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8.断捨離すべきは想いのはずで
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はじめて入ったその宿屋は、特に宿の主人にお金を払ったりすることなくアレクに引きずられるまま階段を上がった。
“宿代って後払いなのかしら?それともツケに出来るくらいこの宿を利用してるって事だったりするのかしら”
なんて、私は現実逃避をするかのようにぼんやりと考えていて。
一番奥の部屋を開けたアレクがチラリとこちらを見たので、自らの意思で部屋に足を踏み入れる。
その様子を見たアレクは、やはり何故か悲しそうな顔をした。
「⋯抵抗するかと思ったのに自ら入るなんて、やっぱり君は相当遊んでたんだね」
「やだぁ、抵抗しても抵抗しなくても怒るのぉ?」
視線を落とした彼を煽るようにそう言うと、彼の頬が一気に赤くなって。
怒った勢いで突き飛ばされ、備え付けられていた簡素なベッドに倒れるように転がる。
ガチャリと鍵が閉められた音が部屋に響き、私はごくりと息を呑んだ。
“――これでアレクの気が収まるなら、別に処女くらいなんともないわよ”
私が処女じゃなくなったところで、元々レイモンド様と発展する事なんてないとわかっているんだから何の支障もないはずで。
それなのに。
「ガルシア⋯」
ポツリと自分の口から溢れたその名前に私自身が驚いた。
“私、なんであいつの名前を⋯?”
主人に近付く害虫のように、フリフリに着飾った私を警戒して。
――あの私は最高に可愛く作り上げてたのに、なんでよ。
相手の事なんてお構い無しに競うようにダンスをした。
――あの脳筋め、ついていけたのは私だからで他の令嬢ならブチギレてるわよ?
市場で会った時は変装してリジーって名乗ってるのを見たのにキャサリンって呼んでくるし。
――空気読んだらわかるでしょ、ほんと愚直なんだから。
なのに突然自分の主人を薦めてくるとかありえないわよ。
――そうしたら私も仕事で守れるですって?それが本当にあんたの希望なの?
レイモンド様が居なくなったのに、私の事も心配してなかなか動かないとか護衛騎士失格なのよ。
――でも、嬉しかった。
嬉しかったんだ、全部。
「⋯アレク」
ベッドに仰向けで転がっている私に馬乗りになっている彼へ声をかけると、私の首もとのリボンを外す手を一瞬止めて視線を合わせてくれた。
“想いを断捨離して、相手が望むように振る舞って。でも本当は彼のように⋯愚直なくらい『自分自身』で生きたかったの”
「私を偽っていてごめんなさい」
「キャシー?」
「本当の私は純真でも可憐でもなくて、誰よりも権力に固執してたわ」
想いは、断捨離したつもりだったけど。
「これがその代償かなって思ったけど⋯」
じっと私の言葉を待つアレクを、真っ直ぐ見上げて。
「――そもそも、“あんた”が私を公妾とか言うのが悪くなぁい?」
「⋯ッ!?」
王太子をあんた呼ばわりし、ケッと最も可愛げのない顔を向けると私の豹変に驚いたのか彼の真っ赤な瞳が見開かれる。
「私が欲しかったのはぁ、優雅な暮らしと地位なのよ!それを公妾ですってぇ?優雅な暮らしは出来るかもしれないけど、地位なんて今より下がるじゃない!ばぁっか!」
「ば⋯っ!?」
「私が欲しいものを全部手に入れてやったですってぇ?足、り、て、なぁ~いっ!!」
組み敷かれている体勢で、彼の胸に人差し指を突き刺すようにしグリグリと押す。
「い、いたっ!?ちょ、き、キャシー!?」
「私という最高のアクセサリーが欲しいなら全部くれれば良かったのよ。それが出来ないなら」
想いなんて一番に断捨離すべき要らないものだったはずなのに。
「私を惚れさせるくらい愚直でいるべきだったんだわ!」
「ー⋯っ、ぐ⋯!?」
攻撃を躊躇うなと言ったガルシアを思い出した私は思わず小さく吹き出した。
