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本編
2.偽物だけど心地いい
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「ここが王城……!」
「ふふ、中はどうなってるか楽しみだね」
“確かに楽しみだわ”
自分とは縁がないと思っていたからこそ、こうやってまじまじと王城を見ることなどなかった。
それを改めてこんなに間近で見上げる日が来るとは……!
中には豪華な絵画や、変な壺があるかもしれない。
もしかしたら庭園にはよくわからない銅像が立っているかも!?
――なんて、ウキウキしながら足を踏み入れた王城内は。
「案外普通……」
「あはは、期待はずれだったならごめん」
ごめん、と笑った彼はそのままそっと私の耳元に唇を寄せて。
「でも、案外普通だってことを知っちゃったね?」
「確かに……!」
“魔女の興味を誘うのが上手いわね”
きらびやかなイメージのある王城が案外シンプルであると知った。
新しい情報を得るというのはわくわくと心が踊るもので。
「それに、他の場所も普通なのか確認する?」
「したい!」
気付けば私はそう即答していた。
はい、と手を差し出されて少し戸惑う。
“手を繋ごうってこと、よね?”
気軽に手を取っていいのか迷っているとそのままきゅっと私の手を握り彼が手を引いた。
「あ……!」
「さっきも手を繋いだでしょう?」
驚いた様子の私に怪訝な顔を向けた彼は、小首を傾げてこちらを見る。
確かに私が魔法をかけた時、彼とは既に手を繋いだけれど……
「あの時は貴方が王太子だと知らなかったので」
流石に王太子だと知った以上、気楽に触れることには抵抗がある。
“いざというとき逃げ出さなきゃいけないんだもの、顔を知られるのもまずいし”
ここはまだ王城の外門をくぐったばかりの外回廊。
誰に見られるかわかったもんじゃない。
そしてそれは彼側にも言えることだと思ったのだが。
「……貴方?」
「え」
「名前はさっき教えたと思うんだけど」
「え、え?」
“まさかの、そこ……!?”
想定外の部分に引っかかったらしい彼は、ムッとした表情でどんどん顔を近付けてきて。
「ち、ちかっ、近い、近いですけどっ」
「な、ま、え」
「ち、近いんですってメルヴィ殿下ッ!!」
「殿下?」
言われた通りちゃんと名前を呼んだのに、まだ不服そうな顔を向けられ唖然とする。
「そんな顔されましても、流石にただの魔女の私が呼び捨てとかは……」
「俺だってただの王太子だよ」
「“ただの”の定義!」
私の返答をクックと笑い流したメルヴィ殿下は、けれども譲らないという意思を感じさせる眼差しで私を見つめて更に一歩近付いた。
「……メルヴィ。これでいいですか?」
「ふふ、本当はメルって呼んで欲しかったんだけど……今はそれで妥協しよう」
“いきなり愛称とか呼べるわけないじゃない”
本来なら名前すら呼べない相手。
許されているのは、私の魔法が効いているから。
それでも、やけくそ気味に呼んだ名前は効果があったらしくジリジリと距離を詰めてきていた殿下はにこりと笑って離れてくれた。
――手は離してくれなかったが。
“なによ、もう……”
どうせ今だけのくせに。
それは相手にも言えるし自分にも言える。
私だって顔だけで選んだのだから。
「って、それにしては発動するのおかしくない?」
魔女の魔法は願いの力。
本心から願わなくては発動しないのに、ここまでがっつり発動したってことは――……
「つまり私、めちゃくちゃ面食いだったってこと……!?」
「俺の顔がリリの好みで嬉しいな」
「ひぇっ、聞こえ……わ、凄い」
いつから口に出ててしまっていたのかはわからない。
だが顔しか興味がないとも取れるような、どちらかといえば失礼な類いの話だったにも関わらずメルヴィはにこやかに微笑んでいて。
「気に入った?」
「これ、全部薬草ですか?」
そんな殿下に手を引かれていた私は気付けば薬草畑に連れられていた。
「わぁ、珍しい薬草もいっぱいじゃないですか!」
「あぁ、他国からも取り寄せたんだ」
「でも、なんで王城に薬草畑?」
“普通王城の庭園っていったら薔薇とかなんかそういう豪華な花なんじゃないかしら”
薬草は、そのまま葉や花を薬として使えるものもあれば煎じたりすり潰したりする必要があるものもある。
ただ共通して言えるのは見た目が『地味』だということ。
輝かしい王城の顔として選ばれるには少し不向きと言えるだろう。
“それなのにここにあるのは全て薬草なのね”
研究目的?
