ギルド・ティルナノーグサーガ『還ってきた男』

路地裏の喫茶店

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第四章 星屑の夜

パジャ・ギネス 〜 魔王(2)

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登場人物:

ヴェスカード: 獅子斬ししぎりと呼ばれた斧槍使いグラデュエーター
パジャ:かつて魔王と異名をとった暗黒魔導師ダークメイジ
バルフス:豚鬼軍首領の闇祭司ドルイド。古神リブラスを取り込み巨大化した
アイスクレイス:ティルナノーグを結成した魔法剣士ミスティック・ナイト。ヴェスカードの祖父
ヴェロン:ティルナノーグ立ち上げ時からの斧槍使いグラデュエーター

5

(ああ、あの時のアイスは鬼気迫るものがありましたね)


 自身でも何故かはわからぬが、巨大化したバルフスに悪魔化したパジャが突っ込む時、元導師であった男はそれを思い返していた。



 魔女と呼ばれた同志ジェラ=ルナの不吉な予言を胸に抱えたまま始まってしまった神出鬼没の厄災、リヴォニルの巨人討伐戦ではかつてのティルナノーグの主戦力メンバーのそうそうたる顔触れが戦力を集結させていた。

 【山砕き】テトラボーン、【斬鉄の侍】カーン、【竜鱗】サナトス、【深淵の魔女】ジェラ=ルナを始め、ギルドマスターアイスクレイスとティルナノーグの勇名の下集った二十名以上の猛者達。
 そして【魔導剣王】ヴェロン、【魔王】パジャ、老いてなお彼等を束ねる強さのギルドマスター、アイスクレイスが死力を尽くして長年人々を苦しめる厄災に相対したのだ。



(――当時の我等でさえあの厄災には手を焼きましたね。でも、ジェラ=ルナの予言を知る我等三人はその予言を的中させまいと必死だった――)


 ――死闘の末、さる辺境のドワーフ一族の長に鍛えてもらった二振りの斧槍ハルバードの内一本を握るヴェロンが仲間の助力を得て巨人の膝を砕いたのだった。
 前のめりに手をつく巨人――!その手を放たれた矢の様に駆け上るアイスクレイスが咆哮と共に魔法銀の斧槍ハルバードを巨人に叩き込んだ。

 すると、実に数十年の長きに渡って活動と休眠を繰り返していた厄災は轟音と共に倒れたのだった。

「お……おおお――ッッ!!!」

 アイスクレイスと共にメンバーが雄叫びを上げる。それは間違いなくティルナノーグ創設以来の大仕事を完遂した瞬間であったからだ。


「ジェラ=ルナ――」
「パジャ……」
 導師は消耗した魔力を瞑想で整える魔女に声を掛けた。


「ど……どうですか……ハァ、深淵の魔女の予言も……外れる時が……あったんですね……誰一人も失う事なく……リヴォニルの巨人を……」
 力無く微笑むパジャ。

「ええ……ええ――今度ばかりは――しかし、私はそれを口惜しいとは思わないの」
 俯き表情を悟られまいとする魔女だったが、地面に二、三粒の水滴が落ちた。

「うん、有難うございます……これで、これで我々はまだ……夢の続きを追う事ができる」



 このリヴォニルの巨人戦の功績により、戦場であったタリム・ナク公国公爵よりティルナノーグには小さいながらも領地を与えられた――その地はやがて、ティルナノーグの本拠地が置かれた。





 更に時は流れた。


「ヴェスカードです」
「クリラです」

 元服(十五歳)を迎えた青年二人がギルドに加入した。幼き時からの約束通り、ヴェスカードにはヴェロンとパジャが渡し人となった。
 ヴェロンとパジャはギルドの主戦力であった為冒険者となったばかりのヴェスカードやクリラとは共に依頼クエストをこなす事はできなかったが、空き時間を見つけては彼等は指導を施した。



「どうじゃ?ベスやクリラは頑張っておるか?」
 ルナフレーナという都市でのA級依頼クエストの折、アイスクレイスは導師に問うた。

「……ふむ、剣技の方はヴェロンによく指導を受けてめきめきと上達している様です。しかし魔導の方は……」

「……やはり、魔導は扱えぬか」
「知っていたのですか」
「或いはお主の指導を受ければ――とも思ったのだが」
「すみません……もう少し様子を見てみますが」

「彼奴は儂やヴェロンの戦闘体系を受け継ぎたいと考えている様じゃからの……だが、それならそれで、自身だけの闘い方を見つけてゆけばよいのだと思うよ。特に幼き頃よりヴェロンに懐いていたようじゃから本人はすぐには受け入れられぬかも、しれぬがな――」

