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第二章・だって契約項目だったもの
14.元気付けるには、母性?
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「ふぅん、ライサの婚約者ねぇ」
「もう婚姻証明書に印は揃ってますけどね」
「どうせお前が無理を言って結婚するんだろ。土地か? メリベルトならオパール鉱山か?」
「残念ですわね、私たち燃え上がるように一瞬で恋に落ちましたのよ」
ルカと一緒にクロフス男爵家へ戻って来た私たちを出迎えてくれたのは、私のふたりの兄である。
「ルカ・メリベルトで……」
「あぁ、いい。挨拶とかいいわ」
「ちょっ! お兄様!」
軽く頭を下げようとしたルカを手で制し、挨拶も遮ったのは次兄のヴィタリーだ。
ヴィタリー兄様は北部に自身の商団本拠地を構えており、寒さの厳しい北部だからこそ手袋の上からでも着けられる指輪や、手袋自体にアクアマリンを縫い付けた新しい宝飾品を流行らせた人でもあった。
(その発想力は認めてるけど、だからってルカを蔑ろにするのは許せないわ)
そんな兄にムスッとした私が抗議しようとしたのだが、それよりも一瞬早くヴィタリー兄様がルカの髪をぐしゃぐしゃに撫でる。
その突然の奇行に私とルカは唖然とした。
「うわっ!?」
「可哀相な義弟よ、あの妹に無茶ぶりされたらすぐに言えよ? 家出はいつでも北部に来いよな」
「え……」
「な、な、何を言っておりますのお兄様ッ!」
どうやら蔑ろにした訳ではなさそうでその点は安心するが、まるで私がルカに迷惑をかけるのが当たり前みたいな言い草をされて一気に頭に血がのぼる。
(確かに契約結婚なんて言い出したのも色々条件をつけたのも私だけど! 私のせいで怪我もさせたけど!)
「おいヴィタリー、その辺にしておけ。お前まで義弟に迷惑をかけてどうする」
「アドリアン兄様!」
「こいつらの相手は疲れるだろう。そんな時はいつでも南部へ来るといい」
まるで犬を撫でるようにがしがしとルカの頭を撫でていたヴィタリー兄さまの腕を退け、ぐしゃぐしゃになった髪を直すのは長兄のアドリアン兄様だ。
アドリアン兄様は、南部に本拠地を置いており伝統的なものを大事にしている。
主に南部産の高級はちみつを国内外問わず有名にしたのもこの兄で、他国の民族衣装や伝統のある織物などの取り扱いに長けていた。
「というかお兄様方! 私のルカです!」
そんな彼らからルカの腕を引っ張り背後に庇った私が思い切り睨むと、一瞬顔を見合わせた兄たちがふっと笑い合う。
「ま、幸せならいいんだ」
「結婚おめでとう」
そのまま去る兄たちにため息を吐いた私は、ルカもあんな兄たちの相手をさせられて疲れているだろうとすぐに振り返った。
「兄たちがごめんなさい。次は適当にあしらっていいから」
「あ、うん……」
少し歯切れの悪いルカの返答に首を傾げる。
不思議に思い注意深く彼の表情を確認すると、少し頬が赤くなっていることに気が付いた。
(怒ってる!?)
考えれば不思議ではない。
実父から脅すようにお金を請求されたすぐ後に気を遣う義実家へ連れられ、そこで初対面の義兄に玩具にされたのだ。
精神的に疲弊しているところへの追い打ちはかなりきつい。怒っても当然だろう。
「今日の晩餐は部屋で取りましょう」
ヴィタリー兄様にぐしゃぐしゃにされた髪が気になるのか、指先でいじいじと弄っていたルカが私の言葉に怪訝な表情をする。
「何も言わなくていいわ。貴方の怒りはもっともよ」
「え? いや僕は兄がいた時のことを思い出していただけ……」
「疲れているってこともわかってる」
「別に疲れてもないんだけど」
「私にまで気を遣わないでちょうだい!」
ぱっと彼の前に手を広げ言葉を制止する。
誰が見ているかわからないロビーで本音が話せるはずもない。
「ジーナ、部屋にルカを案内してちょうだい。私は部屋で食べる旨を伝えてくるから」
私の指示を聞いたジーナがすぐに頭を下げルカへと声をかける。
戸惑いつつもジーナと部屋へ向かうルカを見送った私は、早速父の執務室と厨房に寄り今晩は部屋で食事を取ると伝えたのだった。
「あ、ヴィタリー兄様」
部屋へと戻る途中で再び兄と遭遇する。
「あれ、俺の可愛い義弟は?」
