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レオンルート
7.マウントとは取られた側よりも案外本人にダメージが来る、事もある
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アリスの声に驚いた私は、気付けばドン、とレオを突き飛ばしてしまった⋯のだが、それはレオの自業自得だと思う。
と、いうかそれよりも。
“レオンルートじゃないのだとしたら、この世界は誰のルートなの⋯!?”
悪役令嬢と配役された私の婚約者がレオである事は間違いない。
しかしその婚約者が私の代わりに『ヒーロー』じゃなく『悪役令息』になったのなら⋯
「ほら、セリ様も嫌がっておられますよ!というか人前でとかどういう神経してるんですか!?マウントなの!?」
「ま、マウント⋯っ!?」
「は?あんたに関係ないし、あと“セリ”って僕だけが許された愛称だから呼ばないでくれる?」
むぎゅ、と私に抱き付きつくアリスと、冷ややかな視線で私の体感温度を下げにかかるレオ。
“家族も友達もセリって呼んでる事バレないようにしなくちゃ⋯!?”
なんて一瞬現実逃避しつつ、一触即発な雰囲気を出してる二人に挟まれて私は恐ろしい事実に気付きはじめていた。
“悪役”じゃなくなった私の配役ってもしかして、『ヒロインの恋の相手』なのかしら⋯!?
“まずい、それはとてもまずい⋯っ!!”
レオの事を守ると決めたのに、このままでは予言書の力も合わさって私がレオを破滅に追いやってしまう⋯!?
“いや、もちろん私はレオを追い詰めるつもりなんて全くないのだけど⋯”
チラリとレオを見ると、明らかにヒロインを敵視しかなり余裕の無さそうな姿が目に飛び込んできて⋯
“追い詰めるつもりはなくても、勝手に追い詰められ破滅しそうよね⋯”
なんて考え、予言書の強制力を改めて実感し思わずぶるっと身震いをした。
ーーそんな時だった。
「女の子に押されて尻もちをつくだなんて、鍛え方が足りないんじゃないかなぁ」
なんて笑いながら私達の間に割り込んできたその人は⋯
「ヴァレリー殿下⋯っ!?」
不躾に名前を呼んでしまい、失礼だったと慌ててお辞儀をする。
そんな私にさっと軽く手を振った殿下は、そのままにこりと微笑んでくれたのだが。
「あの、僕の婚約者に色目使わないでくださいますか?」
「ちょっ、ちょっとレオってば何を言ってるの!!?」
いつの間にか立ち上がったレオが今度は仕えている主人であるヴァレリー殿下に食って掛かっていて。
“ひえぇ!どうして『楽にしていいよ』の合図が『色目を使った』になるのよ⋯!?”
不敬としか思えない婚約者の対応に一気に冷や汗をかくが、そんな態度も全く気にしていない様子の殿下はそのままアリスの方に振り向いた。
「あの犬に睨まれて怖くはなかったかい?」
「え?あ、いえ⋯大丈夫です。ありがとうございます」
“ー⋯あら?”
王族である殿下が、ただの洗濯メイドに対する態度とは思えないほど優しい口調で話しかけている。
“も、もしかして⋯!”
「アリス貴女、ヴァレリー殿下とシーツ越しに会わなかった!?」
「え⋯?」
もしここで彼女が頷けば、それはヴァレリー殿下の“出会いイベント”と名付けられた『予言』の通りということで。
“イケる、イケるわ、今から私に割り当てられたこの配役を殿下に擦り付ける⋯!!”
私には予言書がある。
予言の通りに『イベント』とやらを起こせば、強制力が働き新しい配役になるかもしれない。
そして上手く殿下を『ヒーロー』にする事が出来たなら。
“ヒーローとヒロインは結ばれるし、私も、そして悪役令息になったレオも破滅することはないわ!”
何故なら私の婚約者はヴァレリー殿下ではなくレオだから。
メインルートの通りアリスとヴァレリー殿下が良い感じになれば、私も⋯そしてレオも嫉妬する必要がない訳で。
それはつまり、事実上の『破滅からの脱却』を意味していた。
ー⋯そう。彼女が、頷けば。
「いいえ、今が初対面です」
「なるほどオッケーよ、皆で洗濯場に行きましょう!?」
“今から!今から出会えばいいわよね!”
既に今出会っている、という現実から目を背けてそんな提案をしてみたが、当然今から出会い直ししてくれる訳もなくー⋯
「セリ様、洗濯場に何か用事が⋯?」
「いえ、セリが行けるのは僕と二人きりになれる場所だけですよ」
「うーん、俺も洗濯場に用事はないかなぁ」
私の行ける選択肢が極端に狭まっている事はおいておいて、残念ながら普通に断られてしまった。
“そ、それでも⋯っ!”
自身が破滅するつもりも、そしてヒロインと恋を育むつもりもない。
そしてもちろん私の婚約者を破滅させるつもりもない以上、ここはなんとか殿下に頑張って貰いたい訳で⋯!
「せ、洗濯場がダメならどこか他の場所に行くのはどうですかっ!?そう、例えばー⋯」
“出会いイベントの後のメインルートはどう進んだんだったかしら!?ヒロインと殿下の次のイベントは⋯っ”
「ダメだよ」
なんとかアリスと殿下に接点を持って貰おうと必死に考えていた私の肩を軽く後ろに倒すように引かれた。
そしてトン、とそのまま背中が何かに触れたと思ったらそのままぎゅ、と後ろからレオに抱き締められていてー⋯
「セリ、やっと君と一緒にいれる権利を得たのに⋯圧倒的に貴女不足なんです」
「れ、レオ⋯?」
「貴女の青い瞳は美しい⋯けれど⋯」
耳元で少しトーンを落とした彼の声が、擽るように鼓膜を震わす。
ゾクリとした快感が私の背筋を走りー⋯
「僕以外を視界に入れるなんて、そんな瞳要りませんよね」
ぞわりと寒気が襲った。
「いっ、要りますけれどっ!?」
「じゃあ、僕だけを見てくれるって約束してくれますか?」
「や、約束しますからっ!私にはレオだけですから!!」
レオだけ。
それはこの状況を脱したい為だけに口にした言葉だったのだが、何故かすとんと自分の中に落ちるように自然と馴染んだ感覚もして。
“怖い事を言われてるはずなのに、やっぱり嫌悪感とかは全くないわ⋯?”
不思議と自分の本心だと、そう自然と思えた。
「ま、今日は大きな用事もないし、折角来てくれた婚約者様と仲良くね?」
「私は仕事中なのでそろそろ戻らなくちゃなのですが⋯、セリ様、もし何かあればすぐに洗濯場へ来てください!洗ったシーツで巻きますから!」
“巻くのは私を!?それともレオを!?”という疑問を残しつつ、少し呆れたような顔をした殿下と名残惜しそうに何度も振り返るアリスを私達は見送った。
「⋯あ、あの、レオ?いつまで抱き締めているの?」
「死ぬまでですよ」
「それはこれからもずっと、という比喩表現よね!?決して今から絞め殺すとかの殺害予告ではないのよね!?」
「あはは、僕がセリを殺すなんてそんな⋯⋯、え、そうしたら物理的にもずっと一緒ってこと⋯?」
「わぁ、レオ!私お腹がすいてきましたわっ」
一瞬物騒な結論を考慮しかけたレオの思考に割り込むように話を無理やり変える。
少し不安だったが、その無理やり、にレオはすぐに乗ってくれて。
「それは大変だ、どこかで何か食べましょう」
「あ、私差し入れを持ってきてますわ、ミートパイなのですが」
手に持っていたバスケットを見せるとレオはとても嬉しそうに笑う。
“笑うと本当に可愛いわね”なんて、物騒な側面をコロッと忘れ思わず頬が弛んだ。
「ゆっくり味わいたいので、場所を移動してもいいですか?」
にこりとそう問われ、確かに一瞬で騒がしくなったものね、なんて納得した私は素直に頷く。
「マウントね⋯。婚約者っていう肩書きじゃ足りないなら⋯」
ポツリと呟かれたその言葉は、私の耳には聞こえなかったからー⋯
と、いうかそれよりも。
“レオンルートじゃないのだとしたら、この世界は誰のルートなの⋯!?”
