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1.処女の娼婦をお求めですか?
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王都から少し離れた花街にある娼館・ノースィルは、ここライオット国の中でも高級な部類に入る娼館だ。
そして今から十九年前、そのノースィルの玄関前に捨てられていた私ことサシャは、現在そのノースィルでデビューを待つ新人娼婦である。
“なーんて言っても、実際のデビューはまだ先なんだけどね”
娼婦というのは所謂その道のプロである。
もちろん経験のない娼婦との初々しい夜を求めるお客様がいないわけではないが、それでも一定の知識と技術がなくてはデビューさせて貰えない。
満足しなかったなんて噂が流れれば、高級娼館の名折れだからだ。
娼館の部屋というのは全て裏通路があり、お客様には知られていないが裏通路から中が確認できるようになっている。
娼婦に乱暴なことをしていないかを確認するために使われるその裏通路だが、私のようなデビュー前の新人はその通路から中を覗き、彼女たちの技術を目で見て学んだりもしていた。
そのため今日も今日とて私は先輩お姉様たちの技術を学ぶべく、お客様を取っている部屋の裏通路へと足を進めていた、その時だった。
「サシャ」
「女将」
私を呼び止めたのはノースィルの女将。
どう見てもまだ三十代前半だが、玄関先に捨てられていた私を見つけたのも、当時人気No.1だった女将らしくまさに年齢不詳である。
そんな美魔女女将に呼び止められた私は思わず首を傾げた。
“掃除もしたし、夜食の下ごしらえもしたけど……何か忘れてたかしら”
その場で話す気はないのか、女将に促されるように向かったのは特別大事なお客様をお迎えする時に使う応接室。
怪訝に思いながら中へと入ると、そこにいたのは初老を迎えたばかりくらいに見える男性だった。
「彼女はサシャ、ご提示いただきました条件に合う唯一の娘です」
“条件?”
女将の言葉に疑問を持ちつつ頭を下げると、その男性も立ち上がり軽く会釈をしてくれる。
その所作がやたらと優雅で、貴族、もしくはその関係者なのだろうと思った。
「私はとある方からの使いで参りました。サシャ様にはそのお方の夜の相手をしていただきたいのです」
デビューもしていない新人娼婦である私にも丁寧な口調で話すその男性。
そんな彼がコートの前を開けてチラリと私たちに見せたのは、この国の筆頭公爵家であるユクル公爵家の家紋だった。
“嘘でしょ!?”
その家紋を見て一気に青ざめる。
何故ならユクル公爵家と言えば、まさに冷酷非道。
相手が誰であろうと気に入らなければどんな手段を使ってでも排除すると有名だったから。
また、ユクル公爵の話は他にもあった。
政治的観点で隣の領地と揉めた時、彼自らが剣を持ち相手を降伏させて領地を奪っただとか、他の貴族の婚約者だった令嬢に一目惚れした公爵が無理やり自身の妻にし、一夜で捨てたなどがあるのだ。
“特に初夜を終えてすぐ女性を捨てることで有名なのよね”
無理やり奪い結婚したその令嬢だけではなく、他にも結婚しては初夜で捨てるを繰り返しついたあだ名は『悪徳公爵』。
そしてその噂を裏付けるように、彼はまだ二十八歳だというのに既にバツ5だった。
“そんな家の使いが何故来るの!?”
驚き、恐怖からバクバクと心臓が早鐘を打つ。
心当たりはひとつだけ。
――私がまだ処女だから、である。
“つまり公爵は処女狂いなんだわ……!”
そう思い至った私は足元から寒気がしぶるりと体を震わせた。
いくら公爵家といえど、五人もの令嬢を処女だけ奪い捨てたのではあまりにも外聞が悪い。
というか既に『悪徳公爵』なんてあだ名がついているほど。
しかも初夜を終えた令嬢は、翌日には離縁され実家へと送り返された挙句何があったかは泣いて何も話さないと有名だった。
公爵家である以上結婚し跡継ぎを作ることは必須である。
だが五人もの前例があるとなれば、嫁ぎたいという純潔の令嬢はなかなかいないだろう。
「つまり私は生贄ってことね」
既にいるのか今からまた探すのかはわからないが、次の正妻が捨てられないよう彼に捧げるための処女として選ばれたのだ。
娼婦なら、一夜で捨てても何も問題はない。
きっと私以外にも別の娼館からデビュー前の処女をかき集め悪徳公爵へと捧げられるはず。
つまりこれはある意味私のデビュー戦ということ……!
相手があの悪徳公爵だというのは想定外だが、どうせ一夜だけなのだ。
ガクガクと震えそうになる足を叱咤し、使いで来た男性をしっかりと見る。
そんな私に告げられたのは。
「期間は無期限でお願いします」
「む、無期限っ!?」
「こら、サシャ!」
女将に叱られ慌てて口を閉じるが、ぶわっと私の額から噴き出した冷や汗が止まらない。
“無期限って、嘘でしょ?”
