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婚約破棄されたはずの俺が気付けば結婚していた話
4.反省は反省と戸惑いを呼ぶ(実録)
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無邪気に近付く彼女を守るために、彼女が寝静まってから様子を見に部屋へ戻る。
枕元に本が何冊も散乱しているのを机に戻し、ちゃんと俺のスペースを開けてくれているシエラに胸が締め付けられるという日々だった。
少し湿っている目尻に口付けを落とすと、どこか甘い味がして――
眠っているシエラの顔の横に手をつくが軋まないのはこのベッドが凄くしっかりと設計されているから。
それをいいことに、シエラに気付かれないようそっと押し倒すような格好で馬乗りになった俺は彼女のカラダを欲望のまま触れたい衝動に駆られ⋯
「⋯⋯ッ」
ぐ、と堪えてベッドを降り執務室に一人戻る。
そんな日々を過ごしていた俺達は、貴族として他国の王太子も来るらしい王宮主催の夜会の出席準備をしていて。
“本来ならエリウス様ご夫婦が出席なさるべきなんだがー⋯”
喜ばしい事にエリウス様の奥方様は、出産を間近に控えていて。
公爵様の奥方様は遠方におられる為、公爵家を代表して俺とシエラで参加する事になっていた。
“俺達の結婚の為にわざわざ王都へ戻ってきてくださっていた公爵様も、そろそろ奥様の待っておられる領地に戻るとおっしゃられていたし⋯”
少しギクシャクしている俺達に気付いているだろう公爵様は、それでも見守ることを決め何も言われてはおらず。
だからこそ憂いを晴らしたいと思っているのだがー⋯
シエラの準備が整ったと報告を受けた俺はノックをして部屋に入る。
「⋯わ、本当に綺麗だねシエラ」
俺とお揃いの深いグリーンの生地に俺の瞳と同じオリーブ色のレースをあしらったドレスを着た彼女は本当に麗しくて。
「こんなに綺麗だと心配だから、俺から離れないでね?」
過保護だと笑われるかもしれないが、本気で心配した俺はさっと腕を出しー⋯た、のだが。
“ハッ、エスコートしていいんだよな⋯!?”
同じ部屋に寝なくなったせいで、いつも通り一緒に食事を取っていてもどこかギクシャクしていた俺達。
もしシエラにエスコートなんていらない、と言われたら――
「⋯もう、バルフってば⋯」
ふふ、と小さく笑いを溢しながら俺のエスコートを受けてくれた彼女に心底ホッとする。
それと同時に、間近に感じる彼女の存在にドキリと胸が高鳴った。
高位貴族である公爵家は、会場入りする順番が王太子の1つ前になる。
“以前の俺ならとっくに入場してたなぁ”
なんて考えながら隣のシエラを盗み見すると、薔薇のように染めた頬に輝くようなローズブロンドがグリーンのドレスに映えていて。
王太子の婚約者候補筆頭だった頃の彼女は、いつもどこか冷たいような強気な笑みで1人入場していた。
“あの凛とした姿も本当に美しかったけどー⋯”
今俺のエスコートで頬を染めているシエラに胸がぎゅっと苦しくなる。
“可愛い⋯!俺の奥さんめちゃくちゃ可愛い⋯!”