「そういうのやめて欲しいんですけれど。ルカは疲れているので先に部屋へと戻って貰いました」
「ふぅん、お前あんまり迷惑かけるなよ」
呆れたようにそんなことを言う兄に苛立ったものの、きょろりと見渡し辺りに誰もいないことを確認した私は気になっていたあることを聞くことにした。
「あの、お兄様。落ち込んだ男性を元気づけるには何が効果的ですの?」
「は? 何、ルカ落ち込んでんの」
「べ、別に私は相手がルカだなんて言っておりません!」
私の反論を完全に無視した兄が、何か考え込むように自身の顎に手を当てる。
「全員に使えるって訳じゃねぇけど」
「な、なんですの? お酒? 宝石? 食べ物かしら」
「おっぱい触らせてやればいいよ」
「お……、聞いた私が愚かでしたわ。アドリアン兄様に聞いてきます」
軽蔑の眼差しを兄に向けながらそう吐き捨てると、何故か私が鼻で笑われ苛立った。
「いやいや、冗談とかじゃないぞ。男と言うのは誰よりも強く立ち守りたいと思っている反面弱っている時は甘えたいと願う生き物なんだ」
「はぁ」
「そもそもおっぱいとはなんだ? その答えは母性の神秘だ。生まれ、最初に触れて口にするその部位は必ず癒しを与えるだろう」
「へぇ」
「全てを知らなかった幼い頃に手を伸ばし触れていたあの感覚は、疲れている時だからこそ効果を発揮する。何故か? 俺たちは母性を求める生き物だからだ」
「ふぅん」
「おい、全然信じてないだろ!? でもお前だって幼い頃は母上か乳母の乳吸ってたんだぞ!」
「なっ!」
その明け透けな言い方に焦るものの、確かに理解できなくない部分もあると思い直す。
(お兄様の理論に説得力はないけど、でも確かに生まれて最初に頼るのは母親よね)
本能で求める相手。最初の安らぎを与える相手が母親だ。
特にルカは実母が育児放棄し彼の祖父の領地に引き取られたという経緯がある。
本人は覚えていなくても、無意識に不足していた母の愛を求めている可能性もあるかもしれない。
「あ、わかってると思うがルカだけにしろよ? 誰にでも触らしていいもんじゃねぇから」
「わかってるわよ! お兄様は私を何だと思っているのかしら!?」
フンッと兄に背を向け早歩きでその場を去る。
(おっぱい、ねぇ……)
結婚式までは部屋を別にしているとはいえ、その式まであと数日。
そして彼との夜の行為は契約にも含まれている項目だ。
「お兄様の話に乗るのはなんだか悔しいけど」
でもそれでルカを少しでも励ますことが出来るのなら、してみてもいいかもしれない。
◇◇◇
「という訳で、どうぞ」
「ど、どうぞって言われても」
ルカの待っている部屋へと戻った私は、彼をベッドまで引っ張りそう告げる。
ふたり並んでベッドに腰かけながら、完全に困ったように眉尻を下げているルカに、私は内心焦っていた。
(ど、どう見ても触りたくなさそうね)
だが言い出してしまった以上、ここで話を引っ込めることも出来ない。
内心で兄を呪うものの、兄の言葉に乗ったのも自分だった。
「こ、こうすると男性は喜ぶって聞いて、だから」
「え、悦ぶって誰に聞いたの」
「ヴィタリー兄様よ」
「ならいいか……」
何故か一瞬不機嫌になったルカがすぐに納得した顔になる。
だがルカが触る気配はない。結婚式前だからかとも思ったが、結婚式がまだなだけで書類上はもう結婚はしている。
それに私たちの契約には子作りが含まれているのだ。
胸を触ることなんてこれから先の一年、いくらでもあるだろう。
(他にヴィタリー兄様はなんて言っていたかしら)
確か母性がどうとか言っていた。
だがその母性をあまり実感せず生きて来たのなら、まずその母性の良さを知ってもらうところからなのかもしれない。
「私をその、は、母親だと思って触ったらいいのよ」
「母親って」
「えぇ。私もルカのこと、赤ちゃんだと思うことにするから」
「……へぇ?」
ルカの声が一段低くなった気がしてビクリとする。
それにどうしてだろう、心なしか寒い気もする。
しかし、ルカはいつものようににこりと笑顔だった。
(目が笑ってないような気もするんだけど)
感じた違和感を確認すべきか迷っていると、先にルカが口を開く。
「直接触ってもいいの?」
「ちょ、直接!?」
(でもそうよね、服の上から母乳を飲む乳児なんていないわよね)
言われた内容に一瞬怯むが、すぐにそう考え直した私は力強く頷いた。
「いいわ!」
「そっか。じゃあお言葉に甘えて」
(甘えて!)
