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21.その感情に名前をつけるなら
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“と、扉は無くなったけど、部屋にはまだ踏み込まれてないから拒否権はあるのよね?”
例え足を踏み込まれ拒否権を失ったとしても、そもそも部屋の中が丸見えになっている現状でそういった行為に及ぶとも思えないが、相手は悪徳であり即尺の公爵だ。
油断しないよう注意しつつ、こうなってしまっては穏便に話し合いで帰ってもらうしかない。
“穏便の概念がもうわかんないけど!”
ここは会話だ、と気合をいれた私は、警戒しつつ口を開く。まずはジャブだ。
「も、もう私の元へは来られないかと思いました」
練習はもう終わりですよね、という意味を込めてそう言ったのだが、若干回りくどかったのだろう。
ルミール様は不思議そうに首を傾げるだけだった。
「本番が始まるなら練習なんていりませんし!」
暗に『本命の令嬢』を匂わして次の攻撃を繰り出すが、やはり彼は不思議そうな顔をするだけ。
“そうよ、全てを略してゴールに飛んだ結果口付けすら知らなかったんだから最初から説明しなきゃわからないんだわ”
私がそんな結論に辿り着き、改めて口を開こうとした時だった。
「練習は、この先もずっといるだろう」
その一言に呆然とする。
ずっと、いる? 練習が? それって、ずっと私で練習するってこと?
「……ハッ」
私から思わず乾いた笑いが込み上げる。
“お断りだわ”
彼の練習相手として、彼が少しずつ幸せな家族を作っていく姿を見続けなければならないなんて。
想像するだけでどんどん胸の奥が冷えていく。
もしそんな愚かな提案を彼の六番目の花嫁が許可したとしても、それを彼が望んだとしても私は絶対に嫌だと思った。
きっとお姉様たちならこの提案を喜んで受けたのだろう。
だって公爵家。金払いだって安心だし、乱暴や無理強いをしてくるわけでもない。
定期的に通い教えを乞うてくるだけの彼はかなり上客だ。
それでも私には違う。
だって私は彼を特別に想ってしまっていたから。
そしてそう想っていたのは私だけだったのだと改めて気付かされた私の瞳からぽろりと涙が一粒流れ落ちた。
「サ、シャ?」
私が泣いたことに驚いたのだろう。
戸惑ったように瞳を揺らした彼が、私に近付こうと一歩足を踏み出したことに気付き思わず叫ぶ。
「来ないで!」
私の言葉にビクッと反応したルミール様が足を止め、どうしてそんなことを言われるのかわからないと言ったような顔で私を見つめる。
こんなことも彼はわからないのだ。
いや、ただ想像すらしていないというだけかもしれない。
“練習相手にと買った娼婦に本気になられるだなんて思わないものね”
そう考えると、悪いのは圧倒的に私のような気がしてくる。
それでも、この軋む感情のコントロールが出来ず私は苛立ちを露にした。
「ずっとっていつまでですか? 正妻との間に跡継ぎが出来るまで? あぁ、後継ぎを身ごもっている間の抱けない時間の慰み者にしたいってことも含まれます?」
「何を言って」
「いつ来てくれるかわからない状態で、ただずっとルミール様が来てくれるのを待っていろってことなの?」
違う。待ってしまっているのは私の勝手だ。私だって他の客の合間に彼の相手をすればいいだけ。
娼婦とは本来そういった職業で、むしろこれが正しいとすら思える。
そうわかっているのに止まらない。
「そういや私が他の客を取らないか心配してましたよね。じゃあずっとってまさか私を身請けするつもりってことですか?」
「サシャ、ちょっと落ち着……」
「身請けって何かわかってます? 専属契約とかって意味じゃないですよ、愛人契約です! 愛人として飼い殺しにしたいってことですか!?」
自分で言った言葉に自分で傷付く。
そもそも彼は『ずっと』と言っただけで『身請け』だなんて一言も言っていない。