“⋯えぇ、あんたの教え通り躊躇わなかったわよ”
――躊躇わず、思い切り。
力の限りの全力で私はアレクの股間を蹴り上げたのだ。
「う、ぅぐ、んぐぅ⋯ッ」
「ごめんあそばせぇ~?」
悶絶し呻くアレクを押し退けてその場に放置する。
ドアの鍵を開け部屋から出る瞬間、私は涙目で私の方を見るアレクを少し眺めて。
「⋯まだ使い物になるといいわねぇ?」
なんてダメ押しした。
そそくさと宿屋を出ると、なんとそこにはレイモンド様とガルシアがいて。
「キャサリン!」
「リジーちゃん!!」
「えっ、どうしてここに⋯!?」
思わずぽかんと2人を見る。
「無事!?怪我してない!?」
少し慌てながら確認してくれるレイモンド様と、
「おい、無事か!?純潔か!」
最低な心配をしてくるガルシア。
そんなある意味この2人らしい様子に心の底から安堵する。
「私は無事です、純潔も、ねっ!?」
「ぐっ」
返事をしながらガルシアの足を思い切り踏んづけると、痛みで顔をしかめたガルシアはそれでもどこかホッとした表情をしていた。
「それよりレイモンド様こそ童貞ですか!」
「ほんっとやめて!?リジーちゃんちょっとガルに似てくるの本当やめて!」
じわりと頬を赤らめたレイモンド様にそう言われ、こんなやつに似てきたぁ!?と少し不服に思う。
そんな私を見抜いたらしいレイモンド様は、くすりと小さく笑い、そしてすぐに目を伏せて。
「というかごめん、俺のせいだね」
「え?」
「⋯実はリジーちゃんとガルを二人きりにしようとわざとはぐれたんだよ。⋯といっても、すぐ近くに隠れて様子を見てたんだけど⋯」
“良かった、拐われたとかじゃなかったのね”
事件に巻き込まれた訳じゃなかった事を知り胸を撫で下ろす。
「何故か揉め出したからすぐに出ていこうと思ったんだけど、俺の童貞の話を大声でしてるって気付いて出るに出られなくなっちゃってさ⋯」
「うぐっ」
“そ、れは⋯私達が悪いわね⋯”
「どうしようかと思ってたら突然二人が別々の方向に走り出しちゃって。とりあえずガルを捕まえてすぐリジーちゃんを追いかけようと思ったらガルの足が速すぎてなかなか追い付けなくて⋯」
「れ、レイモンド様⋯」
「絶対レイモンド様は今誉めてないから、顔を赤らめるのはやめなさい」
足が速すぎてを褒め言葉と取ったらしいガルシアを一喝する。
「ガルを捕まえるのに時間かかっちゃったけど、リジーちゃんが無事で本当良かったよ」
どうやら本気で心配してくれていたらしいレイモンド様がふにゃりと微笑んだ。
そんな彼らに少し申し訳なくなりながら、私もそっと口を開いて。
「あー⋯っと、体は無事なんですけど、これから多分無事じゃなくなる⋯かなぁ、なんて?」
「は?」
気まずそうにそう告げると、驚いたガルシアが琥珀色の瞳を目一杯広げてこちらを見た。
「⋯実は、私を宿屋に連れ込んだ人の股間を蹴り上げて出てきたんですけど」
「正解だな」
「的確だね」
「その蹴り上げた相手、アレク⋯なんです、よねぇ」
私の告げた名前を聞いた二人は一瞬固まって。
「それは、ちょっと相手が⋯まずいね」
「不敬罪、か」
対外的に私とアレクは恋人同士だった。
公式の場にも何度もパートナーとして出ていたし、今更襲われたから、なんて言い訳は通じないだろう。
もし私が公爵家くらいの強い家門だったなら、家の力で不問に⋯なんてことも出来なくはないかもしれないが。
「⋯貧乏男爵家の私には、どうすることも出来ないわ」
出来るのは、正式な罪状を告げられるのを待つだけで。
“王族の、それも王太子の大事なアソコに危害を加えたんだから罪も重めかも。跡継ぎ出来なくなったりとかしてたら処刑間違いなしだわ⋯”
一気に暗くなった雰囲気を壊すように、最初に口を開いたのはレイモンド様だった。
「正当な理由があれば、なんとかなるかもじゃない?」
「せ、正当な理由とは⋯!?」
私よりもガルシアが食い付きレイモンド様に詰め寄る。
そんなガルシアの頭を撫でながら話すレイモンド様を見て、この二人の距離感にこんな状況だと言うのに少し楽しく感じた。