悪役令嬢と配役された私の婚約者がレオである事は間違いない。
しかしその婚約者が私の代わりに『ヒーロー』じゃなく『悪役令息』になったのなら⋯
「ほら、セリ様も嫌がっておられますよ!というか人前でとかどういう神経してるんですか!?マウントなの!?」
「ま、マウント⋯っ!?」
「は?あんたに関係ないし、あと“セリ”って僕だけが許された愛称だから呼ばないでくれる?」
むぎゅ、と私に抱き付きつくアリスと、冷ややかな視線で私の体感温度を下げにかかるレオ。
“家族も友達もセリって呼んでる事バレないようにしなくちゃ⋯!?”
なんて一瞬現実逃避しつつ、一触即発な雰囲気を出してる二人に挟まれて私は恐ろしい事実に気付きはじめていた。
“悪役”じゃなくなった私の配役ってもしかして、『ヒロインの恋の相手』なのかしら⋯!?
“まずい、それはとてもまずい⋯っ!!”
レオの事を守ると決めたのに、このままでは予言書の力も合わさって私がレオを破滅に追いやってしまう⋯!?
“いや、もちろん私はレオを追い詰めるつもりなんて全くないのだけど⋯”
チラリとレオを見ると、明らかにヒロインを敵視しかなり余裕の無さそうな姿が目に飛び込んできて⋯
“追い詰めるつもりはなくても、勝手に追い詰められ破滅しそうよね⋯”
なんて考え、予言書の強制力を改めて実感し思わずぶるっと身震いをした。
ーーそんな時だった。
「女の子に押されて尻もちをつくだなんて、鍛え方が足りないんじゃないかなぁ」
なんて笑いながら私達の間に割り込んできたその人は⋯
「ヴァレリー殿下⋯っ!?」
不躾に名前を呼んでしまい、失礼だったと慌ててお辞儀をする。
そんな私にさっと軽く手を振った殿下は、そのままにこりと微笑んでくれたのだが。
「あの、僕の婚約者に色目使わないでくださいますか?」
「ちょっ、ちょっとレオってば何を言ってるの!!?」
いつの間にか立ち上がったレオが今度は仕えている主人であるヴァレリー殿下に食って掛かっていて。
“ひえぇ!どうして『楽にしていいよ』の合図が『色目を使った』になるのよ⋯!?”
不敬としか思えない婚約者の対応に一気に冷や汗をかくが、そんな態度も全く気にしていない様子の殿下はそのままアリスの方に振り向いた。
「あの犬に睨まれて怖くはなかったかい?」
「え?あ、いえ⋯大丈夫です。ありがとうございます」
“ー⋯あら?”
王族である殿下が、ただの洗濯メイドに対する態度とは思えないほど優しい口調で話しかけている。
“も、もしかして⋯!”
「アリス貴女、ヴァレリー殿下とシーツ越しに会わなかった!?」
「え⋯?」
もしここで彼女が頷けば、それはヴァレリー殿下の“出会いイベント”と名付けられた『予言』の通りということで。
“イケる、イケるわ、今から私に割り当てられたこの配役を殿下に擦り付ける⋯!!”
私には予言書がある。
予言の通りに『イベント』とやらを起こせば、強制力が働き新しい配役になるかもしれない。
そして上手く殿下を『ヒーロー』にする事が出来たなら。
“ヒーローとヒロインは結ばれるし、私も、そして悪役令息になったレオも破滅することはないわ!”
何故なら私の婚約者はヴァレリー殿下ではなくレオだから。
メインルートの通りアリスとヴァレリー殿下が良い感じになれば、私も⋯そしてレオも嫉妬する必要がない訳で。
それはつまり、事実上の『破滅からの脱却』を意味していた。
ー⋯そう。彼女が、頷けば。
「いいえ、今が初対面です」
「なるほどオッケーよ、皆で洗濯場に行きましょう!?」
“今から!今から出会えばいいわよね!”
