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イリダルルート
29.巡り巡った配役は。
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私の体力という尊い犠牲を払いレオから得た情報を思い返す。
“もしイリダルルートに入っているのだとしたら、ヒロインであるアリスに執着するはず⋯”
アリスに執着しているから、ヴァレリー殿下へのブラコンっぷりが軽減された⋯?
そう思考を纏めてみるものの。
「どう考えてもブラコンなのよね⋯」
執着しているのはどう見てもアリスではなくヴァレリー殿下。
ならばヴァレリー殿下がヒロインに配役された⋯?
“ううん、だったら悪役に配役されるのはヴァレリー殿下の婚約者であるアリスになるはず”
しかし現状、どう考えても悪役令嬢と同じことをしているのは他でもなくイリダル殿下だった。
「考えてもわからないわね⋯」
はぁ、と大きくため息を吐く。
「セリ様お悩みですか?」
「きゃあ!?」
社交教育の為に本日も登城し廊下を歩いていた私の真横の壁から当然アリスが現れ思わず叫ぶ。
「どっ、え!?壁、壁!?」
「あは、驚かせてすみません。実はここ仕掛け壁になってるんですよ」
「し、仕掛け壁⋯?」
「緊急時の逃げ道⋯ってやつですかね」
「そ、そうなの⋯」
確かにここは王城、王族だけが知っている隠し通路の1つや2つあるだろう。
私も本などで読んだことがある、のだが。
「アリスはなんで⋯?」
その緊急時の逃げ道から出てきたのは、王太子の婚約者とはいえ身分としてはまだ王族とは言えないアリスで。
「え!?あ、その⋯」
少しもじもじと視線をさ迷わせたアリスが、ぽつりと漏らすように小声で教えてくれたのは。
「⋯ヴァレリーのところから⋯その⋯」
「ンッ!!!」
顔を赤らめたアリスに釣られて私の頬も熱を持つ。
その声色と表情で二人の情事を察した私はゴホンと大きく咳払いでその会話を無かったことにした。
「で、何か悩んでるんですか?」
「うーん、そうね、実は⋯」
予言書の事は言えないとしても、私だけでは正直煮詰まってしまっているのは確か。
“何かの糸口になるかもしれないわね”
そう思った私は素直にアリスへ相談する事にした。
「本来するだろう人とは違う人がその役割をしててね?」
「はぁ」
「その結果誰が何をしてるのかわからなくなったっていうか⋯」
「つまり洗濯メイドが料理をして、調理メイドが掃除をしてるせいで誰が何の仕事をしてるのかわからなくなった⋯みたいなことですかね?」
元々混乱していた内容だ、説明しつつも疑問が浮かびどんどんしどろもどろになる。
そんなしどろもどろな説明をなんとか理解しようとアリスも考え込んだ。
「えーっと、それでセリ様は何を困ってるのでしょう?」
「困ってるのは⋯、そうね」
“誰がこのルートのヒロインか、は正直誰でもいいわね⋯?”
知りたいのはあくまでも『破滅するのが誰なのか』ということで。
「最終的に何かが起こるのだけれど、その当事者が知りたい⋯かしら」
「だったら簡単ですよ!誰が誰で何をしてるかなんて関係ありません」
ニマッとどこか得意気にアリスが笑う。
「何かが起こる場所はわかってるんですよね?だったらその場所を見張っていれば犯人はわかりますから!」
その単純明快な一言は、まさに私の中では青天の霹靂だった。
“ーーそうよ、誰が悪役に配役されたかなんて関係ない、破滅そのものを阻止すればいいんだわ”
指摘されてしまえばそれは至極当たり前の話だったが、配役ばかりに捕らわれていたせいでそんな単純な事に気付かなかった事を少し後悔する。
そして、あっさりと解決の糸口を見つけてくれたアリスに感謝した。
「ありがとう!とてもいいアイデアだわっ」
連れだって歩いていた私は、その勢いのままアリスに飛び付くとすぐに嬉しそうに笑ったアリスもぎゅうぎゅうと抱きついてきて。
ーー悪役とヒロイン。メイドと貴族。教師と生徒。そして公爵令嬢と王太子妃。
私達の関係は様々な名前が付けられてしまったけれど。
ーーセシリスとアリス。
「貴女は最高の友達だわ」
それでもきっと二人に似合うのは、単純なそんな呼び名だと思った。
イリダルルートの悪役令嬢の破滅方法は『毒殺』
“それも、悪役令嬢セシリス本人が用意した毒で死ぬのよねぇ⋯”
自身の婚約者であるイリダル殿下とヒロインである洗濯メイドのアリス。
二人の仲が進展するにつれ嫉妬に狂ったセシリスは、自ら毒を用意した。
“お茶会でわざわざアリスに入れさせ皆の前で少し飲み倒れる。そうすれば『イリダル殿下への横恋慕をし、嫉妬に狂ったアリスが婚約者であるセシリスを毒殺しようとした』という状況が完成するわ”
そこまで出来れば簡単だ、王子妃になるはずだった公爵令嬢を毒殺しようとしたとし、追放⋯もしかしたら処刑だってありえる。
そうすれば自分と婚約者の目の前からヒロインを消せるー⋯
「でも、どうして一口で死ぬほどの強い毒だとわかっていてわざと飲んだのかしら?」
“もしその悪役令嬢セシリスが『私』だとしたら⋯”
「私なら、死なない毒を用意するのに⋯」
それとも本当に死んでも構わないと、それこそが余所見をした婚約者と横恋慕したメイドへの報復だったというのだろうか。
「そんな悲しいこと⋯」
“絶対防がなくちゃいけないわ⋯!”