「公爵家はお金持ちですもんね、別宅でも建てて住まわせて気が向いた時だけ訪れて足を開かせるんですか? そして私は今日こそ来てくれるのだろうかとひとり訪れを待つだけの毎日を過ごせってことですか! そんなの、絶対ごめんです! 貴方に身請けとかされたくない!」
酷い暴論だ。
もう誰かに強制的にこの口を閉じて貰いたいと思うほど滑稽で愚かなのはまさに自分自身。
「わかりますか? 待っても待っても来ない人を待ち続けることがどれだけ辛いか!」
「わかる」
その時はじめてルミール様から鋭く低い声が発せられる。
そしてその声を聞いて私はハタとあることに気付いた。
“そうだ、ルミール様はご両親を事故で……”
もしかしたら彼もなかなか帰ってこない両親を待ち続けていたのかもしれない。
そして待っていた結果、帰って来たのは冷たくなった両親だけだった。
自分の失言に気付き、私から血の気が引く。
こんなことが言いたかったんじゃない。
彼を傷付けるつもりなんてなかったのだ。
“馬鹿なことを言ってしまった”
はぁ、とルミール様がため息を吐き、ビクリと私の肩が跳ねてしまう。
一瞬で変わった空気に、女将もただ口を閉じていた。
「つまりサシャは、俺がそういったことをする男だと思っているということだな」
「ち、ちがっ」
違う、そうじゃない。本当にそんなことが言いたかったわけじゃないのだ。
“馬鹿、馬鹿馬鹿馬鹿! 私は本当に馬鹿!”
ガタンと扉を横に置き、くるりと背を向けるルミール様に思わず息を呑む。
こんなはずじゃなかった、傷付けたい訳じゃなかったのに。
「……馬鹿、私の馬鹿……っ」
私は、ただ。ただ――
「好きなんですッ!」
気付けば叫ぶように想いを口走り、あんなに入室を拒んだあの部屋から自ら飛び出す。
その勢いのまま彼の背中に抱き着いた。
「身分が違うことも、私がただの練習相手で閨を担当するだけの係だってこともわかっています! むしろ最初からそういう契約だったしそう言って買われたことだってわかってるんです」
振り向こうとしている気配を感じ、それを阻止すべく両腕に力を込める。
こんな娼婦失格なことを口にしている姿を、見られたくはない。
“それでもちゃんと最後まで伝えなきゃ。ルミール様を傷付けたままにしたくないもの”
口にしているこの言葉がどれほど分不相応だとしても、私の言葉のせいで傷つけたのならちゃんと説明しなくちゃいけないと思うから。
例えその結果、もう彼が二度とここに来てくれなくても、私が娼婦として働けなくなったとしても。
「だけど、私と会っていない夜は他の人を抱いてるのかなって、その人と練習の私とは違う“本番”の時間を過ごしているのだと思うと苦しくて。“本物”の気持ちを向けられるんだと思うと辛くて、傷を抉るような言葉を……発しました」
ぎゅっともう一度強く彼の背中にしがみつく。
この見た目よりもがっしりとした体躯に包まれる時間が凄く幸福だったことを思い出しながら、私はそっと手から力を抜いた。
だらん、と腕が下がり、彼との距離がゼロからイチへとなる。
この僅かな距離が溜まらなく寂しいなんて、私はどこまで烏滸がましいのだろう。
「ルミール様を想うと胸が締め付けられて、どうしたらいいかわからなくなるんです。熱くて仕方ないのに心地よくて、ずっと側にいたくなる。だから、あんな言葉で遠ざけようとしました。決してルミール様が、そういった人だなんて思っていません」
ごめんなさい、と最後に呟いた言葉は彼に聞こえただろうか。
もし聞こえていなくても構わないと思った。
この謝罪は、私の自己満。許しを乞うことすら、きっと烏滸がましいことだから。
そうしてまた一歩、後退るように彼から距離を取ろうとした時だった。
「――その感情は、なんなんだ」
「え」
聞かれた意味がわからず思わずきょとんとしてしまう。
その感情って、どの感情だろうか。
まさか、胸が締め付けられるのに心地いい、この大事な感情のことだろうか。
“本当にこの人は!”