最近明らかにシエラ不足だったからなぁ、と早鐘を鳴らす鼓動を誤魔化しつつ、名前を呼ばれた俺達は連れだって入場した。
流石ビスター公爵家。
入場順が最後から二番目だった為、すぐにダンスが始まる。
この国ではファーストダンスは必ずパートナーと踊る決まりがあり、この最初の一曲が終わってから改めて貴族同士の挨拶などの社交をはじめるのが決まりだった。
“何代か前の陛下が、他国のお姫様だった皇后様に一目惚れして誘うためにそう決まったって聞いたけどー⋯”
なんて良く言えばロマンチック、悪く言えばバカップルな⋯それでも国のトップが仲睦まじいのはとても喜ばしい事だと考えた俺は、出来ればその逸話にあやかりたいなぁ、なんて下心を隠しつつシエラをダンスに誘った。
「貴女と踊る栄光をいただけますか?」
なんて少しキザ過ぎる言い回しを選んだのは、毎夜彼女が恋愛系の小説をベッドに広げていたからで。
“俺がやっても、小説の中のヒーロー達みたいに格好良くはないかもしれないけど⋯”
それでも。
彼女が憧れているというならば何でもチャレンジするつもりだった。
“⋯なりふりなんてどうでもいい。俺はもう彼女を手放すつもりなんてないんだから”
健気で、一生懸命で、可愛い俺の妻。
そんな彼女の夫でいられるならどんな努力も苦じゃないから。
“絶対禁欲してみせる⋯!!”
シエラの手を取り音楽に合わせて彼女をふわりと回転させると、楽しそうに笑いながらくるりと髪をなびかせたシエラが回りー⋯
「!?」
ハーフアップにした髪で隠れていて気付かなかったが、彼女のドレスの背中がかなり大胆に開いていた。
“え、え⋯っ!?”
動揺したのがバレないよう、しれっと彼女の背中に腕を回すと手袋越しだが彼女のキレイな背中が露になっていて。
「~~~ッ」
触れるのを堪えていた俺には余りにも強い刺激だった。
“⋯まずい、このままではものすごくまずい気がする⋯”
密着して踊るダンスが急に理性を壊すトラップと化した事に気付いた俺は、外から変に思われないよう注意しつつシエラにはギリギリ触れない距離を保つ事にした。
そしてその結論を出したことをすぐに後悔する事になる。
何故なら、花が綻ぶように可愛い笑顔をしていた彼女の表情がどんどん曇ってしまったから――
「し、シエ⋯」
違和感に気付いた時にはもう遅く、ポロリと涙を溢した彼女が
「わ、わた、私の⋯っ、私のおっぱいじゃ満足出来なかったって言うのぉぉおお!!?」
なんて、ホールのど真ん中で叫んだ時は、戦っていた煩悩を全て吹き飛ばす勢いで噴き出した。
“な、なんでそうなった⋯!!?”
理解が出来ず、思わず目を白黒させる俺に重ねられたのは、
「私にもバルフを抱かせなさいよぉぉ!!!次は絶対絶対満足させてみせるからぁ!」
「ま、待って!?俺をナニで抱く気なの!?というか、想像の100倍先に進もうとするのはやめようシエラ!?」
なんていう、ダンス中にするには余りにも場違いな叫び。
くすんくすんと涙を流すシエラと、シエラの叫びを上手く咀嚼出来ない俺はこの場をどう収めるべきか迷いー⋯
「嫌いにならないで」
という彼女の呟きに、まるで後頭部を殴られたかのような衝撃を覚えた。
“嫌いになる?俺が?シエラを?こんなに⋯、こんなに彼女だけを求めているのに⋯?”
