29 / 29
おまけ:if それはいつかの遠い未来にあるかもしれない新しい何か
しおりを挟む
「いつかリザ様達の子供と私達の子供が産まれたら、婚約者にするのも素敵ですわね」
「それは確かにとても素敵ですが、ちょっと身分が合わない気がしなくもないかなって思います」
「そんなことありませんわ!ファクマ殿下には既に男の子が二人と女の子が一人のお子がおりますし、もし私達の子が男の子であったとしても継承順位は低いです。それにアリアデール様は聖騎士ですもの。もうすぐ副隊長に昇進も予定されておりますし⋯」
そんな話を王子妃になったダージリン様としていたのはいつ頃の話だったか。
「あれであの2人はロマンチストだったからな。運命の夫婦だったか?」
「赤いリボンで結ばれてたもんね、物理的に」
卒業と共にアリアと結婚した私は、アリアの仕事に合わせてファルビア領には帰らずそのまま王都に残っていた。
今では副隊長どころか隊長職を与えられ、かつ聖人としての仕事もしているアリアは望めばかなり大きな邸に住めるのだが⋯
元々貧乏男爵家と貧乏子爵家育ちの私達には気が重く、執事やメイドなどは雇わず二人で仲良く暮らしている。
学園時代の繋がりもまだしっかりあり、私はよく王城でダージリン様とお茶をするようになっていた。
なんと頻度はほぼ毎日。
と、言うのも。
「リザ!今日の体調はどうだった?」
「アリア、お仕事お疲れ様!もう悪阻も治まってるしそんなに過保護にならなくても大丈夫だよ⋯?」
「まぁいいんじゃないか?ダージリンも楽しそうだしな」
「私は二人めですが、リザ様ははじめての妊娠ですもの。先輩として側におりますわ」
実は私とダージリン様は現在妊娠中だったりするのだ。
職場が近いこともあり、またはじめての妊娠で一人家に残しておくのが不安だというアリアと、二人めで落ち着いているので話し相手になって欲しい(という理由をつけて心配してくださっている)ダージリン様とミリアン殿下の希望を叶えるという形で、有り難くもゆっくりぬくぬくさせていただいていた。
そしてとうとうはじめての出産の時が来て。
不安もあったけど、何があっても私の治癒がありますわよ!と自身も出産してまだまもないダージリン様まで側に控えてくれるというかなりのVIP待遇で出産に望んだ。
そして無事に元気な女の子が産まれて、アリアが泣きながらありがとうを連呼するのを見て私までつられて笑い泣きしてしまって。
本当に本当に穏やかで幸せな毎日。
子育てで悩む日も、親子喧嘩なんかをする事もあるかもしれないけど、どの悩みもきっと幸せなものだから。
だから、まさかこんな悩みを持つ日が来るなんて思いもしなかったのだ。
クーゲル様は卒業後モスコット領に帰り、現在は侯爵家を継いでいた。
相変わらず百合に対する情熱は持っているが、それはそれ、これはこれ。としっかり愛妻家になっていて、今年サテラオス魔法学園に入学する息子がいる。
入学手続きで王都に行くので久々に会わないかと連絡が来たので、アリアの仕事の休みに合わせて家に招くことにした。
「リザ達の子供は来年サテラオス魔法学園に入学だったな?」
「ストライクール夫人って呼ぼうな」
「えぇ、クーゲル様の息子さんは今年でしたね」
「ミリアン殿下とダージリン王子妃の二人めの息子も来年入学だな」
「えぇ、年齢も入学も同じですねって話しておりましたの」
「メルベルク公爵家の息子は今年入学した事を知ってるか?」
「そういえばアルマンがそう言ってたな」
アルマン様は卒業後、噂の通りダージリン様の生家のメルベルク公爵家へ養子に入っていた。
メルベルク公爵家にはダージリン様しか子供がおらず、またミリアン殿下の元へ嫁いだのでアルマン様が次期公爵の予定だ。
「あの、デジール先生って⋯」
「デジール先生は今も先生をされてるな。んでもって弟が今年度から新任教師として来たらしい」
「先生も⋯?」
そこまで聞いて、ふと嫌な予感が頭によぎる。
「⋯⋯まさか」
「気付いたか」
「え、お前に出した茶が実は三日前のだってことバレた?」
「アリアそれどこに置いておいたの」
「そのお茶の話は後で改めてゆっくり話そうか?」
相変わらずアリアのクーゲル様への態度がなかなか辛辣だが、これは師匠に対する所謂ツンデレと認識しているので置いておく。
それよりも。
『輝きのアリア』の攻略キャラ達の子供や関係者が全員同時期に学園に⋯?