それとも薬草が必要な理由があるの?
――こんなの、気になっちゃうじゃない!
「実は誘き寄せた――」
「待って! 言わないで、当てるからっ」
理由を話そうと口を開いたメルヴィの言葉を慌ててむぎゅっと物理的に塞ぐ。
そのままもう一度ゆっくり薬草畑を見渡した。
「……のはいいけど、そもそも薬草って詳しくないのよねぇ」
「えっ!」
「?」
口を覆ったままだからか、彼から少しくぐもった声が漏れて思わず首を傾げつつ手を離す。
「でもさ、魔女って薬草とか煎じるんじゃないの?」
「えー、しなくはないですけど、それ薬師の仕事では?」
「それはまぁ……確かに」
焦ったように聞いたメルヴィは、私の答えを聞いて納得したのかどこか呆然としつつすぐに頷いて。
「じゃあ、この薬草畑を見てリリはどう思った?」
「私、ですか?」
“どう思ったって聞かれても……”
華やかな花を植えずにあえて地味な花を植えた理由。
それはもちろん『薬草』だからだと思うのだが、植えられている薬草は効能もバラバラで統一感はない。
「そうですねぇ、単純にコレクター?」
「その結論の理由は?」
「だって薬草が必要な人がいるなら効能は同じものが植えられるだろうし、それにそもそも王宮には医師くらいかなって。なら薬草より医師を頼るはず」
「ハズレ」
「えぇーっ!?」
“流石に短絡的だったかしら”
あっさりと否定された私は右手を顎に当ててもう一度薬草畑へと視線を移す。
けれどやはり統一感のないこの畑からは何も思い付かなくて。
「うぅーん、シンプルに誰かが薬草好き、とか」
「半分正解?」
「えぇっ、疑問系!」
何故か少し自信なさげにそう言われ思わずツッコんでしまうが、そんなやり取りのどこが楽しかったのかメルヴィはケラケラと笑い出してしまった。
“笑ってると幼くみえるんだ”
薄茶の髪が光に透けてまるでプラチナブロンドのように輝き、楽しそうに細まる紺の瞳は濃紺から淡い青へとグラデーションになっていることに気付く。
その色がまるで澄んだ空のようで目を奪われた。
「ふふ、正解はね……、リリ?」
「あ、えっ?」
じぃっと魅入ってしまったせいで反応が遅れた私を見たメルヴィは少し不思議そうにして。
「あれ、興味そそられなかったかな」
「いえっ! そんなことはなくって」
“この不釣り合いな薬草畑はもちろん気になる。色んな推測も出来るし答え合わせだってしたいけど”
でも。
「それよりも、メルヴィが気になって」
「俺が……?」
溢すようにそう呟いた私。その声を聞いた殿下は、一瞬驚いたように目を見開いて。
「――ひゃっ」
そしてふわりと掠めるように、彼の唇が私の額に降ってきた。
「あ、え?」
「ごめんね、あんまりにもリリが可愛いことを言うから」
「か、かわ……っ!?」
その可愛いこと、がどれのことなのかはわからないが、触れられた額から熱が広がるようにじわじわと私の頬も熱くさせる。
“ちょっと魔法効きすぎじゃない!?”
どちらかといえばポンコツ寄りの私。
そんな私の魔法ならばいつ効果が切れてもおかしくないのに、まさか彼の行動まで強制させてしまうなんて!
そろそろ正気に戻るかと思っていたのにそのあてが外れじわりと冷や汗をかいてしまったのだが。
「……一緒にいれて嬉しいな」
「っ」
ふっと緩められた表情。
柔らかく閉じられる瞼。
花びらがふわりと舞うような穏やかな風がその明るい薄茶色の前髪を揺らす。
その光景が、その雰囲気が。
それらの言葉がまるで本心なのだと証明するように真っ直ぐ私の心へと吹き抜けて。
“可愛いのは、どっちよ”
向けられるこの感情が私の魔法による偽物だとわかっている。
それでもその表情を見て芽生える私の気持ちは本物だから。
この魔法が解けるまで一緒にいるのも悪くないと、改めてそう思ったのだった。
「ふふ、中はどうなってるか楽しみだね」
“確かに楽しみだわ”
自分とは縁がないと思っていたからこそ、こうやってまじまじと王城を見ることなどなかった。
それを改めてこんなに間近で見上げる日が来るとは……!