彼女の想いに触れ、彼女を守っているつもりで自分が臆病になって傷付けていたことを思い知らされる。
彼女の様子から、嫌われていないことは気付いていたのに。
彼女の寝る様子から、寂しがっていたことだって気付いていたのに。
ぐちゃぐちゃにしたくなる劣情を、本能を見られたくなくて。
余裕のあるように振る舞ってー⋯
避けていた理由を聞かれ、シエラの心が追い付くまで待つつもりだったからと答える。
もちろんそれは偽りではないがー⋯
“待つなんていいながら、触れない自信がなくてこんなことを言わせてしまうだなんて”
初夜の時、あれほど正直に言葉にすると誓ったのに最近伝えられていなかった彼女への想いを口にする。
「シエラの事が好きだから」
シンプルで、当たり前で、それが全て。
口からするりと溢れ落ちたその言葉と共に、吸い寄せられるように彼女の唇を塞ごうとした俺は、何故か元婚約者のキャサリンによって思い切り邪魔されたのだがー⋯
“ここ、ホールのど真ん中だったな”
と思い出す。
口付けると蕩けるような表情になるシエラを、他の男に見せるなんて勿体無い事するところだったと少し冷静になった俺は、何故か仲良くなっているシエラとキャサリンを怪訝な表情で眺めつつ会話が終わるのを待っていて。
――夜会より、いつでもシエラが優先だから。
心の中で公爵様に謝罪しつつ、ビスター公爵家に早々に帰宅する事を決めた。
馬車に乗りやすいよう差し出した手を離さず、シエラに続き馬車へ乗り込む。
そのまま彼女の小さな手をギュッと握った俺は、動き出した車内で彼女の手を引き腕の中に閉じ込めた。
ドクドクと激しく鳴る心音が少し恥ずかしいが、腕の中の彼女の胸もトクトクと早鐘を鳴らしていて。
たったそれだけで堪らない気持ちが込み上げる。
一等地にあるお陰でそこまでかかることなく到着し、そのまま彼女の手を引いて真っ直ぐ俺達の寝室に向かった。
この2ヶ月、触れたくて堪らなかった彼女を組み敷いたはずの俺だったのだが⋯
「次はバルフを抱きたいって⋯!!!」
「違う違う違うからッ!!!」
どういう訳か、気付けば上下逆転し焦る。
夜会での発言もそうなのだが、どこか彼女は突然突飛な事を口走る傾向にあるのだが――
“それって実は、自分がされたい事やされて嬉しかった事を相手にもしてあげたいっていう意識から口に出てるんだよなぁ⋯”
最終結論だけを口にするから誤解を招く事も多いが、実際はとてもシンプルな言葉達。
つまり抱かせなさいと、俺を抱きたいと言った彼女の真意はー⋯
“それだけ俺に抱かれた事が良かったって事か”
そしてそこまで期待されたならば、男として、そして何より夫として応えない訳にはいかない訳で。
たどたどしい手つきで俺を脱がそうとするシエラを眺めながら、わざと耳元で囁くように声をかける。
枕元に本が何冊も散乱しているのを机に戻し、ちゃんと俺のスペースを開けてくれているシエラに胸が締め付けられるという日々だった。
少し湿っている目尻に口付けを落とすと、どこか甘い味がして――
眠っているシエラの顔の横に手をつくが軋まないのはこのベッドが凄くしっかりと設計されているから。
それをいいことに、シエラに気付かれないようそっと押し倒すような格好で馬乗りになった俺は彼女のカラダを欲望のまま触れたい衝動に駆られ⋯
「⋯⋯ッ」
ぐ、と堪えてベッドを降り執務室に一人戻る。
そんな日々を過ごしていた俺達は、貴族として他国の王太子も来るらしい王宮主催の夜会の出席準備をしていて。
“本来ならエリウス様ご夫婦が出席なさるべきなんだがー⋯”
喜ばしい事にエリウス様の奥方様は、出産を間近に控えていて。
公爵様の奥方様は遠方におられる為、公爵家を代表して俺とシエラで参加する事になっていた。
“俺達の結婚の為にわざわざ王都へ戻ってきてくださっていた公爵様も、そろそろ奥様の待っておられる領地に戻るとおっしゃられていたし⋯”
少しギクシャクしている俺達に気付いているだろう公爵様は、それでも見守ることを決め何も言われてはおらず。
だからこそ憂いを晴らしたいと思っているのだがー⋯
シエラの準備が整ったと報告を受けた俺はノックをして部屋に入る。
「⋯わ、本当に綺麗だねシエラ」
俺とお揃いの深いグリーンの生地に俺の瞳と同じオリーブ色のレースをあしらったドレスを着た彼女は本当に麗しくて。
「こんなに綺麗だと心配だから、俺から離れないでね?」
過保護だと笑われるかもしれないが、本気で心配した俺はさっと腕を出しー⋯た、のだが。
“ハッ、エスコートしていいんだよな⋯!?”