あのゲームには続編はなかったとは思うんだけど、私が死んだあとに出てたりした⋯?
「しかも、リザ達の子供は娘だったな」
「そして他の子はみんな男の子⋯?」
「⋯⋯⋯えっ」
遅れてアリアが何かをやっと察する。
「ヒロインの娘が次作のヒロインになるというのは定番の展開だと思わないか?」
「まさか、まさかうちの子、ヒロイン⋯⋯?!」
少し面白そうに目を細めるクーゲル様と、焦る私。
そんなまさかうちの子が?!
でも偶然にしてはあまりにも重なりすぎてる気がしなくもない!
そんなとき、話を聞いてハッとするアリアが名案を思い付く。
「そういえば、ミリアン殿下から娘の婚約話をいただいていた!婚約を受けたら王子殿下の婚約者だ。ヒロインとやらには該当しないんじゃないか?」
可愛い娘は誰にもやらんと流しに流しまくっていた婚約話を思い出したらしく、変なことに巻き込まれるくらいならとそんな提案をしてくるが。
「「王子殿下の婚約者ってそれ、悪役令嬢ポジションだから!」」
私とクーゲル様の声が揃ってしまった。
婚約を受けないとヒロインフラグが立って、婚約を受けたら悪役令嬢フラグが立つとか?!
そんなことある⋯?!
焦る私に、少し落ち着いたアリアが声をかける。
「まぁ、さっきはああ言ったけどさ。きっと自分の力でなんとかするよ」
「でも⋯」
「だって、俺とリザの子だしな!」
そう断言するアリアに私も落ち着いてきて。
「そうだね、あの子なら。あの子達ならきっと大丈夫。」
助けてって言われたら何でもしてやるけどな、と笑うアリアを見てクーゲル様も穏やかに笑っていた。
もしまたゲームのようなことがあったとしても。
私達はここで生きてるから。
ここが私達の現実だから。
私達の子供達も、とびっきりの幸せを掴めますようにーー⋯
「それは確かにとても素敵ですが、ちょっと身分が合わない気がしなくもないかなって思います」
「そんなことありませんわ!ファクマ殿下には既に男の子が二人と女の子が一人のお子がおりますし、もし私達の子が男の子であったとしても継承順位は低いです。それにアリアデール様は聖騎士ですもの。もうすぐ副隊長に昇進も予定されておりますし⋯」
そんな話を王子妃になったダージリン様としていたのはいつ頃の話だったか。
「あれであの2人はロマンチストだったからな。運命の夫婦だったか?」
「赤いリボンで結ばれてたもんね、物理的に」
卒業と共にアリアと結婚した私は、アリアの仕事に合わせてファルビア領には帰らずそのまま王都に残っていた。
今では副隊長どころか隊長職を与えられ、かつ聖人としての仕事もしているアリアは望めばかなり大きな邸に住めるのだが⋯
元々貧乏男爵家と貧乏子爵家育ちの私達には気が重く、執事やメイドなどは雇わず二人で仲良く暮らしている。
学園時代の繋がりもまだしっかりあり、私はよく王城でダージリン様とお茶をするようになっていた。
なんと頻度はほぼ毎日。
と、言うのも。
「リザ!今日の体調はどうだった?」
「アリア、お仕事お疲れ様!もう悪阻も治まってるしそんなに過保護にならなくても大丈夫だよ⋯?」
「まぁいいんじゃないか?ダージリンも楽しそうだしな」
「私は二人めですが、リザ様ははじめての妊娠ですもの。先輩として側におりますわ」
