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最終話:やっぱり絶対私は悪くないんだから!

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“終わったのね……”

 薬のせいで熱く疼いていたナカも、アレス様のモノが何度も抉るように擦ったお陰ですっかりと治まった。

 それに純潔を散らした証拠も、アレス様の寝室のベッドシーツという場所に残り既成事実という点でもバッチリ。

 そろそろニコラウス殿下と宰相も目を覚ます頃だろうが、私を探すよりも先に自分達に何が起きたのかを確認する方が先だろう。


 ほっと安堵の息を吐くと、ムクリと体を起こしたアレス様が私の耳たぶを唇で挟む。

「ちょ、くすぐったいです……!」

 くすくすと笑いながらそっと彼の肩を押すが、研究ばかりだったはずなのに案外筋肉質なのかびくともしなくて。


「あ、アレス様? ちょ、ちょっとちょっ……ひゃん」

 耳たぶから頬へと唇を滑らせたアレス様は、そのままさらにするりと下り私の首筋にちゅうっと吸い付いた。

 ピリッとした痛みが走り、じわりと熱を持つ。

「え、え?」
「さっきのはビビの体の疼きを治めるための行為だったからな」
「……はい?」

“な、なにかしら。ものすごい嫌な予感がするのだけれど……!”
 

 ニッと細められたその妖艶な赤い瞳が揺れて。

「ま、待って、今はまだ……、やッ、あぁん!」

 ちゅ、ちゅと首筋から胸元へと痕を付けながら下がったアレス様が、何度も繰り返し刺激された乳首へと再び吸い付いた。

「ひゃ、あぁッ、だめっ、あん、だめって言ってるのにっ」
「瞳に涙を滲ませながら快感に震える姿は悩ましいな」
「だめ、ちが……、あぁあっ」

 くすくすと笑いながら私に触れるアレス様の手は優しいけれど。

「俺を惑わす君が悪い」
「そんな!」
 
“絶対絶対、私は悪くないんだから――……!”


 その私の抗議の声は言葉にならず、彼に包まれながら再び部屋には嬌声を響かせたのだった。
 
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