一夜だけ派遣されるのかと思いきや明確な期限がないということに唖然とする。
だが他にも私と同じように連れられる娼婦が沢山いると考えれば、明確な期限が明示されないのも仕方がないかもしれない。
“私がすぐに選ばれるとも限らないものね”
必要な時に必要なだけ買えばいいとも思うが、娼婦で処女という条件は確かになかなか厳しいものがあり、相手がまだ処女のうちに買っておかないといけないのも理解できたので私はそれ以上口を開かなかった。
「どんな夜だったか教えてね」
「きっと上手いわよ、ある意味処女のプロなんだもの」
「お土産って貰えるのかしら?」
「もうっ! 私は観光に行くんじゃないんだからね!」
適当なことを言うお姉様たちに苦笑する。
なんでも持って行っていいとは言われたが、服などの生活に必要なものは全て支給すると言って貰えたしどうせ処女じゃなくなれば返されるのだ。
特に持っていきたい私物もなかったので、いつも使っているショールだけ肩に羽織り、そのまま馬車へ乗り込む。
“まさかこんなことになるなんてね”
朝起きた時は、いつか来るデビューの日のための勉強に励むつもりだったのに、今は突然訪れたデビュー戦のためにあの悪徳公爵の元へ向かっているだなんて思いもしなかった。
「相手が貴族令嬢じゃないからって酷いことをされないといいのだけれど……」
妻となった貴族令嬢たちですら泣いて詳しい事情を話さないのだ。
娼婦の私相手だともっと乱暴なことをされる可能性もあるだろう。
だが、そんな言葉を思わずポツリと漏らし焦って口を閉じる。
まだデビュー前で経験がないとはいえ私はプロだし、それにノースィルの娼婦として買われたのだ。
金銭の取引が成立している以上、仕事には誇りをもって全力で取り組むべきものだから。
「詳しい説明はルミール様からあるでしょう」
「はい」
向かいに座っている、使いで来た男性にそう告げられ私は素直に頷く。
“ルミール様ってことは、やっぱり私を買ったのはルミール・ユクル公爵本人ということなのね”
期限は無期限。
今晩閨に呼ばれるかもしれないし、もしかしたらずっとずっと先まで呼ばれないかもしれない。
それに相手は処女狂いで、どんなプレイを求められるかもわからないけれど。
それでも、私はプロだから。
娼婦として最後までやり遂げることを、内心で誓ったのだった。
そして今から十九年前、そのノースィルの玄関前に捨てられていた私ことサシャは、現在そのノースィルでデビューを待つ新人娼婦である。
“なーんて言っても、実際のデビューはまだ先なんだけどね”
娼婦というのは所謂その道のプロである。
もちろん経験のない娼婦との初々しい夜を求めるお客様がいないわけではないが、それでも一定の知識と技術がなくてはデビューさせて貰えない。
満足しなかったなんて噂が流れれば、高級娼館の名折れだからだ。
娼館の部屋というのは全て裏通路があり、お客様には知られていないが裏通路から中が確認できるようになっている。
娼婦に乱暴なことをしていないかを確認するために使われるその裏通路だが、私のようなデビュー前の新人はその通路から中を覗き、彼女たちの技術を目で見て学んだりもしていた。
そのため今日も今日とて私は先輩お姉様たちの技術を学ぶべく、お客様を取っている部屋の裏通路へと足を進めていた、その時だった。
「サシャ」
「女将」
私を呼び止めたのはノースィルの女将。
どう見てもまだ三十代前半だが、玄関先に捨てられていた私を見つけたのも、当時人気No.1だった女将らしくまさに年齢不詳である。
そんな美魔女女将に呼び止められた私は思わず首を傾げた。
“掃除もしたし、夜食の下ごしらえもしたけど……何か忘れてたかしら”
その場で話す気はないのか、女将に促されるように向かったのは特別大事なお客様をお迎えする時に使う応接室。
怪訝に思いながら中へと入ると、そこにいたのは初老を迎えたばかりくらいに見える男性だった。
「彼女はサシャ、ご提示いただきました条件に合う唯一の娘です」
“条件?”
女将の言葉に疑問を持ちつつ頭を下げると、その男性も立ち上がり軽く会釈をしてくれる。
その所作がやたらと優雅で、貴族、もしくはその関係者なのだろうと思った。
「私はとある方からの使いで参りました。サシャ様にはそのお方の夜の相手をしていただきたいのです」
デビューもしていない新人娼婦である私にも丁寧な口調で話すその男性。
そんな彼がコートの前を開けてチラリと私たちに見せたのは、この国の筆頭公爵家であるユクル公爵家の家紋だった。
“嘘でしょ!?”