実は私とダージリン様は現在妊娠中だったりするのだ。
職場が近いこともあり、またはじめての妊娠で一人家に残しておくのが不安だというアリアと、二人めで落ち着いているので話し相手になって欲しい(という理由をつけて心配してくださっている)ダージリン様とミリアン殿下の希望を叶えるという形で、有り難くもゆっくりぬくぬくさせていただいていた。
そしてとうとうはじめての出産の時が来て。
不安もあったけど、何があっても私の治癒がありますわよ!と自身も出産してまだまもないダージリン様まで側に控えてくれるというかなりのVIP待遇で出産に望んだ。
そして無事に元気な女の子が産まれて、アリアが泣きながらありがとうを連呼するのを見て私までつられて笑い泣きしてしまって。
本当に本当に穏やかで幸せな毎日。
子育てで悩む日も、親子喧嘩なんかをする事もあるかもしれないけど、どの悩みもきっと幸せなものだから。
だから、まさかこんな悩みを持つ日が来るなんて思いもしなかったのだ。
クーゲル様は卒業後モスコット領に帰り、現在は侯爵家を継いでいた。
相変わらず百合に対する情熱は持っているが、それはそれ、これはこれ。としっかり愛妻家になっていて、今年サテラオス魔法学園に入学する息子がいる。
入学手続きで王都に行くので久々に会わないかと連絡が来たので、アリアの仕事の休みに合わせて家に招くことにした。
「リザ達の子供は来年サテラオス魔法学園に入学だったな?」
「ストライクール夫人って呼ぼうな」
「えぇ、クーゲル様の息子さんは今年でしたね」
「ミリアン殿下とダージリン王子妃の二人めの息子も来年入学だな」
「えぇ、年齢も入学も同じですねって話しておりましたの」
「メルベルク公爵家の息子は今年入学した事を知ってるか?」
「そういえばアルマンがそう言ってたな」
アルマン様は卒業後、噂の通りダージリン様の生家のメルベルク公爵家へ養子に入っていた。
メルベルク公爵家にはダージリン様しか子供がおらず、またミリアン殿下の元へ嫁いだのでアルマン様が次期公爵の予定だ。
「あの、デジール先生って⋯」
「デジール先生は今も先生をされてるな。んでもって弟が今年度から新任教師として来たらしい」
「先生も⋯?」
そこまで聞いて、ふと嫌な予感が頭によぎる。
「⋯⋯まさか」
「気付いたか」
「え、お前に出した茶が実は三日前のだってことバレた?」
「アリアそれどこに置いておいたの」
「そのお茶の話は後で改めてゆっくり話そうか?」
相変わらずアリアのクーゲル様への態度がなかなか辛辣だが、これは師匠に対する所謂ツンデレと認識しているので置いておく。
それよりも。
『輝きのアリア』の攻略キャラ達の子供や関係者が全員同時期に学園に⋯?
あのゲームには続編はなかったとは思うんだけど、私が死んだあとに出てたりした⋯?
「しかも、リザ達の子供は娘だったな」
「そして他の子はみんな男の子⋯?」
「⋯⋯⋯えっ」
遅れてアリアが何かをやっと察する。
「ヒロインの娘が次作のヒロインになるというのは定番の展開だと思わないか?」
「まさか、まさかうちの子、ヒロイン⋯⋯?!」
少し面白そうに目を細めるクーゲル様と、焦る私。
そんなまさかうちの子が?!
でも偶然にしてはあまりにも重なりすぎてる気がしなくもない!
