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レフルート
20.カウントなんて、回した者勝ち
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日射しが温かく微睡みそうになる午後。
フローチェ公爵家の一室で自身の婚約者とゆったり過ごしている時に、前触れもなく彼が口を開いた。
「ところで、カウントは4ですよ」
「⋯えっ」
にこりと微笑むレオに一瞬怯む。
“このパターンって⋯”
「そういえばレオって殿下ととても親しいのね!凄く融通もきかせてくださっているし、不敬と言われてもおかしくない言葉遣いも受け流してくださってるし」
「カウントが5になりました」
「嘘でしょ!?」
話を逸らそうと別の話題にしたつもりがカウントが増えて焦る。
まさか殿下を褒めた事になったのかしら!?と話題選びに失敗したことを悟ったが。
「特別親しいという訳ではないですよ」
「え、そうなの?」
カウントは回ったものの、話題としては乗ってくれるらしいレオがさらっとそんな事を言う。
「自分にとって利があると判断しただけでしょう」
「え?そうかしら⋯?私とレオがすれ違った時なんて私の為にわざわざアリスまで呼んでくださったし⋯」
「それ、あの女を呼び出す口実にされただけです」
口実、と言われてもピンとこずぽかんとレオの方を見ていると⋯
「んっ!?」
ちゅ、と触れるだけの口付けが突然与えられて私の頬は一気に赤くなった。
「なっ、今そんな感じじゃなかったでしょ!?」
「じっと視線を感じたのでおねだりされたのかと」
「おねだりなんてしてないわよ!!」
「じゃあ、僕からのおねだりです。ダメですか⋯?」
「ぁうぅ⋯」
“相変わらず、わかっててやってるやつぅ⋯!”
少し眉を下げて小首を傾げるレオ。
「今は話してたでしょ!」
「なるほど、後でならいくらでもって事ですね」
「言ってない、言ってないわ!?」
「楽しみです」
「ちょっと!!」
そのあざとさ含め全て計算だとわかっているのに、惚れた欲目のせいなのかあざと可愛くて、何でも頷きたくなって困る。
「ちなみに、セリと一緒だと言えば100%釣れる、と殿下が言ってました」
「釣れる⋯」
「そもそも殿下の護衛である僕がこんなに殿下の側を離れる事を許可されているのは、殿下からの命であの女の護衛を兼ねているからですよ」
「えっ!?」
想像もしていなかったその説明に私はまた口をぽかんと開けて唖然としていた。
「不本意ではありますが、何故かセリが必ずあの女の目的地に行くようでしたので受けました。あ、6つ目ですね」
然り気無くカウント数が増えた事も気になったが、それよりも。
「で、でも貴方ずっと私といたじゃない!」
アリスの護衛だと言う割にレオがいたのは常に私の隣。
“それって、悪役令息に配役されたせいだとか関係なく普通に職務怠慢ってやつじゃない!?命令違反で破滅しない!!?”
「秘密裏に、が指示の1つですし見えない護衛なら他にいましたよ。僕はセリのおまけとして見える場所での任務になりますね」
「あ、そう⋯なの」
「それに本当に不本意ですが、僕がセリといる間はあの女がフリーになるので殿下的にも美味しいらしくて」
「殿下ってその、思ったより計算高い、のね⋯」
精一杯オブラートにくるんで伝えるが
「本当に腹黒いですよね、まぁ僕としてもメリットは多いですし」
レオはサクッと口にしていた。
“まぁ王族ですもの、外交も担われるだろうしそれくらいで丁度いいのかもしれないわね”
それに確かに計算高く腹黒いかもしれないが、これくらいなら普通だとも思った。
“予言書の強制力で変に闇落ちされる方が困るわ、殿下にはこのままでいてもらいましょう”
なんて私は自分を納得させる。
そんな時、私の中でふと闇落ちという単語が引っ掛かり、脳裏に浮かんだのはどろりとした瞳のレフ様。
“予言書でみた感じではあんな雰囲気ではなかったはずなのに⋯”
殿下には予言書の通りアリスがいて、レオはちょっと怪しい気がしなくもないが私が側で目を光らせているし。
“でも、レフ様には⋯?”
