ラブコメディ♡
唱える呪文はデタラメ、杖は注射器、聖水ならぬ聖薬で無垢な人々を欺き、王子を脅す。突然異世界に飛ばされても己の知識と生存本能で図太く生き残る......そんな聖女のイメージとはかけ離れた一風変わった聖女(仮)の黒宮小夜、20歳。
彼女は都内の医科大学に特待生として通う少しだけ貧しい普通の女の子だったが、ある日突然異世界に召喚されてしまう。
しかし、聖女として異世界召喚されたというのに、小夜には魔力が無かった。その代わりに小夜を召喚したという老婆に勝手に改造されたスマートフォンに唯一残った不思議なアプリで元の世界の医療器具や医薬品を召喚出来る事に気付く。
小夜が召喚されたエーデルシュタイン王国では王の不貞により生まれ、国を恨んでいる第二王子による呪いで国民が次々と亡くなっているという。
しかし、医者を目指す小夜は直ぐにそれが呪いによる物では無いと気が付いた。
聖女では無く医者の卵として困っている人々を助けようとするが、エーデルシュタイン王国では全ての病は呪いや悪魔による仕業とされ、治療といえば聖職者の仕事であった。
小夜は召喚された村の人達の信用を得て当面の生活を保障して貰うため、成り行きから聖女を騙り、病に苦しむ人々を救う事になるのだった————。
★登場人物
・黒宮小夜(くろみやさよ)⋯⋯20歳、貧乏育ちで色々と苦労したため気が強い。家族に迷惑を掛けない為に死に物狂いで勉強し、医大の特待生という立場を勝ち取った。
・ルッツ⋯⋯21歳、小夜が召喚された村の村長の息子。身体は大きいが小心者。
・フィン⋯⋯18歳、儚げな美少年。聖女に興味津々。
・ミハエル・フォン・ヴィルヘルム⋯⋯20歳、エーデルシュタイン王国の第二王子。不思議な見た目をしている。
・ルイス・シュミット⋯⋯19歳、ミハエルの護衛騎士。
⚠️ 薬や器具の名前が偶に出てきますが、なんか薬使ってるな〜くらいの認識で問題ございません。また、誤りがあった場合にはご指摘いただけますと幸いです。
現在、ファンタジー小説大賞に参加中です。応援していただけると嬉しいです!
angel observerⅢ 大地鳴動
蒼上愛三(あおうえあいみ)
ファンタジー
審判の時が再び訪れた。試されるのは神か人か・・・。
ヒルデたちの前に立ち塞がるのはガイア、今なお心を探す彼女にガイアの圧倒的な力が猛威を振るう時人々は何を思うのか。
少女たちは死地へと赴く。
angel observer の第3章「大地鳴動編」開幕!

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!
どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入!
舐めた奴らに、真実が牙を剥く!
何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ?
しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない?
訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、
なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト!
そして…わかってくる、この異世界の異常性。
出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。
主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。
相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。
ハーレム要素は、不明とします。
復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。
追記
2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。
8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。
2024/02/23
アルファポリスオンリーを解除しました。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・

幸福の魔法使い〜ただの転生者が史上最高の魔法使いになるまで〜
霊鬼
ファンタジー
生まれつき魔力が見えるという特異体質を持つ現代日本の会社員、草薙真はある日死んでしまう。しかし何故か目を覚ませば自分が幼い子供に戻っていて……?
生まれ直した彼の目的は、ずっと憧れていた魔法を極めること。様々な地へ訪れ、様々な人と会い、平凡な彼はやがて英雄へと成り上がっていく。
これは、ただの転生者が、やがて史上最高の魔法使いになるまでの物語である。
(小説家になろう様、カクヨム様にも掲載をしています。)
もふもふの王国
佐乃透子(不定期更新中)
ファンタジー
ほのぼの子育てファンタジーを目指しています。
OLな水無月が、接待飲み会の後、出会ったもふもふ。
このもふもふは……
子供達の会話は読みやすさ重視で、漢字変換しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる