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本編
1.こんな失態ははじめてなんです
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「……あ、あは、あははっ」
人はあまりにも受け入れられない現実を目の当たりにした時、こんなにも乾いた笑いが溢れ出るのだと私はこの時はじめて知った。
――――そう、私は今、スカートを穿いていないのだ。
「あは、はは……あぁぁ……」
“嘘でしょ……、どこの痴女なのよ”
目を逸らしたい現実。
そのあまりにもあり得ないこの状況のせいか、ガンガンと頭が痛くて仕方ない。
「久保さん、どうかされましたか?」
「あっ、早川さん」
私の笑い声を聞き怪訝に思ったのか、警備員の早川さんが心配そうに様子を伺いに来てくれた。
「いえ。特に問題ありませんよ」
「そうですか……? うーん、けど少し顔が赤いようですよ。体調が悪いのでは」
「いえいえ、ほんと大丈夫です」
“スカート穿いてないだけなんで!”
百パーセント善意の表情を向けられ、少し罪悪感を感じながら両手を顔の前で振ると、それでもまだ心配そうな顔をしながら早川さんは玄関ロビーの方へ戻る。
そんな早川さんの後ろ姿を見ながら彼が仕事熱心でよかった、と思った。
もし彼が熱心に玄関ロビーへと警備の目を向けていなければ、私がスカートを穿いていないことに気付いただろうから。
「……いつから!? って、制服に着替えた時以外ないんだけど」
今日は朝から同僚が体調不良を理由にサボりに出かけ、イライラしながら一人更衣室で着替えた。
着替え終わったあと、エレベーターへ向かう廊下で、いつもより自身の顔が赤いとは思ったがまさか熱でもあるのだろうか。
“例え熱のせいだとしてもこの失態はヤバすぎるわ”
受付に来た時はまだ誰も出社してきていなかった。
その時間から少したった今も、まだ他部署の出社時間ではないので見渡す限りいない。
しかしそろそろ誰かが出社してきてもおかしくはない時間に差し掛かろうとしていて。
「誰かひとりにでも気付かれたら終わりよ」
そうなれば私のクールで完璧美人のイメージは崩壊し、変態で完璧痴女の完成である。
“ここからどうやって更衣室へ行くかが問題ね”
幸い受付テーブルは高く電話機なども隠せるよう目隠しを兼ねたカウンターもあるため、座っている状態ならば首近くまでが隠れる。
お出迎えで立って接客しても、この目隠し部分のお陰で横から覗き込まれなければスカートを穿いていないことには気付かれないはずだ。
だが、サボりに出た同僚がいつ戻ってくるかもわからない。
どんなに前から隠れていても、隣に立たれれば確実に気付かれてしまうはず。
「今日に限ってはいっそこのままサボり続けて欲しいわね……」
万一見つかり、写真でも撮られたらそれこそ一巻の終わりだろう。
“熱があるって自覚したからかしら”
ぐるぐると回る思考は何一ついい解決策を導き出してはくれず、それどころか回る思考と一緒に目まで回ってきたように感じた私が、ハァとため息混じりに右手で目頭を押さえた時だった。
「あれ、具合悪い? 大丈夫ですか?」
還暦間近の早川さんとは違う若い男性の声が頭上近くから降り慌てて顔を上げた。
焦った私の目の前にいたのはアッシュ系の茶髪に少し子犬っぽくも見えるたれ目の青年。
“確か営業部の”
「水澄さん」
「おはようございます、久保さん」
ぽつりと呟くように名前を呼ぶと、すかさず人懐っこそうな笑顔をむけられた。
“可愛いって人気があるのもわかるわね”
子犬のような愛嬌を振りまく彼、水澄結翔はその人懐っこい容姿の使い方を「知っている」のか、入社二年目にして早くも営業成績のトップグループに食い込むほどの人材だった。
その人懐っこい気さくな雰囲気と、愛想のよさや仕事の成果も相まって女子たちが騒いでいるのも納得である。
気遣いも出来るらしく、将来有望株としてお近づきになりたいと何人もの女子が狙っているらしいが――
“今その気遣い本当にいらない!”
だって私は今、スカートを穿いてないのだから。
「で。具合悪そうだけど風邪ですか?」
「いいえ。大丈夫ですのでお気になさらず」
心配してくれているので少し心苦しくはあるが、あまり話が長引くとスカートを穿いていないことに気付かれる可能性が上がるのでなるべく素っ気なく聞こえるように返事をした。
の、だが。
「いや、絶対熱ありますよ! ほら、おでこすごく熱いし」
“めちゃくちゃグイグイ来るんですけど!”
全然引いてくれない彼は、引くどころかむしろ乗り出して私の額に手を当てて。
「ちょっ!」
その事に慌てた私が思わず立ち上がり手を振り払った瞬間、ぐにゃりと視界が歪む。
「――っ」
「久保さん!?」
徐々に熱が上がってきていたのか、足にも力が入らず倒れ込むようにその場にしゃがむと、水澄さんも焦ったように私の元へ駆けつけて――
「……え?」
「あ」
――ギョッとした彼と目があった。
“さ、最悪!”
気付かれた、スカートを穿いていないことに気付かれた!
それだけではない。
スカートを穿いていないということは、下着を見られたということで。
「~~ッ」
隠れないとはわかっているが、精一杯制服のシャツの裾を引っ張り隠そうと悪あがきをする。
そんな私の様子に気が付いたのか、愕然としていた彼がハッとしてスーツの上着を私の下半身にかけてくれた。
「あ、ありがとうございます……」
「いえ、こちらこそ……その、すみません」
“絶対謝るのは私の方だから!”
彼の申し訳なさそうな表情に私の方こそ申し訳なくなっていると、しゃがみ込んでいた私の背中と膝裏に彼の腕が差し込まれた。
「どうしてそんなことになったかは置いておいて、とりあえず今は体調不良が心配です。いつも受付は二人ですよね? 声をかけて早退しましょう」
お姫様抱っこで抱え上げられた私が慌てて彼の体にしがみつく。
下半身を意図的に低く抱えているのは、万一にもスカートを穿いていないことがバレないようにという彼なりの配慮なのだろう。
流石細やかな気遣いが出来ると評判の彼である。
だが、そこに感動している場合ではない。
何故なら彼が、『声をかけて』と言ったからだ。
“スーツで隠れて私がスカートを穿いていないことはわからないけれど”
こんな姿を同僚に見られることはなんとしても避けたい私は、焦って声を荒げた。
「絶対ダメ! こんな失態、彼女たちにだけは知られる訳にいかないの!!」
「で、ですが」
「とにかくダメったらダメ!」
その私の勢いに戸惑いつつ、どうやら何かを察したのだろう。
一瞬考える素振りをした水澄さんが再び口を開いて。
「うーん、まぁ確かに後輩に弱ってる姿を見られるのは恥ずかしいですもんね。では、俺の上司に報告するのはどうでしょうか」
「水澄さんの?」
「体調不良の久保さんを見つけたのが俺ですから、俺の上司に報告してもおかしくないはずです」
“絶妙に違うけど”
だが、その提案は正直ありがたい。
「それに俺の上司は女性ですから、荷物も取りに行って貰えますし」
「え? で、でも」
流石にそこまで頼むのは、と気が引けるが。
「この時間、人目があるのでは?」
「うっ」
さらりと告げられた事実に思わず口ごもる。
確かにそろそろ誰が出勤してきてもおかしくない時間だし、今はスーツで私の下半身を隠しているとはいえ早退するならば荷物は取りに行かなくてはならない。
“更衣室の中までお姫様抱っこで入るわけにはいかないし、下半身にスーツを巻き付けて歩いているのは怪しすぎるわ”
お姫様抱っこだからこそ、スカートが捲れて下着が見えないようスーツをかけたという状況が成立しているのだ。
いくら更衣室の中だとしても、着替え中の誰かに見られたらなんて言い訳すればいいのかわからない。
その結果スカート自体を穿いていないとバレることまで連想した私は、他部署に迷惑をかけることに申し訳なくなりつつも彼の提案に頷くことにしたのだった。
人はあまりにも受け入れられない現実を目の当たりにした時、こんなにも乾いた笑いが溢れ出るのだと私はこの時はじめて知った。
――――そう、私は今、スカートを穿いていないのだ。
「あは、はは……あぁぁ……」
“嘘でしょ……、どこの痴女なのよ”
目を逸らしたい現実。
そのあまりにもあり得ないこの状況のせいか、ガンガンと頭が痛くて仕方ない。
「久保さん、どうかされましたか?」
「あっ、早川さん」
私の笑い声を聞き怪訝に思ったのか、警備員の早川さんが心配そうに様子を伺いに来てくれた。
「いえ。特に問題ありませんよ」
「そうですか……? うーん、けど少し顔が赤いようですよ。体調が悪いのでは」
「いえいえ、ほんと大丈夫です」
“スカート穿いてないだけなんで!”