半信半疑だったが、ルカからその言葉を聞きホッとしたのも束の間――
「へ?」
視界がぐるりと回転し、気付けばベッドに押し倒されていた。
「もう婚姻証明書に印は揃ってますけどね」
「どうせお前が無理を言って結婚するんだろ。土地か? メリベルトならオパール鉱山か?」
「残念ですわね、私たち燃え上がるように一瞬で恋に落ちましたのよ」
ルカと一緒にクロフス男爵家へ戻って来た私たちを出迎えてくれたのは、私のふたりの兄である。
「ルカ・メリベルトで……」
「あぁ、いい。挨拶とかいいわ」
「ちょっ! お兄様!」
軽く頭を下げようとしたルカを手で制し、挨拶も遮ったのは次兄のヴィタリーだ。
ヴィタリー兄様は北部に自身の商団本拠地を構えており、寒さの厳しい北部だからこそ手袋の上からでも着けられる指輪や、手袋自体にアクアマリンを縫い付けた新しい宝飾品を流行らせた人でもあった。
(その発想力は認めてるけど、だからってルカを蔑ろにするのは許せないわ)
そんな兄にムスッとした私が抗議しようとしたのだが、それよりも一瞬早くヴィタリー兄様がルカの髪をぐしゃぐしゃに撫でる。
その突然の奇行に私とルカは唖然とした。
「うわっ!?」
「可哀相な義弟よ、あの妹に無茶ぶりされたらすぐに言えよ? 家出はいつでも北部に来いよな」
「え……」
「な、な、何を言っておりますのお兄様ッ!」
どうやら蔑ろにした訳ではなさそうでその点は安心するが、まるで私がルカに迷惑をかけるのが当たり前みたいな言い草をされて一気に頭に血がのぼる。
(確かに契約結婚なんて言い出したのも色々条件をつけたのも私だけど! 私のせいで怪我もさせたけど!)
「おいヴィタリー、その辺にしておけ。お前まで義弟に迷惑をかけてどうする」
「アドリアン兄様!」
「こいつらの相手は疲れるだろう。そんな時はいつでも南部へ来るといい」
まるで犬を撫でるようにがしがしとルカの頭を撫でていたヴィタリー兄さまの腕を退け、ぐしゃぐしゃになった髪を直すのは長兄のアドリアン兄様だ。
アドリアン兄様は、南部に本拠地を置いており伝統的なものを大事にしている。
主に南部産の高級はちみつを国内外問わず有名にしたのもこの兄で、他国の民族衣装や伝統のある織物などの取り扱いに長けていた。
「というかお兄様方! 私のルカです!」
そんな彼らからルカの腕を引っ張り背後に庇った私が思い切り睨むと、一瞬顔を見合わせた兄たちがふっと笑い合う。
「ま、幸せならいいんだ」
「結婚おめでとう」
そのまま去る兄たちにため息を吐いた私は、ルカもあんな兄たちの相手をさせられて疲れているだろうとすぐに振り返った。
「兄たちがごめんなさい。次は適当にあしらっていいから」
「あ、うん……」
少し歯切れの悪いルカの返答に首を傾げる。
不思議に思い注意深く彼の表情を確認すると、少し頬が赤くなっていることに気が付いた。
(怒ってる!?)
考えれば不思議ではない。
実父から脅すようにお金を請求されたすぐ後に気を遣う義実家へ連れられ、そこで初対面の義兄に玩具にされたのだ。
精神的に疲弊しているところへの追い打ちはかなりきつい。怒っても当然だろう。
「今日の晩餐は部屋で取りましょう」
ヴィタリー兄様にぐしゃぐしゃにされた髪が気になるのか、指先でいじいじと弄っていたルカが私の言葉に怪訝な表情をする。
「何も言わなくていいわ。貴方の怒りはもっともよ」
「え? いや僕は兄がいた時のことを思い出していただけ……」
「疲れているってこともわかってる」
「別に疲れてもないんだけど」
「私にまで気を遣わないでちょうだい!」
ぱっと彼の前に手を広げ言葉を制止する。
誰が見ているかわからないロビーで本音が話せるはずもない。
「ジーナ、部屋にルカを案内してちょうだい。私は部屋で食べる旨を伝えてくるから」
私の指示を聞いたジーナがすぐに頭を下げルカへと声をかける。
戸惑いつつもジーナと部屋へ向かうルカを見送った私は、早速父の執務室と厨房に寄り今晩は部屋で食事を取ると伝えたのだった。
「あ、ヴィタリー兄様」
部屋へと戻る途中で再び兄と遭遇する。
「あれ、俺の可愛い義弟は?」
「そういうのやめて欲しいんですけれど。ルカは疲れているので先に部屋へと戻って貰いました」
「ふぅん、お前あんまり迷惑かけるなよ」
呆れたようにそんなことを言う兄に苛立ったものの、きょろりと見渡し辺りに誰もいないことを確認した私は気になっていたあることを聞くことにした。