「……アイス」
「なんじゃ?」

「懐いていたのはヴェロンじゃあなくて、私ですよ。わ、た、し!」
「……あ……え?そこ……??」
 導師はフンと鼻を鳴らした。



 ――ルナフレーナの依頼クエストをこなして帰ってきたパジャ達。
導師は伝え人である若き日のヴェスカードに声を掛けた。

「ヴェス、お土産ですよ」
「……なんだ、パジャか……」
 落ち込んでいる様子のヴェスカードにパジャが渡したのはルナフレーナの古本街で見つけたいかがわしい一冊だった。

「これは……」
 パラパラと中をめくるとため息をつく若者。

「どうですか?元気が出るでしょう」

「俺は!」
 バンと本を机に叩きつけると憤慨した様子のヴェスカード。
「こんなモノを今喜ぶ気にはなれないんだ!!」
 そのままツカツカと部屋を出て行ってしまう若者。

(よ、喜ぶと思っていたのに……ヴェスには熟女系はまだ早かったのでしょうか?)



――ややあって。

(いけませんね私としたことが。部屋にあの本を忘れてしまった。ヴェスが見ないなら私のコレクションに加えるとしましょう)

 部屋に入ると本はなく小さな紙切れがあった。

「ん……?」紙切れを手に取ると、

(一応貰っておく)とヴェスカードの字で書き記されていた。


「フ……フフ……」
 導師は小さく笑った。

(ほうらねアイス。我が弟子はこういう趣味だって、似通っているのですから)





(あの頃――ヴェスやクリラもギルドで共に過ごして――昔からの気のおけぬ仲間、そして新たに加わった多くのメンバー達……楽しかったですねえ)



「ぬううッ!!」

 悪魔と化した導師パジャはバルフスが放ったエネルギー弾を二つとも爆散させると、巨大化した闇祭司ドルイドへと接近した。

 細い老人然としたパジャから肥大化した筋骨を持つ悪魔となったとはいえ、自身より遥かに小さなパジャをその両手で捻り潰そうとしたバルフスだったがそれはパジャの両掌より放たれていた魔導障壁が阻んでいた。

「小癪!」
 バルフスはそのバリアを強引に破ってやろうと両掌に更なる力を込めた。彼は自身に降りてきた邪神の力を試したいと考えていた。
 そのバリアと両掌の力の押し合いはさながら力比べの様になり、やがてバルフスがその巨躯を活かしてか魔導障壁を押し込んでいった。彼等は相対した中央陣よりも徐々に左陣へと移動しつつあった。

 だが、まだパジャもその悪魔の様な形相に邪悪な笑みを浮かべている。それはまた、まるでバルフスの様に力の解放を楽しんでいるかの様でもあった。
 激しい魔力のせめぎ合いから漏れ出す力は熱を帯びて周囲へと拡散した。

「あ?ああ……??」
 彼等の最も近くにいた旗本隊の豚鬼オークの戦士達が数名その余波を受けて身体を発火させる。たちまちに起こる悲鳴。

「ギゲロ――!!ギゲロ――!!」
 距離を取れ――と言った意味合いの豚鬼オーク語を隊長格の豚鬼オークが叫ぶと、古の海を割った賢者の伝説の如く豚鬼オークの軍は化け物二人の進行方向を開けていった。


「おああああッッッ!!!」
 左陣が近くなってきた頃バルフスは力任せにパジャを押し込むと、パジャの魔導障壁にヒビが入った。

「これがッ!邪神リブラスの力だッッッ!!」
バルフスの巨大な爪が導師の魔導障壁に食い込むと、バリアのヒビは更に大きくなっていった。
 バキイイッという大きな音がすると、ガラスが砕け散る様にバリアが四散する。バルフスは小さな人間の魔導師であった者の心臓にその爪を突き立てようとした。
 しかし――!!

 魔導障壁が砕け散ったその後ろ、パジャの両掌から八匹の、いや八つ首の黒龍が召喚されたのだった!


「禁術・冥王龍獄炎鎖!!」


 八つ首の黒龍はそれぞれが牙を剥くとバルフスの腕を伝い首筋へと牙を立てた。噛みついたその部分から蒼白い焔が漏れたちのぼる。
「グ……ガ、ガガ……」という唸り声を上げるバルフス。

「私のバリアを押し込んで力勝ちしたと思い込みましたか?バリアを出しながら魔界の深部に住む八つ首の黒龍の召喚術を多重詠唱していたんですよ!!」
 パジャが両掌に力を込めると黒龍の牙は更に深々とバルフスの肉体に食い込んだ。


(この禁術を用いるのはあの時以来か……)



「バ……バルフス様――!!」
「族長――!!」

 古神リブラスを取り込み無敵となった筈の族長が押されているのを見て豚鬼達は狼狽した声を挙げた。彼等は後退する防衛隊を追うでもなく得物片手に一様に族長を見上げたのだ。