その家紋を見て一気に青ざめる。
何故ならユクル公爵家と言えば、まさに冷酷非道。
相手が誰であろうと気に入らなければどんな手段を使ってでも排除すると有名だったから。
また、ユクル公爵の話は他にもあった。
政治的観点で隣の領地と揉めた時、彼自らが剣を持ち相手を降伏させて領地を奪っただとか、他の貴族の婚約者だった令嬢に一目惚れした公爵が無理やり自身の妻にし、一夜で捨てたなどがあるのだ。
“特に初夜を終えてすぐ女性を捨てることで有名なのよね”
無理やり奪い結婚したその令嬢だけではなく、他にも結婚しては初夜で捨てるを繰り返しついたあだ名は『悪徳公爵』。
そしてその噂を裏付けるように、彼はまだ二十八歳だというのに既にバツ5だった。
“そんな家の使いが何故来るの!?”
驚き、恐怖からバクバクと心臓が早鐘を打つ。
心当たりはひとつだけ。
――私がまだ処女だから、である。
“つまり公爵は処女狂いなんだわ……!”
そう思い至った私は足元から寒気がしぶるりと体を震わせた。
いくら公爵家といえど、五人もの令嬢を処女だけ奪い捨てたのではあまりにも外聞が悪い。
というか既に『悪徳公爵』なんてあだ名がついているほど。
しかも初夜を終えた令嬢は、翌日には離縁され実家へと送り返された挙句何があったかは泣いて何も話さないと有名だった。
公爵家である以上結婚し跡継ぎを作ることは必須である。
だが五人もの前例があるとなれば、嫁ぎたいという純潔の令嬢はなかなかいないだろう。
「つまり私は生贄ってことね」
既にいるのか今からまた探すのかはわからないが、次の正妻が捨てられないよう彼に捧げるための処女として選ばれたのだ。
娼婦なら、一夜で捨てても何も問題はない。
きっと私以外にも別の娼館からデビュー前の処女をかき集め悪徳公爵へと捧げられるはず。
つまりこれはある意味私のデビュー戦ということ……!
相手があの悪徳公爵だというのは想定外だが、どうせ一夜だけなのだ。
ガクガクと震えそうになる足を叱咤し、使いで来た男性をしっかりと見る。
そんな私に告げられたのは。
「期間は無期限でお願いします」
「む、無期限っ!?」
「こら、サシャ!」
女将に叱られ慌てて口を閉じるが、ぶわっと私の額から噴き出した冷や汗が止まらない。
“無期限って、嘘でしょ?”
一夜だけ派遣されるのかと思いきや明確な期限がないということに唖然とする。
だが他にも私と同じように連れられる娼婦が沢山いると考えれば、明確な期限が明示されないのも仕方がないかもしれない。
“私がすぐに選ばれるとも限らないものね”
必要な時に必要なだけ買えばいいとも思うが、娼婦で処女という条件は確かになかなか厳しいものがあり、相手がまだ処女のうちに買っておかないといけないのも理解できたので私はそれ以上口を開かなかった。
「どんな夜だったか教えてね」
「きっと上手いわよ、ある意味処女のプロなんだもの」
「お土産って貰えるのかしら?」
「もうっ! 私は観光に行くんじゃないんだからね!」
適当なことを言うお姉様たちに苦笑する。
なんでも持って行っていいとは言われたが、服などの生活に必要なものは全て支給すると言って貰えたしどうせ処女じゃなくなれば返されるのだ。
特に持っていきたい私物もなかったので、いつも使っているショールだけ肩に羽織り、そのまま馬車へ乗り込む。
“まさかこんなことになるなんてね”
朝起きた時は、いつか来るデビューの日のための勉強に励むつもりだったのに、今は突然訪れたデビュー戦のためにあの悪徳公爵の元へ向かっているだなんて思いもしなかった。
「相手が貴族令嬢じゃないからって酷いことをされないといいのだけれど……」
妻となった貴族令嬢たちですら泣いて詳しい事情を話さないのだ。
娼婦の私相手だともっと乱暴なことをされる可能性もあるだろう。
だが、そんな言葉を思わずポツリと漏らし焦って口を閉じる。
まだデビュー前で経験がないとはいえ私はプロだし、それにノースィルの娼婦として買われたのだ。
金銭の取引が成立している以上、仕事には誇りをもって全力で取り組むべきものだから。
「詳しい説明はルミール様からあるでしょう」
「はい」
向かいに座っている、使いで来た男性にそう告げられ私は素直に頷く。
“ルミール様ってことは、やっぱり私を買ったのはルミール・ユクル公爵本人ということなのね”
期限は無期限。
今晩閨に呼ばれるかもしれないし、もしかしたらずっとずっと先まで呼ばれないかもしれない。
それに相手は処女狂いで、どんなプレイを求められるかもわからないけれど。
それでも、私はプロだから。
娼婦として最後までやり遂げることを、内心で誓ったのだった。
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