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13.臨時実習を開始します
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「これとか凄く可愛いですよ!」
「なるほど、確かにこう、可愛いと言えなくもないかもしれない」
「無理しなくていいですよ……」
着替えた勢いのまま路地を進み、市井まで出た私たちは外に置かれている商品を次々に眺めながら歩く。
どうしても庶民向けのお店になるため、彼の見慣れないものが多いのか終始不思議そうな顔をしていた。
「あ、こっちのは中に小物が入れられるようになっているみたいですね」
「何? それ自体も置物なのにか?」
「猫の置物ですけど、箱になっているんです」
「つまり他人の目を欺くための……」
「子供用です」
穿った見方をする公爵様の手を引き隣のお店へと目線を移す。
次の店は可愛らしい調理道具が並んでいた。
「あ、このお鍋、柄が森の絵になっていますよ!」
「なんだと? 鍋に絵柄を入れてどうするんだ、厨房担当しか見ないだろう」
「庶民はこのまま食卓に並べることもあるんですよ」
「な、なに……!? いや、だが確かに鍋のまま持ち込めば長時間保温出来るか?」
「楽だからです」
“これは身分差を感じるわね”
だが公爵様が新鮮に驚き反応を返してくれるからなのか、その差が嫌ではない。
むしろ私には当たり前のものにいちいち驚き反応する彼が可愛くもあった。
「あ、そういえば公爵さ……んぐっ」
「“お忍び”なんだろう?」
私の唇に指を当てて言葉を止めた公爵様が、わざとらしく私の顔色を覗くように顔を近付ける。
その距離の近さに思わず私は息を呑んだ。
絶対私の反応を楽しみたくてやっているとわかっているのに、じわじわと顔に熱が集まり止まらないのが悔しくて――
「あー、ちゅーしてるー!」
「「!?」」
突然背後からそんな声が聞こえギョッとした。
「ちゅー?」
剣呑な表情になった公爵様が僅かに首を傾げ私の事をじっと見つめる。
流石にこの状況では誤魔化せそうにはなかったので、私は渋々口を開く。
「……口付けの、ことですね。角度的にそう見えたんだと思います」
「ふむ、口付け、とは?」
“え、まさかそこから!?”
不必要だろうと実践は意図的に省いてはいた。
だがそれはあくまでも子作り行為に不必要だと判断しただけで、彼が口付け自体を知らないというのは想定外である。
というかバカな。そんなことがあり得るの?
この人私の九つ上でバツ5なんですけど。
「唇同士を引っ付けること、ですね」
「それをしたらどうなるんだ?」
「それは、その……」
“どうなるって言われても”
私だってまだしたことはない。
行為を盛り上げるためにしていることが多いし、覗き見ていた時は射精前に荒々しく口付けているお客様も多かった。
だが、行為中以外も恋人同士はしていることも知っている。
相手の言葉を塞ぐためにすることもあると聞いた。
――となれば、何のためにするのだろう。
「……き、気持ちいいんです」
「呼吸器官だぞ? 気持ちいいどころか苦しそうだが」
「呼吸は鼻でしてください」
驚く彼の言葉を雑に流し、説明を考える。
「愛し合う者同士が、相手を求める時によくします。普段も軽く口付けたり、気持ちを盛り上げ行為へ移りやすいよう深く口付けたり」
「深く?」
「舌同士を絡め合うんです」
“多分”
絞りだした理解度でなんとかそれっぽい説明を繰り出すと、その説明を聞いた公爵様が更に首を傾げた。
「指南書には書いてなかった」
「そっ、れは……!」
確かに意図的に省いていた自覚があったので思わず目を泳がせてしまう。
「恋人や夫婦が、愛を確かめ合うためのものだから、です」
「?」
「行為自体へは直接関係ないのであえて入れなかったのです」
“う、嘘は言ってないわ……!”
依頼された仕事内容は『処女相手に初夜を出来るようにすること』であり、『愛し合う夫婦を作ること』ではない。
よって、これでこの話は終わらせられる。と、思ったのはどうやら私だけだったらしい。
「だが、気持ちを盛り上げ行為へ移りやすいように、とも言っていたな」
“言った!”
秒速で墓穴を掘ったことに気付いた私へと一歩彼が近付いてくる。
そして彼の手のひらがそっと私の頬へと触れた。
「なら、口付けも練習すべきではないか?」
ジッと真剣な彼の瞳が私を射抜くように見つめ、ごくりと喉が鳴ってしまう。
「……ご、希望、なら……」
結果、私の口からは弱々しくそんな言葉が出たのだった。
◇◇◇
「こんな場所があるのか」
「狭いですが、一応清潔ではありますので」
流石に外で練習する訳にはいかず、向かったのは小さな酒場。
ここの二階は宿屋にもなっており、所謂“そういう行為”をする為に使われている。
「このベッドは何だ? あまりにも小さいが」
“そりゃ公爵家のものと比べたらね”
家にある普段使いのものに比べるとふたりで寝転ぶのに十分な大きさを確保しているベッドではあるのだが、あくまでも庶民用。
公爵様が普段使われているものと比べると確かに小さめではあった。
「そのサイズがあれば十分ですから」
「なるほど」
私の説明にあっさり納得した公爵様がベッドに手をつき軽く体重をかけると、ギシリと僅かな音を立ててベッドが軋む。
「!? このベッドは音が鳴る機能もついているのか?」
「さっきの鍋や小物入れとは違って二つ目の仕様じゃないです。ただ軋んでいるだけです」
「壊れたりしないのか?」
「よほどハードなことをしなければ大丈夫だと思いますけど……」
“この人、無邪気というか無知というか”
もちろん他の分野ではそんなことはないのだろう。
突然当主になった彼がずっと公爵家を支えてきたのも確かで、公爵家の人々も彼のことを慕っている。
だが、この閨関係の知識だけが欠けまくっているのだ。
“もしかしたらご両親が突然亡くなられたことと関係があるのかもしれないわね”
閨教育前に彼が当主になり、それからがむしゃらに公爵家のために生きてきたのなら、確かに知識にバラつきがあってもおかしくはない。
彼が子供を欲しがっているのも、後継ぎのため。つまりは公爵家のためなのだから。
――とは、言っても。
「公爵様の最初の奥様は、確か別の方の婚約者に一目惚れして連れてこられたんですよね?」
悪徳公爵、だなんて呼ばれるようになった一件として有名なその話が事実なら、少なくとも最初の奥様とは恋愛関係にあったはず。そして悪徳公爵と呼ばれる前に結婚に至っているのだ。
多少は元奥様側だって気持ちがあったのだろう。
互い恋しく想っていた相手とならば、デートは口付けをする機会があったっておかしくはない。
公爵様が知らなくても、相手の令嬢が一度くらいは求めて来たはずだ。
「こういう機会はなかったんですか? 想い合っていたなら、お相手からねだられることもあるんじゃないでしょうか」
「いや……、実は一目惚れしたのは俺じゃないんだ」
少し気まずそうにそう話だした公爵様に首を傾げる。
「隣の領地が不正な税金をかけて俺の領民にも被害が出ていたからな。その抗議に行った時に相手の領主の婚約者が俺に一目惚れしたと押しかけてきて」
“隣の領地に攻め込んだ話と婚約者を奪った話って同じ件だったのね”
しかも彼の話ぶりから察するに突然武力で押し入ったのではなく話し合いから始まっているようだ。
つくづく噂とはあてにならない。
「その時はまだ公爵領を守るのに精一杯で俺には婚約者がいなかったからな。だったらもう結婚してしまおうかと思って」
「あ、まさか婚約期間なしで婚姻に……?」
「そして初夜でやらかし、領地に押しかけてきた彼女はそのままとんぼ返りしていった」