「グガアアア――ッッ!!」

(何だ!?この人間如きの魔導師がこの様な!我等の邪神を超える力をも操ると言うのか!!?)
 バルフスは両手で首筋に絡みつく黒龍の首を掴み、力任せに外そうとするが噛み付かれた部分から放たれた業火が彼を苦しめ、万力の様にその顎は動かない。



『――砦、己が領地に戻れ!!我等人間の領域を犯さば次は無いぞ――!!』


 ふと彼の頭をよぎる過去の記憶――!
それは、まだこの族長が若かった時の記憶。
濃緑の服に身を包んだ一人の人間の冒険者が彼に剣を突き付けていた――。

 その記憶は、頭の奥底に封印されていた当時の焼け付く様な怒りを思い起こさせたのだった――。

「グオオ……オオオ――ッッ!!!」
 バルフスは大きく唸り声を挙げると一層両の手に力を込めた。そして黒龍に噛み付かれた首筋の周囲がボコボコと躍動すると、何本もの黒い手の様な触手が生えて来たのだった。触手はワラワラと黒龍の首元に纏わり付いた。

「ム……更に変形を――!しかし、気味の悪い変化をするものですね。この辺がたかが地方神の邪神、と言ったところでしょうか。我が暗黒神ヴェノーヴァとはエレガントさに差がつく!ところですね!!!」

 パジャはその悪魔と化した貌に邪悪な笑みを浮かべると再び詠唱を始めた。それに呼応してパジャの変化した身体から漏れる赤黒いオーラの量が増す。

(貴様なぞに、我がティルナノーグが遅れをとる訳には、行かないんですよ!!)

 パジャが魔界のルーンを詠唱すると、黒龍は牙を突き立てながらブレスを吐き出したのだった。バルフスの上半身が魔界の焔に包まれる!!


(しかし、この技まで使わされるとは――今度は、今度は暗黒神ヴェノーヴァは何をお召しになるのか――)





 リヴォニルの巨人戦も過去の事となった頃、ヴェスカードやクリラもランクは高くはないが依頼クエストに慣れてきた頃――。

 パジャ、アイスクレイス、ヴェロンを始めとする主力メンバーは戦闘力だけで言えばリヴォニルの巨人をも凌ぐだろう魔人討伐の依頼クエストを受けていた。

 他国にまで勇名を轟かせていた当時のティルナノーグではあったが、この魔人戦はアイスクレイスやヴェロンの力を持ってしてもかつて無いほどの苦戦を強いられた。

 このままではパーティーに死人が出る――!
それが明らかとなった時、ギルド生え抜きの暗黒魔導師は崇拝する暗黒神より与えられた禁術を行使する事を厭わなかった。
 その効果は絶大で、魔人を弱体化させ他の者にとどめを刺させる展開へと持ち込む事はできた――が――。





――――――――――………………。






「ハッ…………!!!」


 ふと目が覚めた。

 そこはギルド本拠地の一部屋だった――。

 見慣れた部屋――だが導師が知覚していた最後の瞬間、そこで寝ていた記憶がない……ならば、自分は夢を見ていたのだろうか……?いや……




「目覚めたか、パジャ……」

 傍らで声が聞こえた。
そこにはヴェロンが複雑そうな顔をして立っていた。
だが自分の記憶にあるヴェロンの顔よりも、僅かに年老いて見えた。

「ヴェロン……貴方、何故ここに。私はいつの間にかこの部屋で眠っていたのですか?いや――」

「パジャ……」
 ヴェロンはすぐには答えず導師の肩に手を置いた。
その手は僅かに震えていた……。


「アイスは何処ですか?私、確か魔人と戦って――」


「…………アイスは……アイスは、死んだ――死んだよ……」
 肩に置かれた手がギュウと音を立てる……。


「は――?貴方、一体、何を……」


「お前は……魔人戦で行使した禁術の代償に――数年間、石となって、眠っていたのだ――」


「な――――…………」



 ……人間の暗黒魔導師ダークメイジは数少ない。
何故なら魔族ではない人間が呪術を行使するには代償が求められるからであった。

 例えばパジャは初めて暗黒神ヴェノーヴァの力を手に入れた時、耳は尖り眼の色は紅く変わった。額や眉間、こめかみには血管の様なものが走り――簡単に言えば、普段の姿が悪魔に近づいたのだ。
 これまでも強力な暗黒魔導を行使する時身体の痛みや内臓の損傷などを代償にされる場合もあったが、今回の禁術では暗黒神ヴェノーヴァはパジャの時――それを奪い去ったのだった。