「セリ様?」
「え、あっ、ハッ!?」
「へぇ、教育係なのに平然と自分の世界に浸れるとか神経図太すぎて逆に誉めたくなっちゃうねー」
「ひっ、すみません!」
“ひぃ、まさに社交教育のお茶会の真っ最中だったわ⋯!”
相変わらず参加したイリダル殿下も見ている前で、仕事を放棄し考え込んでしまい苦虫を噛み潰したような表情になる。
そんな私をフンと鼻を鳴らして見ていた殿下が、片手を上げると入り口で仕えていた侍女がティーワゴンを押して近付いてきて。
「ね、今日はボクが美味しいお茶を持ってきてあげたよ」
「わぁ、イリダル殿下ありがとうございます!」
いつもどこか刺々しかったイリダル殿下の、まるで花が綻ぶような笑顔に一瞬呆気に取られる。
“ーーー殿下自らが用意した⋯お茶?”
連想されるのはもちろん予言書に書かれた『破滅』で。
“まさか⋯、まさかアリスに入れさせたりなんか⋯”
「お願い、お義姉さまっ!お義姉様がこのお茶入れてくれない?」
「ッ!」
洗濯メイドとはいえ王宮のメイド。
慣れた手つきでとくとくとお茶を入れ、3人の前に置かれた。
“もしこのカップのどれかに毒が仕込まれているとしたら⋯”
予言された悪役令嬢の私なのか。
イリダル殿下から見れば想い人の婚約者という設定としては一番悪役令嬢に近いアリスなのか。
それとも小姑感満載で、行動がまさに悪役令息のイリダル殿下なのか。
そもそも予言書に書かれていた『破滅』の日が今日なのかも確信がない。
様子見するべきか、それとも行動するべきかを思案する私にふと思い出されたのはアリスの一言だった。
“当事者は、私達全員⋯っ!”
「うん、さすがボクの選んだお茶だね」
なんて香りを楽しみカップを口に運ぶイリダル殿下のカップを叩き落とす。
突然の奇行に驚いていたアリスの持っていたポットも床に投げ、念のためにアリスと私のカップも投げるようにして捨てた。
お茶会に合わない陶器の割れる音が部屋に響き渡り、その異音に気付いたイリダル殿下の護衛騎士が部屋に飛び込んでくる。
“ちょっと過激だったけど、これでいいわ⋯”
もし毒が本当にあったとして、当然仕込んだのは私じゃない。
そしてヴァレリー殿下の部屋から直行で、かつ途中から私と一緒にここまで来たアリスでもないならー⋯
「ーーねぇ、どういうつもりなの?王族に手をあげるなんて不敬どころの騒ぎじゃないけど」
「⋯イリダル殿下、今私の叩き落としたお茶を調べさせてください」
「ははっ、それは許可しないけど」
半信半疑だった疑惑はその返答で確信に変わる。
「毒が入っていると思われます、騎士の皆さん、すぐに調べてー⋯」
「黙れっ!」
「!」
それは、養殖か天然かは別として、ずっとにこにこした表情を取り繕っていたイリダル殿下とは思えないほどの強い声だった。
私だけでなく、騎士達も息を呑むほどだったその威圧感はすぐに私に向けた蔑みの笑いで搔き消されて。
「ーーーもし毒が本当に入っていたとして、それを何故知ってる?」
「そ、れは⋯」
まさか予言書に書いてあったから、なんて言えるはずもない私は口ごもるしかできなくて。
「それは、暗殺を目論んだのが君だからじゃないかな?セシリス・フローチェ」
「な⋯っ!」
だったら何故私が阻止しようと動いたの、とか。
本当に色々弁解する余地はあるはずだったのに。
「連れていけ」
イリダル殿下のその一言だけで、私は『暗殺を目論んだ悪役令嬢』としてあっという間に投獄されてしまうのだった。
“もしイリダルルートに入っているのだとしたら、ヒロインであるアリスに執着するはず⋯”
アリスに執着しているから、ヴァレリー殿下へのブラコンっぷりが軽減された⋯?
