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本編
22.ひとりぼっちの私とあなた
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自分が何故そんな言葉を口走ったのかがわからずきょとんとする。
――私、何を言ってるのかしら。
“期待しない? むしろ期待しかないじゃない”
だって彼はこの国唯一の王子で。
いつも笑顔が眩しい王太子で。
さっき言っていた執務が嘘だとわかるほどスケジュールを完璧にこなし仕事を捌いていて。
魔女に対しても理解があって。
“普段お忍びでよく街にも行っているようだから街の人たちの暮らしにも詳しいし”
私が魔法を失敗して廊下を水浸しにしてしまった時も、彼はエッダに謝罪すべく頭を下げた。
王太子である彼が軽々しく頭を下げる行為がよくないことは分かっているが、それでも相手の身分が自分より下だからと見下すような人じゃないからこそ出来る行動でもあって。
「王太子としての責務も、上に立つ人としての資質も持ち合わせた完璧な王子なのよ。誰もが期待するような……」
そう、この国唯一の王族の血を引く子供に、みんなが期待していたのだ。
それが当然だったのだ。
“何? なんで突然こんなこと……”
まるで脳内を乱雑にかき回されているような違和感に眩暈がする。
脳内に駆け巡るその思考は確かに私のもので、私の記憶だとわかるのにうまく繋がらない。
考えたくない。知りたい。忘れたい。思い出したい。
整理できないそれらの感情に戸惑い、少し落ち着こうとメルヴィがベッド横にあるサイドテーブルに置いておいてくれたミント水に手を伸ばそうと顔を上げた私の目に飛び込んできたのは、大きな本棚だった。
「そうだ、あそこの棚の左から四冊目が薬草の本があるんだったわ」
それは初めてこの部屋に足を踏み入れたと思っているあの日にも感じた『確信』。
まるで誘われるようにそろりとベッドから降りた私は、そのままふらふらとその本棚に近付く。
――あぁ、あの時は精一杯背伸びしてやっと届いた高さだったのに。
「こんなに低いところにあったのね」
今では胸の高さの棚に今もあったのは、一冊の薬草の本だった。
パラリの捲ったその本は、どうやら薬草の種類別に載っているのではなく薬草がもたらす効能順に載っているようで。
何度も開かれたのは前半のページのみだったのか、後半のページは手垢どころか開き癖ひとつないほどきれいな状態だった。
そして前半ページに記載されていたのは利尿作用や下痢、痔に効くような効果を持った薬草たちで。
「だから、薬草畑は胃腸関係のものばかりだったのかしら」
メルヴィはこのページが何度も開かれていたから、このページの薬草に興味を持ったのだと勘違いしたのだろう。
「本当にバカ。私、今日何回メルヴィに対してバカって思ったの?」
でもそうとしか思えない。
だってバカなんだもの。
「薬草に興味が持てなくて、最初のページから先に進めなかっただけなのに」
まるで失った記憶が降り積もる雪のように、私の心に落ちては溶ける。
じわじわと溶け広がった記憶たちは、私が忘れたかった過去なのだろう。
少しずつ積もり始めるその記憶を辿って取り戻すのは、私が十歳以前の記憶たちだ。
――母は魔女だった。父は最初からいなかった。
そういった行為に興味を持った母がどこかで子種を貰い私を身ごもったのかもしれないし、死別か離別……いや、もしかしたら相手も案外魔法使いで旅に出たのかもしれない。
とにかく私の過去には父はおらず、そして毎日どこかに行きたくてうずうずとしている母の姿だけが焼き付いていた。
私と母は街外れの森近くに二人きりで住んでいた。
母は精一杯私を育ててくれたと思う。だが、母は母であり生粋の魔女だった。
すべての魔女がそうだというように、興味の先を見付ければその習性から抗えない。
そしてそういうものだと私も理解していたし、少なからずその気持ちが母の血を引く――魔女の私にも痛いほどよく理解できていた。
母は毎日出掛け、そして毎日帰ってきてくれた。
それが魔女にとってどれほど難しいことなのか、今ならわかる。
「私は、ちゃんとお母さんに愛されていたんだわ」
普通の人間とは違う形。
興味をそそられるものから目を背け同じ場所に戻る行為の難しさ。
魔女である母の愛は本物だった。
けれど、幼い私は理解していても受け入れられはしなかった。
三食ちゃんと用意され、母と二人で囲む食卓。
そして食事が終わればすぐにどこかへ行ってしまう母。
“本当はお金を稼ぎにいっていたのかもしれないけれど”
その頃はわからなかったから、私はある日家を出る母の後をこっそりと追ったのだ。
十歳に満たない足取りで大人の歩幅に追いつけるはずもなかった私はあっさりと母を見失い、そして森の中で独りぼっちになった。
帰り道も、進むべき道もわからない。
そんな時出会ったのが、私より少しだけ年上の少年だった。
質のいい帽子を深くかぶり髪色はよくわからなかったが、きっと明るい茶色だったのだろう。
そして瞳の色は紺だった。
『そこで何をしているの』
その時声をかけたのは私だった。
私の声に驚いた少年は何故か青ざめていて、そして、泣いていた。
『私は魔女だから、あなたの不安を取り除いてあげるわ』と、彼に抱き着いた。
「不安だったのは私のほうだったのに」
もっともらしい言い訳をした幼い私は、母を見失いここがどこかもわからない不安を抱えていた。
だからこそ、彼を見付けて安心し、そして私と同じく不安そうな彼を抱きしめたのだ。
“きっとあの子は私と違ってそこがどこだかはわかっていたわ。だって私の話を聞き、家まで送ってくれたんだもの”
彼が青ざめたのは迷子になったからじゃない。
彼が泣いていることを見られたからだったのだろう。
だって彼は、この国唯一の王族の血を引く子供だったから。
泣くなんて許される立場ではなかったのだから。
この国の両陛下はとても仲が良かった。
そんなふたりの愛が結び、メルヴィが誕生した。
第一子の誕生、それも男児だ。
それは国の未来が安定した瞬間でもあった。
だが産後の肥立ちが悪く、王妃様が亡くなられたことをきっかけに全てが一変した。
それはこの国の事情には詳しくない、というか全く興味なく森でずっと過ごしていた師匠でさえその日の話は知っていて、私に話してくれたことがあったほど。
“今思えば、それがメルヴィの話だったから師匠は私に話してくれたのかもしれないわね”
お祝いムードだった国は一気に静まり暗い雰囲気に包まれた。
もちろん、これからのことを考えれば当たり前なのだが、何度も陛下には再婚の話が上がったという。
けれど深く王妃を愛していた陛下は一度も首を縦には振らなかった。
『跡継ぎならばもういる。だから問題ない』
平和な時代だからこそ成立したその言い分は通り、この国唯一の王子であり王太子になったメルヴィ。
幼い彼のその小さな両肩にすべての期待がのしかかったのだ。
母を喪ったと嘆く暇がないほどの王太子としての教育。
唯一というその期待と、お前しかいないのだというプレッシャー。
小さな肩にかかるその重みは、きっと彼にしかわからない。
けれど彼は幼い頃から王太子だった。
その責任と期待を受け止め、子供という時間を犠牲にした。
泣く場所などなかった彼の、きっと唯一の息抜きがこっそり抜け出したあの時間だけ。
一人の時にだけは王太子ではなく、まだ幼い子供でいられる、そんな時間に――私は飛び込んでしまったのだ。
――私、何を言ってるのかしら。
“期待しない? むしろ期待しかないじゃない”
だって彼はこの国唯一の王子で。
いつも笑顔が眩しい王太子で。
さっき言っていた執務が嘘だとわかるほどスケジュールを完璧にこなし仕事を捌いていて。
魔女に対しても理解があって。
“普段お忍びでよく街にも行っているようだから街の人たちの暮らしにも詳しいし”
私が魔法を失敗して廊下を水浸しにしてしまった時も、彼はエッダに謝罪すべく頭を下げた。
王太子である彼が軽々しく頭を下げる行為がよくないことは分かっているが、それでも相手の身分が自分より下だからと見下すような人じゃないからこそ出来る行動でもあって。
「王太子としての責務も、上に立つ人としての資質も持ち合わせた完璧な王子なのよ。誰もが期待するような……」
そう、この国唯一の王族の血を引く子供に、みんなが期待していたのだ。
それが当然だったのだ。
“何? なんで突然こんなこと……”
まるで脳内を乱雑にかき回されているような違和感に眩暈がする。
脳内に駆け巡るその思考は確かに私のもので、私の記憶だとわかるのにうまく繋がらない。
考えたくない。知りたい。忘れたい。思い出したい。
整理できないそれらの感情に戸惑い、少し落ち着こうとメルヴィがベッド横にあるサイドテーブルに置いておいてくれたミント水に手を伸ばそうと顔を上げた私の目に飛び込んできたのは、大きな本棚だった。
「そうだ、あそこの棚の左から四冊目が薬草の本があるんだったわ」
それは初めてこの部屋に足を踏み入れたと思っているあの日にも感じた『確信』。
まるで誘われるようにそろりとベッドから降りた私は、そのままふらふらとその本棚に近付く。
――あぁ、あの時は精一杯背伸びしてやっと届いた高さだったのに。
「こんなに低いところにあったのね」
今では胸の高さの棚に今もあったのは、一冊の薬草の本だった。
パラリの捲ったその本は、どうやら薬草の種類別に載っているのではなく薬草がもたらす効能順に載っているようで。
何度も開かれたのは前半のページのみだったのか、後半のページは手垢どころか開き癖ひとつないほどきれいな状態だった。
そして前半ページに記載されていたのは利尿作用や下痢、痔に効くような効果を持った薬草たちで。