「あの、お兄様。落ち込んだ男性を元気づけるには何が効果的ですの?」
「は? 何、ルカ落ち込んでんの」
「べ、別に私は相手がルカだなんて言っておりません!」
私の反論を完全に無視した兄が、何か考え込むように自身の顎に手を当てる。
「全員に使えるって訳じゃねぇけど」
「な、なんですの? お酒? 宝石? 食べ物かしら」
「おっぱい触らせてやればいいよ」
「お……、聞いた私が愚かでしたわ。アドリアン兄様に聞いてきます」
軽蔑の眼差しを兄に向けながらそう吐き捨てると、何故か私が鼻で笑われ苛立った。
「いやいや、冗談とかじゃないぞ。男と言うのは誰よりも強く立ち守りたいと思っている反面弱っている時は甘えたいと願う生き物なんだ」
「はぁ」
「そもそもおっぱいとはなんだ? その答えは母性の神秘だ。生まれ、最初に触れて口にするその部位は必ず癒しを与えるだろう」
「へぇ」
「全てを知らなかった幼い頃に手を伸ばし触れていたあの感覚は、疲れている時だからこそ効果を発揮する。何故か? 俺たちは母性を求める生き物だからだ」
「ふぅん」
「おい、全然信じてないだろ!? でもお前だって幼い頃は母上か乳母の乳吸ってたんだぞ!」
「なっ!」
その明け透けな言い方に焦るものの、確かに理解できなくない部分もあると思い直す。
(お兄様の理論に説得力はないけど、でも確かに生まれて最初に頼るのは母親よね)
本能で求める相手。最初の安らぎを与える相手が母親だ。
特にルカは実母が育児放棄し彼の祖父の領地に引き取られたという経緯がある。
本人は覚えていなくても、無意識に不足していた母の愛を求めている可能性もあるかもしれない。
「あ、わかってると思うがルカだけにしろよ? 誰にでも触らしていいもんじゃねぇから」
「わかってるわよ! お兄様は私を何だと思っているのかしら!?」
フンッと兄に背を向け早歩きでその場を去る。
(おっぱい、ねぇ……)
結婚式までは部屋を別にしているとはいえ、その式まであと数日。
そして彼との夜の行為は契約にも含まれている項目だ。
「お兄様の話に乗るのはなんだか悔しいけど」
でもそれでルカを少しでも励ますことが出来るのなら、してみてもいいかもしれない。
◇◇◇
「という訳で、どうぞ」
「ど、どうぞって言われても」
ルカの待っている部屋へと戻った私は、彼をベッドまで引っ張りそう告げる。
ふたり並んでベッドに腰かけながら、完全に困ったように眉尻を下げているルカに、私は内心焦っていた。
(ど、どう見ても触りたくなさそうね)
だが言い出してしまった以上、ここで話を引っ込めることも出来ない。
内心で兄を呪うものの、兄の言葉に乗ったのも自分だった。
「こ、こうすると男性は喜ぶって聞いて、だから」
「え、悦ぶって誰に聞いたの」
「ヴィタリー兄様よ」
「ならいいか……」
何故か一瞬不機嫌になったルカがすぐに納得した顔になる。
だがルカが触る気配はない。結婚式前だからかとも思ったが、結婚式がまだなだけで書類上はもう結婚はしている。
それに私たちの契約には子作りが含まれているのだ。
胸を触ることなんてこれから先の一年、いくらでもあるだろう。
(他にヴィタリー兄様はなんて言っていたかしら)
確か母性がどうとか言っていた。
だがその母性をあまり実感せず生きて来たのなら、まずその母性の良さを知ってもらうところからなのかもしれない。
「私をその、は、母親だと思って触ったらいいのよ」
「母親って」
「えぇ。私もルカのこと、赤ちゃんだと思うことにするから」
「……へぇ?」
ルカの声が一段低くなった気がしてビクリとする。
それにどうしてだろう、心なしか寒い気もする。
しかし、ルカはいつものようににこりと笑顔だった。
(目が笑ってないような気もするんだけど)
感じた違和感を確認すべきか迷っていると、先にルカが口を開く。
「直接触ってもいいの?」
「ちょ、直接!?」
(でもそうよね、服の上から母乳を飲む乳児なんていないわよね)
言われた内容に一瞬怯むが、すぐにそう考え直した私は力強く頷いた。
「いいわ!」
「そっか。じゃあお言葉に甘えて」
(甘えて!)
半信半疑だったが、ルカからその言葉を聞きホッとしたのも束の間――
「へ?」
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