同じ部屋に寝なくなったせいで、いつも通り一緒に食事を取っていてもどこかギクシャクしていた俺達。
もしシエラにエスコートなんていらない、と言われたら――
「⋯もう、バルフってば⋯」
ふふ、と小さく笑いを溢しながら俺のエスコートを受けてくれた彼女に心底ホッとする。
それと同時に、間近に感じる彼女の存在にドキリと胸が高鳴った。
高位貴族である公爵家は、会場入りする順番が王太子の1つ前になる。
“以前の俺ならとっくに入場してたなぁ”
なんて考えながら隣のシエラを盗み見すると、薔薇のように染めた頬に輝くようなローズブロンドがグリーンのドレスに映えていて。
王太子の婚約者候補筆頭だった頃の彼女は、いつもどこか冷たいような強気な笑みで1人入場していた。
“あの凛とした姿も本当に美しかったけどー⋯”
今俺のエスコートで頬を染めているシエラに胸がぎゅっと苦しくなる。
“可愛い⋯!俺の奥さんめちゃくちゃ可愛い⋯!”
最近明らかにシエラ不足だったからなぁ、と早鐘を鳴らす鼓動を誤魔化しつつ、名前を呼ばれた俺達は連れだって入場した。
流石ビスター公爵家。
入場順が最後から二番目だった為、すぐにダンスが始まる。
この国ではファーストダンスは必ずパートナーと踊る決まりがあり、この最初の一曲が終わってから改めて貴族同士の挨拶などの社交をはじめるのが決まりだった。
“何代か前の陛下が、他国のお姫様だった皇后様に一目惚れして誘うためにそう決まったって聞いたけどー⋯”
なんて良く言えばロマンチック、悪く言えばバカップルな⋯それでも国のトップが仲睦まじいのはとても喜ばしい事だと考えた俺は、出来ればその逸話にあやかりたいなぁ、なんて下心を隠しつつシエラをダンスに誘った。
「貴女と踊る栄光をいただけますか?」
なんて少しキザ過ぎる言い回しを選んだのは、毎夜彼女が恋愛系の小説をベッドに広げていたからで。
“俺がやっても、小説の中のヒーロー達みたいに格好良くはないかもしれないけど⋯”
それでも。
彼女が憧れているというならば何でもチャレンジするつもりだった。
“⋯なりふりなんてどうでもいい。俺はもう彼女を手放すつもりなんてないんだから”
健気で、一生懸命で、可愛い俺の妻。
そんな彼女の夫でいられるならどんな努力も苦じゃないから。
“絶対禁欲してみせる⋯!!”
シエラの手を取り音楽に合わせて彼女をふわりと回転させると、楽しそうに笑いながらくるりと髪をなびかせたシエラが回りー⋯
「!?」
ハーフアップにした髪で隠れていて気付かなかったが、彼女のドレスの背中がかなり大胆に開いていた。
“え、え⋯っ!?”
動揺したのがバレないよう、しれっと彼女の背中に腕を回すと手袋越しだが彼女のキレイな背中が露になっていて。
「~~~ッ」
触れるのを堪えていた俺には余りにも強い刺激だった。
“⋯まずい、このままではものすごくまずい気がする⋯”
密着して踊るダンスが急に理性を壊すトラップと化した事に気付いた俺は、外から変に思われないよう注意しつつシエラにはギリギリ触れない距離を保つ事にした。
そしてその結論を出したことをすぐに後悔する事になる。
何故なら、花が綻ぶように可愛い笑顔をしていた彼女の表情がどんどん曇ってしまったから――
「し、シエ⋯」
違和感に気付いた時にはもう遅く、ポロリと涙を溢した彼女が
「わ、わた、私の⋯っ、私のおっぱいじゃ満足出来なかったって言うのぉぉおお!!?」
なんて、ホールのど真ん中で叫んだ時は、戦っていた煩悩を全て吹き飛ばす勢いで噴き出した。
“な、なんでそうなった⋯!!?”
