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本編
20.目指すはもちろんバッドエンド!
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「大丈夫よ」
私の不安を聞いたアンリエット様がぎゅっと抱きしめてくれる。
「伝わっていないと思うなら、信じて貰えるまで伝え続けるのも手ですよ」
反対側からもテレーシア様がそっと抱きしめてくれた。
二人に抱きしめられ、触れた部分が温かい。
すさんでいた心にその温もりがじわりと染み込み、私の心を軽くしてくれた。
“そっか、これからも言い続けてもいいんだ”
今信じて貰えないのなら、ゲームを終わらせてからもう一度、ゲームと関係ない状態で伝えればいい。
何度でも何度でも、拒絶されるまで伝えればいい。
だって私のこの気持ちは、ゲームの好感度によって作られた気持ちじゃないのだとそう断言できるから。
“こんなに苦しくて辛くても大好きだと思うんだもの、本物に決まってる”
まるで二人に認められたように感じ、私は心の底から安堵した。
「でも、どうして二人はこんなに優しくしてくれるんですか?」
元々私たちにはあまり接点はない。
ゲームの攻略キャラという共通点があるので少しは話したりもするが、それらはほどんどが注意事項の確認だったり情報の共有で、こうやって互いのプライベート空間に足を踏み入れるのは初めてだ。
だからこそ不思議に思った私がそう聞くと、一瞬顔を見合わせた彼女たちがぷっと小さく吹き出した。
「私たち、ロレッタ嬢にすごく感謝しているんですよ」
「感謝……?」
心当たりがなく思わず首を傾げてしまう。そんな私をしっかりと見つめたテレーシア様が話を続けた。
「えぇ。私だってハーレムなんかに入りたくありませんから」
「それに、とーっても素敵な殿方を紹介して貰えたもの」
アンリエット様も、その爆乳を私に押し付けながらそう話す。
「貴族の家に生まれましたからね。政略結婚は覚悟していましたが、ハーレムなんてたまったもんじゃないです。ハーレムなんかに入るくらいなら私は一生独身でいいから官僚になりたい」
確かに頭のいいテレーシア様なら、ハーレムなんかよりずっとそういった道の方が似合っていると思った。
「……紹介して貰った彼、結婚した後も働いていいって言ってくれたんです」
「それって」
「はい。私は官僚を目指していいんだって。そう言ってくれる人と出会えたのもロレッタ様のお陰なんですよ」
「そうよぉ、リドル様に教えて貰ったもの。私たちの相手は、私たちが気に入る人を紹介してって言ってくれたって」
確かにそうリドル様にお願いしたことを思い出す。
そして彼がちゃんと彼女たちに合う人を探してくれたのだと思うと嬉しかった。
「もちろん私にもぴーったりの素敵な相手を紹介して貰ったから安心してね?」
「ぴったりの?」
「えぇ。可愛くてぇ、甘やかしたくなってぇ、よしよししたくなる相手!」
“テレーシア様とは随分方向性が違うわね”
テレーシア様のように目標があるタイプは、その条件を受け入れてくれる相手を探せばいいが、アンリエット様のように抽象的な好みのタイプは逆に見つけるのが難しそうだ。
だがそんな相手も、約束通りちゃんと探してくれたのだろう。
さっきまで順調そうな二人に嫉妬していたくせに、幸せそうに話してくれる彼女たちを見てももう辛くはならなかった。
私の中で答えが出たことが大きいのかもしれない。
「私もお二人を見習って、リドル様にちゃんと信じて貰えるように頑張ります」
「そうですね。ロレッタ様の不安が消えるまで何度でも伝えるのがいいかもしれません」
「うんうん、好きって言葉は何回言われても嬉しいんだから、すぐに骨抜きねぇ」
「あはは、そうなるといいんですけど」
“本当にそうなれば嬉しいわね”
私は紅茶をコクリと飲む。
少し冷めてしまったけれど、はちみつが混ぜられたその紅茶の味も優しくて、私の心をより軽くしてくれたのだった。
◇◇◇
「さ、そうと決まればまずこのゲームを終わらせなくちゃ」
このゲームをしていたのは兄であり前世の私ではない。
だからエンディングへのいき方もわからない――訳ではもちろんない。
“いや、ハッピーエンドへのルートなんて知らないけど”
だが確実なエンディングがあるのだ。そう、まさにバッドエンドという名のエンディングである。
「ハッピーエンドなんて目指す訳ないわ、というか主人公のハッピーエンドって私たちのハーレムエンドであって全然ハッピーじゃないし!」
それに主人公には王女殿下への一途ルートしか許可されていないのだ。
そしてこのゲームにはハーレムエンドしかなく、一途ルートとはつまりバッドエンドである。
バッドエンドにいくのは簡単で、ハーレムを壊せばいい。
「つまり私がもう一度ハッキリと主人公を振ればいいのよ!」
もちろん魔獣が出てくるという問題がある。
ゲームのように死なれるのは困るのも確かだ。
この世界には確かに魔獣はいる。
だがその魔獣は国の外で騎士たちが対処しているし、そこまで強い魔獣の出現報告は歴史を遡ってもない。
もちろん今まで強制的に起きた数々のイベントから、もしかしたらこの学園の中にも魔獣が現れる可能性はあるが、ゲームでの被害は主人公のみであったし強い魔獣が騎士団の守りを突破して学園に現れるとは思えない。
それよりもリドル様が予想していたように、「弱い魔獣だからこそ突破して現れた」「だから被害は魔法の使えない主人公のみだった」と考える方がしっくりくる。
何よりも弱い魔獣だからこそ騎士たちの目を潜り抜けたというツッコミどころがまさにこのゲームらしくもあった。
そしてゲームとの違う点。
それは私という転生者がいることも主人公も転生者っぽいというところもだが、何より一番の違いは主人公が魔法を使いこなしているという点である。
「主人公と遭遇した時、私の服を紙に変えたのもヤギを召喚して私をあの場所へ誘導したのも主人公よ」
むしろそうでなくては何一つ辻褄が合わない。
そしてそんな高度なことが出来る彼が、魔法を使えず侵入してきた魔獣に一方的に殺されるだろうか?