そしてそんな私にレイモンド様が告げたのは。
「⋯ね、俺と結婚する?」
“宿代って後払いなのかしら?それともツケに出来るくらいこの宿を利用してるって事だったりするのかしら”
なんて、私は現実逃避をするかのようにぼんやりと考えていて。
一番奥の部屋を開けたアレクがチラリとこちらを見たので、自らの意思で部屋に足を踏み入れる。
その様子を見たアレクは、やはり何故か悲しそうな顔をした。
「⋯抵抗するかと思ったのに自ら入るなんて、やっぱり君は相当遊んでたんだね」
「やだぁ、抵抗しても抵抗しなくても怒るのぉ?」
視線を落とした彼を煽るようにそう言うと、彼の頬が一気に赤くなって。
怒った勢いで突き飛ばされ、備え付けられていた簡素なベッドに倒れるように転がる。
ガチャリと鍵が閉められた音が部屋に響き、私はごくりと息を呑んだ。
“――これでアレクの気が収まるなら、別に処女くらいなんともないわよ”
私が処女じゃなくなったところで、元々レイモンド様と発展する事なんてないとわかっているんだから何の支障もないはずで。
それなのに。
「ガルシア⋯」
ポツリと自分の口から溢れたその名前に私自身が驚いた。
“私、なんであいつの名前を⋯?”
主人に近付く害虫のように、フリフリに着飾った私を警戒して。
――あの私は最高に可愛く作り上げてたのに、なんでよ。
相手の事なんてお構い無しに競うようにダンスをした。
――あの脳筋め、ついていけたのは私だからで他の令嬢ならブチギレてるわよ?
市場で会った時は変装してリジーって名乗ってるのを見たのにキャサリンって呼んでくるし。
――空気読んだらわかるでしょ、ほんと愚直なんだから。
なのに突然自分の主人を薦めてくるとかありえないわよ。
――そうしたら私も仕事で守れるですって?それが本当にあんたの希望なの?
レイモンド様が居なくなったのに、私の事も心配してなかなか動かないとか護衛騎士失格なのよ。
――でも、嬉しかった。
嬉しかったんだ、全部。
「⋯アレク」
ベッドに仰向けで転がっている私に馬乗りになっている彼へ声をかけると、私の首もとのリボンを外す手を一瞬止めて視線を合わせてくれた。
“想いを断捨離して、相手が望むように振る舞って。でも本当は彼のように⋯愚直なくらい『自分自身』で生きたかったの”
「私を偽っていてごめんなさい」
「キャシー?」
「本当の私は純真でも可憐でもなくて、誰よりも権力に固執してたわ」
想いは、断捨離したつもりだったけど。
「これがその代償かなって思ったけど⋯」
じっと私の言葉を待つアレクを、真っ直ぐ見上げて。
「――そもそも、“あんた”が私を公妾とか言うのが悪くなぁい?」
「⋯ッ!?」
王太子をあんた呼ばわりし、ケッと最も可愛げのない顔を向けると私の豹変に驚いたのか彼の真っ赤な瞳が見開かれる。
「私が欲しかったのはぁ、優雅な暮らしと地位なのよ!それを公妾ですってぇ?優雅な暮らしは出来るかもしれないけど、地位なんて今より下がるじゃない!ばぁっか!」
「ば⋯っ!?」
「私が欲しいものを全部手に入れてやったですってぇ?足、り、て、なぁ~いっ!!」
組み敷かれている体勢で、彼の胸に人差し指を突き刺すようにしグリグリと押す。
「い、いたっ!?ちょ、き、キャシー!?」
「私という最高のアクセサリーが欲しいなら全部くれれば良かったのよ。それが出来ないなら」
想いなんて一番に断捨離すべき要らないものだったはずなのに。
「私を惚れさせるくらい愚直でいるべきだったんだわ!」
「ー⋯っ、ぐ⋯!?」
攻撃を躊躇うなと言ったガルシアを思い出した私は思わず小さく吹き出した。
“⋯えぇ、あんたの教え通り躊躇わなかったわよ”
――躊躇わず、思い切り。
力の限りの全力で私はアレクの股間を蹴り上げたのだ。
「う、ぅぐ、んぐぅ⋯ッ」
「ごめんあそばせぇ~?」
悶絶し呻くアレクを押し退けてその場に放置する。