既に今出会っている、という現実から目を背けてそんな提案をしてみたが、当然今から出会い直ししてくれる訳もなくー⋯
「セリ様、洗濯場に何か用事が⋯?」
「いえ、セリが行けるのは僕と二人きりになれる場所だけですよ」
「うーん、俺も洗濯場に用事はないかなぁ」
私の行ける選択肢が極端に狭まっている事はおいておいて、残念ながら普通に断られてしまった。
“そ、それでも⋯っ!”
自身が破滅するつもりも、そしてヒロインと恋を育むつもりもない。
そしてもちろん私の婚約者を破滅させるつもりもない以上、ここはなんとか殿下に頑張って貰いたい訳で⋯!
「せ、洗濯場がダメならどこか他の場所に行くのはどうですかっ!?そう、例えばー⋯」
“出会いイベントの後のメインルートはどう進んだんだったかしら!?ヒロインと殿下の次のイベントは⋯っ”
「ダメだよ」
なんとかアリスと殿下に接点を持って貰おうと必死に考えていた私の肩を軽く後ろに倒すように引かれた。
そしてトン、とそのまま背中が何かに触れたと思ったらそのままぎゅ、と後ろからレオに抱き締められていてー⋯
「セリ、やっと君と一緒にいれる権利を得たのに⋯圧倒的に貴女不足なんです」
「れ、レオ⋯?」
「貴女の青い瞳は美しい⋯けれど⋯」
耳元で少しトーンを落とした彼の声が、擽るように鼓膜を震わす。
ゾクリとした快感が私の背筋を走りー⋯
「僕以外を視界に入れるなんて、そんな瞳要りませんよね」
ぞわりと寒気が襲った。
「いっ、要りますけれどっ!?」
「じゃあ、僕だけを見てくれるって約束してくれますか?」
「や、約束しますからっ!私にはレオだけですから!!」
レオだけ。
それはこの状況を脱したい為だけに口にした言葉だったのだが、何故かすとんと自分の中に落ちるように自然と馴染んだ感覚もして。
“怖い事を言われてるはずなのに、やっぱり嫌悪感とかは全くないわ⋯?”
不思議と自分の本心だと、そう自然と思えた。
「ま、今日は大きな用事もないし、折角来てくれた婚約者様と仲良くね?」
「私は仕事中なのでそろそろ戻らなくちゃなのですが⋯、セリ様、もし何かあればすぐに洗濯場へ来てください!洗ったシーツで巻きますから!」
“巻くのは私を!?それともレオを!?”という疑問を残しつつ、少し呆れたような顔をした殿下と名残惜しそうに何度も振り返るアリスを私達は見送った。
「⋯あ、あの、レオ?いつまで抱き締めているの?」
「死ぬまでですよ」
「それはこれからもずっと、という比喩表現よね!?決して今から絞め殺すとかの殺害予告ではないのよね!?」
「あはは、僕がセリを殺すなんてそんな⋯⋯、え、そうしたら物理的にもずっと一緒ってこと⋯?」
「わぁ、レオ!私お腹がすいてきましたわっ」
一瞬物騒な結論を考慮しかけたレオの思考に割り込むように話を無理やり変える。
少し不安だったが、その無理やり、にレオはすぐに乗ってくれて。
「それは大変だ、どこかで何か食べましょう」
「あ、私差し入れを持ってきてますわ、ミートパイなのですが」
手に持っていたバスケットを見せるとレオはとても嬉しそうに笑う。
“笑うと本当に可愛いわね”なんて、物騒な側面をコロッと忘れ思わず頬が弛んだ。
「ゆっくり味わいたいので、場所を移動してもいいですか?」
にこりとそう問われ、確かに一瞬で騒がしくなったものね、なんて納得した私は素直に頷く。
「マウントね⋯。婚約者っていう肩書きじゃ足りないなら⋯」
ポツリと呟かれたその言葉は、私の耳には聞こえなかったからー⋯
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