理解が出来ず、思わず目を白黒させる俺に重ねられたのは、
「私にもバルフを抱かせなさいよぉぉ!!!次は絶対絶対満足させてみせるからぁ!」
「ま、待って!?俺をナニで抱く気なの!?というか、想像の100倍先に進もうとするのはやめようシエラ!?」
なんていう、ダンス中にするには余りにも場違いな叫び。
くすんくすんと涙を流すシエラと、シエラの叫びを上手く咀嚼出来ない俺はこの場をどう収めるべきか迷いー⋯
「嫌いにならないで」
という彼女の呟きに、まるで後頭部を殴られたかのような衝撃を覚えた。
“嫌いになる?俺が?シエラを?こんなに⋯、こんなに彼女だけを求めているのに⋯?”
彼女の想いに触れ、彼女を守っているつもりで自分が臆病になって傷付けていたことを思い知らされる。
彼女の様子から、嫌われていないことは気付いていたのに。
彼女の寝る様子から、寂しがっていたことだって気付いていたのに。
ぐちゃぐちゃにしたくなる劣情を、本能を見られたくなくて。
余裕のあるように振る舞ってー⋯
避けていた理由を聞かれ、シエラの心が追い付くまで待つつもりだったからと答える。
もちろんそれは偽りではないがー⋯
“待つなんていいながら、触れない自信がなくてこんなことを言わせてしまうだなんて”
初夜の時、あれほど正直に言葉にすると誓ったのに最近伝えられていなかった彼女への想いを口にする。
「シエラの事が好きだから」
シンプルで、当たり前で、それが全て。
口からするりと溢れ落ちたその言葉と共に、吸い寄せられるように彼女の唇を塞ごうとした俺は、何故か元婚約者のキャサリンによって思い切り邪魔されたのだがー⋯
“ここ、ホールのど真ん中だったな”
と思い出す。
口付けると蕩けるような表情になるシエラを、他の男に見せるなんて勿体無い事するところだったと少し冷静になった俺は、何故か仲良くなっているシエラとキャサリンを怪訝な表情で眺めつつ会話が終わるのを待っていて。
――夜会より、いつでもシエラが優先だから。
心の中で公爵様に謝罪しつつ、ビスター公爵家に早々に帰宅する事を決めた。
馬車に乗りやすいよう差し出した手を離さず、シエラに続き馬車へ乗り込む。
そのまま彼女の小さな手をギュッと握った俺は、動き出した車内で彼女の手を引き腕の中に閉じ込めた。
ドクドクと激しく鳴る心音が少し恥ずかしいが、腕の中の彼女の胸もトクトクと早鐘を鳴らしていて。
たったそれだけで堪らない気持ちが込み上げる。
一等地にあるお陰でそこまでかかることなく到着し、そのまま彼女の手を引いて真っ直ぐ俺達の寝室に向かった。
この2ヶ月、触れたくて堪らなかった彼女を組み敷いたはずの俺だったのだが⋯
「次はバルフを抱きたいって⋯!!!」
「違う違う違うからッ!!!」
どういう訳か、気付けば上下逆転し焦る。
夜会での発言もそうなのだが、どこか彼女は突然突飛な事を口走る傾向にあるのだが――
“それって実は、自分がされたい事やされて嬉しかった事を相手にもしてあげたいっていう意識から口に出てるんだよなぁ⋯”
最終結論だけを口にするから誤解を招く事も多いが、実際はとてもシンプルな言葉達。
つまり抱かせなさいと、俺を抱きたいと言った彼女の真意はー⋯
“それだけ俺に抱かれた事が良かったって事か”
そしてそこまで期待されたならば、男として、そして何より夫として応えない訳にはいかない訳で。
たどたどしい手つきで俺を脱がそうとするシエラを眺めながら、わざと耳元で囁くように声をかける。
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