でも、こんなところもルミール様なのだと苦笑する。
こんな彼が、私は好きだったのだから。
最後にまだ教えられることがあったのだと気付き、切ないけれど嬉しさも感じながら、私は答えを口にした。
「恋ですよ、ルミール様。最初に好きだと言ったでしょう?」
「恋?」
「そうです。これが、恋なんです」
例え足を踏み込まれ拒否権を失ったとしても、そもそも部屋の中が丸見えになっている現状でそういった行為に及ぶとも思えないが、相手は悪徳であり即尺の公爵だ。
油断しないよう注意しつつ、こうなってしまっては穏便に話し合いで帰ってもらうしかない。
“穏便の概念がもうわかんないけど!”
ここは会話だ、と気合をいれた私は、警戒しつつ口を開く。まずはジャブだ。
「も、もう私の元へは来られないかと思いました」
練習はもう終わりですよね、という意味を込めてそう言ったのだが、若干回りくどかったのだろう。
ルミール様は不思議そうに首を傾げるだけだった。
「本番が始まるなら練習なんていりませんし!」
暗に『本命の令嬢』を匂わして次の攻撃を繰り出すが、やはり彼は不思議そうな顔をするだけ。
“そうよ、全てを略してゴールに飛んだ結果口付けすら知らなかったんだから最初から説明しなきゃわからないんだわ”
私がそんな結論に辿り着き、改めて口を開こうとした時だった。
「練習は、この先もずっといるだろう」
その一言に呆然とする。
ずっと、いる? 練習が? それって、ずっと私で練習するってこと?
「……ハッ」
私から思わず乾いた笑いが込み上げる。
“お断りだわ”
彼の練習相手として、彼が少しずつ幸せな家族を作っていく姿を見続けなければならないなんて。
想像するだけでどんどん胸の奥が冷えていく。
もしそんな愚かな提案を彼の六番目の花嫁が許可したとしても、それを彼が望んだとしても私は絶対に嫌だと思った。
きっとお姉様たちならこの提案を喜んで受けたのだろう。
だって公爵家。金払いだって安心だし、乱暴や無理強いをしてくるわけでもない。
定期的に通い教えを乞うてくるだけの彼はかなり上客だ。
それでも私には違う。
だって私は彼を特別に想ってしまっていたから。
そしてそう想っていたのは私だけだったのだと改めて気付かされた私の瞳からぽろりと涙が一粒流れ落ちた。
「サ、シャ?」
私が泣いたことに驚いたのだろう。
戸惑ったように瞳を揺らした彼が、私に近付こうと一歩足を踏み出したことに気付き思わず叫ぶ。
「来ないで!」
私の言葉にビクッと反応したルミール様が足を止め、どうしてそんなことを言われるのかわからないと言ったような顔で私を見つめる。
こんなことも彼はわからないのだ。
いや、ただ想像すらしていないというだけかもしれない。
“練習相手にと買った娼婦に本気になられるだなんて思わないものね”
そう考えると、悪いのは圧倒的に私のような気がしてくる。
それでも、この軋む感情のコントロールが出来ず私は苛立ちを露にした。
「ずっとっていつまでですか? 正妻との間に跡継ぎが出来るまで? あぁ、後継ぎを身ごもっている間の抱けない時間の慰み者にしたいってことも含まれます?」
「何を言って」
「いつ来てくれるかわからない状態で、ただずっとルミール様が来てくれるのを待っていろってことなの?」
違う。待ってしまっているのは私の勝手だ。私だって他の客の合間に彼の相手をすればいいだけ。
娼婦とは本来そういった職業で、むしろこれが正しいとすら思える。
そうわかっているのに止まらない。
「そういや私が他の客を取らないか心配してましたよね。じゃあずっとってまさか私を身請けするつもりってことですか?」
「サシャ、ちょっと落ち着……」
「身請けって何かわかってます? 専属契約とかって意味じゃないですよ、愛人契約です! 愛人として飼い殺しにしたいってことですか!?」
自分で言った言葉に自分で傷付く。
そもそも彼は『ずっと』と言っただけで『身請け』だなんて一言も言っていない。
「公爵家はお金持ちですもんね、別宅でも建てて住まわせて気が向いた時だけ訪れて足を開かせるんですか? そして私は今日こそ来てくれるのだろうかとひとり訪れを待つだけの毎日を過ごせってことですか! そんなの、絶対ごめんです! 貴方に身請けとかされたくない!」
酷い暴論だ。
もう誰かに強制的にこの口を閉じて貰いたいと思うほど滑稽で愚かなのはまさに自分自身。
「わかりますか? 待っても待っても来ない人を待ち続けることがどれだけ辛いか!」
「わかる」
その時はじめてルミール様から鋭く低い声が発せられる。
そしてその声を聞いて私はハタとあることに気付いた。
“そうだ、ルミール様はご両親を事故で……”
もしかしたら彼もなかなか帰ってこない両親を待ち続けていたのかもしれない。
そして待っていた結果、帰って来たのは冷たくなった両親だけだった。
自分の失言に気付き、私から血の気が引く。
こんなことが言いたかったんじゃない。
彼を傷付けるつもりなんてなかったのだ。
“馬鹿なことを言ってしまった”
はぁ、とルミール様がため息を吐き、ビクリと私の肩が跳ねてしまう。
一瞬で変わった空気に、女将もただ口を閉じていた。
「つまりサシャは、俺がそういったことをする男だと思っているということだな」
「ち、ちがっ」
違う、そうじゃない。本当にそんなことが言いたかったわけじゃないのだ。
“馬鹿、馬鹿馬鹿馬鹿! 私は本当に馬鹿!”