そう思考を纏めてみるものの。
「どう考えてもブラコンなのよね⋯」
執着しているのはどう見てもアリスではなくヴァレリー殿下。
ならばヴァレリー殿下がヒロインに配役された⋯?
“ううん、だったら悪役に配役されるのはヴァレリー殿下の婚約者であるアリスになるはず”
しかし現状、どう考えても悪役令嬢と同じことをしているのは他でもなくイリダル殿下だった。
「考えてもわからないわね⋯」
はぁ、と大きくため息を吐く。
「セリ様お悩みですか?」
「きゃあ!?」
社交教育の為に本日も登城し廊下を歩いていた私の真横の壁から当然アリスが現れ思わず叫ぶ。
「どっ、え!?壁、壁!?」
「あは、驚かせてすみません。実はここ仕掛け壁になってるんですよ」
「し、仕掛け壁⋯?」
「緊急時の逃げ道⋯ってやつですかね」
「そ、そうなの⋯」
確かにここは王城、王族だけが知っている隠し通路の1つや2つあるだろう。
私も本などで読んだことがある、のだが。
「アリスはなんで⋯?」
その緊急時の逃げ道から出てきたのは、王太子の婚約者とはいえ身分としてはまだ王族とは言えないアリスで。
「え!?あ、その⋯」
少しもじもじと視線をさ迷わせたアリスが、ぽつりと漏らすように小声で教えてくれたのは。
「⋯ヴァレリーのところから⋯その⋯」
「ンッ!!!」
顔を赤らめたアリスに釣られて私の頬も熱を持つ。
その声色と表情で二人の情事を察した私はゴホンと大きく咳払いでその会話を無かったことにした。
「で、何か悩んでるんですか?」
「うーん、そうね、実は⋯」
予言書の事は言えないとしても、私だけでは正直煮詰まってしまっているのは確か。
“何かの糸口になるかもしれないわね”
そう思った私は素直にアリスへ相談する事にした。
「本来するだろう人とは違う人がその役割をしててね?」
「はぁ」
「その結果誰が何をしてるのかわからなくなったっていうか⋯」
「つまり洗濯メイドが料理をして、調理メイドが掃除をしてるせいで誰が何の仕事をしてるのかわからなくなった⋯みたいなことですかね?」
元々混乱していた内容だ、説明しつつも疑問が浮かびどんどんしどろもどろになる。
そんなしどろもどろな説明をなんとか理解しようとアリスも考え込んだ。
「えーっと、それでセリ様は何を困ってるのでしょう?」
「困ってるのは⋯、そうね」
“誰がこのルートのヒロインか、は正直誰でもいいわね⋯?”
知りたいのはあくまでも『破滅するのが誰なのか』ということで。
「最終的に何かが起こるのだけれど、その当事者が知りたい⋯かしら」
「だったら簡単ですよ!誰が誰で何をしてるかなんて関係ありません」
ニマッとどこか得意気にアリスが笑う。
「何かが起こる場所はわかってるんですよね?だったらその場所を見張っていれば犯人はわかりますから!」
その単純明快な一言は、まさに私の中では青天の霹靂だった。
“ーーそうよ、誰が悪役に配役されたかなんて関係ない、破滅そのものを阻止すればいいんだわ”
指摘されてしまえばそれは至極当たり前の話だったが、配役ばかりに捕らわれていたせいでそんな単純な事に気付かなかった事を少し後悔する。
そして、あっさりと解決の糸口を見つけてくれたアリスに感謝した。
「ありがとう!とてもいいアイデアだわっ」
連れだって歩いていた私は、その勢いのままアリスに飛び付くとすぐに嬉しそうに笑ったアリスもぎゅうぎゅうと抱きついてきて。
ーー悪役とヒロイン。メイドと貴族。教師と生徒。そして公爵令嬢と王太子妃。
私達の関係は様々な名前が付けられてしまったけれど。
ーーセシリスとアリス。
「貴女は最高の友達だわ」
それでもきっと二人に似合うのは、単純なそんな呼び名だと思った。
イリダルルートの悪役令嬢の破滅方法は『毒殺』
“それも、悪役令嬢セシリス本人が用意した毒で死ぬのよねぇ⋯”
自身の婚約者であるイリダル殿下とヒロインである洗濯メイドのアリス。
二人の仲が進展するにつれ嫉妬に狂ったセシリスは、自ら毒を用意した。
“お茶会でわざわざアリスに入れさせ皆の前で少し飲み倒れる。そうすれば『イリダル殿下への横恋慕をし、嫉妬に狂ったアリスが婚約者であるセシリスを毒殺しようとした』という状況が完成するわ”
そこまで出来れば簡単だ、王子妃になるはずだった公爵令嬢を毒殺しようとしたとし、追放⋯もしかしたら処刑だってありえる。
そうすれば自分と婚約者の目の前からヒロインを消せるー⋯
「でも、どうして一口で死ぬほどの強い毒だとわかっていてわざと飲んだのかしら?」
“もしその悪役令嬢セシリスが『私』だとしたら⋯”
「私なら、死なない毒を用意するのに⋯」
それとも本当に死んでも構わないと、それこそが余所見をした婚約者と横恋慕したメイドへの報復だったというのだろうか。
「そんな悲しいこと⋯」
“絶対防がなくちゃいけないわ⋯!”