アリスは一人しかいない。
私に出来るのは⋯
「カウント、7にします?」
「!!」
考え込んだ私の顔を覗き込むようにレオがまたカウントを増やしていて。
「ま、待って!?この短時間でほぼ倍になってるわ!どうしてっ」
「まず先日、デートと言ったのにあの女の元に走って行ったことですね」
「それアリスの護衛も兼ねてたんでしょ!?カウントされちゃうの!?」
「されちゃいましたね」
にこっと微笑みながら他人事のように言うレオは、
「レフ様とあの女の間に割り込むのはいいんですが何故セリがレフ様側なんですか?」
「偶然よっ」
だとか
「洗濯物を取りに行ったはずが気付けば他の男と二人きりとか許せません」
「偶然よっ!?」
更には
「そもそも僕とあの女を二人きりにさせるところも良くないですね」
「だからそれも偶然⋯」
予想通りというかなんというか⋯カウントが大体アリス関連ね、と気付き拗ねた表情でそっぽを向いてるレオに苦笑する。
“よっぽどアリスが苦手なのね”なんて思いかけてハッとした。
「もしかしてなのだけれど、アリスと二人きりにした事じゃなくて、“他の女性”と二人きりなのに嫉妬しなかったことにいじけてるの⋯?」
「⋯⋯いじける、とか言わないで貰えますか」
ちょっとした事で増やされるカウントに気を取られていて気付くのが遅れたが、それはつまり⋯
「私に嫉妬して欲しかったのね?」
「厳密には違います。嫉妬なんて必要ないほど僕の中ではセリだけですから。ですが⋯」
「平然と二人きりにさせられるのは、違うって事ね?」
安心と怠惰は違う、ということなのだろう。
そんなレオが、私にはやっぱり可愛く見えて。
「馬鹿ね、私にレオだけなのと同じでレオにも私だけって信じてるから平気なのよ」
そう伝えると、少し目を見開いたレオはすぐにその瞳を甘く細めて。
レオに釣られるように私も自然と瞳を閉じる。
どちらともなく私達は口付けを交わした。
ちゅ、ちゅと小さな音を溢しながら角度を変え、少しずつ深くなる口付け。
貪るように求められる事が心地よく、そっと両腕を彼の背中に回す。
「お仕置きするの⋯?」
明け透けにヤるのか聞くのが恥ずかしく、そっとさっきまでの話題を絡めてそう聞くが。
“ーー⋯も、もしかしてこっちの方が恥ずかしい言葉だったかしら!”
そう気付いた時にはもう遅く、先程まで私を甘やかすようなとろける瞳は、劣情を孕んだ瞳に変わっていた。
「煽ったのはセリですよ?」
「そ、そうじゃな⋯」
「そうですね、どんなお仕置きがいいかな⋯」
なんて笑うレオの瞳も何処と無くどろりとして見えるのに、レフ様と違って相手がレオだと思うだけで私は受け入れてしまうのだった。
腰に回されていた彼の手のひらが、そっと前に回りゆっくりと私の2つの膨らみに這わされる。
「んっ⋯」
ふにふにと揉まれながら、少しずつ体重をかけられた私はあっさりと並んで座っていたソファに押し倒されていて。
「ーーーレオ」
「嫌ですか⋯?」
「嫌⋯」
こくりと頷くと、少し戸惑ったように彼の瞳が揺れる。
そんな瞳を覗き込むように、私は彼の腕を両腕で掴んで。
「ベッドがいい⋯」
そっと伝えると、一瞬何を言われたのかわからなかったのか唖然としたレオと目が合って。
「ーーはい、喜んで」
くすりと笑ったレオは、押し倒した私に覆い被さるように体を倒して腕をしっかり私の背中へ通したと思ったら。
「ひゃあっ」
そのままぐいっと勢い付けて抱えられ思わず小さく叫んでしまう。
そんな私を慈しむように、くすっと笑った彼はゆっくり私の寝室へ移動するのだった。
フローチェ公爵家の一室で自身の婚約者とゆったり過ごしている時に、前触れもなく彼が口を開いた。