「あぁ……」
“確かにそのスピード感ならデートも口付けも機会はないかも”
何故なら彼はベッドに上がった瞬間即尺だから。
「理由はわかりました。任せてください、公爵様の閨係として、私が口付けを伝授いたします!」
「なるほど、確かにこう、可愛いと言えなくもないかもしれない」
「無理しなくていいですよ……」
着替えた勢いのまま路地を進み、市井まで出た私たちは外に置かれている商品を次々に眺めながら歩く。
どうしても庶民向けのお店になるため、彼の見慣れないものが多いのか終始不思議そうな顔をしていた。
「あ、こっちのは中に小物が入れられるようになっているみたいですね」
「何? それ自体も置物なのにか?」
「猫の置物ですけど、箱になっているんです」
「つまり他人の目を欺くための……」
「子供用です」
穿った見方をする公爵様の手を引き隣のお店へと目線を移す。
次の店は可愛らしい調理道具が並んでいた。
「あ、このお鍋、柄が森の絵になっていますよ!」
「なんだと? 鍋に絵柄を入れてどうするんだ、厨房担当しか見ないだろう」
「庶民はこのまま食卓に並べることもあるんですよ」
「な、なに……!? いや、だが確かに鍋のまま持ち込めば長時間保温出来るか?」
「楽だからです」
“これは身分差を感じるわね”
だが公爵様が新鮮に驚き反応を返してくれるからなのか、その差が嫌ではない。
むしろ私には当たり前のものにいちいち驚き反応する彼が可愛くもあった。
「あ、そういえば公爵さ……んぐっ」
「“お忍び”なんだろう?」
私の唇に指を当てて言葉を止めた公爵様が、わざとらしく私の顔色を覗くように顔を近付ける。
その距離の近さに思わず私は息を呑んだ。
絶対私の反応を楽しみたくてやっているとわかっているのに、じわじわと顔に熱が集まり止まらないのが悔しくて――
「あー、ちゅーしてるー!」
「「!?」」
突然背後からそんな声が聞こえギョッとした。
「ちゅー?」
剣呑な表情になった公爵様が僅かに首を傾げ私の事をじっと見つめる。
流石にこの状況では誤魔化せそうにはなかったので、私は渋々口を開く。
「……口付けの、ことですね。角度的にそう見えたんだと思います」
「ふむ、口付け、とは?」
“え、まさかそこから!?”
不必要だろうと実践は意図的に省いてはいた。
だがそれはあくまでも子作り行為に不必要だと判断しただけで、彼が口付け自体を知らないというのは想定外である。
というかバカな。そんなことがあり得るの?
この人私の九つ上でバツ5なんですけど。
「唇同士を引っ付けること、ですね」
「それをしたらどうなるんだ?」
「それは、その……」
“どうなるって言われても”
私だってまだしたことはない。
行為を盛り上げるためにしていることが多いし、覗き見ていた時は射精前に荒々しく口付けているお客様も多かった。
だが、行為中以外も恋人同士はしていることも知っている。
相手の言葉を塞ぐためにすることもあると聞いた。
――となれば、何のためにするのだろう。
「……き、気持ちいいんです」
「呼吸器官だぞ? 気持ちいいどころか苦しそうだが」
「呼吸は鼻でしてください」
驚く彼の言葉を雑に流し、説明を考える。
「愛し合う者同士が、相手を求める時によくします。普段も軽く口付けたり、気持ちを盛り上げ行為へ移りやすいよう深く口付けたり」
「深く?」
「舌同士を絡め合うんです」
“多分”
絞りだした理解度でなんとかそれっぽい説明を繰り出すと、その説明を聞いた公爵様が更に首を傾げた。
「指南書には書いてなかった」
「そっ、れは……!」
確かに意図的に省いていた自覚があったので思わず目を泳がせてしまう。
「恋人や夫婦が、愛を確かめ合うためのものだから、です」
「?」
「行為自体へは直接関係ないのであえて入れなかったのです」
“う、嘘は言ってないわ……!”