中には豪華な絵画や、変な壺があるかもしれない。
もしかしたら庭園にはよくわからない銅像が立っているかも!?
――なんて、ウキウキしながら足を踏み入れた王城内は。
「案外普通……」
「あはは、期待はずれだったならごめん」
ごめん、と笑った彼はそのままそっと私の耳元に唇を寄せて。
「でも、案外普通だってことを知っちゃったね?」
「確かに……!」
“魔女の興味を誘うのが上手いわね”
きらびやかなイメージのある王城が案外シンプルであると知った。
新しい情報を得るというのはわくわくと心が踊るもので。
「それに、他の場所も普通なのか確認する?」
「したい!」
気付けば私はそう即答していた。
はい、と手を差し出されて少し戸惑う。
“手を繋ごうってこと、よね?”
気軽に手を取っていいのか迷っているとそのままきゅっと私の手を握り彼が手を引いた。
「あ……!」
「さっきも手を繋いだでしょう?」
驚いた様子の私に怪訝な顔を向けた彼は、小首を傾げてこちらを見る。
確かに私が魔法をかけた時、彼とは既に手を繋いだけれど……
「あの時は貴方が王太子だと知らなかったので」
流石に王太子だと知った以上、気楽に触れることには抵抗がある。
“いざというとき逃げ出さなきゃいけないんだもの、顔を知られるのもまずいし”
ここはまだ王城の外門をくぐったばかりの外回廊。
誰に見られるかわかったもんじゃない。
そしてそれは彼側にも言えることだと思ったのだが。
「……貴方?」
「え」
「名前はさっき教えたと思うんだけど」
「え、え?」
“まさかの、そこ……!?”
想定外の部分に引っかかったらしい彼は、ムッとした表情でどんどん顔を近付けてきて。
「ち、ちかっ、近い、近いですけどっ」
「な、ま、え」
「ち、近いんですってメルヴィ殿下ッ!!」
「殿下?」
言われた通りちゃんと名前を呼んだのに、まだ不服そうな顔を向けられ唖然とする。
「そんな顔されましても、流石にただの魔女の私が呼び捨てとかは……」
「俺だってただの王太子だよ」
「“ただの”の定義!」
私の返答をクックと笑い流したメルヴィ殿下は、けれども譲らないという意思を感じさせる眼差しで私を見つめて更に一歩近付いた。
「……メルヴィ。これでいいですか?」
「ふふ、本当はメルって呼んで欲しかったんだけど……今はそれで妥協しよう」
“いきなり愛称とか呼べるわけないじゃない”
本来なら名前すら呼べない相手。
許されているのは、私の魔法が効いているから。
それでも、やけくそ気味に呼んだ名前は効果があったらしくジリジリと距離を詰めてきていた殿下はにこりと笑って離れてくれた。
――手は離してくれなかったが。
“なによ、もう……”
どうせ今だけのくせに。
それは相手にも言えるし自分にも言える。
私だって顔だけで選んだのだから。
「って、それにしては発動するのおかしくない?」
魔女の魔法は願いの力。
本心から願わなくては発動しないのに、ここまでがっつり発動したってことは――……
「つまり私、めちゃくちゃ面食いだったってこと……!?」
「俺の顔がリリの好みで嬉しいな」
「ひぇっ、聞こえ……わ、凄い」
いつから口に出ててしまっていたのかはわからない。
だが顔しか興味がないとも取れるような、どちらかといえば失礼な類いの話だったにも関わらずメルヴィはにこやかに微笑んでいて。
「気に入った?」
「これ、全部薬草ですか?」
そんな殿下に手を引かれていた私は気付けば薬草畑に連れられていた。
「わぁ、珍しい薬草もいっぱいじゃないですか!」
「あぁ、他国からも取り寄せたんだ」
「でも、なんで王城に薬草畑?」
“普通王城の庭園っていったら薔薇とかなんかそういう豪華な花なんじゃないかしら”
薬草は、そのまま葉や花を薬として使えるものもあれば煎じたりすり潰したりする必要があるものもある。
ただ共通して言えるのは見た目が『地味』だということ。
輝かしい王城の顔として選ばれるには少し不向きと言えるだろう。
“それなのにここにあるのは全て薬草なのね”
研究目的?