「セリ様?」
「え、あっ、ハッ!?」
「へぇ、教育係なのに平然と自分の世界に浸れるとか神経図太すぎて逆に誉めたくなっちゃうねー」
「ひっ、すみません!」
“ひぃ、まさに社交教育のお茶会の真っ最中だったわ⋯!”
相変わらず参加したイリダル殿下も見ている前で、仕事を放棄し考え込んでしまい苦虫を噛み潰したような表情になる。
そんな私をフンと鼻を鳴らして見ていた殿下が、片手を上げると入り口で仕えていた侍女がティーワゴンを押して近付いてきて。
「ね、今日はボクが美味しいお茶を持ってきてあげたよ」
「わぁ、イリダル殿下ありがとうございます!」
いつもどこか刺々しかったイリダル殿下の、まるで花が綻ぶような笑顔に一瞬呆気に取られる。
“ーーー殿下自らが用意した⋯お茶?”
連想されるのはもちろん予言書に書かれた『破滅』で。
“まさか⋯、まさかアリスに入れさせたりなんか⋯”
「お願い、お義姉さまっ!お義姉様がこのお茶入れてくれない?」
「ッ!」
洗濯メイドとはいえ王宮のメイド。
慣れた手つきでとくとくとお茶を入れ、3人の前に置かれた。
“もしこのカップのどれかに毒が仕込まれているとしたら⋯”
予言された悪役令嬢の私なのか。
イリダル殿下から見れば想い人の婚約者という設定としては一番悪役令嬢に近いアリスなのか。
それとも小姑感満載で、行動がまさに悪役令息のイリダル殿下なのか。
そもそも予言書に書かれていた『破滅』の日が今日なのかも確信がない。
様子見するべきか、それとも行動するべきかを思案する私にふと思い出されたのはアリスの一言だった。
“当事者は、私達全員⋯っ!”
「うん、さすがボクの選んだお茶だね」
なんて香りを楽しみカップを口に運ぶイリダル殿下のカップを叩き落とす。
突然の奇行に驚いていたアリスの持っていたポットも床に投げ、念のためにアリスと私のカップも投げるようにして捨てた。
お茶会に合わない陶器の割れる音が部屋に響き渡り、その異音に気付いたイリダル殿下の護衛騎士が部屋に飛び込んでくる。
“ちょっと過激だったけど、これでいいわ⋯”
もし毒が本当にあったとして、当然仕込んだのは私じゃない。
そしてヴァレリー殿下の部屋から直行で、かつ途中から私と一緒にここまで来たアリスでもないならー⋯
「ーーねぇ、どういうつもりなの?王族に手をあげるなんて不敬どころの騒ぎじゃないけど」
「⋯イリダル殿下、今私の叩き落としたお茶を調べさせてください」
「ははっ、それは許可しないけど」
半信半疑だった疑惑はその返答で確信に変わる。
「毒が入っていると思われます、騎士の皆さん、すぐに調べてー⋯」
「黙れっ!」
「!」
それは、養殖か天然かは別として、ずっとにこにこした表情を取り繕っていたイリダル殿下とは思えないほどの強い声だった。
私だけでなく、騎士達も息を呑むほどだったその威圧感はすぐに私に向けた蔑みの笑いで搔き消されて。
「ーーーもし毒が本当に入っていたとして、それを何故知ってる?」
「そ、れは⋯」
まさか予言書に書いてあったから、なんて言えるはずもない私は口ごもるしかできなくて。
「それは、暗殺を目論んだのが君だからじゃないかな?セシリス・フローチェ」
「な⋯っ!」
だったら何故私が阻止しようと動いたの、とか。
本当に色々弁解する余地はあるはずだったのに。
「連れていけ」
イリダル殿下のその一言だけで、私は『暗殺を目論んだ悪役令嬢』としてあっという間に投獄されてしまうのだった。
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