ドアの鍵を開け部屋から出る瞬間、私は涙目で私の方を見るアレクを少し眺めて。
「⋯まだ使い物になるといいわねぇ?」
なんてダメ押しした。
そそくさと宿屋を出ると、なんとそこにはレイモンド様とガルシアがいて。
「キャサリン!」
「リジーちゃん!!」
「えっ、どうしてここに⋯!?」
思わずぽかんと2人を見る。
「無事!?怪我してない!?」
少し慌てながら確認してくれるレイモンド様と、
「おい、無事か!?純潔か!」
最低な心配をしてくるガルシア。
そんなある意味この2人らしい様子に心の底から安堵する。
「私は無事です、純潔も、ねっ!?」
「ぐっ」
返事をしながらガルシアの足を思い切り踏んづけると、痛みで顔をしかめたガルシアはそれでもどこかホッとした表情をしていた。
「それよりレイモンド様こそ童貞ですか!」
「ほんっとやめて!?リジーちゃんちょっとガルに似てくるの本当やめて!」
じわりと頬を赤らめたレイモンド様にそう言われ、こんなやつに似てきたぁ!?と少し不服に思う。
そんな私を見抜いたらしいレイモンド様は、くすりと小さく笑い、そしてすぐに目を伏せて。
「というかごめん、俺のせいだね」
「え?」
「⋯実はリジーちゃんとガルを二人きりにしようとわざとはぐれたんだよ。⋯といっても、すぐ近くに隠れて様子を見てたんだけど⋯」
“良かった、拐われたとかじゃなかったのね”
事件に巻き込まれた訳じゃなかった事を知り胸を撫で下ろす。
「何故か揉め出したからすぐに出ていこうと思ったんだけど、俺の童貞の話を大声でしてるって気付いて出るに出られなくなっちゃってさ⋯」
「うぐっ」
“そ、れは⋯私達が悪いわね⋯”
「どうしようかと思ってたら突然二人が別々の方向に走り出しちゃって。とりあえずガルを捕まえてすぐリジーちゃんを追いかけようと思ったらガルの足が速すぎてなかなか追い付けなくて⋯」
「れ、レイモンド様⋯」
「絶対レイモンド様は今誉めてないから、顔を赤らめるのはやめなさい」
足が速すぎてを褒め言葉と取ったらしいガルシアを一喝する。
「ガルを捕まえるのに時間かかっちゃったけど、リジーちゃんが無事で本当良かったよ」
どうやら本気で心配してくれていたらしいレイモンド様がふにゃりと微笑んだ。
そんな彼らに少し申し訳なくなりながら、私もそっと口を開いて。
「あー⋯っと、体は無事なんですけど、これから多分無事じゃなくなる⋯かなぁ、なんて?」
「は?」
気まずそうにそう告げると、驚いたガルシアが琥珀色の瞳を目一杯広げてこちらを見た。
「⋯実は、私を宿屋に連れ込んだ人の股間を蹴り上げて出てきたんですけど」
「正解だな」
「的確だね」
「その蹴り上げた相手、アレク⋯なんです、よねぇ」
私の告げた名前を聞いた二人は一瞬固まって。
「それは、ちょっと相手が⋯まずいね」
「不敬罪、か」
対外的に私とアレクは恋人同士だった。
公式の場にも何度もパートナーとして出ていたし、今更襲われたから、なんて言い訳は通じないだろう。
もし私が公爵家くらいの強い家門だったなら、家の力で不問に⋯なんてことも出来なくはないかもしれないが。
「⋯貧乏男爵家の私には、どうすることも出来ないわ」
出来るのは、正式な罪状を告げられるのを待つだけで。
“王族の、それも王太子の大事なアソコに危害を加えたんだから罪も重めかも。跡継ぎ出来なくなったりとかしてたら処刑間違いなしだわ⋯”
一気に暗くなった雰囲気を壊すように、最初に口を開いたのはレイモンド様だった。
「正当な理由があれば、なんとかなるかもじゃない?」
「せ、正当な理由とは⋯!?」
私よりもガルシアが食い付きレイモンド様に詰め寄る。
そんなガルシアの頭を撫でながら話すレイモンド様を見て、この二人の距離感にこんな状況だと言うのに少し楽しく感じた。
そしてそんな私にレイモンド様が告げたのは。
「⋯ね、俺と結婚する?」
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