「ところで、カウントは4ですよ」
「⋯えっ」
にこりと微笑むレオに一瞬怯む。
“このパターンって⋯”
「そういえばレオって殿下ととても親しいのね!凄く融通もきかせてくださっているし、不敬と言われてもおかしくない言葉遣いも受け流してくださってるし」
「カウントが5になりました」
「嘘でしょ!?」
話を逸らそうと別の話題にしたつもりがカウントが増えて焦る。
まさか殿下を褒めた事になったのかしら!?と話題選びに失敗したことを悟ったが。
「特別親しいという訳ではないですよ」
「え、そうなの?」
カウントは回ったものの、話題としては乗ってくれるらしいレオがさらっとそんな事を言う。
「自分にとって利があると判断しただけでしょう」
「え?そうかしら⋯?私とレオがすれ違った時なんて私の為にわざわざアリスまで呼んでくださったし⋯」
「それ、あの女を呼び出す口実にされただけです」
口実、と言われてもピンとこずぽかんとレオの方を見ていると⋯
「んっ!?」
ちゅ、と触れるだけの口付けが突然与えられて私の頬は一気に赤くなった。
「なっ、今そんな感じじゃなかったでしょ!?」
「じっと視線を感じたのでおねだりされたのかと」
「おねだりなんてしてないわよ!!」
「じゃあ、僕からのおねだりです。ダメですか⋯?」
「ぁうぅ⋯」
“相変わらず、わかっててやってるやつぅ⋯!”
少し眉を下げて小首を傾げるレオ。
「今は話してたでしょ!」
「なるほど、後でならいくらでもって事ですね」
「言ってない、言ってないわ!?」
「楽しみです」
「ちょっと!!」
そのあざとさ含め全て計算だとわかっているのに、惚れた欲目のせいなのかあざと可愛くて、何でも頷きたくなって困る。
「ちなみに、セリと一緒だと言えば100%釣れる、と殿下が言ってました」
「釣れる⋯」
「そもそも殿下の護衛である僕がこんなに殿下の側を離れる事を許可されているのは、殿下からの命であの女の護衛を兼ねているからですよ」
「えっ!?」
想像もしていなかったその説明に私はまた口をぽかんと開けて唖然としていた。
「不本意ではありますが、何故かセリが必ずあの女の目的地に行くようでしたので受けました。あ、6つ目ですね」
然り気無くカウント数が増えた事も気になったが、それよりも。
「で、でも貴方ずっと私といたじゃない!」
アリスの護衛だと言う割にレオがいたのは常に私の隣。
“それって、悪役令息に配役されたせいだとか関係なく普通に職務怠慢ってやつじゃない!?命令違反で破滅しない!!?”
「秘密裏に、が指示の1つですし見えない護衛なら他にいましたよ。僕はセリのおまけとして見える場所での任務になりますね」
「あ、そう⋯なの」
「それに本当に不本意ですが、僕がセリといる間はあの女がフリーになるので殿下的にも美味しいらしくて」
「殿下ってその、思ったより計算高い、のね⋯」
精一杯オブラートにくるんで伝えるが
「本当に腹黒いですよね、まぁ僕としてもメリットは多いですし」
レオはサクッと口にしていた。
“まぁ王族ですもの、外交も担われるだろうしそれくらいで丁度いいのかもしれないわね”
それに確かに計算高く腹黒いかもしれないが、これくらいなら普通だとも思った。
“予言書の強制力で変に闇落ちされる方が困るわ、殿下にはこのままでいてもらいましょう”
なんて私は自分を納得させる。
そんな時、私の中でふと闇落ちという単語が引っ掛かり、脳裏に浮かんだのはどろりとした瞳のレフ様。
“予言書でみた感じではあんな雰囲気ではなかったはずなのに⋯”
殿下には予言書の通りアリスがいて、レオはちょっと怪しい気がしなくもないが私が側で目を光らせているし。
“でも、レフ様には⋯?”