そんなとき、話を聞いてハッとするアリアが名案を思い付く。
「そういえば、ミリアン殿下から娘の婚約話をいただいていた!婚約を受けたら王子殿下の婚約者だ。ヒロインとやらには該当しないんじゃないか?」
可愛い娘は誰にもやらんと流しに流しまくっていた婚約話を思い出したらしく、変なことに巻き込まれるくらいならとそんな提案をしてくるが。
「「王子殿下の婚約者ってそれ、悪役令嬢ポジションだから!」」
私とクーゲル様の声が揃ってしまった。
婚約を受けないとヒロインフラグが立って、婚約を受けたら悪役令嬢フラグが立つとか?!
そんなことある⋯?!
焦る私に、少し落ち着いたアリアが声をかける。
「まぁ、さっきはああ言ったけどさ。きっと自分の力でなんとかするよ」
「でも⋯」
「だって、俺とリザの子だしな!」
そう断言するアリアに私も落ち着いてきて。
「そうだね、あの子なら。あの子達ならきっと大丈夫。」
助けてって言われたら何でもしてやるけどな、と笑うアリアを見てクーゲル様も穏やかに笑っていた。
もしまたゲームのようなことがあったとしても。
私達はここで生きてるから。
ここが私達の現実だから。
私達の子供達も、とびっきりの幸せを掴めますようにーー⋯
10
お気に入りに追加
205
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
義弟の為に悪役令嬢になったけど何故か義弟がヒロインに会う前にヤンデレ化している件。
あの
恋愛
交通事故で死んだら、大好きな乙女ゲームの世界に転生してしまった。けど、、ヒロインじゃなくて攻略対象の義姉の悪役令嬢!?
ゲームで推しキャラだったヤンデレ義弟に嫌われるのは胸が痛いけど幸せになってもらうために悪役になろう!と思ったのだけれど
ヒロインに会う前にヤンデレ化してしまったのです。
※初めて書くので設定などごちゃごちゃかもしれませんが暖かく見守ってください。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
【完結】うっかり異世界召喚されましたが騎士様が過保護すぎます!
雨宮羽那
恋愛
いきなり神子様と呼ばれるようになってしまった女子高生×過保護気味な騎士のラブストーリー。
◇◇◇◇
私、立花葵(たちばなあおい)は普通の高校二年生。
元気よく始業式に向かっていたはずなのに、うっかり神様とぶつかってしまったらしく、異世界へ飛ばされてしまいました!
気がつくと神殿にいた私を『神子様』と呼んで出迎えてくれたのは、爽やかなイケメン騎士様!?
元の世界に戻れるまで騎士様が守ってくれることになったけど……。この騎士様、過保護すぎます!
だけどこの騎士様、何やら秘密があるようで――。
◇◇◇◇
※過去に同名タイトルで途中まで連載していましたが、連載再開にあたり設定に大幅変更があったため、加筆どころか書き直してます。
※アルファポリス先行公開。
※表紙はAIにより作成したものです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
最初から最後まで
相沢蒼依
恋愛
※メリバ作品になりますので、そういうの無理な方はリターンお願いします!
☆世界観は、どこかの異世界みたいな感じで捉えてほしいです。時間軸は現代風ですが、いろんなことが曖昧ミーな状態です。生温かい目で閲覧していただけると幸いです。
登場人物
☆砂漠と緑地の狭間でジュース売りをしている青年、ハサン。美少年の手で搾りたてのジュースが飲めることを売りにするために、幼いころから強制的に仕事を手伝わされた経緯があり、両親を激しく憎んでいる。ぱっと見、女性にも見える自分の容姿に嫌悪感を抱いている。浅黒い肌に黒髪、紫色の瞳の17歳。
♡生まれつきアルビノで、すべての色素が薄く、白金髪で瞳がオッドアイのマリカ、21歳。それなりに裕福な家に生まれたが、見た目のせいで婚期を逃していた。ところがそれを気にいった王族の目に留まり、8番目の妾としてマリカを迎え入れることが決まる。輿入れの日までの僅かな時間を使って、自由を謳歌している最中に、ハサンと出逢う。自分にはないハサンの持つ色に、マリカは次第に惹かれていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる