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本編
6.戻れなくても、知りたい先へ
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部屋で待っているかと思っていたエッダだったが、いつの間にか私を追いかけて執務室の扉の近くに控えてくれていた。
そんな彼女に謝罪をし、まず先にメルヴィと街へ行くことを報告する。
私の報告を聞いたエッダは、やはり嫌な顔などせずにこりと微笑み『もう少しお部屋の隅々まで掃除しておきますね』と言ってくれた。
ちなみにこれは余談だが、メルヴィが街に行くと言い出した時、彼の側近らしき人は思い切り嫌そうに顔を歪めていて。
“仕事、押してるのかしらね……”
そうでなかったとしても王太子のお出かけだ。
護衛の問題などもあるだろう。
“悪いことをしちゃったかも”
申し訳なく思った私は、こっそりエッダの他に彼にもお土産を買ってくることを決意したのだった。
そんなこんなでやって来た城下町。
私……はともかく、メルヴィはそのままの服だと目立つからとシンプルな白いシャツと黒のスラックス、少し大判の布を上着のように羽織っていて。
そしてついでだから、と私も言われるがまま白いシャツに黒いワンピースのようなロングスカートと、メルヴィの羽織っている布と同じ柄のボレロを着させられた。
「……ねぇ、これってお揃いって言いません?」
「ふふ、どうだろう」
「絶対言う! 絶対言うわ!?」
「街に溶け込むにはそういう格好をしないとね」
「お揃いにする必要がないって言ってるんですけど!」
“こんな、こんなまるでバカップルみたいなことして周りから痛い目で見られたら、折角の街が堪能出来ないじゃない――”
少し恨めしそうに彼へ視線を向ける。
庶民の服を着こなし過ぎて逆に高貴さが滲み出ているような気もするが、その堂々とした着こなしは彼が簡素な服を着なれているのだとそう思わせた。
「というかなんで王太子がそんなに着なれてるんですか?」
「よくお忍びで街に行くからかな」
「どうしてそんなに……」
「それはもちろんリリと出会うためだよ」
「なっ!」
さも当然のようにそう告げられ、ドキンと心臓が跳ねる。
“これは調子がいいことをいって私の反応を楽しんでるだけだから!”
この動揺を悟られまい、とこっそり深呼吸した私は平然を装って彼へと向き直り。
「もしかしてメルヴィは少し意地悪なんですか?」
「今からはメルと呼んで。メルヴィ、なんて呼ばれたら折角この服を着ている意味がなくなるでしょう?」
ね? と満面の笑みを向けられ撃沈する。
そもそも彼の顔はドストライクなのだ。
“イケメン、ずるい……!”
「わかったわよ、今だけだからね。……メル」
少し恥ずかしさが混じり尻すぼみになりながらそう言うと、ちゃんと聞き取ってくれたらしいメルヴィが再び私に満面の笑みを向けたのだった。
そんな私たちがまず最初に向かったのは。
「ねっ、ねっ! これ! これプルプルしてるわ!」
「スイーツみたいだね、でもそれは石鹸だから食べられないよ」
「さ、流石に魔女の私でも石鹸を食べたらどうなるかなんて……そんな好奇心……」
「持たないよね!?」
“こんな服じゃ堪能出来ない、なんて誰が言ったのかしら”
王城へ行くまでの馬車内で見かけたあの石鹸のお店だった。
あんなに不安だったのに気付けば私は完全に周りの視線なんてそっちのけで楽しんでしまっていて。
「仲良しそうだね、新婚夫婦かい?」
「ふへっ!?」
店主に突然そう声をかけられた私が思わず変な声で返事をしていると、すかさずメルヴィがにこりと笑った。
「はい、そうなんですよ」
「ひはっ」
「そうだよね、服もお揃いだしねぇ」
“わ、わかってる、ここで変に否定すると話がややこしくなるって……!”
だからだ、とわかっているのにあまりにも自然に肯定されたせいか私の鼓動が跳ねる。
「折角だから何か買っていこう」
「えっ、あ、うん」
「お、毎度あり!」
メルヴィの提案に頷いた私は、ごほんと咳払いして改めて商品を見渡した。
“可愛いからこれをお土産にしようかな”
ぷるぷると揺れる少し不思議な石鹸や、まるで宝石のような加工がされている石鹸と見ているだけでも楽しいそれらをじっと眺めて。
「じゃあ、これとこれにするわ」
「ん、じゃあそれぞれ包んで貰えるかな」
「はいよ」
私はエッダに黄色い花を模した石鹸と、メルヴィの側近の人にはカモミールの香りがついたシンプルな見た目の石鹸を一つずつ選んだのだった。
お店を出て、メルヴィも小さな袋を抱えていることに気付く。
「あら? メルヴィも買ったの?」
「あぁ。店主から新婚さんにお勧めと紹介された石鹸をね」
「っ」
“その設定は店内でだけで良かったのに”
さらりとそう告げられ、まるで本当に私たちが新婚夫婦になったような錯覚に陥りそうになる。
“そもそもメルヴィが私を見てくれてるのは魔法の影響なんだから”
だから、あまり彼の言動に振り回されないようにしなくちゃ、と自分に言い聞かせていた時だった。
「――んっ」
「?」
お店から出たすぐ近くの細い路地から声が聞こえて振り返る。
メルヴィには聞こえていなかったのか、キョロキョロとした私を不思議そうな顔で見ていて。
“何の声……?”
気になった私は、そっと声がする路地へと少しだけ進み曲がり角の先をメルヴィと覗く。
すると、なんと濃厚なキスをしているカップルがいた。
“何あれ!? なんでこんなところで!”
しかも服の上からやわやわと胸を揉んでいる。
「ん、んんっ」
漏れ聞こえる吐息。
ずっと揉まれている胸。
溢れる声はどこか切なさと気持ちよさを感じさせて、覗いていた私の息も少し上がってしまう。
「……リリ」
「ひっ!」
そんな私の耳元で囁くように声をかけられ、思わず肩がビクンと跳ねた。
「あ、その、これは……」
「気になるの?」
「へ、え……っと、その」
気にならないとは言えない。
あんなに夢中になる行為だ。けれど覗き見しているという罪悪感だってある。
「気になるからって、いつまでも覗いていていいものじゃないってことはわかってるわ」
「気になってるなら――、リリが直接体験してみる?」
一瞬何を言われているのかわからなかった。
“体験? 私が? アレを……?”
どこか呆然としつつメルヴィを見上げると、彼の紺の目元にじわりと朱が差していて。
こんなの、良くない。
気持ちを変えただけでも迷惑をかけているというのに、私の好奇心の為にそこまでさせてしまうのは違う。
そう、わかっているのに。
「……体験、してみたい」
私は呟くようにそう答えてしまっていた。
その場ですぐするのかと思ったが、メルヴィは何も言わず私の手を引き馬車へ戻る。
王城へ帰る馬車内では私も彼も一言も話さなくて。
“心臓の音がやたらとうるさいわ”
私は、この体中に響くような鼓動が彼にまで聞こえていないことをただただ願ったのだった。
「ね、ここって」
そのまま手を引かれ連れられたのは、この間中を見せて貰えなかったあの廊下の奥の部屋だった。
「もう入っていいってこと?」
「それを決めるのはリリだよ、入る?」
熱っぽくじっと見つめられ、足がすくんだような気がした。
“入ったら、もう戻れないって言われたのよね”
もしその『戻れない』というのが、あの路地で口付けていた二人のように『先に進む』という意味だったのなら。
“知りたいから、ここに来たのよ”
気になる。
彼らのしていたあの行為がどういうものなのか。
浅い知識でしか知らなかったその先がどういったものなのか。
――メルヴィが、どんな反応を示すのか。
「教えて、メルヴィ」
私の言葉を聞いたメルヴィがそっとその部屋のドアノブを回す。
開かれた扉の先は、扉の印象の通りこぢんまりとしていて、そして部屋中を暖かい空気が占めていた。
どこか懐かしく感じるのは何故なのだろう。
ここには初めて足を踏み入れたはずなのに。
“あそこの棚の左から四冊目が薬草の本だわ”
そんな確信にも似た予感がし、その棚を確かめに歩き出して。
「リリ、こっち」
ふらふらと歩き始めていた私の手をしっかりと握り直したメルヴィに促された先には、一人で寝るには十分なサイズのベッドがあった。
「――ッ!」
ドクン、と一際大きく心臓が跳ねる。
“メルヴィはどこまでするつもりなのかしら”
覗き見た二人は口付けをしていて。
「リリ」
そっとメルヴィの顔が近付き、目を閉じるべきだと頭では理解しているのにまるで固まったように見開いたまま停止してしまう。
彼の紺の瞳が閉じられ、思ったよりも長く艶やかな睫毛に縁取られているのをただただ見つめ――
「んっ」
ちゅ、と私たちの唇がそっと重なったのだった。
そんな彼女に謝罪をし、まず先にメルヴィと街へ行くことを報告する。
私の報告を聞いたエッダは、やはり嫌な顔などせずにこりと微笑み『もう少しお部屋の隅々まで掃除しておきますね』と言ってくれた。
ちなみにこれは余談だが、メルヴィが街に行くと言い出した時、彼の側近らしき人は思い切り嫌そうに顔を歪めていて。
“仕事、押してるのかしらね……”
そうでなかったとしても王太子のお出かけだ。
護衛の問題などもあるだろう。
“悪いことをしちゃったかも”
申し訳なく思った私は、こっそりエッダの他に彼にもお土産を買ってくることを決意したのだった。
そんなこんなでやって来た城下町。
私……はともかく、メルヴィはそのままの服だと目立つからとシンプルな白いシャツと黒のスラックス、少し大判の布を上着のように羽織っていて。
そしてついでだから、と私も言われるがまま白いシャツに黒いワンピースのようなロングスカートと、メルヴィの羽織っている布と同じ柄のボレロを着させられた。
「……ねぇ、これってお揃いって言いません?」
「ふふ、どうだろう」
「絶対言う! 絶対言うわ!?」
「街に溶け込むにはそういう格好をしないとね」
「お揃いにする必要がないって言ってるんですけど!」
“こんな、こんなまるでバカップルみたいなことして周りから痛い目で見られたら、折角の街が堪能出来ないじゃない――”
少し恨めしそうに彼へ視線を向ける。
庶民の服を着こなし過ぎて逆に高貴さが滲み出ているような気もするが、その堂々とした着こなしは彼が簡素な服を着なれているのだとそう思わせた。
「というかなんで王太子がそんなに着なれてるんですか?」
「よくお忍びで街に行くからかな」
「どうしてそんなに……」
「それはもちろんリリと出会うためだよ」
「なっ!」
さも当然のようにそう告げられ、ドキンと心臓が跳ねる。
“これは調子がいいことをいって私の反応を楽しんでるだけだから!”
この動揺を悟られまい、とこっそり深呼吸した私は平然を装って彼へと向き直り。
「もしかしてメルヴィは少し意地悪なんですか?」
「今からはメルと呼んで。メルヴィ、なんて呼ばれたら折角この服を着ている意味がなくなるでしょう?」
ね? と満面の笑みを向けられ撃沈する。
そもそも彼の顔はドストライクなのだ。
“イケメン、ずるい……!”
「わかったわよ、今だけだからね。……メル」
少し恥ずかしさが混じり尻すぼみになりながらそう言うと、ちゃんと聞き取ってくれたらしいメルヴィが再び私に満面の笑みを向けたのだった。
そんな私たちがまず最初に向かったのは。
「ねっ、ねっ! これ! これプルプルしてるわ!」
「スイーツみたいだね、でもそれは石鹸だから食べられないよ」
「さ、流石に魔女の私でも石鹸を食べたらどうなるかなんて……そんな好奇心……」
「持たないよね!?」
“こんな服じゃ堪能出来ない、なんて誰が言ったのかしら”
王城へ行くまでの馬車内で見かけたあの石鹸のお店だった。
あんなに不安だったのに気付けば私は完全に周りの視線なんてそっちのけで楽しんでしまっていて。
「仲良しそうだね、新婚夫婦かい?」
「ふへっ!?」
店主に突然そう声をかけられた私が思わず変な声で返事をしていると、すかさずメルヴィがにこりと笑った。
「はい、そうなんですよ」
「ひはっ」
「そうだよね、服もお揃いだしねぇ」
“わ、わかってる、ここで変に否定すると話がややこしくなるって……!”