依頼された仕事内容は『処女相手に初夜を出来るようにすること』であり、『愛し合う夫婦を作ること』ではない。
よって、これでこの話は終わらせられる。と、思ったのはどうやら私だけだったらしい。
「だが、気持ちを盛り上げ行為へ移りやすいように、とも言っていたな」
“言った!”
秒速で墓穴を掘ったことに気付いた私へと一歩彼が近付いてくる。
そして彼の手のひらがそっと私の頬へと触れた。
「なら、口付けも練習すべきではないか?」
ジッと真剣な彼の瞳が私を射抜くように見つめ、ごくりと喉が鳴ってしまう。
「……ご、希望、なら……」
結果、私の口からは弱々しくそんな言葉が出たのだった。
◇◇◇
「こんな場所があるのか」
「狭いですが、一応清潔ではありますので」
流石に外で練習する訳にはいかず、向かったのは小さな酒場。
ここの二階は宿屋にもなっており、所謂“そういう行為”をする為に使われている。
「このベッドは何だ? あまりにも小さいが」
“そりゃ公爵家のものと比べたらね”
家にある普段使いのものに比べるとふたりで寝転ぶのに十分な大きさを確保しているベッドではあるのだが、あくまでも庶民用。
公爵様が普段使われているものと比べると確かに小さめではあった。
「そのサイズがあれば十分ですから」
「なるほど」
私の説明にあっさり納得した公爵様がベッドに手をつき軽く体重をかけると、ギシリと僅かな音を立ててベッドが軋む。
「!? このベッドは音が鳴る機能もついているのか?」
「さっきの鍋や小物入れとは違って二つ目の仕様じゃないです。ただ軋んでいるだけです」
「壊れたりしないのか?」
「よほどハードなことをしなければ大丈夫だと思いますけど……」
“この人、無邪気というか無知というか”
もちろん他の分野ではそんなことはないのだろう。
突然当主になった彼がずっと公爵家を支えてきたのも確かで、公爵家の人々も彼のことを慕っている。
だが、この閨関係の知識だけが欠けまくっているのだ。
“もしかしたらご両親が突然亡くなられたことと関係があるのかもしれないわね”
閨教育前に彼が当主になり、それからがむしゃらに公爵家のために生きてきたのなら、確かに知識にバラつきがあってもおかしくはない。
彼が子供を欲しがっているのも、後継ぎのため。つまりは公爵家のためなのだから。
――とは、言っても。
「公爵様の最初の奥様は、確か別の方の婚約者に一目惚れして連れてこられたんですよね?」
悪徳公爵、だなんて呼ばれるようになった一件として有名なその話が事実なら、少なくとも最初の奥様とは恋愛関係にあったはず。そして悪徳公爵と呼ばれる前に結婚に至っているのだ。
多少は元奥様側だって気持ちがあったのだろう。
互い恋しく想っていた相手とならば、デートは口付けをする機会があったっておかしくはない。
公爵様が知らなくても、相手の令嬢が一度くらいは求めて来たはずだ。
「こういう機会はなかったんですか? 想い合っていたなら、お相手からねだられることもあるんじゃないでしょうか」
「いや……、実は一目惚れしたのは俺じゃないんだ」
少し気まずそうにそう話だした公爵様に首を傾げる。
「隣の領地が不正な税金をかけて俺の領民にも被害が出ていたからな。その抗議に行った時に相手の領主の婚約者が俺に一目惚れしたと押しかけてきて」
“隣の領地に攻め込んだ話と婚約者を奪った話って同じ件だったのね”
しかも彼の話ぶりから察するに突然武力で押し入ったのではなく話し合いから始まっているようだ。
つくづく噂とはあてにならない。
「その時はまだ公爵領を守るのに精一杯で俺には婚約者がいなかったからな。だったらもう結婚してしまおうかと思って」
「あ、まさか婚約期間なしで婚姻に……?」
「そして初夜でやらかし、領地に押しかけてきた彼女はそのままとんぼ返りしていった」
「あぁ……」
“確かにそのスピード感ならデートも口付けも機会はないかも”
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