 どうして、一体何が――そう問うたパジャにヴェロンが拳を震わせながらポツリポツリと話した。

 それは次元界にてヴェスカードがフィオレに語った話と一致していた――ある一人の裏切り者が絆で固く結ばれたかつてのティルナノーグを崩壊させたのだ――。


「ヴェスは?ヴェスはどうしていますか――?」
 導師は愛弟子の近況を尋ねる。
首を振るヴェロン。

「ヴェスカードが――ヴェスカードが、アイスを殺めたのだ――そう、そうせざるを得ない様に、仕組まれた――あの裏切り者によって――」

 忌々しそうに、吐き捨てる様にヴェロンは言うと口端から血を流した。
 そしてその罪に耐えかねたヴェスカードがギルドを去った事を告げた。


「……アイスは、彼奴のもしかしたら、と半ば予想をしていたのかもしれぬ……全てが終わった後、彼奴の机の上に我等に宛てた手紙が見つかったのだ」

 導師はヴェロンの取り出した手紙を手に取った。



『――長い間共に冒険を歩んでくれたお主達二人に礼を言いたい。

 この手紙を読む頃には儂はもう天命を全うしているかもしれぬ。儂の死によって今ティルナノーグを覆っている状況が終わってくれる事を願う――

 長い旅路の中で共に歩んできた同士を失うであろう事も、全ては――全ては儂の至らなさ故であった。
 その事を心から申し訳なく、また先に一人逝く事を申し訳なく思う――

 だが、まだあの時、ラライナで三人で立てたあの誓いは達成されてはいない――
 お主達がそれを許してくれるのなら、我等の、三人の夢の続きをお主達に託しても良いだろうか――?

 勝手を言ってすまぬ。我が戦友達よ、お主達に出会えてこれまで、儂は本当に心躍る冒険をすることが出来た。
ありがとう――』




 グシャリという音がした。


「……なんですか、これ……」
 導師の声は震えていた。

「こんな――簡単な文章で、勝手に後を押し付けて――」

「……時間がなかったのだろう。急いで書いた形跡がある……」
 導師の方を見ずにヴェロンが呟いた。


「私がちょっと眠っている間に、勝手に死んで――夢の続きを――って……!……アイス……アイス、貴方がいなければ、夢の……続き、なんて……!!」

 うう、グウ――と、嗚咽する音が部屋に響いた。



 ――かくしてアイスクレイスの跡を継いだヴェロンは二代目ギルドマスターとなり、参謀としてパジャは崩壊したティルナノーグを再建すべく、行方不明者や散らばったかつてのメンバー、そして次代を担うことの出来る新世代のメンバーを集める行動を始めたのであった。





「――そうとも、そうですよ!私にはまだまだ、やらなくてはならない事があるんですよ!!」

 バルフスの上半身を包む業火は更なる激しさを見せた。



 この時!この瞬間――!
防衛隊側から見て左陣で古神ルディエに取り憑かれたモンドがセバスチャンとヴェスカードによって仮面を破壊され、その呪縛を解き放った。
 仮面に宿りし双子の古神の片割れ、ルディエはその禍々しい魂魄を天へと霧散させた。

「ウグウオオォォォオ!!!」
 焔に焼かれるバルフスはパジャとの交戦前、人間の理性に阻まれ同化が遅れていたモンドを籠絡せんと、己の装着する仮面を通じて超常的な力で精神汚染の手助けをしていた。

 その力はモンドの身体からルディエが追い出された事によって逆流したエネルギーの奔流となってバルフスへと返ってきたのだった!


「ム――!!」

(ヴェスとセバスチャンが、やってくれましたか!!)

 黒龍の焔と逆流するエネルギーに苦しむバルフスに勝機を見出したパジャは、とどめを刺さんと両掌に更なる力を込めようとした――!


「ォォォォォォォォオオ――ッッッ!!!」

 天に向かい叫び声を上げるバルフスの巨大化した頭部の口から、細い一筋の光が天を差し貫いた。やがてその光は太くなってゆき、奇妙なテンションを収束させていく!

「まずい!!」

 背筋がぞくりとする感覚を覚えたパジャは背中に生えた悪魔の羽を使いバルフスの正面から身をかわそうと思った。
 何かが、来る!!

 その数瞬後、バルフスの焔に包まれた顔はパジャの方を向き直った!

(やはり――!!ここで私が避けても角度的に後方の防衛隊に被害が及ぶ事はない!――!!)



(――!!!)



 パジャが飛び去ろうとした時、胸元から何かの紐が外れて宙を舞った――ふと、パジャは反射的にそれを手に取ってしまった。



「ウウ……うああああ――――――ッッッ!!!」


 バルフスの口から大木ほどの光線が放出され、パジャの影は光の中へと消えた――。





「――パジャさん!!」

 そう叫んだのは、後退して行く防衛隊の間を縫って現れた女魔法剣士ルーンナイトフィオレと、バレーナ防衛隊長リュシターであった――。


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