だからだ、とわかっているのにあまりにも自然に肯定されたせいか私の鼓動が跳ねる。
「折角だから何か買っていこう」
「えっ、あ、うん」
「お、毎度あり!」
メルヴィの提案に頷いた私は、ごほんと咳払いして改めて商品を見渡した。
“可愛いからこれをお土産にしようかな”
ぷるぷると揺れる少し不思議な石鹸や、まるで宝石のような加工がされている石鹸と見ているだけでも楽しいそれらをじっと眺めて。
「じゃあ、これとこれにするわ」
「ん、じゃあそれぞれ包んで貰えるかな」
「はいよ」
私はエッダに黄色い花を模した石鹸と、メルヴィの側近の人にはカモミールの香りがついたシンプルな見た目の石鹸を一つずつ選んだのだった。
お店を出て、メルヴィも小さな袋を抱えていることに気付く。
「あら? メルヴィも買ったの?」
「あぁ。店主から新婚さんにお勧めと紹介された石鹸をね」
「っ」
“その設定は店内でだけで良かったのに”
さらりとそう告げられ、まるで本当に私たちが新婚夫婦になったような錯覚に陥りそうになる。
“そもそもメルヴィが私を見てくれてるのは魔法の影響なんだから”
だから、あまり彼の言動に振り回されないようにしなくちゃ、と自分に言い聞かせていた時だった。
「――んっ」
「?」
お店から出たすぐ近くの細い路地から声が聞こえて振り返る。
メルヴィには聞こえていなかったのか、キョロキョロとした私を不思議そうな顔で見ていて。
“何の声……?”
気になった私は、そっと声がする路地へと少しだけ進み曲がり角の先をメルヴィと覗く。
すると、なんと濃厚なキスをしているカップルがいた。
“何あれ!? なんでこんなところで!”
しかも服の上からやわやわと胸を揉んでいる。
「ん、んんっ」
漏れ聞こえる吐息。
ずっと揉まれている胸。
溢れる声はどこか切なさと気持ちよさを感じさせて、覗いていた私の息も少し上がってしまう。
「……リリ」
「ひっ!」
そんな私の耳元で囁くように声をかけられ、思わず肩がビクンと跳ねた。
「あ、その、これは……」
「気になるの?」
「へ、え……っと、その」
気にならないとは言えない。
あんなに夢中になる行為だ。けれど覗き見しているという罪悪感だってある。
「気になるからって、いつまでも覗いていていいものじゃないってことはわかってるわ」
「気になってるなら――、リリが直接体験してみる?」
一瞬何を言われているのかわからなかった。
“体験? 私が? アレを……?”
どこか呆然としつつメルヴィを見上げると、彼の紺の目元にじわりと朱が差していて。
こんなの、良くない。
気持ちを変えただけでも迷惑をかけているというのに、私の好奇心の為にそこまでさせてしまうのは違う。
そう、わかっているのに。
「……体験、してみたい」
私は呟くようにそう答えてしまっていた。
その場ですぐするのかと思ったが、メルヴィは何も言わず私の手を引き馬車へ戻る。
王城へ帰る馬車内では私も彼も一言も話さなくて。
“心臓の音がやたらとうるさいわ”
私は、この体中に響くような鼓動が彼にまで聞こえていないことをただただ願ったのだった。
「ね、ここって」
そのまま手を引かれ連れられたのは、この間中を見せて貰えなかったあの廊下の奥の部屋だった。
「もう入っていいってこと?」
「それを決めるのはリリだよ、入る?」
熱っぽくじっと見つめられ、足がすくんだような気がした。
“入ったら、もう戻れないって言われたのよね”
もしその『戻れない』というのが、あの路地で口付けていた二人のように『先に進む』という意味だったのなら。
“知りたいから、ここに来たのよ”
気になる。
彼らのしていたあの行為がどういうものなのか。
浅い知識でしか知らなかったその先がどういったものなのか。
――メルヴィが、どんな反応を示すのか。
「教えて、メルヴィ」
私の言葉を聞いたメルヴィがそっとその部屋のドアノブを回す。
開かれた扉の先は、扉の印象の通りこぢんまりとしていて、そして部屋中を暖かい空気が占めていた。
どこか懐かしく感じるのは何故なのだろう。
ここには初めて足を踏み入れたはずなのに。
“あそこの棚の左から四冊目が薬草の本だわ”
そんな確信にも似た予感がし、その棚を確かめに歩き出して。
「リリ、こっち」
ふらふらと歩き始めていた私の手をしっかりと握り直したメルヴィに促された先には、一人で寝るには十分なサイズのベッドがあった。
「――ッ!」
ドクン、と一際大きく心臓が跳ねる。
“メルヴィはどこまでするつもりなのかしら”
覗き見た二人は口付けをしていて。
「リリ」
そっとメルヴィの顔が近付き、目を閉じるべきだと頭では理解しているのにまるで固まったように見開いたまま停止してしまう。
彼の紺の瞳が閉じられ、思ったよりも長く艶やかな睫毛に縁取られているのをただただ見つめ――
「んっ」
ちゅ、と私たちの唇がそっと重なったのだった。
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