ガタンと扉を横に置き、くるりと背を向けるルミール様に思わず息を呑む。
こんなはずじゃなかった、傷付けたい訳じゃなかったのに。
「……馬鹿、私の馬鹿……っ」
私は、ただ。ただ――
「好きなんですッ!」
気付けば叫ぶように想いを口走り、あんなに入室を拒んだあの部屋から自ら飛び出す。
その勢いのまま彼の背中に抱き着いた。
「身分が違うことも、私がただの練習相手で閨を担当するだけの係だってこともわかっています! むしろ最初からそういう契約だったしそう言って買われたことだってわかってるんです」
振り向こうとしている気配を感じ、それを阻止すべく両腕に力を込める。
こんな娼婦失格なことを口にしている姿を、見られたくはない。
“それでもちゃんと最後まで伝えなきゃ。ルミール様を傷付けたままにしたくないもの”
口にしているこの言葉がどれほど分不相応だとしても、私の言葉のせいで傷つけたのならちゃんと説明しなくちゃいけないと思うから。
例えその結果、もう彼が二度とここに来てくれなくても、私が娼婦として働けなくなったとしても。
「だけど、私と会っていない夜は他の人を抱いてるのかなって、その人と練習の私とは違う“本番”の時間を過ごしているのだと思うと苦しくて。“本物”の気持ちを向けられるんだと思うと辛くて、傷を抉るような言葉を……発しました」
ぎゅっともう一度強く彼の背中にしがみつく。
この見た目よりもがっしりとした体躯に包まれる時間が凄く幸福だったことを思い出しながら、私はそっと手から力を抜いた。
だらん、と腕が下がり、彼との距離がゼロからイチへとなる。
この僅かな距離が溜まらなく寂しいなんて、私はどこまで烏滸がましいのだろう。
「ルミール様を想うと胸が締め付けられて、どうしたらいいかわからなくなるんです。熱くて仕方ないのに心地よくて、ずっと側にいたくなる。だから、あんな言葉で遠ざけようとしました。決してルミール様が、そういった人だなんて思っていません」
ごめんなさい、と最後に呟いた言葉は彼に聞こえただろうか。
もし聞こえていなくても構わないと思った。
この謝罪は、私の自己満。許しを乞うことすら、きっと烏滸がましいことだから。
そうしてまた一歩、後退るように彼から距離を取ろうとした時だった。
「――その感情は、なんなんだ」
「え」
聞かれた意味がわからず思わずきょとんとしてしまう。
その感情って、どの感情だろうか。
まさか、胸が締め付けられるのに心地いい、この大事な感情のことだろうか。
“本当にこの人は!”
でも、こんなところもルミール様なのだと苦笑する。
こんな彼が、私は好きだったのだから。
最後にまだ教えられることがあったのだと気付き、切ないけれど嬉しさも感じながら、私は答えを口にした。
「恋ですよ、ルミール様。最初に好きだと言ったでしょう?」
「恋?」
「そうです。これが、恋なんです」
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