それとも薬草が必要な理由があるの?
――こんなの、気になっちゃうじゃない!
「実は誘き寄せた――」
「待って! 言わないで、当てるからっ」
理由を話そうと口を開いたメルヴィの言葉を慌ててむぎゅっと物理的に塞ぐ。
そのままもう一度ゆっくり薬草畑を見渡した。
「……のはいいけど、そもそも薬草って詳しくないのよねぇ」
「えっ!」
「?」
口を覆ったままだからか、彼から少しくぐもった声が漏れて思わず首を傾げつつ手を離す。
「でもさ、魔女って薬草とか煎じるんじゃないの?」
「えー、しなくはないですけど、それ薬師の仕事では?」
「それはまぁ……確かに」
焦ったように聞いたメルヴィは、私の答えを聞いて納得したのかどこか呆然としつつすぐに頷いて。
「じゃあ、この薬草畑を見てリリはどう思った?」
「私、ですか?」
“どう思ったって聞かれても……”
華やかな花を植えずにあえて地味な花を植えた理由。
それはもちろん『薬草』だからだと思うのだが、植えられている薬草は効能もバラバラで統一感はない。
「そうですねぇ、単純にコレクター?」
「その結論の理由は?」
「だって薬草が必要な人がいるなら効能は同じものが植えられるだろうし、それにそもそも王宮には医師くらいかなって。なら薬草より医師を頼るはず」
「ハズレ」
「えぇーっ!?」
“流石に短絡的だったかしら”
あっさりと否定された私は右手を顎に当ててもう一度薬草畑へと視線を移す。
けれどやはり統一感のないこの畑からは何も思い付かなくて。
「うぅーん、シンプルに誰かが薬草好き、とか」
「半分正解?」
「えぇっ、疑問系!」
何故か少し自信なさげにそう言われ思わずツッコんでしまうが、そんなやり取りのどこが楽しかったのかメルヴィはケラケラと笑い出してしまった。
“笑ってると幼くみえるんだ”
薄茶の髪が光に透けてまるでプラチナブロンドのように輝き、楽しそうに細まる紺の瞳は濃紺から淡い青へとグラデーションになっていることに気付く。
その色がまるで澄んだ空のようで目を奪われた。
「ふふ、正解はね……、リリ?」
「あ、えっ?」
じぃっと魅入ってしまったせいで反応が遅れた私を見たメルヴィは少し不思議そうにして。
「あれ、興味そそられなかったかな」
「いえっ! そんなことはなくって」
“この不釣り合いな薬草畑はもちろん気になる。色んな推測も出来るし答え合わせだってしたいけど”
でも。
「それよりも、メルヴィが気になって」
「俺が……?」
溢すようにそう呟いた私。その声を聞いた殿下は、一瞬驚いたように目を見開いて。
「――ひゃっ」
そしてふわりと掠めるように、彼の唇が私の額に降ってきた。
「あ、え?」
「ごめんね、あんまりにもリリが可愛いことを言うから」
「か、かわ……っ!?」
その可愛いこと、がどれのことなのかはわからないが、触れられた額から熱が広がるようにじわじわと私の頬も熱くさせる。
“ちょっと魔法効きすぎじゃない!?”
どちらかといえばポンコツ寄りの私。
そんな私の魔法ならばいつ効果が切れてもおかしくないのに、まさか彼の行動まで強制させてしまうなんて!
そろそろ正気に戻るかと思っていたのにそのあてが外れじわりと冷や汗をかいてしまったのだが。
「……一緒にいれて嬉しいな」
「っ」
ふっと緩められた表情。
柔らかく閉じられる瞼。
花びらがふわりと舞うような穏やかな風がその明るい薄茶色の前髪を揺らす。
その光景が、その雰囲気が。
それらの言葉がまるで本心なのだと証明するように真っ直ぐ私の心へと吹き抜けて。
“可愛いのは、どっちよ”
向けられるこの感情が私の魔法による偽物だとわかっている。
それでもその表情を見て芽生える私の気持ちは本物だから。
この魔法が解けるまで一緒にいるのも悪くないと、改めてそう思ったのだった。
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