百パーセント善意の表情を向けられ、少し罪悪感を感じながら両手を顔の前で振ると、それでもまだ心配そうな顔をしながら早川さんは玄関ロビーの方へ戻る。
そんな早川さんの後ろ姿を見ながら彼が仕事熱心でよかった、と思った。
もし彼が熱心に玄関ロビーへと警備の目を向けていなければ、私がスカートを穿いていないことに気付いただろうから。
「……いつから!? って、制服に着替えた時以外ないんだけど」
今日は朝から同僚が体調不良を理由にサボりに出かけ、イライラしながら一人更衣室で着替えた。
着替え終わったあと、エレベーターへ向かう廊下で、いつもより自身の顔が赤いとは思ったがまさか熱でもあるのだろうか。
“例え熱のせいだとしてもこの失態はヤバすぎるわ”
受付に来た時はまだ誰も出社してきていなかった。
その時間から少したった今も、まだ他部署の出社時間ではないので見渡す限りいない。
しかしそろそろ誰かが出社してきてもおかしくはない時間に差し掛かろうとしていて。
「誰かひとりにでも気付かれたら終わりよ」
そうなれば私のクールで完璧美人のイメージは崩壊し、変態で完璧痴女の完成である。
“ここからどうやって更衣室へ行くかが問題ね”
幸い受付テーブルは高く電話機なども隠せるよう目隠しを兼ねたカウンターもあるため、座っている状態ならば首近くまでが隠れる。
お出迎えで立って接客しても、この目隠し部分のお陰で横から覗き込まれなければスカートを穿いていないことには気付かれないはずだ。
だが、サボりに出た同僚がいつ戻ってくるかもわからない。
どんなに前から隠れていても、隣に立たれれば確実に気付かれてしまうはず。
「今日に限ってはいっそこのままサボり続けて欲しいわね……」
万一見つかり、写真でも撮られたらそれこそ一巻の終わりだろう。
“熱があるって自覚したからかしら”
ぐるぐると回る思考は何一ついい解決策を導き出してはくれず、それどころか回る思考と一緒に目まで回ってきたように感じた私が、ハァとため息混じりに右手で目頭を押さえた時だった。
「あれ、具合悪い? 大丈夫ですか?」
還暦間近の早川さんとは違う若い男性の声が頭上近くから降り慌てて顔を上げた。
焦った私の目の前にいたのはアッシュ系の茶髪に少し子犬っぽくも見えるたれ目の青年。
“確か営業部の”
「水澄さん」
「おはようございます、久保さん」
ぽつりと呟くように名前を呼ぶと、すかさず人懐っこそうな笑顔をむけられた。
“可愛いって人気があるのもわかるわね”
子犬のような愛嬌を振りまく彼、水澄結翔はその人懐っこい容姿の使い方を「知っている」のか、入社二年目にして早くも営業成績のトップグループに食い込むほどの人材だった。
その人懐っこい気さくな雰囲気と、愛想のよさや仕事の成果も相まって女子たちが騒いでいるのも納得である。
気遣いも出来るらしく、将来有望株としてお近づきになりたいと何人もの女子が狙っているらしいが――
“今その気遣い本当にいらない!”