“その可能性も低いわ”
転生者だからか、本質が性欲の塊なのかは知らないがいつも王女殿下とイチャイチャしているお陰で主人公の魔力は満タン。
だからこそ今なら主人公の死で終わるバッドエンドにはならないと、そう私は考えたのだ。
万が一があったら困るから、ちゃんとみんなに協力もお願いし事前に対策出来ることは対策したつもりである。
私なんかが恐れ多いとはわかっていたが、責任のあることなのでちゃんと王太子殿下にも相談ししっかり打ち合わせしてこの今日というバッドエンドの日も決めた。
私のこの意見に王太子殿下も賛成してくれ、むしろ「これで妹が心置きなく結婚できる」と喜んでくださりいつもよりかなり多めの護衛も私たちでけじゃなく主人公にもつけてくれて一安心だ。
ここまで対策を取ったのだ、どんな魔獣がどこから現れてもきっと主人公にかすり傷すらつけられないだろう。
ただ、私はこの計画をリドル様にだけは伝えなかった。
“リドル様にどう思われるかしら”
「後から知ったリドル様に今度こそ愛想を尽かされるかもしれないわね……」
だが、このイベントは私がリドル様へちゃんと思いを告げるためのもので、そして私自身が乗り越えなくちゃいけないものだと思ったのだ。
「ちゃんと終わらせて、ゲームなんか関係ないところでちゃんと想いを伝えたいから」
私はこの整えられたバッドエンドの舞台へと足を進めたのだった。
私の不安を聞いたアンリエット様がぎゅっと抱きしめてくれる。
「伝わっていないと思うなら、信じて貰えるまで伝え続けるのも手ですよ」
反対側からもテレーシア様がそっと抱きしめてくれた。
二人に抱きしめられ、触れた部分が温かい。
すさんでいた心にその温もりがじわりと染み込み、私の心を軽くしてくれた。
“そっか、これからも言い続けてもいいんだ”
今信じて貰えないのなら、ゲームを終わらせてからもう一度、ゲームと関係ない状態で伝えればいい。
何度でも何度でも、拒絶されるまで伝えればいい。
だって私のこの気持ちは、ゲームの好感度によって作られた気持ちじゃないのだとそう断言できるから。
“こんなに苦しくて辛くても大好きだと思うんだもの、本物に決まってる”
まるで二人に認められたように感じ、私は心の底から安堵した。
「でも、どうして二人はこんなに優しくしてくれるんですか?」
元々私たちにはあまり接点はない。
ゲームの攻略キャラという共通点があるので少しは話したりもするが、それらはほどんどが注意事項の確認だったり情報の共有で、こうやって互いのプライベート空間に足を踏み入れるのは初めてだ。
だからこそ不思議に思った私がそう聞くと、一瞬顔を見合わせた彼女たちがぷっと小さく吹き出した。
「私たち、ロレッタ嬢にすごく感謝しているんですよ」
「感謝……?」
心当たりがなく思わず首を傾げてしまう。そんな私をしっかりと見つめたテレーシア様が話を続けた。
「えぇ。私だってハーレムなんかに入りたくありませんから」
「それに、とーっても素敵な殿方を紹介して貰えたもの」
アンリエット様も、その爆乳を私に押し付けながらそう話す。
「貴族の家に生まれましたからね。政略結婚は覚悟していましたが、ハーレムなんてたまったもんじゃないです。ハーレムなんかに入るくらいなら私は一生独身でいいから官僚になりたい」
確かに頭のいいテレーシア様なら、ハーレムなんかよりずっとそういった道の方が似合っていると思った。
「……紹介して貰った彼、結婚した後も働いていいって言ってくれたんです」
「それって」
「はい。私は官僚を目指していいんだって。そう言ってくれる人と出会えたのもロレッタ様のお陰なんですよ」
「そうよぉ、リドル様に教えて貰ったもの。私たちの相手は、私たちが気に入る人を紹介してって言ってくれたって」
確かにそうリドル様にお願いしたことを思い出す。
そして彼がちゃんと彼女たちに合う人を探してくれたのだと思うと嬉しかった。
「もちろん私にもぴーったりの素敵な相手を紹介して貰ったから安心してね?」
「ぴったりの?」
「えぇ。可愛くてぇ、甘やかしたくなってぇ、よしよししたくなる相手!」
“テレーシア様とは随分方向性が違うわね”
テレーシア様のように目標があるタイプは、その条件を受け入れてくれる相手を探せばいいが、アンリエット様のように抽象的な好みのタイプは逆に見つけるのが難しそうだ。
だがそんな相手も、約束通りちゃんと探してくれたのだろう。
さっきまで順調そうな二人に嫉妬していたくせに、幸せそうに話してくれる彼女たちを見てももう辛くはならなかった。
私の中で答えが出たことが大きいのかもしれない。
「私もお二人を見習って、リドル様にちゃんと信じて貰えるように頑張ります」
「そうですね。ロレッタ様の不安が消えるまで何度でも伝えるのがいいかもしれません」
「うんうん、好きって言葉は何回言われても嬉しいんだから、すぐに骨抜きねぇ」
「あはは、そうなるといいんですけど」
“本当にそうなれば嬉しいわね”
私は紅茶をコクリと飲む。
少し冷めてしまったけれど、はちみつが混ぜられたその紅茶の味も優しくて、私の心をより軽くしてくれたのだった。
◇◇◇
「さ、そうと決まればまずこのゲームを終わらせなくちゃ」
このゲームをしていたのは兄であり前世の私ではない。
だからエンディングへのいき方もわからない――訳ではもちろんない。
“いや、ハッピーエンドへのルートなんて知らないけど”
だが確実なエンディングがあるのだ。そう、まさにバッドエンドという名のエンディングである。
「ハッピーエンドなんて目指す訳ないわ、というか主人公のハッピーエンドって私たちのハーレムエンドであって全然ハッピーじゃないし!」
それに主人公には王女殿下への一途ルートしか許可されていないのだ。
そしてこのゲームにはハーレムエンドしかなく、一途ルートとはつまりバッドエンドである。
バッドエンドにいくのは簡単で、ハーレムを壊せばいい。
「つまり私がもう一度ハッキリと主人公を振ればいいのよ!」
もちろん魔獣が出てくるという問題がある。
ゲームのように死なれるのは困るのも確かだ。
この世界には確かに魔獣はいる。
だがその魔獣は国の外で騎士たちが対処しているし、そこまで強い魔獣の出現報告は歴史を遡ってもない。
もちろん今まで強制的に起きた数々のイベントから、もしかしたらこの学園の中にも魔獣が現れる可能性はあるが、ゲームでの被害は主人公のみであったし強い魔獣が騎士団の守りを突破して学園に現れるとは思えない。
それよりもリドル様が予想していたように、「弱い魔獣だからこそ突破して現れた」「だから被害は魔法の使えない主人公のみだった」と考える方がしっくりくる。
何よりも弱い魔獣だからこそ騎士たちの目を潜り抜けたというツッコミどころがまさにこのゲームらしくもあった。
そしてゲームとの違う点。
それは私という転生者がいることも主人公も転生者っぽいというところもだが、何より一番の違いは主人公が魔法を使いこなしているという点である。
「主人公と遭遇した時、私の服を紙に変えたのもヤギを召喚して私をあの場所へ誘導したのも主人公よ」
むしろそうでなくては何一つ辻褄が合わない。
そしてそんな高度なことが出来る彼が、魔法を使えず侵入してきた魔獣に一方的に殺されるだろうか?
“その可能性も低いわ”
転生者だからか、本質が性欲の塊なのかは知らないがいつも王女殿下とイチャイチャしているお陰で主人公の魔力は満タン。
だからこそ今なら主人公の死で終わるバッドエンドにはならないと、そう私は考えたのだ。
万が一があったら困るから、ちゃんとみんなに協力もお願いし事前に対策出来ることは対策したつもりである。
私なんかが恐れ多いとはわかっていたが、責任のあることなのでちゃんと王太子殿下にも相談ししっかり打ち合わせしてこの今日というバッドエンドの日も決めた。
私のこの意見に王太子殿下も賛成してくれ、むしろ「これで妹が心置きなく結婚できる」と喜んでくださりいつもよりかなり多めの護衛も私たちでけじゃなく主人公にもつけてくれて一安心だ。
ここまで対策を取ったのだ、どんな魔獣がどこから現れてもきっと主人公にかすり傷すらつけられないだろう。
ただ、私はこの計画をリドル様にだけは伝えなかった。
“リドル様にどう思われるかしら”
「後から知ったリドル様に今度こそ愛想を尽かされるかもしれないわね……」
だが、このイベントは私がリドル様へちゃんと思いを告げるためのもので、そして私自身が乗り越えなくちゃいけないものだと思ったのだ。
「ちゃんと終わらせて、ゲームなんか関係ないところでちゃんと想いを伝えたいから」
私はこの整えられたバッドエンドの舞台へと足を進めたのだった。
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