アリスは一人しかいない。
私に出来るのは⋯
「カウント、7にします?」
「!!」
考え込んだ私の顔を覗き込むようにレオがまたカウントを増やしていて。
「ま、待って!?この短時間でほぼ倍になってるわ!どうしてっ」
「まず先日、デートと言ったのにあの女の元に走って行ったことですね」
「それアリスの護衛も兼ねてたんでしょ!?カウントされちゃうの!?」
「されちゃいましたね」
にこっと微笑みながら他人事のように言うレオは、
「レフ様とあの女の間に割り込むのはいいんですが何故セリがレフ様側なんですか?」
「偶然よっ」
だとか
「洗濯物を取りに行ったはずが気付けば他の男と二人きりとか許せません」
「偶然よっ!?」
更には
「そもそも僕とあの女を二人きりにさせるところも良くないですね」
「だからそれも偶然⋯」
予想通りというかなんというか⋯カウントが大体アリス関連ね、と気付き拗ねた表情でそっぽを向いてるレオに苦笑する。
“よっぽどアリスが苦手なのね”なんて思いかけてハッとした。
「もしかしてなのだけれど、アリスと二人きりにした事じゃなくて、“他の女性”と二人きりなのに嫉妬しなかったことにいじけてるの⋯?」
「⋯⋯いじける、とか言わないで貰えますか」
ちょっとした事で増やされるカウントに気を取られていて気付くのが遅れたが、それはつまり⋯
「私に嫉妬して欲しかったのね?」
「厳密には違います。嫉妬なんて必要ないほど僕の中ではセリだけですから。ですが⋯」
「平然と二人きりにさせられるのは、違うって事ね?」
安心と怠惰は違う、ということなのだろう。
そんなレオが、私にはやっぱり可愛く見えて。
「馬鹿ね、私にレオだけなのと同じでレオにも私だけって信じてるから平気なのよ」
そう伝えると、少し目を見開いたレオはすぐにその瞳を甘く細めて。
レオに釣られるように私も自然と瞳を閉じる。
どちらともなく私達は口付けを交わした。
ちゅ、ちゅと小さな音を溢しながら角度を変え、少しずつ深くなる口付け。
貪るように求められる事が心地よく、そっと両腕を彼の背中に回す。
「お仕置きするの⋯?」
明け透けにヤるのか聞くのが恥ずかしく、そっとさっきまでの話題を絡めてそう聞くが。
“ーー⋯も、もしかしてこっちの方が恥ずかしい言葉だったかしら!”
そう気付いた時にはもう遅く、先程まで私を甘やかすようなとろける瞳は、劣情を孕んだ瞳に変わっていた。
「煽ったのはセリですよ?」
「そ、そうじゃな⋯」
「そうですね、どんなお仕置きがいいかな⋯」
なんて笑うレオの瞳も何処と無くどろりとして見えるのに、レフ様と違って相手がレオだと思うだけで私は受け入れてしまうのだった。
腰に回されていた彼の手のひらが、そっと前に回りゆっくりと私の2つの膨らみに這わされる。
「んっ⋯」
ふにふにと揉まれながら、少しずつ体重をかけられた私はあっさりと並んで座っていたソファに押し倒されていて。
「ーーーレオ」
「嫌ですか⋯?」
「嫌⋯」
こくりと頷くと、少し戸惑ったように彼の瞳が揺れる。
そんな瞳を覗き込むように、私は彼の腕を両腕で掴んで。
「ベッドがいい⋯」
そっと伝えると、一瞬何を言われたのかわからなかったのか唖然としたレオと目が合って。
「ーーはい、喜んで」
くすりと笑ったレオは、押し倒した私に覆い被さるように体を倒して腕をしっかり私の背中へ通したと思ったら。
「ひゃあっ」
そのままぐいっと勢い付けて抱えられ思わず小さく叫んでしまう。
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