だって私は今、スカートを穿いてないのだから。
「で。具合悪そうだけど風邪ですか?」
「いいえ。大丈夫ですのでお気になさらず」
心配してくれているので少し心苦しくはあるが、あまり話が長引くとスカートを穿いていないことに気付かれる可能性が上がるのでなるべく素っ気なく聞こえるように返事をした。
の、だが。
「いや、絶対熱ありますよ! ほら、おでこすごく熱いし」
“めちゃくちゃグイグイ来るんですけど!”
全然引いてくれない彼は、引くどころかむしろ乗り出して私の額に手を当てて。
「ちょっ!」
その事に慌てた私が思わず立ち上がり手を振り払った瞬間、ぐにゃりと視界が歪む。
「――っ」
「久保さん!?」
徐々に熱が上がってきていたのか、足にも力が入らず倒れ込むようにその場にしゃがむと、水澄さんも焦ったように私の元へ駆けつけて――
「……え?」
「あ」
――ギョッとした彼と目があった。
“さ、最悪!”
気付かれた、スカートを穿いていないことに気付かれた!
それだけではない。
スカートを穿いていないということは、下着を見られたということで。
「~~ッ」
隠れないとはわかっているが、精一杯制服のシャツの裾を引っ張り隠そうと悪あがきをする。
そんな私の様子に気が付いたのか、愕然としていた彼がハッとしてスーツの上着を私の下半身にかけてくれた。
「あ、ありがとうございます……」
「いえ、こちらこそ……その、すみません」
“絶対謝るのは私の方だから!”
彼の申し訳なさそうな表情に私の方こそ申し訳なくなっていると、しゃがみ込んでいた私の背中と膝裏に彼の腕が差し込まれた。
「どうしてそんなことになったかは置いておいて、とりあえず今は体調不良が心配です。いつも受付は二人ですよね? 声をかけて早退しましょう」
お姫様抱っこで抱え上げられた私が慌てて彼の体にしがみつく。
下半身を意図的に低く抱えているのは、万一にもスカートを穿いていないことがバレないようにという彼なりの配慮なのだろう。
流石細やかな気遣いが出来ると評判の彼である。
だが、そこに感動している場合ではない。
何故なら彼が、『声をかけて』と言ったからだ。
“スーツで隠れて私がスカートを穿いていないことはわからないけれど”
こんな姿を同僚に見られることはなんとしても避けたい私は、焦って声を荒げた。
「絶対ダメ! こんな失態、彼女たちにだけは知られる訳にいかないの!!」
「で、ですが」
「とにかくダメったらダメ!」
その私の勢いに戸惑いつつ、どうやら何かを察したのだろう。
一瞬考える素振りをした水澄さんが再び口を開いて。
「うーん、まぁ確かに後輩に弱ってる姿を見られるのは恥ずかしいですもんね。では、俺の上司に報告するのはどうでしょうか」
「水澄さんの?」
「体調不良の久保さんを見つけたのが俺ですから、俺の上司に報告してもおかしくないはずです」
“絶妙に違うけど”
だが、その提案は正直ありがたい。
「それに俺の上司は女性ですから、荷物も取りに行って貰えますし」
「え? で、でも」
流石にそこまで頼むのは、と気が引けるが。
「この時間、人目があるのでは?」
「うっ」
さらりと告げられた事実に思わず口ごもる。
確かにそろそろ誰が出勤してきてもおかしくない時間だし、今はスーツで私の下半身を隠しているとはいえ早退するならば荷物は取りに行かなくてはならない。
“更衣室の中までお姫様抱っこで入るわけにはいかないし、下半身にスーツを巻き付けて歩いているのは怪しすぎるわ”
お姫様抱っこだからこそ、スカートが捲れて下着が見えないようスーツをかけたという状況が成立しているのだ。
いくら更衣室の中だとしても、着替え中の誰かに見られたらなんて言い訳すればいいのかわからない。
その結果スカート自体を穿いていないとバレることまで連想した私は、他部署に迷惑をかけることに申し訳なくなりつつも彼の提案に頷くことにしたのだった。
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