「だから、薬草畑は胃腸関係のものばかりだったのかしら」
メルヴィはこのページが何度も開かれていたから、このページの薬草に興味を持ったのだと勘違いしたのだろう。
「本当にバカ。私、今日何回メルヴィに対してバカって思ったの?」
でもそうとしか思えない。
だってバカなんだもの。
「薬草に興味が持てなくて、最初のページから先に進めなかっただけなのに」
まるで失った記憶が降り積もる雪のように、私の心に落ちては溶ける。
じわじわと溶け広がった記憶たちは、私が忘れたかった過去なのだろう。
少しずつ積もり始めるその記憶を辿って取り戻すのは、私が十歳以前の記憶たちだ。
――母は魔女だった。父は最初からいなかった。
そういった行為に興味を持った母がどこかで子種を貰い私を身ごもったのかもしれないし、死別か離別……いや、もしかしたら相手も案外魔法使いで旅に出たのかもしれない。
とにかく私の過去には父はおらず、そして毎日どこかに行きたくてうずうずとしている母の姿だけが焼き付いていた。
私と母は街外れの森近くに二人きりで住んでいた。
母は精一杯私を育ててくれたと思う。だが、母は母であり生粋の魔女だった。
すべての魔女がそうだというように、興味の先を見付ければその習性から抗えない。
そしてそういうものだと私も理解していたし、少なからずその気持ちが母の血を引く――魔女の私にも痛いほどよく理解できていた。
母は毎日出掛け、そして毎日帰ってきてくれた。
それが魔女にとってどれほど難しいことなのか、今ならわかる。
「私は、ちゃんとお母さんに愛されていたんだわ」
普通の人間とは違う形。
興味をそそられるものから目を背け同じ場所に戻る行為の難しさ。
魔女である母の愛は本物だった。
けれど、幼い私は理解していても受け入れられはしなかった。
三食ちゃんと用意され、母と二人で囲む食卓。
そして食事が終わればすぐにどこかへ行ってしまう母。
“本当はお金を稼ぎにいっていたのかもしれないけれど”
その頃はわからなかったから、私はある日家を出る母の後をこっそりと追ったのだ。
十歳に満たない足取りで大人の歩幅に追いつけるはずもなかった私はあっさりと母を見失い、そして森の中で独りぼっちになった。
帰り道も、進むべき道もわからない。
そんな時出会ったのが、私より少しだけ年上の少年だった。
質のいい帽子を深くかぶり髪色はよくわからなかったが、きっと明るい茶色だったのだろう。
そして瞳の色は紺だった。
『そこで何をしているの』
その時声をかけたのは私だった。
私の声に驚いた少年は何故か青ざめていて、そして、泣いていた。
『私は魔女だから、あなたの不安を取り除いてあげるわ』と、彼に抱き着いた。
「不安だったのは私のほうだったのに」
もっともらしい言い訳をした幼い私は、母を見失いここがどこかもわからない不安を抱えていた。
だからこそ、彼を見付けて安心し、そして私と同じく不安そうな彼を抱きしめたのだ。
“きっとあの子は私と違ってそこがどこだかはわかっていたわ。だって私の話を聞き、家まで送ってくれたんだもの”
彼が青ざめたのは迷子になったからじゃない。
彼が泣いていることを見られたからだったのだろう。
だって彼は、この国唯一の王族の血を引く子供だったから。
泣くなんて許される立場ではなかったのだから。
この国の両陛下はとても仲が良かった。
そんなふたりの愛が結び、メルヴィが誕生した。
第一子の誕生、それも男児だ。
それは国の未来が安定した瞬間でもあった。
だが産後の肥立ちが悪く、王妃様が亡くなられたことをきっかけに全てが一変した。
それはこの国の事情には詳しくない、というか全く興味なく森でずっと過ごしていた師匠でさえその日の話は知っていて、私に話してくれたことがあったほど。
“今思えば、それがメルヴィの話だったから師匠は私に話してくれたのかもしれないわね”
お祝いムードだった国は一気に静まり暗い雰囲気に包まれた。
もちろん、これからのことを考えれば当たり前なのだが、何度も陛下には再婚の話が上がったという。
けれど深く王妃を愛していた陛下は一度も首を縦には振らなかった。
『跡継ぎならばもういる。だから問題ない』
平和な時代だからこそ成立したその言い分は通り、この国唯一の王子であり王太子になったメルヴィ。
幼い彼のその小さな両肩にすべての期待がのしかかったのだ。
母を喪ったと嘆く暇がないほどの王太子としての教育。
唯一というその期待と、お前しかいないのだというプレッシャー。
小さな肩にかかるその重みは、きっと彼にしかわからない。
けれど彼は幼い頃から王太子だった。
その責任と期待を受け止め、子供という時間を犠牲にした。
泣く場所などなかった彼の、きっと唯一の息抜きがこっそり抜け出したあの時間だけ。
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